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明日へと続く記憶

漫画、アニメ、ゲーム、音楽、ライトノベルの感想を書いたり、絵を描いたりしています。

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はたらく魔王さま!2 

はたらく魔王さま!〈2〉 (電撃文庫)はたらく魔王さま!〈2〉 (電撃文庫)
(2011/06/10)
和ヶ原 聡司

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読書期間:2011/8/13~2011/8/18

【評価……B
発想 ★★★★★★★☆☆☆ … 7
設定 ★★★★★★★☆☆☆
 … 7
物語 ★★★★★★★☆☆☆
 … 7
人物 ★★★★★★★☆☆☆
 … 7
文章 ★★★★★★★☆☆☆
 … 7
挿絵 ★★★★★★★☆☆☆
 … 7
コメディ
バカ
シュール
安定感


 ★★★★★★★★☆☆ … 8
 ★★★★★★☆☆☆
 … 7
 ★★★★★★★★☆☆
 … 8
 ★★★★★★★★☆☆
 … 8



 店長代理に昇進することになり、ますます張り切る魔王。そんなある日、魔王城(築60年の六畳一間)にご近所さんができる。隣の部屋に、和装の女の子が引っ越してきたのだ。魔王に恋する女子高生・千穂と、魔王の命を狙う勇者は、いろんな意味で心穏やかではいられない。
 時を同じくして、魔王が勤めるファーストフード店の向かいに、競合他社が進出してくる。売り上げで負けたら減給だと言われた魔王は戦慄し、店長代理の職務を全うするため奔走することになる。
 謎の隣人とライバル店の登場で、魔王城は大混乱!?フリーター魔王さまが繰り広げる庶民派ファンタジー、第17回電撃小説大賞<銀賞>受賞作第2弾!

【感想】<前巻までのネタバレがありますので、ご注意ください>


現代の日本でバイトに励む魔王の奮闘記?第二弾。

新人とは思えない安定っぷり。
設定はよくある魔王モノですが、よく練られていてクオリティ高いですよ。

基本的に、流れは1巻同様ですね。
魔王が拠点とする六畳一間のアパートの隣に、謎の和装美人・鎌月鈴乃が越してきます。
明らかに不自然な彼女が、新たな刺客なのか、それともただの偶然か。
展開が読めそうで読めない構成の妙がニクイです。

相変わらずシュールな状況となっているのは、勇者や魔王軍が日本に馴染み過ぎているからですね。
特に真奥はもう取り返しのつかないラインを突破しちゃっているような気がします。
恋愛事情には疎くとも、策略や参謀には鋭く気付くところはさすが魔王なんですが、行動の動機が悉く善良な人間のもので、威厳も何もあったもんじゃないw
甘いというよりも、ただただ優しくてイイ人すぎる。
ここまで来ると、エンテ・イスラ時代の魔王は何を考えていたのか逆に気になりますね。

勇者エミリアこと遊佐恵美も、負けず劣らず日本に慣れ親しんでいます。
テレビ番組をチェックしたり、仕事に精を出したり、お気に入りのコンビニ弁当を買ったり、誰がどう見ても現代日本のOLです。
その一方で真面目に働く真奥を観察して、思い悩むのがシリアスなんだけど笑ってしまいます。
まだ危機感を持っているだけ、真奥よりマシですけどねw

それにしても、彼女の真奥に対する態度が、徐々にツンデレにしか見えなくなってきた。
何となく「Steins;Gate」の牧瀬紅莉栖に通じるものがあるような。
基本的に嫌っていても、正しいことは悔しがりながらも認めるところは、冷静な考えを持っていて好きだなぁ。

安易な女キャラ増加は好まないのですが、新キャラの鈴乃のキャラは結構良かったです。
恵美や千穂などの女性陣と立ち位置が異なっていて、絡みが面白かったですね。
世間知らずな一面があり、何故か日本に詳しい真奥や恵美からツッコミを受けているが可笑しかった。
今後も必要なキャラの一人として期待できそうです。

主夫として優秀なあまり悪の幹部としては駄目さ加減が漂う芦屋、地味に活躍するけれどニートな漆原など脇役も個性的でキャラが立っています。
恵美の同僚である梨香にも挿絵があったのは嬉しかったな。

お気楽な日常パートと、後半のファンタジーバトルのギャップが大きいのも面白い。
二つの要素がバラバラにはなっておらず、巧みに融合させており、完成度の高さが窺えました。

驚く展開などはありませんが、良く出来たお話だったと思います。
これなら今後も安心して買い続けられそうですね。

世界よりも今の生活を優先する勇者と魔王の生活感滲み出るコメディ

テーマ: ライトノベル

ジャンル: 小説・文学

タグ: 書評  はたらく魔王さま!  和ヶ原聡司  029  評価B 

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この記事に対するコメント

七夕no

 アニメの影響で、読み出すことにしました。

 自分に正直な千穂に、強い魅力を感じています。

 梨香と芦屋のやりとりにぐっときました。あの描写なら、フラグが立ったと見ていいんですよね? こういう話をしてくれるところを、稀有な作品として買っています。
 梨香の絵は、恵美と並んだときにお互いが引き立つようにちゃんと考えられている外見でしたね。

 この巻では特にエミリアの評価は上がりませんでしたが、メインヒロインだし仕方がないかな、と思います。CVが日笠さんですし、長い目で見ていきたいと思います。
 巻を重ねていく内に、いつかエミリアにもバトルでの見せ場があるといいですね。

 黒髪で浴衣ですし、口調も好きですので、鈴乃を嫌う理由はありません。

 エンテ・イスラでの名前で呼ぶ時と、日本名で呼ぶ時の使い分けによるニュアンスの差が意外と侮れないと思いました。

 ほんと、新人とは思えない安定感です。
 魔王なのにマグロナルドに本気になってるという事実だけで、真奥にはダメキャラのレッテルが貼れますが、そんな認識だからこそ、魔王なりの責任感とか、しっかりした考え方を見せてくれることが上手くギャップとして作用しているんですよねー。

URL | 紫電 #-

2013/04/28 19:45 * 編集 *

>紫電さん
今、凄く原作が売れているそうですね。
本屋によっては品薄ところもあるとか。
アニメ効果の大きさを改めて実感しました。

梨香と芦屋の関係は、期待してもいいと思いますよ。
他の面子とはまた異なる距離感が楽しめます。

個人的に、恵美の評価が上がったのは3巻でしたね。
元から好きでしたけど、3巻のエピソードで更に好感度がアップしました。
紫電さんの好みにも合うといいのですけども。

真奥がただの駄目キャラに終わらず、知将のアルシエルにも負けないくらい頭の回転が早いところが魅力的ですね。
ギャップ萌えを男に感じるとは思いませんでしたよ。

URL | 秋空翔 #3huMpp/w

2013/05/02 00:00 * 編集 *

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