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明日へと続く記憶

漫画、アニメ、ゲーム、音楽、ライトノベルの感想を書いたり、絵を描いたりしています。

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バカとテストと召喚獣 

バカとテストと召喚獣 (ファミ通文庫)バカとテストと召喚獣 (ファミ通文庫)
(2007/01/29)
井上 堅二

商品詳細を見る

【評価……A
舞台 ★★★★★★★☆☆☆
 … 7
物語 ★★★★★★★☆☆☆
 … 7
人物 ★★★★★★★★★★
 … 10
文章 ★★★★★★★★★
 … 9
挿絵 ★★★★★★★★★
 … 9
オススメ度 ★★★★★★★★
 … 9
バカ ★★★★★★★★
 … 9
ギャグ ★★★★★★★★★★
 … 10

「こんな教室は嫌じゃああっ!!」
アホの明久は叫んだ。ここ文月学園では、進級テストの成績で厳しくクラス分けされる。
秀才が集まるAクラスはリクライニングシートに冷暖房完備だが、彼のいる最低Fクラスの備品はボロい卓袱台に腐った畳だけ。
明久は密かに憧れる健気な少女・瑞希の為、組代表の雄二をたきつけ対クラス戦争を始める。
それは学園が開発した試験召喚獣を使い、上位の教室を奪うという危険な賭けだった!?
第8回えんため大賞編集部特別賞受賞作。

2007年最爆笑作品はこれに決まり!
もうね、面白すぎるよ、これww

僕の中では、ハルヒ以来の大ヒット作品です。
お笑い部門でいえば、これ以上のラノベを僕は知りません。
個人的に、こういうバカ(最上級の褒め言葉です)な本をあまり読まないということを抜きにしても、笑えることは保障できますね。

はっきり言って、手放しで誉めることができない部分だって少なくありませんが、そんなことが些細なことだと思ってしまうほどに笑いが止まらないんです。
一応指摘する前に、今作の大まかな内容に触れておきましょう。

テストの点数に応じて強さが変わる召喚獣を操ってクラス間で戦争を行い学力を向上させようという試み、『試召戦争』をメインに話が進みます。
バカばかりが集まるFクラスが、上位クラスに対してどのようにして勝ち進んでいくかがポイントとなってくるわけです。

この試験召喚獣というのが説明不足で、どういう技術を使っているのか、さっぱり分かりません。
平均的な人間の半分くらいの身長くらいの大きさの召喚獣を呼び出してバトルを行っているんですが、具体的な操り方とかほとんど説明ないしね。
それに、そこまでの技術がありながら、召喚システム以外は現実と大差ない世界に見えます。

とまぁ、設定に関しては、かなり甘いところがあります。
ですが、そんな戯言なんぞで、文句を言うつもりなんてさらさらありません。
この作品の魅力に、そんなの関係ないのさ!

まず、登場人物がバカすぎて愛らしいw
最強のバカである主人公・吉井明久を筆頭に、インパクトの強すぎるメンツが揃ってます。
表紙にデカデカと描かれている、学年2位の学力を持ちながら天然風味の巨乳娘、姫路瑞希。
貧乳にコンプレックスを抱くポニテ帰国子女、島田美波。
かつては神童と呼ばれていたが、今ではFクラス代表にとどまっている明久の悪友、坂本雄二。
演劇部のホープであり、おそらく読者人気ナンバー1であろう美少女、木下秀吉。
エロの知識なら誰にも負けない通称ムッツリーニ、土屋康太。
学年首席でありながら超絶美貌を兼ね備えている才女、霧島翔子。

どいつもこいつも素敵すぎます。
特に、秀吉が可愛すぎて困ります。
もう秀吉がメインヒロインでも、読者は全く不満ないよw

ただでさえ強烈な個性をもったメンバーが揃っているところに、さらに葉賀ユイさんのイラストがイメージを強く残します。
ラノベで時々ある冒頭のカラーページに漫画形式で登場人物を紹介する手法をこの作品も採用していて、これが効果的に作用しています。
おかげで、最初から主要人物が印象付けられていて、物語内でのドタバタが想像しやすいんですよ。
この文章とイラストの融合は、ラノベならではのもので、お見事ととしか言えないですね。
将来、アニメ化されるかもしれません。
アニメの適性がありますよ。

カラーページの漫画の1ページ目から、この作品の傾向を色強く出しています。
どんな感じかというと……。

「これが難しいと噂の振り分け試験か……」
「確かに難しいけど問題ない……この程度なら」
「十問に一問は解ける!」


上のような大真面目なバカっぷりが延々と続きます。
こんなバカの上、卑怯者でいくじなしの主人公だけど、それでも嫌な奴に見えないのは熱血的なバカだからだろうね。

あと、章の合間にバカテストというものがあって、そのバカ解答と教師の冷静な突っ込みが面白いw
これだけでも読む価値はあると言っていいくらいです。

人の目があるところでは読んではいけない本ですね。
笑いをこらえきれなくて、気味悪がられる可能性がありますw

元々シリアスな本が続いたので、たまには気分転換に気軽に読めるものをと思って手に取ったみたのがキッカケでしたが、大当たりでした。
読んだことのない方は、是非どうぞ。
ラノベらしいラノベを読みたい人は、非常にお勧めです。

テーマ: ライトノベル

ジャンル: 小説・文学

タグ: 書評  バカとテストと召喚獣  井上堅二  葉賀ユイ  評価A 

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この記事に対するコメント

絶賛ですなぁw
私は読んだ事ないのでちょっと興味出てきました。
でもギャグものって電車内で読んでニヤニヤしちゃうんで困るんですよねw

URL | 黒依緑人 #2qaJ23q.

2007/12/02 20:38 * 編集 *

>黒依さん
ラノベの趣味が似ている黒依さんなら、ハマってくれるはずw
一度読んでもらいたいですね。
僕は途中から我慢できずに、家で3巻まで一気に読み切りましたよw

URL | 秋空翔 #3huMpp/w

2007/12/03 06:26 * 編集 *

バカとテストと召喚獣読みました!

何だろうこのバカ作品(笑)

基本的にはA級戦犯になってしまった坂本雄二が好きですが、
ムッツリーニがだと思いました(笑)
いやー、キャラ濃いですね!!
しかもラストの雄二と翔子さんの戦いがまさかの展開で……っ!!

ラノベ見て笑ったのって久しぶりでした(>∀<)be-420
これは2巻も買わなきゃ、ですねww

URL | 赤猫 #r.P3Eczk

2009/01/15 15:22 * 編集 *

>赤猫さん
おお、早いですね。
確かにバカテスはラノベの中でも、あっさりと読むことができる方ではありますけど、こんなにも早くに感想をもらえるとは思っていませんでした。

いやはや、笑いのツボに入ったみたいで、良かったです。
お勧めした立場として安心しましたw

基本的にバカなのに能力だけは無駄に高かったりするところが面白いんですよねw
確かにムッツリーニは神かもしれません。エロという名のw

面白さは持続しているので、2巻以降もお勧めですよ~。

URL | 秋空翔 #3huMpp/w

2009/01/16 03:23 * 編集 *

バカたちの青春

 開いたら、1日でした。

 期待はしていましたが、まさかここまでとは。 とにかくすごかったです。『ベン・トー』もすごかったけど、とっつきやすさではこっちがさらに上ですね。
 『普段は漫画しか読んでないんだけど、楽しいノリは好き』という人にお勧めしたいラノベの第1位だな、と感じました。

 最初から最後まで全速全開なんですよね。(どうやって勝つんだろう……?)と、引き込まれたら、作者の思うつぼです。次に顔を上げるのは、読了後になっているかもしれません。

 『学園天国』の頃の、古きよき女尊男卑が気に入りました。今風のラブコメよりも、むしろそっちの路線で見たいかもしれません。貫き通した男の生き様もよかったです。

 おっしゃる通り、設定とかルールには甘いところがあると思います。
 イラストレーターさんとの二人三脚も、これ以上ないほど上手くいってますね。ラノベタイトルの人気拡大には、絵・構成ともに相性のいいイラストレーターさんとの出会いが欠かせないなあ、という基本的なことを、今改めて思いました。

 タイトルと中身が合ってない作品も時々ありますが、この作品は合ってます。タイトルに偽りなしですね。

 読み終えて、僕ならやっぱり姫路さんだな、と思います。 愛すべきバカたちの中では……やっぱりムッツリー二でしょうか。 とはいえ、全員キャラが立っています。ここまでキャラ造形がすごいラノベなんて、そうそうありません。というかもう、この作品が今まで読んだ中で最高のキャラ立ち、と言い切ってしまってもいいのかもしれません。

 デビュー作(本作)で一発当てた井上堅二さんが、慢心なく努力を続けて2010このラノ1位にのし上がっていく構図(べ、べつに1位だから読んだわけじゃないんだからね)が、F組の奮闘に重なって見えます。
 読み続けます。ぜひとも読ませてください。 と、こちらからお願いしたくなるほど気に入りました。

URL | 紫電 #hfCY9RgE

2009/12/09 00:00 * 編集 *

>紫電さん
遂にバカテスを読んじゃいましたか。
1巻のインパクトは凄まじいものがありますよね。
読んでいる途中で、既存巻すべて買ってこなければ!と強く思ったものですよ。

キャラの立ち具合が半端ではないので、登場人物みんな好きになれますよね。
僕も姫路さんとムッツリーニは大好きですよ。

ハマってしまったら最後、一気に読んでしまいたくなる類の作品でしょうね。
読みやすい文体とページ量なので、簡単に読めてしまいますし。
2巻以降はタイトルから少し離れるところはありますが、面白いのは確かなので期待してていいと思いますよ。

URL | 秋空翔 #3huMpp/w

2009/12/10 04:02 * 編集 *

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