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明日へと続く記憶

漫画、アニメ、ゲーム、音楽、ライトノベルの感想を書いたり、絵を描いたりしています。

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“葵”ヒカルが地球にいたころ……1 


(2011/05/30)
野村 美月

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読書期間:2012/7/14~2012/7/16

【評価……B+
発想 ★★★★★★★☆☆☆ … 7
設定 ★★★★★★★☆☆☆
 … 7
物語 ★★★★★★★★☆☆
 … 8
人物 ★★★★★★★★☆☆
 … 8
文章 ★★★★★★★☆☆☆
 … 7
挿絵 ★★★★★★★☆☆☆
 … 7
ミステリー
恋愛
ツンデレ
期待感


 ★★★★★★☆☆☆☆ … 6
 ★★★★★★☆☆☆
 … 7
 ★★★★★★★★☆☆
 … 8
 ★★★★★★★★☆☆
 … 8



 「心残りがあるんだ」
恋多き学園の“皇子”ヒカル――その幽霊が、是光の前に現れそう告げた。
このまま幽霊につきまとわれ続けるなんて冗談じゃない!と渋々“心残り”を腫らす協力をすることにした是光だが、対象の左乙女葵――“葵の上”と呼ばれる少女は、頑なに話も聞こうとせず、生徒会長の斎賀朝衣にも不審がられ、敵視されるハメに。
そんな時、ヒカルの死にまつわるある噂が聞こえてきて――!?
 野村美月が贈る、ミステリアス現代学園ロマンス、堂々開幕!!

【感想】


大人気ラノベ「文学少女」シリーズの野村美月×竹岡美穂のコンビで贈る新シリーズ。
満を持しての登場です。

著者の作品は、何故か読み始めるのに労力を要します。
「文学少女」も評判が良いと知っていても、なかなか手を出しづらかった記憶があります。
何となく面白そうというよりも面倒臭そうだというイメージが先行するんですよね。
一番最初に読んだ「天使のベースボール」がトラウマにでもなっているんだろうか……。

そんなわけで、発売直後に購入しておきながら、本作を読み始めたのは、シリーズが開始されて1年以上経ってからでした。
比較的余裕のある時期に、ガッツリと読書したいなと思って手を付けてみたわけです。

やはりというべきか、予想外というべきか。
積んでいたのを悔やむくらい、非常に面白かったです。

初めて「文学少女」を読んだ時の作品内に引き込まれる感覚をまた味わうことが出来ました。

設定上はありふれたものです。
主人公の赤城是光は、見た目でヤンキーだと勘違いされ、中身も少々粗暴により、周囲から浮いた存在だった。
大して親しくもない学園の皇子である帝門ヒカルの葬式に参列した際に、何故か幽霊のヒカルに取りつかれてしまう。
ヒカルは心残りが解決しないと成仏出来ないらしく、是光は仕方がなく付き合うことに。
その心残りとは、ヒカルにとって大切な女性である左乙女葵への約束を果たすことだった。
しかし、とりあえず女性なら誰にでも色目を使うヒカル、女に興味がなく無愛想な是光とでは、相性は最悪で、トラブルがばかりが起きてしまう。
果たして、是光はヒカルの代わりに葵との約束を遂げることができるのか――というストーリー。

モチーフである「源氏物語」をミステリアスな少女漫画風に現代アレンジした感じ。
第1巻の物語の本筋は分かりやすく、単純であるがゆえに牽引力も相当です。
長編シリーズの導入しては、上手く調理しており、成功している部類に入ると思われます。

その一方で、裏に流れる長編の伏線は、出し惜しみしている感が強いですね。
それもこれも主人公側であるヒカルが何かを隠しているのが原因です。
是光に語れない理由でもあるのかもしれませんが、是光にとってみればはた迷惑な話ですよ。

幽霊物の醍醐味は、やっぱり他人の情報を有り得ない方法で入手できる点でしょう。
無関係だったはずの是光が、ヒカルのことを誰よりも知っている状況は面白い。
葵や他の女の子に誤解されてしまうところはヤキモキし、逆に巧く事が運ぶとニヤニヤ出来ます。

ヒロイン役としてはメインの葵よりも式部帆夏の方が魅力的に映ります。
是光と衝突を繰り返しながらも接近する帆夏は、所謂ツンデレ娘で、彼女のモノローグが挿入される章だけは、一気にラブコメモードに突入します。
「文学少女」のななせの系譜に連なる少女ですから、ななせファンは好きになるはず。

少々周りくどい文章は相変わらずで、好みは分かれそうですね。
まぁ、竹岡美穂さんのイラストとの相性は抜群だと思います。

また長い物語を楽しむことが出来そうです。
これからどのように展開するのか楽しみ。

死んだ少年と残された少女の間を取り持つ巻き込まれ型お節介系主人公の奮闘が光る

テーマ: ライトノベル

ジャンル: 小説・文学

タグ: 書評  ヒカルが地球にいたころ……  野村美月  竹岡美穂  評価B+ 

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