明日へと続く記憶

アニメ、ゲーム、ライトノベルの感想を書いたり、絵を描いたりしています。

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ぼっちーズ 

ぼっちーズぼっちーズ
(2010/11)
入間 人間

商品詳細を見る
読書期間:2011/3/1~2011/3/11

【評価……B
発想 ★★★★★★★★☆☆ … 8
設定 ★★★★★★★★☆☆
 … 8
物語 ★★★★★★☆☆☆☆
 … 6
人物 ★★★★★★★☆☆☆
 … 7
文章 ★★★★★★★☆☆☆
 … 7
挿絵 ★★★★★★★☆☆☆
 … 7
構成
友情




 ★★★★★★☆☆☆ … 7
 ★★★★★★☆☆☆
 … 7





 空を自由に飛びたいわけじゃない。
 愛と勇気を友達にしたいわけじゃない。
 明るく光る星一つ見つけたいわけじゃない。
 僕が望むのは、普通の人のまわりに、当たり前にあるべきもの。
 酸素とチョコレートの次ぐらいに、誰もが気軽に手にしているもの。
 漢字二文字で、世界の在り方を大きく変えてしまうもの。
 孤独と集団の壁を生み、ときに壊すもの。
 友達。
 生まれて初めてその単語を口にする。
 僕は独りぼっちだ。
 友達。
 それは僕にとっての途方もない奇跡の象徴。
 僕と他人が揃っても、『友達』にはならない。『ぼっち達』になる。
 僕の場合、1と1が合わさっても、2にはならない。
 なぜか1と1が、延々と続いていく。なぜだ。
 僕は祈る。どうか届け。できれば神様に。
 途方もない可能性を内包するご都合主義的な奇跡よ、降臨せよ。
 友達。
 僕はそれが、欲しい。
 すべてはあの忌まわしき楽園、秘密基地から抜け出す為に。

【感想】


独りぼっちたちが「友達とは何か?」と苦悩しながら生きる日々を描いた物語。

タイトルからも想像がつく通り、友達がいない者たちの青春群像劇です。
僕の小規模な奇跡」や「バカが全裸でやってくる」でお馴染みの大学が舞台。
著者の地元である岐阜や愛知を舞台に描かれることが多く、東海民としては、随所に仕込まれたローカルネタにニヤリとさせられてしまいますね。
この大学のモデルも何となく分かりますし。
東海では知らない人はいないスガキヤも、他地域の人だと置いてけぼりだったりするのかな。

誤解を恐れずに率直な感想を言わせてもらいますが、これは卑怯だなぁ。
最後の読了感が良すぎるおかげで、それまでの不満点が吹っ飛んでしまいますよ。
終わってみれば、面白かったなぁという印象しか残ってないという。
まさか、読み返したくなるとは思わなかったです。

軽く読みかえしただけでも、出るわ出るわ伏線の数々。
初読のときも思わせぶりな台詞や単語が並べてあるなとは思っていましたが、改めて気付かされることが本当に多いこと。
あれやこれやの由来の使い方が巧みで、幾度もうならされました。

ぼっちの在り方、友達の定義などは考えさせられますね。
作品内のぼっちが、人との距離感を測りかねる様が、リアリティがありすぎて苦笑いしてしまいます。
他人に己の領域を踏み込ませることを極度に躊躇い、対人に構えてしまうタイプっていますよねぇ。
自分自身にも、思い当たる節がいくつもあって、正直かなり胸が痛かった。
これは、少なくとも一度ぼっちの経験がないと書けない代物でしょう。

友達に限らず、人は人との関わり合いで人生が豊かになることを、この作品自体に教えてくれます。
傷みを覚えるほどに掘りまくった内面描写は、興味深いのは確かなんですが、面白いわけではないんですよね。
会話というツールで、共感や反発するところが、人間の面白いところなんだと思います。
臆病な人間が、たどたどしいコミュニケーションで友達を作ろうとしたり、生まれつつある友達という絆を大切に育もうとしたりする姿が、見ていて楽しくて心地良い気分になれます。

狙いは良かったんですが、ハードカバーで淡々と友達がいない話を続けるのは、退屈な面がありました。
後半の一点に種明かしが集中しているため、クイズの答えを教えてくれないような、もどかしさもあったり。
前述したとおり、読み終わった後は気分爽快なんですが、序盤から中盤にかけては、なかなかページをめくる手が進まくてキツかったです。

表紙イラストは、「六百六十円の事情」でも担当された宇木敦哉さん。
質感や背表紙など凝った作りとなっていて、目が惹きやすいところは商業的に成功していると思います。

難点もあったので、お薦めはし辛いところですが、個人的には楽しめました。

ぼっち経験者の誰もが共感を覚え、友達の有難さを身に染みるほど実感させられる話

テーマ: 読書感想文

ジャンル: 小説・文学

タグ: 書評  ぼっちーズ  入間人間  宇木敦哉  評価B 

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