明日へと続く記憶

アニメ、ゲーム、ライトノベルの感想を書いたり、絵を描いたりしています。

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ココロコネクト ヒトランダム 

ココロコネクト ヒトランダム (ファミ通文庫)ココロコネクト ヒトランダム (ファミ通文庫)
(2010/01/30)
庵田 定夏

商品詳細を見る
読書期間:2010/6/9~2010/6/10

【評価……A
発想 ★★★★★★★★★ … 9
設定 ★★★★★★★★☆☆
 … 8
物語 ★★★★★★★★☆☆
 … 8
人物 ★★★★★★★★★
 … 9
文章 ★★★★★★★☆☆☆
 … 7
挿絵 ★★★★★★★☆☆☆
 … 7
青春





 ★★★★★★★★ … 9






 文芸部に所属する五人、八重樫太一・永瀬伊織・稲葉姫子・桐山唯・青木義文は、奇妙な現象に直面していた。
前触れなく起こった青木と唯の“人格入れ替わり”。
それは次々と部員全員に襲いかかり、彼らを異常な日常に放り込む。
戸惑いつつもどこかその状況を楽しむ太一たちだったが、心の連鎖は彼らの秘めた心の傷をも浮かび上がらせ……。
平穏が崩れたその時、五人の関係は形を変える!
 第11回えんため大賞特別賞受賞作品、愛と青春の五角形コメディ!!

【感想】


第11回えんため大賞<特別賞>受賞作品。

無茶苦茶面白かった。
今年読んだ作品の中でも、指折りの一冊だと断言できます。

5人の高校生たちが、突発的に人格が入れ替わる事態に巻き込まれる。
思春期真っただ中の彼ら彼女らには、当然ながら他人に言えない秘密がある。
しかし、この現象は彼らの事情など全く考慮に入れてくれず、事態はどんどん悪化していき……という展開。

ラノベに限らずとも、人格入れ替わりは創作の定番のネタです。
それだけ需要があり、好きな人も多いということなんでしょうが、だからこそ書き手は難しいはずです。
作品のオリジナリティを出したり、面白さを引き出すのに苦労するかと思われます。

ある意味定番であるがゆえに難しい設定ですが、この本では青春要素を融合させ昇華させるのに成功しています。
ラノベでは、もっぱらコメディやエロ展開が待ち受けている中で、等身大の高校生らしい悩みをシリアスに描いているところが比較的新しいところであり評価するべきでしょう。
普通に考えてみたら、中身が入れ替わると、日常生活でも問題続出でツッコミどころ満載のはずなんですよね。
作品自体のテーマから外れたり、焦点がズレてしまうため、対人関係ぐらいに留めていることが多いだけですし。

本作も、入れ替わりにおける人間関係が主題なのではなく、各々の苦悩を仲間同士で助け合う青春群像劇となっています。
自分にとっての深刻な悩みは、他人からすると大したことがないというのはよくある話ですが、人格入れ替わりという設定を巧く利用しつつ、説得力のある内容に仕上げているところは素晴らしかったと思います。
異なる観点からみると、真剣だった話が、笑い話に見えてしまうのは凄い。

主要人物の5人が、みんな魅力的で捨てキャラがいないのも良かった。
主人公の八重樫太一が、壊れかけた関係を何とかしようともがく様は嫌いじゃないなー。
自分のことを棚上げにして周囲を助けようとする主人公気質な行動は、確かに作中でも触れられている通り、度が過ぎていてモヤッとしてしまうところもあるんですが、必死に繋ぎとめようとする姿は格好良いと思いますね。

女の子達も、みんな可愛くて非常によろしい。
天真爛漫でノリのいい伊織も好きだけど、クールで知的でありながら腹黒い稲葉が際立ってキャラが立ってますね。
5人のリーダー的存在で、仲間からの信頼も厚い彼女の秘めたココロは、一番共感できました。

挿絵は白身魚さん。
絵柄が、某けいおん!に似ているということで話題になっていましたね。
容姿がムギの名前が唯というキャラがいるのは出来過ぎな気もしますが、雰囲気に合った可愛らしい絵だったので問題ありません。

実に良質な青春物語でした。
「空色パンデミック」といい「ココロコネクト」といい、えんため大賞のレベルの高さには驚かされます。
本作は、まず間違いなく今後のファミ通文庫の看板タイトルになると思いますね。

ココロが入れ替わる現象に巻き込まれた高校生男女5人の青春モノ

テーマ: ライトノベル

ジャンル: 小説・文学

タグ: 書評  ココロコネクト  庵田定夏  白身魚  評価A 

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この記事に対するコメント

学園の王道 男2・女3

 コメントありがとうございました。 今後は、次巻以降のネタバレを控えて書くように気をつけます。それと、極力『一問一答』に近い形で、コメントが連続しすぎないようにも心掛けたいと思います。

 『サイト杯』とついてるんだからサイトを持っている人限定というのは見落としていました。今の日常ではサイトを持てそうにないので、お勧め通り、『このライトノベルがすごい』に参加したいですね。

 さて、感想記事の話をさせてもらいますが、記事のタイトルに誤字がありますので、可能であれば修正をお願いします。

 超面白かったです。2010年の最優秀新人賞は、この作家さんにあげたいと思いました。

 そもそも、入れ換わりものが大好物な僕に、興奮冷めやらぬ様子の秋空翔さんの報告があれば、即座に買わずにはいられません。

 入れ替わりものと言えば男女1対1という固定観念のあった僕にとって、メインキャラが男2・女3の物語で、入れ換わりネタをやるとか、その発想だけでも嬉しくてたまりません。『とらドラ!』や涼宮ハルヒシリーズをはじめ、『空色パンデミック』や『空ろの箱と零のマリア』やバカテスでも、男2・女3は楽に選出できるはずです。思わず、他の作品にもふうせんかずらを派遣したくなりました。(入れ替わった時点で、キャラ間で重大なネタバレが発生して即アウト、という組み合わせも結構ありそうなんですけどね)

 で、入れ換わりと言えば、上記のような、わりと読者に馴染みのあるメンツがするものだと思っていました。そんな常識を覆して、一作目で入れ替わりを敢行するなんて、思いきったことをしたものだと思います。 内容を見れば、一作目でなければならなかったと分かりますけどね。 キャラの把握が結構苦手な僕は、忙しく口絵に戻ったりしていました。永瀬伊織と稲葉姫子で『い』が共通しているところも、把握しづらかった一因です。唯だけは、一目で区別できるほど、何もかも違ってたんですけどねえ。

 主人公の太一に関しては、敵みんながつっかかってくる星野一輝に比べたら、いい仲間たちに支えられて、厚遇されてるよなあ、と感じました。 

 どのヒロインが一番好きかという話については、対象ヒロインが舞野咲一択とかいう状況でなければ、秋空翔さんとはわりと住み分けられるなあ、と感じています。僕にとって誰が貴重かと言われると、永瀬です。そう書きながら、稲葉のターンを読み返していると、ここも相当すごかったよなあ、とは思います。稲葉の悩みには共感できるからこそ、永瀬に軍配が上がりました。お話全体の雰囲気にやられた、と言ってもいいかもしれません。

 メイン以外のキャラも面白かったです。能天気な後藤も、しっかりした部員たちとよくはまります。 ふうせんかずらについては、こんな口調もありなんだなあ、と完全に一本とられた形です。僕がゲームに参加するとして、ノイタンかふうせんかずらか選択できるとなったら、ノイタンの方を選びますけどね。
 それと、どこまで上り詰めるのかわからない女の子がいますよね。チャンスの神様の前髪をつかんで台頭してきて、サブキャラの無限の可能性というものを見せてくれたような気がします。 だけど、そのキャラを意のままに動かしきるには、この類稀な新人作家さんをしても、力量不足だったかな、と感じています。要は、259ページの発言が不満だったということになるでしょうか。他にもありますけど。

 『けいおん!』とどこか似ている絵柄に関しては、等身大の日常を描くのに適していると思います。ああ、『けいおん!』に入れ換わりネタを持ち込むのも面白そうですね。
 
 悩みの解決に至る手段と、素の直球でフラグを乱立させていく主人公が好きでした。
 

URL | 紫電 #hfCY9RgE

2010/09/22 23:12 * 編集 *

>紫電さん
誤字の指摘ありがとうございました。
何故かタイトルだけ間違えていましたね。

紫電さんなら、この手のタイプの本は好きだろうなと思っていましたよ。
設定だけでもそそられるのに、中身も新人離れしたクオリティで素晴らしい内容でしたね。

小ネタや同人ネタなどには、きっと既存作品の入れ替わりは多く見られるんでしょうね。
ハルヒやとらドラ!は探せば、まず間違いなくあるかと思われます。
まぁ、きっとエロ方面ですが。
本文内でも書いてる通り、下手にエロを混ぜずに思春期の高校生を描いたところが、この作品の持ち味ですね。

文章の点数を低めにした理由は、慣れるまで入れ替わりが分かり辛かった点にあります。
僕も同じく、口絵で確認しながら読んでいました。
ちょっとこの辺りは、惜しかったですね。

ちなみに、女の子として好きなのは伊織の方だったりします。
キャラクターとして巧いとか、可愛いと思うのは稲葉なんですけどね。

URL | 秋空翔 #3huMpp/w

2010/09/23 02:25 * 編集 *

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