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明日へと続く記憶

漫画、アニメ、ゲーム、音楽、ライトノベルの感想を書いたり、絵を描いたりしています。

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僕は友達が少ない 

僕は友達が少ない (MF文庫J)僕は友達が少ない (MF文庫J)
(2009/08/21)
平坂 読

商品詳細を見る
読書期間:2009/10/30
月間マイベスト作品

【評価……A-
発想 ★★★★★★★☆☆☆
 … 7
設定 ★★★★★★★☆☆☆
 … 7
物語 ★★★★★★★☆☆☆
 … 7
人物 ★★★★★★★★★
 … 9
文章 ★★★★★★★☆☆☆
 … 7
挿絵 ★★★★★★★★★
 … 9
ギャグ ★★★★★★★★☆☆
 … 8
ラブコメ ★★★★★★★★☆☆
 … 8
青春 ★★★★★★★★☆☆
 … 8

学校で浮いている羽瀬川 小鷹は、ある時いつも不機嫌そうな美少女の三日月夜空が一人で楽しげに喋っているのを目撃する。
「もしかして幽霊とか見える人?」
「友達と話していただけだ。エア友達と!」
「(駄目だこいつ……)」小鷹は夜空とどうすれば友達が出来るか話し合うのだが、夜空は無駄な行動力で友達作りを目指す残念な部まで作ってしまう。しかも何を間違ったか続々と残念な美少女達が入部してきて――。
みんなでギャルゲーをやったりプールに行ったり演劇をやったり色々と迷走気味な彼らは本当に友達を作れるのか?
アレげだけどやけに楽しい残念系青春ラブコメディ誕生!/td>

【感想】


タイトルとイラストに惹かれて購入した作品。
よくある一発ネタの設定で読者の興味を誘うラブコメかなーと思っていましたが……。

何これ、予想以上に面白いよ!
これは思わぬところで当たりを引きました。
安っぽいコメディなんだろうなと勝手に想像していてゴメンナサイw

転校してきて以来、上手く友達を作ることが出来てない主人公・羽瀬川小鷹と、見た目は黒髪ロングの美少女なのにエア友達と会話しちゃってる残念なヒロイン・三日月夜空が出会うところから始まる青春ラブコメです。
友達作りのために、友達を作るための部活を作ればいいじゃないかという某団長と似たような発想から生まれた「隣人部」での部活動を短編集のような形で語られます。

まず、ネタそのものには新鮮さはありません。
ここ数年流行りの特殊な部活動の日常を綴った内容で、今やコメディの定番ともいえるものですね。

しかし、そこに「残念」というキーワードを盛り込むことで、面白さが飛躍的に上昇しています。
恵まれた容姿等を持ち合わせているからこそ、性格が酷さが際立って残念なことになっています。
このギャップがたまらなく面白い。

この作品の最大の魅力は、間違いなくキャラクターですね。
みんな素晴らしいのですが、その中でもヒロインの片割れである柏崎星奈がツボすぎて参りました。
スポーツ万能かつ成績優秀な金髪巨乳美少女でありながら、自分以外の人間(特に男)を下衆としか見ていない高慢なお嬢様で、口も悪ければ性格も悪くて手の施しようがない残念な性格です。
そんな自己中心的でナルシストな彼女が、時折見せる打たれ弱さに萌えて仕方ありません。
あだ名の話には、不覚にも悶えてしまいました。
もうね、あえて言いましょう。大好きだ!と。

夜空の暴言の数々も相当えげつない。
かつてないほどの口の汚さに、逆に清々しささえ覚えますw
友達がいないはずなのに妙に会話スキルが高く、人を嵌めるテクニックが非常に恐ろしい。
リアルにいたら、絶対に近づきたくないお相手だw

三次元の女性は二次元の女の子みたいに優しくない、という話をよく耳にしますが、このヒロイン達は負けていないと思う。
よくもまぁそうポンポンと罵倒する言葉を羅列することができるなと感心さえしてしまいますよw
喧嘩するほど仲がいいとは言いますが、そんなレベルでは済んでいませんね。
まぁ、どう見てもこいつら友達同士にしか見えませんがw
くそぅ、リア充めがっ!

そして、ブリキさんの絵が女の子たちの魅力を3割増しどころか、3倍ぐらいに引き上げています。
頬や太もものむちむち加減が素晴らしいすぎる。
眼福、眼福。

この衝撃度は、コメディ作品ではバカテス以来かもしれません。
クオリティを維持出来るのであれば、アニメ化も十分考えられます。
1巻を読んだ時点で将来性を見込める作品は、そうそうありませんよ。

ただし、人によっては引きかねない単語を連発したりもするので、安易に作品をお薦めは出来ません。
どちらかといえば男性向けで、かなり尖がった作品であることも否定できないと思います。
だからこそ、ハマると抜け出せないとも言えますね。

性格が最悪の美少女たちが口喧嘩を繰り広げる残念系青春ラブコメディ

テーマ: ライトノベル

ジャンル: 小説・文学

タグ: 書評  僕は友達が少ない  平坂読  ブリキ  評価A- 

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この記事に対するコメント

イタければ イタいほどいい ホトトギス

 この本のいいところ、ほとんど網羅されていますね。大いに共感できる感想です。僕がこのタイトルと出会えたのは、秋空翔さんのおかげです。本当にありがとうございます。

 『残念』って素晴らしい……。『残念』であることの素晴らしさを、この作品はたくさん教えてくれました。自分の大切な人をかばう登場人物たちの姿は、最高でした。

 友人に、「実はMなのでは?」と指摘されて、その時は一笑に付しましたが、夜空に惹かれている自分がいるのはどういうわけなんだろう……。

 あと、特筆したいのは、計算された残念さだということです。ただの行き当たりばったりの作品ではなく、どう書けばどう見えるかということを分かった上で書かれているような気がするので、非常に安定感を感じます。

 今にしてようやく、人気のラノベのパターンっていうものが分かってきました。1巻の設定で読者の心をがっちりつかんで、2巻で躍進して、3巻は夏合宿とかで舞台を変えたり新キャラを出したりして、4巻で主人公や主人公の所属するグループを危機に陥れる。あとは、どれだけ無事に着地できるか、みたいな。 で、今この作品は、完全にそういう安定軌道に乗れているような気がします。
 
 『ベン・トー』・『バカテス』・『友少』と並べてみると、普通のラノベでは満足できない感性になってしまったなあ、と思います。きっと、必然なんでしょうね。

URL | 紫電 #hfCY9RgE

2010/02/13 22:24 * 編集 *

>紫電さん
いやはや、自分としては作品の魅力について全然語り足りていないと思っているんですがね。
単純明快でノリで読む本なだけに、上手く言葉で言い表せられないんですよ。

記事内で夜空について、リアルではお近づきになりたくないと言ってますが、架空の人物としては限りなくキャラの立った魅力溢れるキャラだと思います。
何だかんだで星奈より一歩リードしている立場にいるのが面白いんですよね。

ラノベのパターンについての話ですが、それはアニメでも当てはまりますね。
きっと、中盤にサービスシーンの回があるんですよ。
1巻でも星奈の水着姿は拝めましたが、次は夜空や他のメンバーの番でしょうね。
今度こそ、囚人服みたいなやつではなくw

URL | 秋空翔 #3huMpp/w

2010/02/14 10:03 * 編集 *

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