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明日へと続く記憶

漫画、アニメ、ゲーム、音楽、ライトノベルの感想を書いたり、絵を描いたりしています。

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ギャルゲヱの世界よ、ようこそ!disc6 

ギャルゲヱの世界よ、ようこそ! disc6 (ファミ通文庫)ギャルゲヱの世界よ、ようこそ! disc6 (ファミ通文庫)
(2010/10/30)
田尾 典丈

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読書期間:2011/2/20~2011/2/21

【評価……B
発想 ★★★★★★★★☆☆ … 8
設定 ★★★★★★★☆☆☆
 … 7
物語 ★★★★★★★☆☆☆
 … 7
人物 ★★★★★★★☆☆☆
 … 7
文章 ★★★★★★★☆☆☆
 … 7
挿絵 ★★★★★☆☆☆☆☆
 … 5
ラブコメ
メタ
SF



 ★★★★★★☆☆☆☆ … 6
 ★★★★★★☆☆☆
 … 7
 ★★★★★★☆☆☆
 … 7




 「なんじゃ、こりゃ――っ!」
 雄叫びとともに来襲した従妹の麻衣。中学までの武紀と、主人公道を極めんとする今の彼とのギャップに驚きつつ、その変化を受け入れる彼女だったが……
 「二度とタケにいに近づかないで!」
 武紀を想うあまりヒロイン達に残酷な言葉を口にしてしまう。
 違うんだ麻衣!わかってくれ理恵、俺の気持ちは――って何故ここに『エターナル イノセンス』がある!?
 選択肢無限の真世界を奔走する、青春ADVノベル、待望の第6弾!

【感想】<前巻までのネタバレがありますので、ご注意ください>


恋愛アドベンチャーinリアル、第6巻。

思わず唸ってしまうほどに、面白いなあ。
ラブコメからSFへと軌道修正して以来、どんどん良くなってきていますね。
人によって求めているものは違うでしょうが、個人的にはこの展開は好みです。

武紀の従妹・麻衣の襲来。
彼女もまたフェアリーテールシステムにより記憶は補完されているものの、しかし細かい点では齟齬が発生。
不自然にならないよう気をつけながら対応する武紀だったが、いつまでも隠しきれるものでもなく、極めて現実的な思想によりヒロインたちは拒絶されていきます。

これまで武紀を始め、ヒロイン達みんなで幸せになる方法を模索してきて、ようやく辿り着いた結論が、ハーレムルートだったわけですが、これが物の見事に否定されていますね。
当人たちがいくら認め合ったとしても、世間は許容してくれません。
正面からハーレムになる過程を描いているため、ここは避けては通れない問題でした。

正直、どれだけの言葉を並べても、ハーレムの主に説得力は皆無だと思います。
事実、既刊でも何度かこの壁にぶち当たり、そのたびに武紀たちの心情がクローズアップされていますが、読者を納得させるだけの力はありませんでした。
現代の日本で、複数の相手と結ばれるのは、冷静に考えなくともほぼ無理でしょう。
ハーレムをギャグで済ませていないので、引っかかりを覚える要素は多く、しっくりはきません。

それでも、前向きに階段を一歩ずつ登るかのように進む武紀とヒロイン達を見ていると、応援したい気持ちにさせられます。
武紀だけが気負いすぎなところや、高校生ならではの現実を舐めているところなど、問題点は多々ありますけど、真剣に考えているんだということは伝わってきますからね。

フェアリーテールシステムについては、毎回新しい一面を見せてくれますが、今回の展開は面白かった。
ゲームという媒体を上手く利用した設定で、1巻の時のようなメタ的な試みが秀逸でした。
なるほどなぁ、武紀だけが特別というのも良く分かる。

「エターナルイノセンス」のヒロインズや武紀よりも、脇役の方が光って見える作品ですね。
高橋は言うまでもなく、最大の理解者であるゆうき、親友の将也、本来の主人公である正樹、外伝の面々など、魅力的な人物は脇に固まってます。
ヒロイン達とのラブコメよりも、脇役の活躍の方が読みたいと思ってしまいますね。

これだけ練られた設定にも関わらず、何故か触れられていない不自然な点が残っています。
どうして二次元のキャラクターを、三次元として素直に受け止めることができるのか、ということ。
そっくりなコスプレイヤーを見て、二次元キャラが画面から飛び出てきたとは思わないでしょう。
実は、武紀たちが現実だと思っている世界も二次元だったというオチでもない限り、ちょっと浮いている気がしますね。

物語は最後の最後でとんでもないことになってて、次巻が無茶苦茶気になることになっています。
これは期待大ですね。

ゲーム要素を取り込んだ舞台設定がお見事で、エンターテイメント性の高さがうかがえます

テーマ: ライトノベル

ジャンル: 小説・文学

タグ: 書評  ギャルゲヱの世界よ、ようこそ!  田尾典丈  有河サトル  評価B 

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