変態王子と笑わない猫。4
2012/07/27 Fri 23:13:40 [edit]
![]() | 変態王子と笑わない猫。4 (MF文庫J) (2011/09/21) さがら総 商品詳細を見る |
【評価……B-】
発想 ★★★★★★☆☆☆☆ … 6 設定 ★★★★★★☆☆☆☆ … 6 物語 ★★★★★★☆☆☆☆ … 6 人物 ★★★★★★★☆☆☆ … 7 文章 ★★★★★★★☆☆☆ … 7 挿絵 ★★★★★★★★☆☆ … 8 | ラブコメ 変態 | ★★★★★★★☆☆☆ … 7 ★★★★★★★★☆☆ … 8 |
横寺陽人は頭の中身が煩悩まみれな高校一年生。ある日、陸上部の練習をサボって保育園に潜入したところ、鬼の仮面をつけた小さな女の子に見つかってしまい――? 1巻発売前のモバイル立ち読みで大きな反響を呼んだ「第0話」の加筆修正版のほか、あの娘の夏休みのバカンスを描いた「沖縄ハッピーエンド」、神聖なる教会の裏庭でちびっこ悪魔と戦う「教会シンドバッド」、遊園地で破滅のラブラブデート(!?)な「幻想メリーゴーランド」など計5編! 女の子のキュートな魅力をぎゅーっと濃縮、ちょっぴりノスタルジックな雰囲気でおくる『変態王子』初の短編集! |
【感想】<前巻までのネタバレがありますので、ご注意ください>
鈍感な変態に惚れた女の子が数多く登場するラブコメ、シリーズ第4巻。
初めての短編集となります。
これまで表紙を飾ってきた月子、梓、エミ、つくしの4人のエピソード1本ずつと、第3巻ラストから繋がる話が1本の計5本の短編が収録されています。
1巻より前の話などもあり、補足的な意味合いが強い印象を受けました。
ここまで親密な関係を持っているにもかかわらず、横寺が覚えていないのは不自然ですね。
忘れっぽいというレベルでは済みません。
おそらく、ここに隠された何かがあるんでしょうね。
ただ、理由があるとはいえ、ここまで横寺に振り回されるヒロインズは可哀想に感じてしまいます。
いざという時は頼りになるんですけど、普段のボケボケな言動はフォローできない域ですからねぇ。
ヒロイン勢の中で小豆梓が最も好きなので、第5章の遊園地デートは楽しかった。
見栄っ張りの超奥手少女が、顔を赤らめながら焦る模様が何とも可愛らしい。
幸せに浸る彼女を見ているだけで、こちらまで癒される想いです。
順調であればある程、今後のフラグにしか見えないのは気のせいだと思いたい。
鋼鉄さんという名が剥離されたのようにアホの子となってしまったつくしも魅力的でした。
一人脳内お花畑となっている彼女は、先輩なのに誰よりも年下の女の子に見えます。
ギャップ萌え、恐るべし。
第3章のエミ回は、本来であれば3巻で説明すべきくだりだったなと思います。
なるほど、エミが大暴れするだけの理由はあったんですね。
短編だからなのか、ギャグ方面にぶっ飛んだ内容が多くを占めていました。
より正確にいえば、変態度が急激にアップしています。
横寺はもちろん、登場する女の子達もどこかフェチ要素を持っており、笑えばいいのか引くべきなのか微妙なラインを辿っています。
表紙絵は、ようやく登場の鋼鉄さん。
指でポニーテールを隠すと驚くほど月子に似ていて、意識して描いているのが窺えます。
手抜きのイラストなどなく、クオリティの高さを維持出来るところが、さすがのカントクさんですね。
お話的には目新しさは見当たらないものの、平均的に楽しめるラブコメ模様が展開されていました。
▼ | SF設定を取り除いた純粋なラブコメが繰り広げられるベタな短編集 |
テーマ: ライトノベル
ジャンル: 小説・文学
タグ: 書評 変態王子と笑わない猫。 さがら総 カントク 評価B-
« 乙女ゲーの攻略対象になりました…。
人類は衰退しました 第4話「妖精さんたちの、さぶかる」 »
コメントの投稿
この記事に対するコメント
トラックバック
| h o m e |