明日へと続く記憶

アニメ、ゲーム、ライトノベルの感想を書いたり、絵を描いたりしています。

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“文学少女”と死にたがりの道化 

“文学少女”と死にたがりの道化 (ファミ通文庫)“文学少女”と死にたがりの道化 (ファミ通文庫)
(2006/04/28)
野村 美月

商品詳細を見る

【評価……B+
舞台 ★★★★★★★★☆☆
 … 8
物語 ★★★★★★★★☆☆
 … 8
人物 ★★★★★★★★☆☆
 … 8
文章 ★★★★★★★☆☆☆
 … 7
挿絵 ★★★★★★★★☆☆
 … 8
オススメ度 ★★★★★★☆☆☆
 … 7
ミステリー ★★★★★★☆☆☆☆
 … 6
青春 ★★★★★★☆☆☆
 … 7

「どうかあたしの恋を叶えてください!」
何故か文系部に持ち込まれた以来。それは、単なる恋文の代筆のはずだったが……。
物語を食べちゃうくらい深く愛している“文学少女”天野遠子と、平穏と平凡を愛する、今はただの男子高校生、井上心葉。
ふたりの前に紡ぎ出されたのは、人間の心が分からない、孤独な“お化け”の嘆きと絶望の物語だった――!
野村美月が贈る新味、口溶け軽めでちょっぴりビターな、ミステリアス学園コメディ、開幕!!

バカとテストと召喚獣』と並び、ここ数年のファミ通文庫の誇る看板作品。
今年の8月末に完結した文学少女シリーズ、その第1弾になります。

こういう人気作品を読むと、改めて世間またはネット上での評判というものが的を射ているなと実感します。
確かにこれは、人気が出るのも分かります。
一言で言えば、面白い!

ジャンルは学園ミステリーで、ほのぼのしたコメディパートもありつつも全体的にシリアスですね。
重い過去を背負っている主人公・井上心葉と、言葉通りの意味で本の虫である天野遠子の2人きりの文芸部。
普段であれば、心葉が作る物語を遠子先輩が食べるという奇怪な情景が見られる文芸部室で、何故か恋愛相談が持ち込まれて二人が巻き込まれていくことになります。

ただの恋愛相談だったはずが、徐々に不可思議な話になっていくのが興味深くて物語に引き込まれます。
太宰治の『人間失格』に影響を受けた人間の物語ということで、人間の陰鬱とした感情が漂っています。
これを読んで晴れやかな気持ちになる人もいれば、鬱になってしまう人もいるんじゃないでしょうか。

僕の場合、深く考えないようにして事なきを得ました。
最近、ふとした拍子に「自分は本当に生きているのか」と考えがよぎってしまうことがあるので、変な方向に引き込まれてしまいそうで、ちょっと怖かったですね。
真面目に考えれば、かなり重いテーマの作品です。
ライトノベルらしく、軽めにアレンジされてますけどね。

ミステリーの真相に関しては、正直ありきたりかなと思わないでもないです。
どこかの推理モノの作品で見たことあるような、よくあるオチでした。
しかし、本書はそこで踏みとどまらず、もう一歩深く描いているところが素晴らしい。
人が人を説くには、説得力不足だと感じましたけど、想いだけはしっかりと伝わってきました。
読了感は、青春特有のほろ苦さと爽やかさがブレンドしていて、読んで良かったと思わせてくれます。

長編シリーズありきな設定や伏線の未消化が表に出過ぎていて、消化不良な面は感じられますね。
例えば、心葉の過去はもう少しはっきりと書ききるか、又はぼかしておいた方が今回のメインストーリーに焦点を合わせることができて良かったんじゃないかなと思います。

キャラクターは主要人物である心葉と遠子先輩が非常に魅力的ですね。
遠子先輩は本を食べてしまうという特技(?)から不思議系の女の子なのかなと思っていたら、意外にも普通に明るい先輩で、すごく可愛らしい。
そんな遠子先輩に突っ込みつつも傍にいて振り回される心葉も、男なのに可愛らしいw
おそらく、竹岡美穂さんの優しいイラストからそんなイメージを受けちゃってるところもあるんだと思います。
儚いほどの透明感が絵に出ていて、うっとりと惚れてしまいました。

クラスメイトの琴吹ななせの存在は強烈なインパクトこそ残しましたが、今回はあまりに関係なかったですね。
1巻だけでは、ツンツン娘なのかツンデレ娘なのか見極められませんでした。
かなりのポテンシャルを秘めているのは確かなので、今後に要注目のキャラですね。

以前にも少し書きましたけど、著者の野村美月さんは『天使のベースボール』で悪印象が根付いていたんです。
この文学少女シリーズで払拭したいという期待も込めて1巻を読みましたが、おかげでほぼ解消できました。
当時から別作品は賛否両論ながらも評価が高めだったので、個人的に肌が合わないだけか、もしくは外れを引いてしまっただけなんだろうなとは思っていましたが、どうやらその通りだったみたいです。

テーマ: ライトノベル

ジャンル: 小説・文学

タグ: 書評  文学少女  野村美月  竹岡美穂  評価B+ 

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