明日へと続く記憶

アニメ、ゲーム、ライトノベルの感想を書いたり、絵を描いたりしています。

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涼宮ハルヒの驚愕(後) 

涼宮ハルヒの驚愕(後<br /> (角川スニーカー文庫 168-11)涼宮ハルヒの驚愕(後)
(角川スニーカー文庫 168-11)

(2011/06/15)
谷川 流

商品詳細を見る
読書期間:2011/5/26

【評価……A-
発想 ★★★★★★★★☆☆ … 8
設定 ★★★★★★★★☆☆
 … 8
物語 ★★★★★★★★☆☆
 … 8
人物 ★★★★★★★★★
 … 9
文章 ★★★★★★★★☆☆
 … 8
挿絵 ★★★★★★★★☆☆
 … 8
SF
ラブコメ
世界観
構成
衝撃度

 ★★★★★★★★☆☆ … 8
 ★★★★★★★★☆☆
 … 8
 ★★★★★★★★☆☆
 … 8
 ★★★★★★★★☆☆
 … 8
 ★★★★★★★★☆☆
 … 8


 団長閣下による難関極まりないSOS団入団試験を突破する一年生がいるとは思わなかったが、俺に押しつけられた「雑用係」という不本意な肩書きを譲渡できる人員を得た幸運を噛みしめるのに、何のはばかりもないはずだ。なのに、ハルヒ同席のあのぎこちない再会以来、佐々木たちが顔を見せていないことが妙に引っかかるのはどうしてかね。類い稀なる経験に裏打ちされた我が第六感は、何を伝えたいんだ?
 圧巻のシリーズ第11巻!

【感想】<前巻までのネタバレがありますので、ご注意ください>


「涼宮ハルヒ」シリーズ第11弾。
「分裂」「驚愕(前)」から続く分岐ルートの収束点であり、解決編となります。

amazonの画像は、通常版の後巻となっています。
涼宮ハルヒの驚愕 初回限定版」のセット購入希望の方はご注意ください。

素直に面白かったです。
ここまで読み終えて、ようやくすっきりとした心地になりましたね。
ずっと燻っていたものが、物語を紐解くごとに解かれて、晴れやかな気持ちにさせてくれました。

前巻を読んでいたときにも感じたことですが、後半に進めば進むほど筆の走りが快調になっていき、滑らかな語り口調が面白くなっていますね。
筆者がどの時期にスランプに陥ったのか、推察しても解答は得られませんが、おそらく序盤だったんでしょう。
明らかに文章の勢いが違います。

これまた想像でしかありませんけど、初期の構想は一旦リセットして、再度練り直したのではないでしょうか。
仕切り直しといってもいいかもしれません。
「憂鬱」を想起させるようなハルヒとキョンの関係性が、リスタートを印象付けています。

SOS団結成からちょうど1年経った話として、相応しいストーリーでした。
ハルヒの何でもありな力に振り回される団員たちの図に変化はなくとも、団結力は段違いです。
みんながみんな成長し、パワーアップしています。

その最たる例として、外的要因として投入された佐々木への応対でしょう。
ハルヒとキョンの二人の仲に、一陣の風が吹いたわけですが、これが思いのほか揺るがない。
確かに「分裂」初期では、神人を発生させてしまうぐらいハルヒの内心は穏やかでなかったので、もっと直接的にラブコメチックなやり取りがあるのかと思っていました。
しかし、実際はキョンを中心とした、ハルヒと佐々木の両側面を見せる手法としての活用に留まっています。
まぁ、あくまで主人公はキョンだということをアピールする狙いもあったのでしょうが、もっと波乱が待っていると思っていたんですけどね。

分裂したルートと二択を迫られるキョンが、交わるようにして繋がる展開は、期待通り面白かった。
この部分が読みたくて4年間待っていたようなもんですしね。
某キャラが今までのイメージから大きく崩れて、思わず吹き出してしまいましたよw

「分裂」の感想でも書きましたが、著者の「学校を出よう!」を彷彿とさせるギミックが散りばめられていましたね。
多次元世界論は、興味深くはありましたけど、読み応えは足りなかったかな……?
文章に遊びがあるのは大歓迎です。
でも、余分なくだりや段落が散見され、同じことを繰り返している構成は、もう少し絞り込むべきでした。

佐々木が可哀想になってしまうぐらい、キョンの気持ちが既に強固なものとなっていましたね。
みくるに父性感情に近い好意を抱いたり、長門へ絶大な信頼を寄せたりとしていても、女の子として魅力を感じるのはハルヒってことなんでしょう。
これまでは自覚しないよう努めていた想いが、節々でこぼれ落ちていて、ほんわかとさせられます。
ただし、キョンがSOS団員以外に対して、過剰なまでに排他的なのは気になりました。

佐々木も悪くないどころか、凄く良い子なんですが、勝負の相手や時期がマズかったかな。
一般人でありながら、誰よりも根幹からブレない頼もしさや、他人の言葉の真理に鋭く気付く聡い一面は、人間的にとても魅力的でした。
結局、三角関係にすら持ちこめなかったのは、残念というか気の毒でしたねぇ。
今後の登場も是非期待したいところです。

新しくSOS団の一員として加わった渡橋泰水の素性は、なるほど、これは良いアイデアですね。
将来のSF展開に、一つ新たな要因を投石できる可能性を作ったことになります。
幾つもの可能性を疑っていたのですが、何故か不思議とこのパターンだけは抜け落ちていて、正直予想外でした。
「分裂」から登場しているにも関わらず、後巻に至るまで挿絵がなかったので、やっと容姿が判明しましたわけですが、なかなか可愛かったと思います。
それにしてもハルヒ、佐々木、長門、ヤスミとショートカットの女の子が多いのは作者の趣味なんだろうかw

「憂鬱」がハルヒ、「消失」が長門、「陰謀」がみくるだとすると、順番的には古泉の回だったわけです。
古泉の活躍は、当初から決まっていたのではないか……というより、主役だったのではないでしょうかね。
ハルヒ寄りにシフトしたのは、4年の空白があったからではないかなと。

宇宙人や未来人ばかりクローズアップされますが、古泉は何気に凄いと思うんですよ。
華やかなSOS団の女子メンバーに埋もれることなく、見事なまでにキャラを立たせています。
よくある親友や悪友とはまた違う立ち位置で、キョンと最も会話をしている人物、それが彼ですね。
超能力は限定的条件付きであっても、古泉の思考回路や分析力は、相当な力だと思います。
本当に今回の古泉は、格好良かった。
そして、一気に怪しい存在になりましたw

あとは、やはりハルヒか。
キョンが驚愕することばかりで、おかしいなと訝しんでいましたが、最後に来ましたね。
ハルヒの驚愕する顔は、思わずニヤケてしまいました。
傍若無人なイメージが付きやすいけれど、実は中身は非常に女の子らしいですよね。

キョンは、一応主人公のはずなのに、無力感が漂っているなぁ。
藤原たちに追い詰められて、手も足も言葉さえも出てこないのは、仕方がないとはいえ、本人も自覚している通り少々情けない。
古泉とは正反対で、考えているようで考えが甘い。
男前にはなったなと思いますが。

【いとうのいぢさんのイラストについて】

本人も公言している通り、随分絵柄が変わりました。
塗り方の変化や下まつ毛のせいで、何だかケバいw
例えるならば、淡く野暮ったかった田舎娘が、都会でメイクを覚えた感じ。
好みはあるでしょうが、絵のレベルは上がっており、これはこれで良いと思います。
みくると佐々木が可愛かったです。

しかし、前後巻合わせて、口絵でキョンの顔ドアップを3枚も描いたのはやりすぎ。
佐々木なんて、後巻の表紙以外に、本編ではカラーイラストないというのに。

【Rainy Day】

初回限定版のみについてくる小冊子に収録されている書き下ろし短編。
キョンと佐々木の中学時代を描いた、とある夏のエピソードです。
内容的には、本編を読んでから手をつけることをお薦めします。
ページ数は少なめなので中身は何とも言えませんが、佐々木の絵が最高でした。

【総評】

読んで良かったと思える良作でした。
しかし、4年の時を待つほどのものだったかと問われると、首を傾げてしまいます。
シリーズ最高傑作である「消失」のラインには残念ながら届いていません。
期待をし過ぎると、楽しめなくなるでしょうね。
それでもこの世界観は大好きです。

次は、果たしていつになるのかな。
短編ネタを形にしたいそうですが、今回で先が気になる伏線がいっぱい出来上がりました。
さすがにまた4年後ってことがないことを切に願います。

各々の成長が見られ、SOS団の絆の強さを思い知らされる原点回帰の物語

テーマ: ライトノベル

ジャンル: 小説・文学

タグ: 書評  涼宮ハルヒの憂鬱  谷川流  いとうのいぢ  評価A- 

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谷川流 「涼宮ハルヒの驚愕(後)」

JUGEMテーマ:ライトノベル&amp;nbsp; ◆涼宮ハルヒ シリーズ &amp;nbsp;  今回の目玉は、SOS団に入部した1年生の渡橋泰水の正体。 &amp;nbsp; そして、涼宮ハルヒと佐々木の閉鎖空間の戦い。 &amp;nbsp; 大人の朝比奈みくるの再登場。佐々木?...

こみち

2012/02/25 16:40

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