ココロコネクト 第1話「気づいた時には始まっていたという話」
2012/07/10 Tue 23:59:37 [edit]

今期のアニメで最も期待していた「ココロコネクト」の第1話を観ました。
普段は、視聴さえできればいいので放送日時は気にしないのですが、こればっかりは最速地域と同日に観たかったなぁというのが本音です。
原作を知っているとはいえ、各所の反応に目を通さずに、1話だけは感想を書きたいなと思っていたものですからね。
そんなわけで事前情報をシャットダウンして迎えた第1話だったわけですが……。
うん、面白かったです。
充分に及第点には届いていると思われます。
原作既読済みという色眼鏡を付けると、キャラが動いて喋っているだけでこんなに楽しい気分になれるとは思わなかったと言えるだけのクオリティがありました。
原作1巻「ココロコネクト ヒトランダム」第一章・気づいた時には始まっていたという話と第二章・「お」から始まる『アレ』の終わりとなる41Pまでがアニメ化されました。
アニメとしては、情報量の多さが気になるかな。
太一のモノローグは親切で有難い半面、ラノベ特有の言い回しや説明が大量で、ダラダラとした空気を作る羽目にもなっていました。
一つ一つの台詞が長めで、その間、聞き手が突っ立っているのが目立ちます。
作品の性質上、これは仕方がないことではあるんでしょうねぇ。
文字だけでは気にならなくとも、絵としてみると不自然に映ります。
とはいえ、テンポが悪いということでもありません。
1話としては絶妙な構成で、これ以上も以下もないところで区切ってくれました。
青木と唯が入れ替わった話を打ち明けた後、本来は日を置くことになるのですが、そのまま次の日の話に続いたのは良い改変だったと思います。
作画は、1話にしては微妙なところかもしれませんが、まぁまぁといったところ。
白身魚さんのキャラ原案から、どうしても「けいおん!」と比較されるのは避けられないでしょう。
SILVER LINK.も頑張っていると思いますが、京アニと比べたら、どうしても描き込み量やアニメーションで劣ってしまいます。
しかし、色指定が淡く柔らかい印象を与えるものとなっており、安っぽさはありません。
何となく「放浪息子」を思い出しました。
真正面からのバストアップ構図を多用しているのは、これからの特徴になっていくんだろうか。
あまり多過ぎると単調に感じてしまうので、角度をつけたり、引いた絵も挿入して欲しいな。
キャラ絵は、みんな柔和な表情で良かった。
コミカルなギャグ絵も頭身を崩し過ぎていないのは、今度のシリアス展開を考えると正しい判断ですね。
伊織のほくろが、ゴミがくっついているように見えてしまうのは残念でした。
あと、これは原作からしてそうなんですが、伊織が学校一の美少女と評判ですけども、稲葉も唯も同等に可愛いので特別だとは感じられませんね。
というか、稲葉は妖艶と評するくらい美人系のはずなんですけどね。
文研部の面々も良かったんですけど、最もインパクトがあったのは藤島麻衣子だなぁ。
あの状況で二言目に「揉んであげようか?」は怖すぎるw
演出面は、何と言っても声優さんたちの演技が素晴らしかった。
入れ替わりネタは、文面だと把握し辛いのですが、声だとすぐに分かりますね。
太一役の水島大宙さんと、伊織役の豊崎愛生さんが入れ替わった時は圧巻でした。
単純な異性役ではなくて、中身だけが変わったんだなと伝わってくる声色で、ひたすら感心させられました。
水島大宙さんが伊織を演技するところなど、良い意味で気持ち悪かったですよw
入れ替わったことを実感するために、ガッツリと胸を鷲掴みにする太一(外見・伊織)は、まさに男子高校生の鑑。
草食系と思わせておいて、両方脱げと発言したりと、下手に誤魔化さないところが好きです。
アニメで補間をしてくれたのは、各キャラの家族構成。
原作では必要に迫られないと、なかなか描写すらされていませんからね。
太一のシスコンっぷりが早々に発揮されたりとか、伊織が母親と二人で暮らしているところとか、稲葉の兄貴がイケメンだったりとか、唯の妹が姉を心配していたりとか、青木の家族は仲が良さそうだなとか、何気ないシーンなんですけど得られるものが色々とありました。
中でもやっぱり伊織の家庭は、繊細な雰囲気を醸し出していますね。
絵柄から日常系+萌え作品と予想していた人もいるようですが、どっちかといえば青春系です。
それも頭にドが付くくらいの青臭さ全開で、コメディよりもシリアスの方に力を入れている作品ですね。
またよくある入れ替わりネタだと思って切る人は、ちょっとだけ様子見して欲しい。
これだけでは終わりませんから。
次回も楽しみですが、唯一にして最大の不安は話数調整ですね。
どうやら4巻である「ミチランダム」をやるようですけど、1クールしかないのにどうするのか。
駆け足だったり、丸々カットということは止めて欲しいのですけど。
⇒ 原作「ココロコネクト ヒトランダム」 1巻感想
テーマ: ココロコネクト
ジャンル: アニメ・コミック
タグ: ココロコネクト ココロコネクト(アニメ話感想) 2012年放送開始アニメ
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この記事に対するコメント
みゆきち、あいなま、イカ、御前
例によって僕はニコニコ動画で視聴しますから、コメントできるのはこのタイミングになります。納得の出来で、楽しく見ることができました。
言われてみると、たしかに聞き手は動いていませんね。こればっかりは、小説を忠実に再現するとやむを得ないかもしれませんね。
バカテスのシルバーリンクさんの制作と聞くと、どちらかというと心配の方が勝りますね。できることなら、このココロコがシルバーリンクさんの代表作となってほしいものです。まあでも、バカテスと違って、描写に手は抜けない作品だっていうことはちゃんとわかっているみたいですし。
アニメ化されるのがこの時代でよかったなあ、というのは思います。戦わない学園ものを、いかにして描き込んで魅力を出すかということが、年々進歩しているように感じますから。
二次元キャラにおけるほくろの存在感の大きさというものを感じました。赤木リツコや泉こなたに比べて、伊織のほくろは、かわいさをあまり引き立てない位置にあると思います。
唯が服を着る時に髪の毛をばさっと出すところでドキッとしました。
台所に立つ伊織の後ろ姿も要チェック。
藤島はガチでしたねえw
入れ替わりの表現は難しいんじゃないかと心配していましたけど、上手い演技でしたねえ。あれならよく分かります。
家庭生活も描かれるところが、すごく新鮮でしたね。原作既読者として、小説からの想像だけでは限界があった部分がとても楽しめました。
水着回を入れなければならない義務とかは無視して、原作でやってることをやってほしいですね。余計なことさえしなければ、ファミ通文庫4冊分を12話で描ききるのは、決して不可能な数字じゃありませんから。もちろん、配分には相当気を配る必要があるでしょうけど。
URL | 紫電 #-
原作ファンも満足できる出来でホッとしましたね。
1クールで4巻までをアニメ化するには、少々のんびりかなと感じましたけど、最初は丁寧に描いて損はないと思います。
演出面は、今のところ目を瞠るほどのものは見当たらないかな。
動いているだけで感動できるのは、原作既読者だけでしょうし。
唯の着替えのシーンに反応してしまうところとかw
声優さんの演技は期待以上でした。
これ以降の入れ替えも、俄然楽しみになってきましたね。
みゆきちが男役となった時、どんな声を出すんだろうなー。
水着回をやりたいのであれば、ドラマCDの話くらいでしょうかね。
でも、そもそも尺が足りないという話なので、挿入する必要性は全くないかと思います。
素直に本編を消化してもらたいですね。
URL | 秋空翔 #3huMpp/w
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MEGASSA!!
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