アクセル・ワールド8 ―運命の連星―
2011/12/06 Tue 23:59:50 [edit]
![]() | アクセル・ワールド〈8〉運命の連星 (電撃文庫) (2011/06/10) 川原 礫 商品詳細を見る |
【評価……B】
発想 ★★★★★★★☆☆☆ … 7 設定 ★★★★★★★★☆☆ … 8 物語 ★★★★★★★☆☆☆ … 7 人物 ★★★★★★★☆☆☆ … 7 文章 ★★★★★★★★☆☆ … 8 挿絵 ★★★★★★★☆☆☆ … 7 | SF 燃え 友情 | ★★★★★★★★☆☆ … 8 ★★★★★★★☆☆☆ … 7 ★★★★★★★☆☆☆ … 7 |
「着装……≪ザ・ディスティニー≫」 ≪ISSキット≫に侵された≪シアン・パイル≫ことタクムへ、自分の思いを伝えるべく対戦を挑んだハルユキ。しかし、破格の力を得たタクムの前に、為す術もなく倒れる。 体力ゲージが残り数ドットとなったハルユキだが、謎の山吹色のアバターの誘いを起点に、≪加速世界≫最強の強化外装をジェネレートする。 「……それが、≪災禍の鎧≫本来の姿かい?」 光の力を得た≪クロウ≫と、闇の力に染まった≪パイル≫、二人の心意が強く共鳴し合い、そして、激突した。 それぞれの想いが絡み合い、ひとつの大きな物語へと収束したその先にあるものは――! |
【感想】<前巻までのネタバレがありますので、ご注意ください>
近未来のMMOを舞台としたSF系青春アクションバトル、第8弾。
「災禍の鎧」編も終盤に差し掛かってまいりました。
連鎖的に繋がっていた物語の種を、回収していくターンに入りましたね。
シルバー・クロウの浄化、アーダー・メイデンの救出、シアン・パイルの解放とドンドン目的がズレていきましたが、主題は忘れていなかったようです。
広げた風呂敷を折り畳みながら、綺麗にまとめられていました。
世間的には続きで終わるような話にせず、ちゃんと締めてくれという声が多いですが、ほとんど気にしません。
それよりも、ストーリー全体が低速である方が気になります。
このペースだと、完結するのは20冊ぐらい先になるのではないかと少し不安になります。
まぁ、面白ければ良いといえば良いんですけど。
心意システムは、作品内外関わらず多くの意見がありますが、個人的にはとてもいい仕様だと思ってます。
イメージが大切というのは、何事においても当たり前のことです。
それを尤もらしく説明付けているのが心意システムであって、現実世界でも似たようなものはあります。
精神状況におけるパフォーマンスの差というのは、確実に存在しているでしょう。
ただそれが、明確な形として見えやすいかどうかの違いでしかないんだろうなぁと思います。
我が身でも実感できることだからこそ、SF設定なのに共感も想像もしやすくなっていますね。
ひたすらネガティブなことを考え続けていたハルユキが、黒雪姫との出会いで日に日に成長していく過程は、眩しくなるほどに微笑ましく心が躍ります。
はっきりいえばマイナス地点にいた少年が、ここまで昇ってきたことに喜びを覚えますね。
今でも自信はあまりないようですが、仲間の窮地に惜しみなく勇気を奮う姿は、タクムが嫉妬するのも仕方がないと思えてしまいます。
本人は自覚ないでしょうけど、ネガ・ネビュラスの核となっているのはハルユキで間違いないですね。
リードの正体については、素直に考えていいものなのかな。
結局肝心な部分は伏せたままとなってしまったので、早いところ答え合わせをして欲しいなぁ。
ラストがまた気になる引きで終わっていますが、何となく予想は出来ていました。
次で「災禍の鎧」編も終了ということなので、どのように決着させるのか、楽しみです。
▼ | 心に想い描いた願いを具現化する力で仲間との絆を深める話 |
テーマ: ライトノベル
ジャンル: 小説・文学
タグ: 書評 アクセル・ワールド 川原礫 HIMA 評価B
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