明日へと続く記憶

アニメ、ゲーム、ライトノベルの感想を書いたり、絵を描いたりしています。

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“不思議”取り扱います 付喪堂骨董店3 

付喪堂骨董店 3―“不思議”取り扱います (3) (電撃文庫 お 9-6)付喪堂骨董店 3―“不思議”取り扱います (3) (電撃文庫 お 9-6)
(2007/10)
御堂 彰彦

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【評価……A-
舞台 ★★★★★★★★☆☆
 … 8
物語 ★★★★★★★★☆☆
 … 8
人物 ★★★★★★★★★
 … 9
文章 ★★★★★★★★☆☆
 … 8
挿絵 ★★★★★★★★☆☆
 … 8
オススメ度 ★★★★★★★★
 … 9
クーデレ ★★★★★★★★
 … 9
安定感 ★★★★★★★★
 … 9

今日も閑古鳥が鳴く付喪堂骨董店。ごくまれにやって来る客も無愛想な少女のあやしい接客に回れ右をしてしまうのだ。
スレンダーな大人の美人と無表情な少女、そして見た目普通の少年。骨董店は三人の大騒ぎで今日も賑やかです。つまり、付喪堂は今日も暇です。
お客さんは来ませんが、付喪堂には不思議な事件だけは舞い込んできます。ちょっとそんな話をしましょうか。
最近恋人を亡くした少女がいました。彼女は夢の中で好きな人に会えるという香炉を手に入れたのです。あなたなら夢の中に逃げますか?それとも所詮は夢と割り切って辛い現実を生きますか?彼女の選択は――それはあなたが確認してください。

不思議な力を持った道具「アンティーク」に翻弄される人間模様を描いた物語、第3弾。
やっぱりこれは面白い!

このシリーズは、本当に毎回サクサクと読めてしまうなぁ。
全4章からなる構成がお見事。
適度な文章量、飽きさせないストーリー、心地良い構成バランス。
それらの土台の上に、魅力的なキャラクターと興味をそそられる不思議なアイテム「アンティーク」が物語を深みを与えていて、思わず読みふけってしまいます。

1章「」、2章「人形」、3章「」は毎度ながら少々ダークなお話。
このシリーズは安易なハッピーエンドがなく、バッドエンドで終わる話も珍しくありませんので、結末がどちらに転ぶのか分からなくて最後まで楽しめるのがいいところですね。
明らかにミスリードを誘っていることが分かっていても、真相が暴かれたときにある爽快感はヤミツキです。
しかし、何度も同じ手に引っ掛かりすぎているような気がするなぁ、自分w
まぁ、結果として楽しめているわけですからいいんですけど。

個人的に一番良かったと思ったのは3章の「」。
「付喪堂骨董店」らしい、切なく暗い話。
少しでも内容に触れるとネタバレ直結してしまうので詳しくは語りませんが、このテーマは惹かれた。
読了後、深く考えさせられました。

巧みに利用すれば便利なはずの「アンティーク」は、使用者を幸せどころか不幸に貶める象徴として描かれていることが多いですね。
それが欲望に堕ちた人間の本質を表しているかのようで、当事者たちの言葉は虚飾されたものと違って直に胸に響いてきます。
納得できるだけの背景があるので、言葉に重みが感じられるんですよ。
全4章に分割しているため、1つ1つの話が100ページすらないというのに、この文章や物語の奥深さは素晴らしいですね。

1~3章とは別格のラスト第4章「眠り姫」の咲の可愛さは反則的。
平静を保っているように振る舞っているけど、内心動揺しまくりなのが咲視点から丸見えです。
もうね、悶死させる気ですか貴方は!
これをニヤけずに読める人がいたら、それはそれで尊敬してしまいそうです。

似た者同士なのに二人ともシャイだからすれ違い続けてばかりなんですよねー。
当人達は上手くいかないことに嘆くかもしれないけど、第三者から見れば贔屓なしで見てもラブラブにしか見えんw
刻也と咲の視点が交互に切り替わる構成も板についてきていて、文章的にも楽しいですね。

また、いつものようにタケシマサトシさんのイラストが物語に花を添えてくれています。
走り描きに見えるものもありますけど、腕が確かなので、それすら味のある絵に見えてしまいます。

これまで絶賛してきた作品の多くは、既に一般的にも評価されているので、今更僕がこうしてブログに書かなくてもラノベ読みなら当然読んでいるものだったりします。
ですが、この「“不思議”取り扱います 付喪堂骨董店」はまだまだ評価が低いと思うんですよね。

今年に入って面白い本はいくつも読んできました。
その中でも、今一番お勧めしたいのは間違いなくこのシリーズです。
決して明るい話ではないことで誰にでも楽しめる種類の本ではなくなっていて、オススメ度は星1つ落としていますが、読みやすさ保障できます。

もっと売れて欲しい、いや売れるべき本でしょう。
今後に繋がるように、しっかりと定価で買いたいと思わせてくれる作品ですね。

テーマ: ライトノベル

ジャンル: 小説・文学

タグ: 書評  付喪堂骨董店  御堂彰彦  タケシマサトシ  評価A- 

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この記事に対するコメント

僕も付喪堂に一票です

 内容の割には有名になってなくて、それがとてももったいない、という意味では、僕もこの作品を人に推奨したいです。おしなべて、こういう骨董店みたいな雰囲気が好きなわけではない僕ですが、この人の作品には、自然に馴染めます。
 あんまり丁寧に読んでるとはいえない自覚のある僕ですが、慎重に読めば読むほど、いいことがある気がする作品だと思います。
 言われてみれば、3巻に至って、書き慣れてきてるなあ、という印象は受けました。だけど、作家さん自身の初々しさも、魅力のひとつかもしれません。
 僕としては、この人のバトルシーンも結構好きなんですけど、ラノベの平均的なレベルから見ると、どうなんでしょう? 
 箇条書き風味に、脈絡なく書いていきます。
 タケシマサトシさんの絵についての観察眼に感服いたしました。
 クーデレ! そう、クーデレですよ。今は、いろいろと便利な言葉があるなあ、と思いました。
 僕がこの話の登場人物になったら、ひょんなことから手に入れたアンティークの力を一生懸命活用して、なんとか刻也に戦って勝ちたい、と思います。そして、咲をもらう。だけど、咲の心までは、手に入れることはできないんだろうなあ、とか思ったり。 後で記憶を共有できる、自分のコピーがいたなら、僕が仕事に行っている間に、積みゲーをプレイしておいてもらうんですけどねえ。

 4巻はまだ読んでないので、早めに読みたいです。

URL | 紫電 #6PAIDQmo

2008/10/26 11:43 * 編集 *

>紫電さん
文章に淀みがなく、あっさりとしていて読みやすいんですよね。
バトルシーンもその点で言うと淡々と進んでしまいそうなところを、文章そのものを熱くすることは少ない代わりに雰囲気で緊迫感を出して巧くカバーしているなぁと感じますね。
まぁ、「付喪堂骨董店」にはほとんどバトルシーンはありませんから、他作品の話になりますけど。

僕も咲は好きですけど、自分のものにしたいという気持ちはないですね。
刻也に惚れている咲が好きですからw
この二人は、見ているだけで幸せを分けてくれるカップルだと思ってます。

URL | 秋空翔 #3huMpp/w

2008/10/27 09:25 * 編集 *

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