fc2ブログ

明日へと続く記憶

漫画、アニメ、ゲーム、音楽、ライトノベルの感想を書いたり、絵を描いたりしています。

11«1.2.3.4.5.6.7.8.9.10.11.12.13.14.15.16.17.18.19.20.21.22.23.24.25.26.27.28.29.30.31.»01

バッカーノ!1711 Whitesmile 

バッカーノ!1711―Whitesmile (電撃文庫)バッカーノ!1711―Whitesmile (電撃文庫)
(2011/12/10)
成田 良悟

商品詳細を見る
読書期間:2012/8/4~2012/8/9

【評価……B+
発想 ★★★★★★★★☆☆ … 8
設定 ★★★★★★★★☆☆
 … 8
物語 ★★★★★★★☆☆☆
 … 7
人物 ★★★★★★★★☆☆
 … 8
文章 ★★★★★★★☆☆☆
 … 7
挿絵 ★★★★★★★★☆☆
 … 8
構成
期待感




 ★★★★★★★★☆☆ … 8
 ★★★★★★★★☆☆
 … 8





 1711年、彼らはついに海に出る。新大陸に向け――。それぞれの心の中に吹き荒れる風を受けて――。
 マイザー・アヴァーロは探求の風。
 セラード・クェーツは野心の風。
 ヴィクター・タルポットは責務の風。
 ベグ・ガロットは研究心の風。
 東郷田九郎とザンクは義侠の風。
 グレットとシルヴィは逃避の風。
 ナイルは恩義の風。
 チェスは他人の風に吹き流されて……。
 多くの錬金術師が大海原へと旅立つ中、失意のヒューイ・ラフォレットは――。

 『不死の酒』を巡る馬鹿騒ぎ、“始まりの物語”の結末は――。
 中世を舞台にした異色作第3弾!!

【感想】<前巻までのネタバレがありますので、ご注意ください>


「バッカーノ!」シリーズ第17巻目。
ナンバリングされていないので分かり辛いですけど、ラノベとしては相当長編シリーズとなっています。

全ての始まり、アドウェナ・アウィス号。
船上で不死の酒を飲み交わした錬金術師たちが、いかなる理由でそこへ辿り着いたのか。
ここまで積み重ねてきた物語の原点ともいうべきエピソードが描かれた今回の内容。
面白くないわけがありません。

錬金術師オールスターといって過言ではない表紙からして豪華過ぎますね。
ヒューイが、エルマーが、マイザーが各々の想いと野望を抱き、船旅に出る経緯が遂に明かされています。
一体いつからここまで深く入り組んだ物語を頭に描いていたのでしょうか。
主要人物だけでも両手で足りない数いる中で、複雑に交差した人間関係を見事に綴っています。
この構成力は今更ながらに圧巻ものですね。

1930年代や2000年代の土台は、やはり1700年代に形成されたものでした。
全ては線で繋がっているとは、まさにこのこと。
その観点からすると、「バッカーノ!」の真の主人公はヒューイしか考えられませんね。
フェルメートがラスボス、エルマーがキーマン、ついでに言うとフィーロが第2作目の主人公って感じ。
エルマーは隠しボスになる可能性も秘めていますがね。
シリーズの決着は、馬鹿騒ぎらしく笑えるものだといいなぁ。

意外な過去が判明したキャラが何人かいましたね。
ヴィクターとセラードの乗船経緯は予想外でした。
そもそも二人に繋がりがあったことや、セラードが妙に現実派だったりしたことも驚き。
シルヴィの生い立ちも想像付きませんでした。
成程、ある意味変わっていないのはエルマーぐらいということか。
上手い見せ方ですね。

フェルメートの悪人っぷりと、エルマーの末恐ろしさが際立ちました。
イロモノ揃いである作品でも、飛び抜けて毒の強いのがこの二人ですね。
エルマーは特殊だとしても、フェルメートが天敵だと認識している対立関係が面白い。

ヒューイ、エルマー、フェルメートの3者から特別視されている彼女のその後が気になります。
哀しい結果にだけはなりませんように。

謎とされてきた登場人物達の心情や関連性などが次々と暴かれる過去編集大成

テーマ: ライトノベル

ジャンル: 小説・文学

タグ: 書評  バッカーノ!  成田良悟  エナミカツミ  評価B+ 

△page top

« 僕は友達が少ないNEXT 第4話「この中に1人、男がいる!」
“夕顔”ヒカルが地球にいたころ……2 »

コメントの投稿















管理者にだけ表示を許可する

△page top

この記事に対するコメント

トラックバック

トラックバックURL
→http://akikakeru.blog117.fc2.com/tb.php/1635-2d73a987
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)

△page top