明日へと続く記憶

アニメ、ゲーム、ライトノベルの感想を書いたり、絵を描いたりしています。

03«1.2.3.4.5.6.7.8.9.10.11.12.13.14.15.16.17.18.19.20.21.22.23.24.25.26.27.28.29.30.»05

空色パンデミック① 

空色パンデミック1 (ファミ通文庫)空色パンデミック1 (ファミ通文庫)
(2010/01/30)
本田誠

商品詳細を見る
読書期間:2010/2/21~2010/2/22
月間マイベスト作品

【評価……A-
発想 ★★★★★★★★★ … 9
設定 ★★★★★★★★☆☆
 … 8
物語 ★★★★★★★★☆☆
 … 8
人物 ★★★★★★★★☆☆
 … 8
文章 ★★★★★★★★☆☆
 … 8
挿絵 ★★★★★★★☆☆☆
 … 7
世界観
青春




 ★★★★★★★★☆☆ … 8
 ★★★★★★★★☆☆
 … 8





 「見つけたわよ、ジャスティスの仇!!」
 「……はい?」
 高校受験の朝、駅のホームで僕はその少女と出逢った。彼女……結衣さんは、“空想病”。発作を起こすと正義の使者とかになりきってしまうらしい。
 以後なぜか結衣さんは何かにつけ僕の前に現れる。空騒ぎに付き合ってられない。最初はそう思っていた。彼女を守るため世界を敵にまわして戦うことになるなんて、思いもしなかった――。
 えんため大賞優秀賞受賞、狂騒と純真の「ボーイ、ミーツ、空想少女」。

【感想】


第11回えんため大賞優秀賞、受賞作品。

これは、してやられた。
ライトノベルだからこそ可能な面白さを詰め込んだ、ギミック溢れる良作でした。
ファミ通文庫にも凄い新人が現れたなぁ。

世界に蔓延る“空想病”と呼ばれる新種の病気。
先天性の病である“空想病”は、発作を起こすと妄想の世界を現実と認識し、痛い言動を繰り返してしまう。
そんな病気を患った少女と、どこにでもいるような少年が出会うことで、世界に未曾有の危機が訪れるとは誰も想像することはできなかった――というストーリー展開。

これまでの数多くの「セカイ系」ラノベが出版されてきましたが、これはそこから生じた発展形の一つですね。
いわゆる中二病や邪気眼などの痛々しい要素を組み込みつつ、シリアスに仕上げる手腕には驚きを禁じえません。
一見するとコメディ作品と間違われそうな設定ですが、中身はどこからどうみても青春小説です。

ただの一発ネタに終わらせない設定の練りこみ具合が素晴らしい。
”空想病”という非現実的な要素を取り入れても、破綻することのない世界を作り上げています。
設定の組み立て方が秀逸で、隙が見られません。

主人公・仲西景は、キャラ設定が薄いのがある意味特徴的ともいえるかな。
一人称ということもあって、主観を重ねて物語を読むことができました。
同様に、“空想病”の少女であるヒロイン・穂高結衣も、ちょっとインパクトに欠けましたね。
可愛い我が侭を見せる女の子だけど、魅力を出し切れていないように感じました。

そんな主役二人を補って余りあるのが、景の同級生である青井晴です。
また男の娘か……と思ったら、これは新しい。
妙な背徳感が生まれるシチュエーションが多く、ドキドキさせられまくりでした。
結衣よりも、よっぽどヒロインに向いてますよw

初見では不覚にも気付けませんでしたが、感想文を書くために再読した際に、最後の数行を読んで真実に気付いてゾッとしました。
こりゃすげえわ。
2巻にどう繋げているのか、早く読みたいと思います。

緻密な設定と覆されるストーリー展開が魅力的なボーイミーツガール

テーマ: ライトノベル

ジャンル: 小説・文学

タグ: 書評  空色パンデミック  本田誠    評価A- 

△page top

« 二人で始める世界征服5
取り留めのない雑記 »

この記事に対するコメント

大型新人の登場

 オススメ10選に上がっていたので目にとまって、あらすじ見たらこれは買いだと思って、一気に読んどいてよかったです。

 気軽に読める本ではありますが、とくにすれた人にこそ伝わる面白さっていうものがあるんじゃないかなあ、と思いました。空想世界で使われる固有名詞ひとつひとつをとっても、微苦笑を誘わずにはいられません。

 劇中劇がしっかり作り込んであるのも印象的でしたね。この辺は才能なんでしょうねえ。

 クライマックスよりも、それ以外の部分の方が楽しかったくらいです。とくに、おっしゃっているように青井晴関連の話はよかったですね。
 それにしても、あの衝撃の真実には驚かされましたよ。思わずパタリと本を閉じて、茫然自失するほどでした。

 223ページの場面転換の仕方は第一作っぽいなあと感じましたけど、それ以外の部分では、この人を新人とは思いません。三ヶ月で2巻が刊行されている時点で、この作品がやがてアニメ化されるであろうことを確信しています。 早い時期にこの作品を知ることができて幸せだと感じています。

 あ、最後の数行については、秋空翔さんの言葉で読み返してみてから、ようやく気付きました。ほんと、やっちゃってくれてますね。

URL | 紫電 #hfCY9RgE

2010/05/18 23:36 * 編集 *

>紫電さん
読む前は空想病の発作時の痛さが売りかと思っていました。
ぶっちゃけていうと、妄想発言は言うほど面白くなかったと思います。
しかし、シチュエーションやその後の反動、細かな設定が見事に調和されていて上質な仕上がりとなっているのは、素晴らしいですね。

劇中劇は確かに妙に詳細が語られていましたね。
空想病患者との比較だけではなく、本番で結衣が乱入することで話が変わるんだろうなぁとすぐに予想がつきました。

最後の数行は、どこから空想が始まっているのか分からない怖さがありますね。
もしこれが1巻完結であれば、実はパンデミックは起きてしまっていたというオチもありだったと思いますよ。

まだ僕は2巻を読んでいないので、アニメが可能な方向性なのかは判断がつきません。
あまりに1話が綺麗にまとめられていたので、ちょっと心配だったりもします。

URL | 秋空翔 #3huMpp/w

2010/05/20 00:45 * 編集 *

コメントの投稿















管理者にだけ表示を許可する

△page top

トラックバック

トラックバックURL
→http://akikakeru.blog117.fc2.com/tb.php/819-a2aa1047
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)

△page top