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明日へと続く記憶

漫画、アニメ、ゲーム、音楽、ライトノベルの感想を書いたり、絵を描いたりしています。

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半熟作家と“文学少女”な編集者 

半熟作家と“文学少女”な編集者 (ファミ通文庫)半熟作家と“文学少女”な編集者 (ファミ通文庫)
(2011/04/30)
野村 美月

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読書期間:2011/8/20~2011/8/24

【評価……B
発想 ★★★★★★★☆☆☆ … 7
設定 ★★★★★★★☆☆☆
 … 7
物語 ★★★★★★★☆☆☆
 … 7
人物 ★★★★★★★☆☆☆
 … 7
文章 ★★★★★★★☆☆☆
 … 7
挿絵 ★★★★★★☆☆☆☆
 … 6
ミステリー
青春
ラブコメ
切なさ


 ★★★★★★☆☆☆☆ … 6
 ★★★★★★☆☆☆☆
 … 6
 ★★★★★★☆☆☆☆
 … 6
 ★★★★★★☆☆☆☆
 … 6



 新しい担当編集の天野遠子嬢は、清楚な美人だった。――が、いきなり本棚の前でグルメ批評を始めるわ、ほんわか笑顔で容赦なく原稿修正を指示してくるわ、売れっ子高校生作家たるオレが、どうしてこうも振り回される!?
 そんな時届いた脅迫状じみたファンレター。そこにはまだ刊行される前の小説の内容が書かれて……って差出人は、まさか!?
 半熟作家・雀宮快斗とその担当編集者遠子が織りなす、物語や文学を食べちゃうくらい愛する“文学少女”の最後の物語。

【感想】<前巻までのネタバレがありますので、ご注意ください>


文学少女、最終章。

5年に渡り続いたファミ通文庫における看板タイトルが、本当のラストを迎えました。
本編8冊、短編集4冊、外伝3冊、そして最後を締めくくる今巻の計16冊。
長く続いただけあって、作品内の世界は十分過ぎるほどに描かれてきました。
終わりが寂しいというよりも、お腹いっぱいと感じる作品はそうはないでしょう。

最終回の内容は、本編から数年後、編集者となった遠子が一人の作家を担当する話。
タイトルだけ発表された当初は、本編ラストの続きかと思いましたが、よくよく考えてみれば心葉が半熟作家なわけないですよね。

主人公は半熟作家の雀宮快斗
とはいえ、高校生でありながら人気シリーズを執筆し、メディアミックス展開も好調で、更にはモデルまでもこなすハイスペックなキャラです。
思想も半熟というよりも若いという方が正しいような気がします。
そんな彼が、担当編集者である遠子と出会い、成熟していくストーリーが語られます。

言ってしまえば、最終回によくあるパターンですね。
最後の最後に新キャラを投入し、第三者の立場からこれまで登場したキャラの後日談を語る手法です。
既知であるキャラの見た目も中身も成長した姿が、懐かしくも新鮮に映り、さながら同窓会に出席したような気分になるこの手法は、結構好きだったりします。
ただ、この「文学少女」においては、ちょっと主人公キャラの位置付けが遠かったかな。
遠子は良いんですけど、心葉を含めた他キャラとの絡みや情報が入ってくる立場だったら、もっと大団円の雰囲気が出たと思うんですよね。

全4章からなるエピソードは、外伝でもない番外編って感じ。
シリーズ最終巻として見るとあっさりしすぎかなと思わないでもないですが、暗い話が続いた作品で、明るく締められたのは良かったと思います。
オチに関しては完全に目から鱗で、スッキリとした気分で読み終えることができました。

本編、外伝と二度も終わりを迎えた作品なので、気持ちの整理をつけることは難しくなかったです。
癖のある文体から手に取るのが少し遅れましたが、読んで良かったと思える作品でした。

第三者視点から描かれる“文学少女”その後の物語

テーマ: ライトノベル

ジャンル: 小説・文学

タグ: 書評  文学少女  野村美月  竹岡美穂  評価B 

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