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明日へと続く記憶

漫画、アニメ、ゲーム、音楽、ライトノベルの感想を書いたり、絵を描いたりしています。

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『虚構推理』16巻 感想 



虚構推理」16巻のネタバレ感想です。

「岩永琴子の逆襲と敗北」編、完結。
事件そのものに凄みはありませんでしたが、物語的には大きな節目を迎えました。

推理編では、まるで琴子がラスボスかのような風格を漂わせています。
私が神だと宣告するキャラは主人公じゃなくて悪役側が一般的に多いですからね。
琴子の立場上、揺らぐことなく信念を貫く必要性があるのは確か。
しかし、結果的にとはいえ自殺幇助は非人道的で理解し難い感情でしょう。

一方で不死身である六花は鋼人七瀬の時に死者を出したことに悔んでいて、構図があべこべになっているのが興味深い。
今回の丘町も六花が助けた後、琴子が間接的に殺したような形になってますしね。
まぁ本気で六花に救うつもりがあるなら、未来を変えればいいだけの話でしたので、結局六花も自己願望を優先したわけですが。

九郎が存在するだけで秩序を乱しかねないということを目から逸らしていた琴子。
いや、気付いていなかったという方が正しいのかな。
自発的に不死となったわけでもないので許容しているだけであって、明らかに浮いた人間だからなぁ。

琴子自身は人情を持ち合わせていると思っているけれど、優先順位は常に秩序の平定である以上、非情に見えてしまいます。
スリーピング・マーダー編は分かりやすい例でしたね。
そんな風に非情な自分を見せつけられ、更には理にかなった六花の論に乗らざるをえなくなったことは、やはり琴子の敗北ということになるのでしょう。

敗北した琴子を珍しく労わる九郎が優しくていいな。
お姫様抱っこは子供をあやすようでしたけど、ぎゅっと背中から抱きしめる様は本当の恋人っぽかった。
いや、本当に恋人同士のはずなんですがね。

恋人を虐められた反撃なのか、九郎が六花に「定職につきましょう」と正論をかざすのが面白い。
かつてないほどショックを受けている六花だったけど、そりゃそーだとしか言いようがないです。

それにしても、どうして琴子は頑なに秩序を守ろうとするのか。
神として選ばれたのかもしれませんが、本人の意思がどこから来ているのかが謎です。
小説版とエピローグが異なるようですが、さすがに本筋に影響が出る差はないでしょうし、今後明かされていくことになるのかもしれません。

テーマ: 漫画の感想

ジャンル: アニメ・コミック

タグ: 虚構推理  虚構推理(巻感想)  城平京  片瀬茶柴 

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