明日へと続く記憶

アニメ、ゲーム、ライトノベルの感想を書いたり、絵を描いたりしています。

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ココロコネクト ユメランダム 

ココロコネクト ユメランダム (ファミ通文庫)ココロコネクト ユメランダム (ファミ通文庫)
(2012/02/29)
庵田 定夏

商品詳細を見る
読書期間:2012/3/1~2012/3/2

【評価……A-
発想 ★★★★★★★★☆☆ … 8
設定 ★★★★★★★★☆☆
 … 8
物語 ★★★★★★★★☆☆
 … 8
人物 ★★★★★★★★★
 … 9
文章 ★★★★★★★★☆☆
 … 8
挿絵 ★★★★★★★☆☆☆
 … 7
青春
ラブコメ




 ★★★★★★★★☆☆ … 8
 ★★★★★★☆☆☆
 … 7





 修学旅行を控えた9月末、太一たち二年生には進路調査票が配られていた。
 部室で将来を見据えて語るメンバーを見て、一人焦りを覚える太一。
 そんな時、「――これで最後です」と<ふうせんかずら>が終わりと始まりを告げる。
 山星高校全員の願望が見える、その現象を危惧した稲葉は何もしないことを部員たちに強要。
 しかし見捨てることはできないと主張する太一と唯、反対派の稲葉と青木で意見の衝突が始まって……。
 愛と青春の五角形コメディ第6巻!

【感想】<前巻までのネタバレがありますので、ご注意ください>


不思議な現象に巻き込まれるたびに成長する少年少女の青春ラブコメディ、第7巻。
アニメ化に続き、ゲーム化も発表され、名実ともに人気シリーズとして相応しくなってきました。

本当に面白い作品だなぁと、しみじみ思います。

<ふうせんかずら>より告げられた最後の現象『夢中透視』は、二年生5人に力が宿るものだった。
その力は、文研部以外の山星高校に在学する者すべての願望を見通すという。
他人の手助けを積極的に行いたい自己犠牲野郎の太一や、見て見ぬ振りが出来ない唯は、力の行使を主張するが、稲葉と青木は異常な方法で手に入れた情報に手を出してはいけないと反対する。
意見の食い違いにより文研部の空気が怪しくなっていく――というストーリーです。

数々の苦境を乗り越えたことで、10代とは思えないほどの精神力を身に付けた文研部メンバー達。
一年生の千尋や紫乃と比べると、もはや隙など見当たらないのではないかと思っていました。
ところが、強固な絆だからこそ、僅かな綻びが深刻な裂け目となってしまいます。
第1巻の「ニセランダム」の時からこの構想を練っていたんでしょうか。
どちらにせよ物語の流れが計算付くとなっており、感服するしかないですね。

毎回誰かしらがズタズタのボロボロまで追い込まれますが、今回は太一の番でした。
かつてないほどに失敗を繰り返す太一に、何度モヤモヤとさせられたことやら。
自己犠牲野郎の言葉で片付けられていた太一の本質を、更に一歩踏み込み暴く展開はさすが。
どこまでも青く、だからこそ一皮剥けたときの輝きは、羨むぐらいに眩しい。
一人では越えられない壁も、かけがえのない友となら越えられる、なんて青臭くて言葉に出すのも恥ずかしくなるようなことを体現している彼らは、まさに青春してますね。

太一の問題は作中で散々掘り下げられましたが、今回の件のキッカケは、稲葉だったと思います。
議論すら取り合わず、独裁的に話を完結させようとしたのがそもそもの始まりでしょう。
太一の危うさを理解していながら……いや、理解しているからこそなのか、反論を許さない姿勢で『夢中透視』の力を使わないよう強制したのが、拗れてしまった原因でした。
二人とも頑固だからなぁ……。

結局、人は身近な人間、もしくは自分に影響を与える人間のことしか考えられないんですよね。
そして、それは概ね正しいと思います。
名も知らない人の不幸よりも、大切な人間の幸せを願っても何も悪くないですし、当然でしょう。
そこへ思考が至ったキャラがいなかったのが惜しい。
正直、青木家の件については、太一たちが責められる筋合いはなく、むしろ正当な判断が出来る状況を作り出したと褒めらるべきことです。

要するに、客観的に見えて感情論で語っているのは、稲葉も青木も同じなわけで。
力が芽生えてしまった以上、力を使用するにしても見なかったことにするにしても、己の基準で判断するしかないわけですよね。
幸い、伊織が慎重派で中間を担ってくれましたけど、空中分解してもおかしくなかった。
それぐらい極論のぶつけ合いで、もう少し柔軟に対応すればいいのにと思いました。

藤島の存在感が半端じゃない件については、もう藤島だから仕方がないで説明がつくと思うw
何だか彼女だけ別の軸で動いているかのような独特感がありますよね。

挿絵は脇役メインで物足りませんでしたけど、その代わり表紙が良かったです。
対立している4人と中心に佇む伊織が、作品の内容を見事に捉えていました。

恋愛事情に関しては、大きな進展があった割には、晴れ渡るような解放感はあと一歩だったかなぁ。
良かったのは間違いないんですけど、読者視点で対立関係を引きずって読んでしまいました。

本編は次で最後のエピソードだそうですが、とんでもない展開になりそうな爆弾が……。
それでも彼や彼女ならば、きっとどんな苦難も乗り越えて、ハッピーエンドになるはず。
そう信じられるだけの成長を果たした巻だったと思います。

少年が己の本質から逃げずに向き合い、初めてスタートラインに立つ話

テーマ: ライトノベル

ジャンル: 小説・文学

タグ: 書評  ココロコネクト  庵田定夏  白身魚  評価A- 

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この記事に対するコメント

太一の番

 稲葉・青木側の考えの方が正しいらしいと思って読んでましたが、一概にそうとも言えないという意見を提示されてみると、なるほどそうかもしれないと考えさせられます。

 近年は、ゲーム化のハードルも下がりましたね。『とらドラポータブル』をプレイして、一本道の原作に対するifストーリーの可能性というものに魅力を覚えたりしました。 ココロコのゲームにもそういう期待をしています。

 シリーズ化が決定していない頃から、この時期のこの展開をうっすらと思い描かれていたとしたらものすごいですね。そうだと言われてもうなずける完成度でした。

 各巻ごとにターゲットとか調停役とかの役回りが違うところがいいですね。伊織の面目躍如でした。
 前巻で痛い目を見ている千尋とか、結構冷静でしたし。
 紫乃を見ていて、フェチの心と女の子らしいはじらいや慎み深さは両立できないものかもしれないという思いを強くしました。

 ふうせんかずらからの力がもたらす事件と、修学旅行という高校生活における一大イベントが上手く混ざり合っていました。家庭の事情や進路問題なんかもありましたね。

URL | 紫電 #-

2012/05/15 22:57 * 編集 *

>紫電さん
どちらかといえば、稲葉の考え方が大人なんだと思いますよ。良い意味でも悪い意味でも。
そこまで悟りきっていなかった太一は、浅慮な行動で失敗してしまったわけで。
千尋の「別に死にやしないし」という言葉は、真理を突いていたと思いますね。
人はそうやって成長していくんですから、多少の失敗ぐらいしても当然だと思います。

個人的にココロコのゲームには、あまり期待はしていませんねー。
カップリングに関して、作品内で満足しきっちゃっていますからw
それなら前々から興味のある「とらドラ!」の方こそプレイしたいなと思いますね。

誰か一人に頼り切っている訳ではなく、みんなで助け合っている輪がいいですよね。
千尋や紫乃のポジショニングも絶妙で、二年生の五角形を形成しつつも、文研部七角形としても成り立っているのが良かったです。

URL | 秋空翔 #3huMpp/w

2012/05/16 00:47 * 編集 *

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