明日へと続く記憶

アニメ、ゲーム、ライトノベルの感想を書いたり、絵を描いたりしています。

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“文学少女”と慟哭の巡礼者 

“文学少女”と慟哭の巡礼者 (ファミ通文庫)“文学少女”と慟哭の巡礼者 (ファミ通文庫)
(2007/08/30)
野村 美月

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【評価……A-
舞台 ★★★★★★★★☆☆
 … 8
物語 ★★★★★★★★☆☆
 … 8
人物 ★★★★★★★★★
 … 9
文章 ★★★★★★★★☆☆
 … 8
挿絵 ★★★★★★★★☆☆
 … 8
オススメ度 ★★★★★★★★☆☆
 … 8
ミステリー ★★★★★★☆☆☆☆
 … 6
切なさ ★★★★★★★★☆☆
 … 8

もうすぐ遠子は卒業する。それを寂しく思う一方で、ななせとは初詣に行ったりと、ほんの少し距離を縮める心葉。だが、突然ななせが入院したと聞き、見舞いに行った心葉は、片時も忘れたことのなかったひとりの少女と再開する!過去と変わらず微笑む少女。しかし彼女を中心として、心葉と周囲の人達との絆は大きく軋み始める。一体何が真実なのか。彼女は何を願っているのか――。゛文学少女″が゛想像″する、少女の本当の想いとは!?待望の第5弾!

【感想】 <前巻までのネタバレがありますので、ご注意ください>


ここまでの集大成といえる回。
シリーズ最大の核であろう心葉の物語が綴られています。
最終巻としても通用しそうな盛り上がりですよ、これは。

実に素晴らしい一冊でした。
陳腐な言葉しか表現できない自分が憎いほど。
あぁ、文学少女の文才が欲しいっ……!
いつも以上に上手く自分の感情を言葉にできませんでした。
人気のある作品(しかも完結済)ですから、もっと良質なレビュー・感想はゴロゴロ転がっていると思いますので、そちらを読んでもらった方が有意義だと思います。

◆ ストーリー

モチーフは宮澤賢治の「銀河鉄道の夜」。
小学生の頃に読んだ記憶はありますが、内容は忘れちゃってました。
まぁ、いつものように文学少女が丁寧に説明してくれているので何の問題もありませんでしたね。

1~4巻までに築き上げてきた土台が見事に物語を支えています。
ストーリーに厚みがあり、登場人物の言葉に重みがあります。
伏線の回収が綺麗で、物語の進行が非常に滑らか。
ミステリーに関しても、今までのようなミスリードを狙ったものは控えめで、ストーリー自体にのめり込ませてくれます。

◆ キャラクター

●井上心葉

心葉は……誰よりも純粋で、哀れで、そして弱い心を持ってますね。
都合の良いように真実を捻じ曲げたり、目をそらしたりして、自分自身を誤魔化してる。
そうすることで身近な人を傷つけていると自覚しているのにも関わらず、自分を守るためにそれを止めることができない。
盲目的になる理由も、過去に負った精神的な傷も、それは言葉にならないほど辛いことだというのは分かります。
だけど、天秤に諮る時、大切な何かの重さを量り損ねてはいけないんですよ。
その選択ミスが、致命的な結果に繋がることだってあるわけですから。
無意識による行動ほど残酷なものはないですね。
しかし、心葉が井上ミウというPNをつけた理由が明らかになった時、不覚にも感動してしまいました。
こういうところが心葉の魅力で、女の子たちから惹かれる理由なんでしょうね。

●朝倉美羽

とうとう真打ち登場。
彼女が感じた絶望は、予想をはるかに超えた辛さがありました。
心葉が気付いてあげられなかった真実は、心葉にも美羽にも果てしなく重苦しかったです。
ななせ派の僕にとっては、序盤は腹が立つ場面も少なくありませんでしたが、読了後は驚くほどにその感情が反転となりました。
こんなにも美羽を応援したくなるとは思いもしませんでしたね。
構成が見事ですね。

●琴吹ななせ

イイ子すぎる……!
ひたすらこれに尽きます。
心葉と穏やかな雰囲気を共にしているときの彼女があまりに可愛すぎて悶死しそうですw
脆そうにみえて譲れないところは引かないところも数ある魅力の一つですね。
健気だなぁ。

●竹田千愛

どういえば彼女のことを的確に表せられるんだろうかと、いつも悩む。
とりあえず、“文学少女”シリーズにおいて最もキャラが立っている人物だと思います。
竹田さんが「本当」の顔を見せた時のゾクリと背に冷たいもの走る感覚が忘れられません。

●天野遠子

心葉にとっては、遠子先輩と出逢えたことは何よりの幸いだったんでしょうね。
いつだって心葉が崩れ落ちそうなタイミングで登場する遠子先輩が何とも頼もしい存在に感じられます。
一歩間違えれば説教臭く聞こえてしまう語りも、今回ばかりは一字一句そのまま心の中に溶け込んでいくかのようでした。

◆ 総評

終盤にある恒例の文学少女のシーンでは、込み上げてくるものが溢れてきそうな切なさが胸に迫ります。
そして、その後は何もかもがすっきりと透き通るかのような心地良さが残り、イイ締め方だった……と思いきや、最後の最後に次へのフリが待っていました。
本当にもう落ち着かせてくれないシリーズだなぁ。
続きを買わせるという意味では、まんまと嵌められてます。
面白いから何の不満もないですけどね。

テーマ: ライトノベル

ジャンル: 小説・文学

タグ: 書評  文学少女  野村美月  竹岡美穂  評価A- 

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