『とんがり帽子のアトリエ』5巻 感想
2022/08/13 Sat 23:36:53 [edit]
「とんがり帽子のアトリエ」5巻のネタバレ感想です。
素晴らしい構成力。
伏線の組み込ませ方が秀逸で、あらゆるキャラや設定が一本の道として作り上げられているのは感服するしかありません。
物語が定型化してきましたね。
つばあり帽絡みの事件に巻き込まれたココたちが最近覚えた魔法を駆使してピンチを切り抜けるって流れです。
提示された魔法の組み合わせで解決できるので、推理モノを読むような楽しみ方もできるのが特徴ですね。
かつて生きたまま金細工にされたロモノーン人からの問い掛けは、果たして正解は何だったのでしょうか。
ココが差し出した「安らぎ」という名の温もりは当人達にとって救いだったとしても、溶けて消え去られるほろ苦いエンドでしたね。
ポジティブなテティアが癒しの存在として光ります。
幸せの証であるツインテールをトリプルテールに結び直すところが特に印象に残りました。
正直何の解決にもなっていないはずなんですが、間違いなく仲間を勇気づける行動でしたね。
ドラゴンの時だって怖がっていたけど、今度は体が震えていても打開しようとするのは成長を感じさせます。
感謝を大事にする彼女がずっと笑顔でいられる世界が訪れれば、きっとそれは平和な世の中ですね。
キーフリーが相変わらず先生としていただけない行動が目立つ。
つばあり帽と因縁があるのかもしれませんが、怪我をした状態で頭に血が上って弟子達を置いてけぼり。
結果として、弟子たちに危険が及んだわけですから猛省して欲しい。
そういう意味では、オルーギオの何と頼もしいことか。
親友の窮地に炎の魔法を纏って登場するシーンは本当に格好良かった。
優先順位を見失いかけていたキーフリーを叱責できるのも彼しかいないでしょう。
今回はオルーギオ制の魔法器ほっか石で助かった場面もありましたし有能すぎました。
おかげで、途中離脱するんじゃないかという嫌な予感も抱いてしまいます。
己のできることの少なさを嘆きつつも頼れる大人を連れてきたリチェも立派。
誰かの教えは上塗りされるのではなく、蓄積するものだと気付いたようで良かった。
ユイニィが限定的とはいえ人の姿に戻れてホッとしました。
アライラ先生が付き添ってくれるみたいだし、元々の担当とは比較にならないほど頼りになりますね。
本筋もしっかりと進行しているのが、このエピソードの優秀なところ。
禁止魔法で人体に影響受けたという点においてユイニィと母親を重ねてみるココ。
日々の研鑽も全ては母親を助けるためなので、可能性を信じて前に進もうとするのは主人公として好感が持てます。
まだまだ未熟でありながら要所で機転を利かせる対応や発想は目を見張るものがありますね。
目玉の仮面のつばあり帽・イグイーン、隠れマント・ササランと名前が判明。
ただの悪役ではなく、何かしら深い事情があるのは見え隠れしているので、先が気になりますね。
テーマ: 漫画の感想
ジャンル: アニメ・コミック
タグ: とんがり帽子のアトリエ とんがり帽子のアトリエ(巻感想) 白浜鴎
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