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明日へと続く記憶

漫画、アニメ、ゲーム、音楽、ライトノベルの感想を書いたり、絵を描いたりしています。

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『とんがり帽子のアトリエ』9巻 感想 



とんがり帽子のアトリエ」9巻のネタバレ感想です。

魔法使いの掟は誰のために存在するのか。
世界の根底を司る部分に踏み込む物語に目が離せません。

国や王に束縛されないはずの魔法使いが、三賢者さえも破ればたちまち捕らわれる厳格なルール。
あまりにも便利で多くの現象を引っ繰り返せてしまう魔法の存在を中途半端に公にしない理由。
実現可能なのに手助けすることを封じられている医療行為。
何が正解なのか分からず、読者も考えさせられるようなテーマが非常に重たく圧し掛かります。

人の欲望に蓋をするような形となっているので、反発が起きると思うんですよね。
魔法使いが誠実であれとは三賢者の一人・ベルダルートの言葉。
まさにその通りで、心が清らかである前提で成り立つような異能力なため、人の身には手に余る事象だと思えてなりません。
魔法使い全員が善良であり続けるのは困難でしょうし、透視眼鏡を作る野郎も出てくるのは避けて通れないでしょう。
現実の人間社会でも同様とはいえ、魔法は存在だけが明らかにされているだけで実態は秘匿されているから不公平感が凄まじい。

生命の危機を禁止魔法で救われたクスタスが激怒するのも無理はない。
ココやタータも思い悩み、決められたルールの中で救おうと必死になっていたのは間違いないのにすれ違う心が悲しい。
物語の落としどころが見え辛く、不安な気持ちが募ります。
ある意味ココの抱える闇とリンクしているような感覚になりますね。

49話直前の幕間にて「性暴力被害に関する描写が含まれます」という注意書きあって驚き。
漫画で次の展開をネタバレしてまで警告するので身構えてしまいました。
どれだけエグいのかと読んでみたら大したことなくて肩透かし。
ぶっちゃけ、本筋のストーリーの方がよほど息苦しいぐらいですよ。

シリアス展開に呑まれてしまいがちでしたが、銀夜祭関連のお祭り感は賑やかで良かったです。
テティアの「砂天蓋の杖」は実用性高いアイテムですね。
リチェの「片割れ水晶の腕輪」は絶対に窮地で役立つヤツ。
逆に言えば、十中八九ピンチが舞い込むと言ってるようなものですよね。

銀夜祭の前夜祭である金夜祭に到着したシーンが本当に素晴らしい。
漫画のコマ割りを本に見立てて、コマ枠に手や足をかけるココたちの絵がセンス抜群でした。

スゴロクで表現するのもそうですが、漫画のコマ割りの使い方が秀逸ですね。

テーマ: 漫画の感想

ジャンル: アニメ・コミック

タグ: とんがり帽子のアトリエ  とんがり帽子のアトリエ(巻感想)  白浜鴎 

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