明日へと続く記憶

アニメ、ゲーム、ライトノベルの感想を書いたり、絵を描いたりしています。

05«1.2.3.4.5.6.7.8.9.10.11.12.13.14.15.16.17.18.19.20.21.22.23.24.25.26.27.28.29.30.»07

スポンサーサイト 

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
スポンサー広告 /  Trackback -- /  Comment --

△page top

とらドラ10! 

とらドラ10! (10) (電撃文庫)とらドラ10! (10) (電撃文庫)
(2009/03/10)
竹宮 ゆゆこ

商品詳細を見る
読書期間:2009/3/6~2009/3/7

【評価……B
設定 ★★★★★★★☆☆☆
 … 7
物語 ★★★★★★★☆☆☆
 … 7
人物 ★★★★★★★☆☆☆
 … 7
文章 ★★★★★★☆☆☆☆
 … 6
挿絵 ★★★★★☆☆☆☆☆
 … 5
オススメ度 ★★★★★★☆☆☆
 … 7
ラブコメ ★★★★★★☆☆☆
 … 7
青春 ★★★★★★☆☆☆
 … 7

春。衝撃の出会い。
ラブレター。共同戦線。電柱キック。
偽乳特戦隊。かぶせたティアラ。
エンジェル大河。くまサンタ。雪山の告白――
そして、雪舞い落ちる二月。
手を取り合って逃げ出した竜児と大河。
それぞれの想いを胸に、二人はともに未来を切り拓こうとする。立ちはだかるのは、ままならない世界。
ぎりぎりの状況に立たされた竜児の下す決断とは。竜児と大河の、実乃梨、亜美、北村の、それぞれの想いの行方は。
超弩級ラブコメ、感動の完結編。

【感想】<前巻までのネタバレがありますので、ご注意ください>


超弩級ラブコメと銘打ってきた「とらドラ!」本編、完結。

僕が「とらドラ!」を読み始めたのは、7巻が発売された頃だったので今から約1年前のことでした。
ちょうどその7巻でアニメ化が決まり、この1年は原作・漫画・アニメと「とらドラ!」尽くしでしたね。
9巻の盛り上がりは半端なく、集大成となる本編最終巻には、多大な期待を寄せていました。

なんだろう、すごく不思議な読了感です。
着地点としては、これで良かったと思える内容ではあったんです。
構成に関しても、ままならない現実やもどかしい人間関係を描いていて、悪くはなかったと思います。

しかし、読書中はずーっと微妙と感じてしまっていました。
きっと途中から面白くなるはず!という期待は叶わず。
楽しめなかったわけではないので裏切られた感はないんですけど、肩透かしを食らってしまったというのが本音かな。

自己評価をBランクと位置付けているように、決して悪いとは言えないんです。
1~9巻までが、ほぼ文句なしの出来だっただけに、相対的に辛口になってしまうんです。

世間の評判では概ね絶賛されていて、最終巻補正もあり「言いたいことはなくはないけど面白かった」という意見が散見されます。
おそらく自分はその「言いたいこと」が我慢しきれなかったということなんでしょうね。
みんな楽しめているのに自分は乗り遅れたみたいで、何だか凄く悔しい気分。

まぁ、こんな風に感じた人間もいるんだなーとでも思っていて下さい。


◆強引過ぎた文章

地の文が抽象的で読み辛かったのが、没頭できなかった最大の理由ですね。
「とらドラ!」の既存巻は、いつも仕掛けが遅くて前半はぬるぬるとラブコメが展開されていることが多かったんですが、今回は最終巻ということで初っ端から全力疾走しているような文章でした。
勢いで書かれた文章は時として効果的だと思いますけど、これはちょっと疲れてしまいましたね。
途中、本から視線を外して息をつくということが度々ありました。

作者がノっていることは分かるんだけど、読者にもノせて欲しかった。
力技の悪い部分が出てしまった感じでしたね。


◆描ききれなかった物語

大河と母親の問題が、あまりにも放り投げていると思いました。
これなら、高須家の家庭問題が急浮上させることなく、大河の母親との関係をきっちり描いた方が良かったんじゃないかな。
竜児と泰子の話はイイ話ではあったんだけど、このタイミングで挿入するなら、他の話も削らずに同じ文章量で描くべきだった。
これまでメインで描かれていたのは5人の恋物語と、大河の家庭環境の話だったのに、都合よくまとめ過ぎているのが気になったところです。

またラブコメとしては、真面目な展開においてもコメディを挿入しなければいけないのかもしれませんが、今回のは不協和音に感じてしまいました。
確かに面白くはあるんですが、笑いたくないのに笑わさせられているとでも言いましょうか。
シリアスとギャグの切り替えが上手くできなかったのは、自分の感情の問題だけではないと思いました。

あとキャラ心理をリアルに描きすぎた弊害か、ラノベなのに非現実的な要素が介入すると冷めてしまうところがありましたね。
これまでの内容がギリギリ現実感のある青春モノだったのに対して、最終巻はドラマの中の青春物語だったと言えます。
どちらが良い悪いという問題ではなく、一貫して欲しかったなぁということです。


◆川嶋亜美の変化

亜美の変わりっぷりに泣いた。
何でこんなに急に丸くなっちゃってるの。
根はいい娘でお節介焼きな性分だというのは分かっていたけど、別人のようですよ。
最終的に収まる形としては無難だとは思うけど、もうちょっと段階踏ませてあげたかった。

竜児への想いは恋愛的なものではなかったということになるんだろうか。
もっと純粋に人間的に好きで、好かれたかった、仲間に入れて欲しかったって意味になるのかなぁ。
時折漏れていた感情からは、恋心にしか見えなかったんだけどなー。
それに、転校前ならいざ知らず、今では木原や香椎という友人たちもいるのにな。

みのりんとのも和解もなし崩し的で、残念で仕方ありませんでした。
(この辺りはアニメで優遇されているとはいえますが、原作でもやるべきだったと思います。)
竜児の「みんな幸せ!」という願いは、亜美の想いを気付いてから言うべきだったよなぁ。
やはりここも都合の良さがプンプンと匂ってきて、丁寧に描いてきた心理描写を最後の最後で投げ出してしまったように見えました。


◆総評

結局まとめてみると、ラブコメだったんだな、ということになりますね。
5巻ぐらいからシリアス路線に走っていたものの、完全にはそちらに振りきれていなかったようです。
コメディとシリアスの融合の難しさを改めて実感した本でもありました。

最後は不満をぶちまけるような形になってしまいましたが、シリーズとして見れば凄く面白かった作品でした。
間違いなく読んで良かったと思っています。

この感想を読んで気分を悪くされた方には申し訳ないです。
各所で褒め称える感想がズラリと並んでいると思われますので、そちらで気分転換してください。

なにとはともあれ、作者にはお疲れ様でしたと言いたいですね。
アニメやゲームなど同時進行で大変だったと思います。
スピンオフが出る予定らしいですが、しばらく骨を休めてください。
ありがとうございました。

⇒ 【 「とらドラ10!」簡易感想 】

中身は多少粗いものの、締めは綺麗な大団円

テーマ: ライトノベル

ジャンル: 小説・文学

タグ: 書評  とらドラ!  竹宮ゆゆこ  ヤス  評価B 

△page top

« ギャルゲヱの世界よ、ようこそ!
バッカーノ!1933 THE SLASH ~チノアメハ、ハレ~ »

この記事に対するコメント

ラノベという制約

 この記事を初めて読んだ時には、『秋空翔さん、たかだかラノベの完結巻に、多大な期待をよせすぎですってば。終わりよければ全てよしじゃないですか』と感じていました。その印象は、読了後に完全に覆りました。

 以下の人には不満に感じられる巻だったと思います。
・シリアスの方が好きだ
・竜児と大河が結ばれることを苦々しく思っている
・ラス前で別れて、ラストでまた戻ってくるような物語は、もううんざりだ

 これが最終巻でなければ、まだよかったんだけどなあ、と思います。どんなにボロボロになって、人気がなくなったって、もっと続けてほしかったです。『(つらい現実は)見たくないんだけど(ついつい)見てしまう』、そういうところもとらドラの魅力だったんじゃないかな、って思ってました。 それを、最終巻だからということで終わらされたんじゃあ、やっぱり不満は残ってしまいます。こうやって締めるつもりなら、出すべきではなかった問題も結構あったような気がします。
 竹宮先生自身が、シリーズの途中で置いてきたほのぼのとかラブコメを、最後の最後になってまた持ってきたという感じでしょうか。

 ところで、今さらながら、大河がロングヘアである理由は、結局見た目の人気以外の何物でもないような気がしてきました。僕は、「女の子の髪の毛は、長ければ長いほどいい」と公言してはばかりません。が、長くなればなるほど、手入れ、管理が大変になることも事実。めんどくさがりで、朝だって少しでも時間がほしいはずの大河は、一体誰のためにロングヘアを維持しているのでしょうか? 切るのがめんどくさくて、気がついたらこんなに伸びちゃってた、とかだと楽しいですね。

 残る短編集の2と3、それからアニメの方も、またおいおい見させてもらおうと思っています。

URL | 紫電 #hfCY9RgE

2010/08/01 21:03 * 編集 *

>紫電さん
作品自体に言いたいことは、既に本文で語っているので省略します。
紫電さんが挙げられた3点については、個人的には問題なかったりします。

シリアスな青春話も、馬鹿馬鹿しいラブコメも大好きです。
重要なのは切り替えや配分だと思うんですよ。
この10巻でいえば、再会した後ならふざけ合っていいと思うんです。
ただ、そこに至るまでの過程で、真面目な話をしないといけない時に、無理矢理コメディ調な会話が挿入されていたのが気になったんです。

大河よりも亜美やみのりんの方が、キャラ的には好みです。
ですが、作品としては竜児と大河が結ばれて良かったと思いますよ。
まぁ、急にラブラブになりすぎとは思いましたけど……。

ドラマや漫画でもお馴染みの別れと数年後の再会は、実は結構好きだったりするので、そこは紫電さんとは完全に逆の感想となりますね。

大河は、面倒臭がり屋ではありますが、それとこれとは話が別なんじゃないでしょうか。
作品内でも、容姿や服装などに気を遣う場面が、チラホラとありましたしね。
この辺り、さすが女性作家さんだなと思ったものです。

URL | 秋空翔 #3huMpp/w

2010/08/05 22:36 * 編集 *

コメントの投稿















管理者にだけ表示を許可する

△page top

トラックバック

トラックバックURL
→http://akikakeru.blog117.fc2.com/tb.php/508-5f0681e9
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)

△page top

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。