明日へと続く記憶

アニメ、ゲーム、ライトノベルの感想を書いたり、絵を描いたりしています。

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ベン・トー7.5 箸休め ~Wolves,be ambitious!~ 

ベン・トー 7.5 箸休め ~Wolves, be ambitious!~ (ベン・トーシリーズ) (集英社スーパーダッシュ文庫)ベン・トー 7.5 箸休め ~Wolves, be ambitious!~ (ベン・トーシリーズ) (集英社スーパーダッシュ文庫)
(2011/07/22)
アサウラ

商品詳細を見る
読書期間:2011/8/25~2011/8/29

【評価……A-
発想 ★★★★★★★★☆☆ … 8
設定 ★★★★★★★★☆☆
 … 8
物語 ★★★★★★★★☆☆
 … 8
人物 ★★★★★★★★★
 … 9
文章 ★★★★★★★★★
 … 9
挿絵 ★★★★★★★★☆☆
 … 8
バカ
ギャグ
変態
ラブコメ
燃え

 ★★★★★★★★☆☆ … 8
 ★★★★★★★★☆☆
 … 8
 ★★★★★★★★☆☆
 … 8
 ★★★★★★★★☆☆
 … 8
 ★★★★★★☆☆☆
 … 7


 半額弁当争奪バトルに青春を賭ける佐藤洋たちHP同好会は、槍水の妹・茉莉花のおねだりを端を発した一泊二日の旅行に行くことに!
 季節外れの観光地に向かう一行だったが、途中で予期せぬアクシデントに遭ってしまう。そこへかつて出会ったあいつが現れ…!?
 その他に、佐藤たちの旅行のウラで静かに起きた奢莪とその友人たちの日常編や、ウェブ掲載された短編、雑誌連載で大反響をよんだ「間食版」も書き下ろし分を加えて収録!
 もはや短編集ではないボリューム感満点でお届けする、メガ盛りの箸休め、庶民派シリアスギャグアクション、狼が大志を抱く7.5巻!

【感想】<前巻までのネタバレがありますので、ご注意ください>


半額弁当を追い求めし狼たちの休息、シリーズ2回目の番外編です。
書き下ろし中編1本、短編1本、公式サイトや付録等が初出の短編が7本の全9章。
箸休めというサブタイトルに相応しくない、ボリューミーな短編集となっています。

お腹いっぱいの幸福感が得られる良作です。
本編ではないのに、これほど面白いとは。素晴らしい。

最も大きな違いは、熱さよりもラブコメに比重を置いたところ。
通常の争奪戦は少なめの代わりに、ヒロイン達の乙女チックな一面が見れたり見れなかったりします。
というのも、男はその気になっていても、気付かない娘もいますからね。
ニヤニヤしたり、逆にコメディ色が強くて笑ったりと、いろんな味が楽しめます。

中でも、第9章「ある日の奢莪あやめ」は、言葉に言い表せにくい気持ちを抱かせてくれる話でした。
恋愛に対して深い捉え方をしてこなかった奢莪が、とある経緯により少し真面目に考え始めた結果、悶々としてしまうんですけど、これが何とも初々しい。
佐藤と会話する時だけに見せる自然な笑顔が、台詞の端々から想像できます。
物理的には近過ぎるぐらいのコミュニケーションを取るのに、恋愛的にはある意味遠い二人の距離感が絶妙ですね。

佐藤は鈍感というよりも、ほぼ無意識的に奢莪のことを恋愛事情から遠ざけている節があるように見えます。
本人も言っている通り、双子のような存在ですから、愛はあっても恋の対象にはなり辛いでしょうね。
しかし他の男子高校生からすると、あれだけ親しくしている可愛い従姉がいれば、やっかみの一つでも言いたくなる心境は理解できます。

単純に一番面白かったといえるのは、第1章の中編「3.5倍」。
漫画やラノベで定番の温泉回で、もちろんエロいサービスシーンも良かったのですが、それ以上に前半の電車のくだりが楽し過ぎましたね。
遠征での電車移動というと、そう、アイツの登場です。
無駄に暑苦しく自分に酔う彼は、妙にカッコイイのだけれど締まりが悪いんですよね。
何とも運が悪い可哀想な人ですが、盛大に笑わせてもらいましたw
無茶しやがって……。

今回の弁当獲得作戦は、これまでと趣きが異なっており、新たな面白味がありました。
マンネリするとまでは行きませんが、普段の半額弁当争奪戦に読者も慣れてきたのは事実。
まるでクエストのような戦いは、フレッシュな味わいを楽しめました。

そういう意味では、槍水仙が一年の頃、魔導士・金城優烏頭みことと一緒にスーパーを駆けていた過去話も興味をそそられましたね。
噂だけではとても高校生とは思えない魔導士が、思っていたよりも庶民的で驚きました。
ちなみに、個人的にはエビフライの尻尾の処理については、仙派です。
美味しすぎる場合のみ、烏頭と同じようなスタイルになるかな。中途半端でスミマセンw

他にも、多くのキャラに見せ場が用意されていて、語り尽くせません。
家庭的かつ献身的な白梅様は、大変お美しゅうございました。
とてつもない茉莉花のロリ・エネルギーには、霧島君が暴徒と化すのも頷けます。
仙の友人である紫華蔓は、ストーカー気質が入っているけど根は良い娘だと思うんですよ。

魅力的なキャラが多いのと、短編だからといって妥協しない物語が、満足感を底上げしてくれています。
本編ももちろん読みたいたいですが、これからも定期的に短編集を挟んで欲しいですね。

濃厚な食材という名のキャラクターを普段と異なる調理で仕上げた料理(ラブコメ風味)

テーマ: ライトノベル

ジャンル: 小説・文学

タグ: 書評  ベン・トー  アサウラ  柴乃櫂人  評価A- 

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« 100,000HITありがとうございます
ベン・トー 第5話「北海道の鮭を使ったあら汁 326kcal」 »

この記事に対するコメント

詰め合わせ

 弁当のおかずみたいな、よりどりみどりな中編+短編集でした。これも、折に触れてアサウラさんが小話を書いて来られたからこその作品でしょうね。

 旅行に至るまでの3連休が生まれる経緯にそれなりにリアリティがあったのがよかったです。時間が少しずつ前に進んでいる実感があります。

 今更遅いくらいなんですけど、メインヒロインは著莪だということを今巻でついに認めました。今回著莪は旅行について来ていないんですけど、離れていても、つながっていました。

 無駄にカッコいい彼については、どれほど転落しても、どこかで元気でやっててくれるといいなあ、と思います。

 温泉シーンのよさは、今まで僕が読んできたライトノベルの中でも随一でした。桃先輩あたりのコーディネートがGJと言わざるを得ません。

 アニメでは割を食ってる白梅も、いろいろと魅せてくれました。デキる女のよさって言うんでしょうか。

 ところで、佐藤と白粉が二人で食べ物の話をしているというシチュエーションが、どうしても頭の中に思い浮かびませんでした。

URL | 紫電 #-

2011/11/10 23:53 * 編集 *

>紫電さん
半額弁当争奪戦なんて非日常を描いている割に、妙なところで生々しかったりリアリティがあるのが「ベン・トー」の長所ですよね。
今回の過去編を読むと、槍水先輩は佐藤よりも金城の方が似合っているに見えました。
個人的なこだわりはないので、カップル論争をするつもりはないですがw

濃密で変態チックな文章を書き出せる作家さんですから、温泉シーンの描写は濃かったですね。
安易なエロとは違う魅力があるように感じます。

佐藤と白粉が、まともな会話をする場面が減ってきましたが、スーパーではあんなものじゃないですか?
クリーチャーのインパクトが強いから、気持ちは分からないでもないですけども。

URL | 秋空翔 #3huMpp/w

2011/11/11 04:05 * 編集 *

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