2012年5月読書記録
2012/05/31 Thu 23:57:18 [edit]
▼月間マイベストライトノベル
『暴風ガールズファイト2』
![]() | 暴風ガールズファイト 2 (ファミ通文庫) (2007/12/25) 佐々原 史緒 商品詳細を見る |
日本一を目指す女子ラクロス部の燃える青春スポコン小説。 イロモノ揃いのメンバーが、ラクロスに関してだけは真剣に取り込む。 スポーツをする喜びに満ちた少女達が輝かしい。 |
▼積み本…………55冊 (前月比 -7冊)
▼感想記事数…15冊分
▼5月の読書数……12冊
『俺の妹がこんなに可愛いわけがない10』
『はたらく魔王さま!4』
『明日から俺らがやってきた』
『暴風ガールズファイト』
『ミニッツ ~一分間の絶対時間~』
『豚は飛んでもただの豚?2』
『ゴールデンタイム4 裏腹なるdon't look back』
『花の佳音』
『とある飛空士への夜想曲 上』
『東京レイヴンズ7 _DARKNESS_EMERGE_』
『暴風ガールズファイト2』
『ソードアート・オンライン9 アリシゼーション・ビギニング』
ようやくまともに読書が出来た月でした。
毎年5月は高確率で読書が捗りますね。
比較的自由時間があるのと、気候的に過ごしやすいのが大きいんだと思います。
おかげ様で、個人的には読書は秋ではなく春にするものという感覚が根付いてきました。
面白い本が多かったのも、読書ペースが安定した要因ですね。
中でも、マイベストに選んだ「暴風ガールズファイト」は頭一つ抜けていたかな。
2巻で打ち切りになってしまっているのが、あまりに勿体無い。
ほかは「豚は飛んでもただの豚?2」や「はたらく魔王さま!4」などの次世代を期待する作品がいずれも面白かったです。
電撃文庫の受賞作品も悪くありませんでしたし、追いかけたい作品が徐々に増えてきました。
感想も自分なりに頑張った方だと思います。
寝落ちが減るだけで、随分と更新率が上がるもんですね。
毎年夏はダラけてしまいますが、今年はこのペースを続けていきたいものです。
テーマ: ライトノベル
ジャンル: 小説・文学
タグ: 読書記録GALAXY Note SC-05Dを5円で利用する方法
2012/05/30 Wed 23:59:42 [edit]
今が一番安く持てるだろうと信じ、思いきって買っちゃいました。
今、ドコモのケータイが非常に安く買えることを御存じでしょうか?
条件としては、MNP(他社からの乗り換え)のみ。
毎月の料金から割引される月々サポートの金額が大きいため、実質負担金額が相当お得な状態となっています。
2年間限定とはいえ、それでも見返りは十分あります。
それに加えて今月から始まった「プラスXi割」の組み合わせが強力。
ドコモの音声契約を申し込んでいる人が、2台目としてデータ系料金プランを申し込むと、本来月々5,980円の料金が3,980円で使い放題になるというもの。
GALAXY Noteは、MNP時の月々サポートが5月末現在で4,410円もあるため、タイトルにもある通り、毎月5円維持が実現できます。
まぁ、自分みたいにドコモの端末を持っていない人は1台目を買う必要性があるんですけどね。
それでも、普通に契約するよりも断然お買い得なのは間違いありません。
ちなみに、自分が契約したのは以下の通り。
5円で眠らせていたauの回線があったので、それを使用しました。
▼ 1台目 ガラケー
タイプSSバリュー | 980円 |
パケホーダイダブル | 390円 |
ユニバーサルサービス料 | 5円 |
eビリング | -105円 |
合計 | 1270円 |
▼ 2台目 GALAXY Note SC-05D
Xiデータプランフラットにねん | 3980円 |
SPモード | 315円 |
ユニバーサルサービス料 | 5円 |
eビリング | -105円 |
月々サポート | -4410円 |
合計 | 5円 |
割引額の方が上回りますが、ユニバーサルサービス料は月々サポートの割引対象外のため、5円だけ残ります。
これが5円ケータイのからくりですね。
ネットで調べて店頭でも確認したので間違いないはずです。
注意点としては、MNP時で転入時にはデータプランで申し込みが出来ないので、一時的に音声プランで申し込み、即時料金プランの変更をすること。
その時に、月々サポートの対象である「Xiパケホーダイダブル」で申し込むこと。
「Xiパケホーダイフラット」で申し込むと、料金の日割り計算が不可能なため、丸々余分に払う必要性が出てきます。
確かに、1台目で1270円を払ってしまっていますが、現在使っているauの「ISフラット」を解除すれば、5460円浮く計算となるので、むしろ料金的にはかなり安くなるはずです。
SIMをガラケーに挿して「タイプEシンプル」で契約しておけば、メールは使い放題ですしね。
おそらく合っているとは思われますが、算定は各自己の責任でよろしくお願いします。
検索すれば、あちらこちらのサイトで検証されているので、そちらを見てもらった方が確実でしょう。
あと、手数料や本体代金は多少なりとも掛かります。
今回の場合は、安売りしていたので、本体代金はほぼ掛かっていませんがね。
ともあれ、IS01からSC-05Dに変更したわけですが、いやはやレスポンスが快適ですね。
滑らかに動くのが、こんなに気持ち良いとは。
これに慣れてしまったら、後には戻れなさそうです。
iPhoneユーザーが、Androidを重く感じてしまうのも無理はないかもしれませんね。
テーマ: スマートフォン
ジャンル: 携帯電話・PHS
タグ: docomo スマートフォンWAKE UP!
2012/05/29 Tue 23:59:33 [edit]
![]() | WAKE UP (1999/05/19) CHISATO 商品詳細を見る |
「ゴクドーくん漫遊記」の初期EDのCD「WAKE UP!」を購入しました。
歌っている千聖さんが、PENICILLINのギタリストだということを知ったのはつい最近のことです。
原作ラノベは軽く店頭で見た程度で、読んだことはありません。
アニメで知り、声優さんの演技に惚れて、毎週夢中で視聴していた記憶があります。
OP曲、そして後期ED曲も含め、この作品の歌は良曲が揃っており、いずれも聴き応えのある素晴らしい曲だと思います。
しかし、担当したバンドが解散したことなどもあり、今では入手が難しくなっています。
唯一、この「WAKE UP!」だけが比較的お手頃な価格で取引されているぐらいですね。
いつかは全て揃えるつもりですが、ひとまずこのCDから買ってみました。
ゴクドーくんが逃げ、ルーベットが追いかけるEDは印象深いですね。
テンポは早くないのに曲調がカッコよくて、聴いていて楽しい気分にさせてくれます。
音程が落ち着いており、歌いやすいのも特徴ですね。
テーマ: アニソン・キャラソン
ジャンル: 音楽
タグ: ゴクドーくん漫遊記 千聖 WAKE_UP!生徒会の十代 碧陽学園生徒会議事録10
2012/05/28 Mon 23:59:23 [edit]
![]() | 生徒会の十代 碧陽学園生徒会議事録10 (富士見ファンタジア文庫) (2012/01/20) 葵 せきな 商品詳細を見る |
【評価……B-】
発想 ★★★★★★☆☆☆☆ … 6 設定 ★★★★☆☆☆☆☆☆ … 4 物語 ★★★★☆☆☆☆☆☆ … 4 人物 ★★★★★☆☆☆☆☆ … 5 文章 ★★★★★☆☆☆☆☆ … 5 挿絵 ★★★★★★☆☆☆☆ … 6 | ギャグ パロディ ラブコメ 青春 | ★★★★★★★☆☆☆ … 7 ★★★★★★☆☆☆☆ … 6 ★★★★★☆☆☆☆☆ … 5 ★★★★★★☆☆☆☆ … 6 |
ようこそ、私立碧陽学園生徒会室へ!美少女役員四人+おまけ一人、生徒諸君のため、過去を振り返ります。始まりはあまりにも衝撃的だった。「ただの人間には興味あ(自主規制)」……記念すべきシリーズの1巻目でまさかの自主規制。物語は動き出すといいつつも、繰り返される日常。暴走する妄想、青すぎる青春。ここを読んでも内容が分からない作品紹介と、おかげさまでいろいろやらせていただきました!でもあの頃があるからこそ、今がある。何もかもが特別だった十代の日々。終わりじゃない、これは始まり。 じゃあ最後は、せーのでいきましょう。せーの! 「これにて、第三十二代碧陽学園生徒会、解散っ!」 |
【感想】<前巻までのネタバレがありますので、ご注意ください>
生徒会シリーズ通算16冊目となる本編最終巻。
まだ外伝が残っていますが、一つの終わりを迎えました。
卒業式を中心とした総決算となっており、当然の如くシリアス成分は多めです。
いつもの生徒会らしさを残しつつ、しんみりとした卒業に感動して涙が出てくる……らしいですよ、世間的には。
いやー、結局最後までシリアス展開に肌が合わなかったなぁ。
ギャグがぶっ飛んでいるのは楽しめるんですけど、真面目な話をしていてもイマイチ真剣味がないといいますか、都合の良過ぎる偽善と感じてしまいました。
マジでハーレムを形成しようとしているのであれば、杉崎は考えが浅いと言わざるを得ません。
そこまで深く突っ込まず、適当に流した方が良かったのではないかな。
お涙頂戴を目指したのか知りませんけど、心を揺さぶられることはありませんでした。
あざとい、というよりも、狙い過ぎて外している感覚。
溜めを作りたいのだとしても改行が多過ぎだし、言葉選びも微妙。
伝えたいメッセージは何となく分かりますけど、作られた感が見え見えです。
奇しくも生徒会委員たちが作中(32~33P)で語っている通り「イイハナシダナー」で終わってしまい、心に響きませんでした。
あと、学校を私物化するのもいい加減にしろと言いたい。
卒業式まで生徒会色に染めてしまっていて、しかもモブキャラ全員が当たり前のように受け取っているのが、はっきりいって気味の悪さを感じてしまいます。
ラノベではよくあるパターンではあるんですけど、このシリーズでは特に顕著でした。
これだけ文句を言いつつも読んでしまうのは、それ以上にコメディとして面白いからという点に尽きます。
鉄板のラジオネタを始めとして、軽快なギャグとツッコミには何度も楽しませてもらいました。
途中、ネタ切れしかかっていましたけど、この量を生産したことは、称賛に値すると思います。
だからこそ、下手にストーリーを作らない方が楽しめたと思うんですけど……きっと少数派なんでしょうねぇ。
良くも悪くも軽いノリだったのが、ラノベのメイン読者層を取り込めた要因なんでしょうね。
コテコテの萌え絵で注目を引き、パロネタで笑いを誘い、くだけた文章で気軽さをアピールしたことが成功だったんでしょう。
個人的にはキャラに思い入れは大して持てませんでしたけど、人気は高かったようですしね。
表紙デザインが変わってしまって、並べた時に残念だなと思っていたので、リバーシブルカバーは素直に嬉しかった。
初期から追いかけていたファンに配慮しているのが分かり、好印象でした。
さて、これにて本編が終わったわけですが、まだいくつか動きがありそうで。
とりあえず、水無瀬の再登場を期待して待ちたいなと思います。
▼ | 生徒会メンバーの想いが零れる卒業式 |
テーマ: ライトノベル
ジャンル: 小説・文学
タグ: 書評 生徒会の一存 葵せきな 狗神煌 評価B-アクセル・ワールド 第8話「Temptation;誘惑」
2012/05/27 Sun 23:53:46 [edit]
比較的落ち着いて見ることが出来た回でした。
うん、面白かったと思います。
赤の王、スカーレット・レインことニコ初登場。
劇中ではまだリアルネームを暴露していなかったと思いますが、EDクレジットに載っていました。
演技をしていると分かっていても、わざとらしい甘ったるい声に引き気味になっちゃいますね。
本性を表した後のニコの方が、個人的には好きです。
お風呂場でのサービスシーン&ラッキースケベは、ぶっちゃけ興味なし。
ロリコンには歓喜の場面だったんでしょうかね。
見せ場は何と言っても、シルバー・クロウvsスカーレット・レインでしょう。
ミサイル一斉射撃から飛んで逃げるクロウの絵は、いわゆる板野サーカスを踏襲したものですね。
派手に空中を飛び回るバトルは、スピード感があって見応えありました。
赤の王は確かにデカかったものの、もう一回り大きな強化外装だと想像していましたね。
攻撃力に関しても、当時だとこんなものかという感じ。
ラストシーンの出てきた黒い奴も小さく感じたところをみると、原作の文章が大袈裟なのか、それともアニメでは控えめにしているのか、はたまた自分が読み間違えているのかのどれかでしょうかね。
作画といえば、この作品は等身バランスが崩壊していますね。
ハルユキは今更言うまでもないんですが、タクムが中学生と思えない長身だったり、ニコが頭でっかちだったりと、単体ならまだしも同じ空間に存在していると違和感を覚える図が多過ぎます。
アバターや戦闘中は問題ないのになー。
黒雪姫の厨二病がハルユキにも感染してました。
天使にエンジェルと振り仮名って、言葉に出してしまっては痛々し過ぎるだろうにw
ドヤ顔で威張るのもガキっぽいけど、年齢的に子どもなんだから当たり前かと納得したり。
まぁ、この辺り全て原作通りなんですけどね。
テーマ: アクセルワールド
ジャンル: アニメ・コミック
タグ: アクセル・ワールド アクセル・ワールド(アニメ話感想) 2012年放送開始アニメ塩の街
2012/05/26 Sat 23:59:37 [edit]
![]() | 塩の街 (2007/06) 有川 浩 商品詳細を見る |
【評価……A-】
発想 ★★★★★★★★☆☆ … 8 設定 ★★★★★★★★☆☆ … 8 物語 ★★★★★★★★☆☆ … 8 人物 ★★★★★★★★☆☆ … 8 文章 ★★★★★★★★☆☆ … 8 挿絵 なし | 恋愛 世界観 完成度 | ★★★★★★★★☆☆ … 8 ★★★★★★★★☆☆ … 8 ★★★★★★★★★☆ … 9 |
塩が世界を埋め尽くす塩害の時代。塩は着々と街を飲み込み、社会を崩壊させようとしていた。その崩壊寸前の東京で暮らす男と少女。男の名は秋庭、少女の名は真奈。静かに暮らす二人の前を、さまざまな人々が行き過ぎる。あるときは穏やかに、あるときは烈しく、あるときは浅ましく。それを見送りながら、二人の中で何かが変わり始めていた……。 第10回電撃大賞<大賞>受賞作にて有川浩のデビュー作でもある『塩の街』が、本編大幅改稿、番外編短編四篇を加えた大ボリュームでハードカバー単行本として刊行される。 |
【感想】
数々の名作を発表している有川浩さんのデビュー作。
元は電撃文庫で出版されたものを改稿&加筆してハードカバーとして売り出されたものです。
のちに文庫版でも出されているので、今はそちらから入手するのが最適でしょうね。
ハードカバーは、やっぱり重いし持ち運びに不便です。
有川浩さんというと「図書館戦争」シリーズを連想する人は多いでしょう。
自分もその例に漏れず、アニメ版「図書館戦争」のイメージが下地にありました。
正直、あのアニメは悪くないところもあったものの、設定が突飛な割には慢性的な説明不足で、世界観の歪さが浮いてて理不尽さが納得できませんでした。
そんなわけで、有川浩さんの本にはあまり興味が湧かなかった経緯があります。
しかし、実際にこの「塩の街」を読んでみたら、いかに間違った認識だったのかと思い知らされました。
文句なしに面白かったです。
突如、世界に飛来した巨大な白い隕石。
その塊が落下したのと時を同じくして、人が塩になってしまう現象が起こる。
世界の人口は大幅に削れ、ライフラインは断絶し、世は終末へと向かっていた。
一組の男女の恋物語が、世界に多大なる影響を及ぼすとは知らずに……というストーリー。
これが本当に電撃文庫から発売されたのかと、読み終わった後でも信じ難いです。
ハードカバーで刊行するにあたって文章を見直ししたんでしょうが、それでも昨今のラノベとは趣がまるで異なります。
単に物語が重いだけなら他にも多くあるんですけど、地に足が付いていると言いますか、テーマが一貫としていて、隙のない構成となっています。
なるほどなぁ、担当がハードカバーで出したがるわけだ。
塩の柱となってしまう通称・塩害の設定は、SFとファンタジーが8:2といった比率でしょうか。
塩害が起こる理由は推察されていますが、そもそも何故落ちてきたのかは一切不明です。
土台となる舞台に関しては、設定そのままを受け取るほかありません。
一見奇抜な設定が売りに見えますが、実際のところは世界を舞台にしたラブストーリーが主軸です。
塩害で孤立した18歳の少女・真奈と、彼女に手を差し伸べた二十代後半の男・秋庭。
人の気配が立ち消えた街で、二人の微妙な距離感がほろ苦くも生々しく描かれています。
女のために仕事をする男と、男と一緒に居たいために引き留める女。
どこにでも転がっているかのような男女関係の縮図が、この本に凝縮されています。
自分が男だからなんでしょうが、感情よりも理屈で動いてしまう秋庭の気持ちに共感してしまいますね。
真奈の感情論が駄目というわけではなく、心の強さに感心してしまうほどなんですが、それを理解した上で、この女を守りたいという方向へ思考がシフトしてしまう秋庭は責められません。
ここまで想われてしまうと、やるしかないよなー。
クライマックスは、どうやら電撃文庫版と大幅に内容が異なるようで、ちょっと興味が沸きました。
あっさりと思わってしまったので、あれ?と思わないでもなかったり。
物語の主題は、キッチリと描ききっているので、これはこれでいいと思いますけどね。
後半の半分は「塩の街、その後」と題して、短編が4本収録されています。
これが電撃文庫版ではなかったもののようで、ハードカバーで購入した最大の理由です。
ただ、面白いのは面白かったんですけど、少々蛇足気味に感じてしまいました。
昇ってきた階段をまた昇り直しているような感覚で、更なる高みへは望めなかったかなという印象です。
それにしても、電撃文庫版ではイラストが随分と不評ですね。
確かに、読了後に表紙絵を見てみましたが、想像図と全く違いますが。
デビュー作だとは思えないクオリティでした。
次に何を読むかまだ決めていませんが、有川浩さんの本は必ず読んでみたいと思います。
▼ | 大人版ライトノベル、ジャンル・セカイ系ラブストーリー |
テーマ: ライトノベル
ジャンル: 小説・文学
タグ: 書評 塩の街 有川浩 評価A-ワーネバプレイ日記 Part10 ククリア王国141年25~26日
2012/05/25 Fri 23:58:02 [edit]
毎朝のお知らせウィンドウで日付が25日と気が付いた時に思い出しました。
今日、リリスちゃんの誕生日じゃないかということに。
やべー、婚約者の誕生日を忘れていましたよ。
デートは前日にしか誘えないので、今日もう一緒にお出かけすることは出来ません。
仕方がないので、誕生日プレゼントだけは渡すことにしました。
といっても、すっかり失念していたので、何を上げるべきか考えていません。
とりあえず、市場に赴き、それらしき物がないかと物色してみることに。
「コウのたなごころ」と呼ばれる子宝に恵まれるお守りが目を引いたものの、まだ結婚しているわけでもないのに、さすがに気が早いかなぁと思いました。
次に考えたのは、女性へのプレゼントとして鉄板であろう花束。
家の近くにある花畑に行き、ひたすら乱獲してみるも目ぼしい花は採取出来ませんでした。
悩んでいるうちにどんどん時間は経過していき、いつの間にかに夕方になっていました。
何かイイ物はないかと家のタンスを漁ってみるもの、大したものはなく、毎朝趣味で作る料理の材料ぐらいしかない……って、待てよ?お菓子を贈るってアリじゃないか?
つい先日可愛らしいお菓子が出来たことを思い出し、足りない材料を速攻でかき集めました。
そして、出来たものが「いむいむマフィン」です。

正直、材料としては非常に安っぽいのですが、大事なのは愛情ですよね!
ちょっと子どもっぽいかもしれないと怯えつつも、リリスに渡しに行こうとすると、何と向こうから家を訪ねてきてくれました。


チビキャラが吹きだしで「おいしい」と言ってくれました。
喜んでくれたようで何よりです。
▼ 141年 26日
昨日、リリスちゃんが訪ねてきた用件は、デートのお誘いでした。
誕生日だというのに彼女を放り出してプレゼントの用意に必死だったカケルは、駄目な彼氏ですね。
来年こそは、しっかり覚えておいてデートに誘わないと。

南の塔にて、結婚が待ち遠しい二人が愛を語らう図。
明日が冬至らしく、夕方のデートが夜景をバックにしたものとなりました。
この国は電飾の灯りが少ないようで、煌びやか風景ではなかったものの、ロマンチックな雰囲気は出ていたと思います。
テーマ: ワールドネバーランドシリーズ
ジャンル: ゲーム
タグ: ワーネバ ククリア王国 PSPテルミー2 きみをおもうきもち
2012/05/24 Thu 23:59:42 [edit]
![]() | テルミー 2 きみをおもうきもち (集英社スーパーダッシュ文庫) (2011/07/22) 滝川 廉治 商品詳細を見る |
【評価……B+】
発想 ★★★★★★★★☆☆ … 8 設定 ★★★★★★★★☆☆ … 8 物語 ★★★★★★★★☆☆ … 8 人物 ★★★★★★★☆☆☆ … 7 文章 ★★★★★★★☆☆☆ … 7 挿絵 ★★★★★★☆☆☆☆ … 6 | 青春 感動 切なさ | ★★★★★★★☆☆☆ … 7 ★★★★★★★★☆☆ … 8 ★★★★★★★☆☆☆ … 7 |
事故で亡くなった二十四人のクラスメイトの最期の想いを背負う少女・テルミー。 事故を免れた少年・清隆と共に、テルミーはクラスメイトたちの願いを叶えるため、その身に宿った彼らの能力を支えに、走り出す。 薔薇を育てていた少年が伝えきれなかった想いを届けるために。 主演女優と脚本家の二人を失った映研部にもう一度映画を作る喜びを思い出してもらうために。 悲しみとやさしさが奏でる物語、第二章をあなたに贈ります。 |
【感想】<前巻までのネタバレがありますので、ご注意ください>
亡くなった24人のクラスメイトの最期の願いを叶えるために、残された2人が奔走する物語。
1巻発売からしばらく期間が空いたので、続刊は出ないものだと思い込んでいました。
ここまで仕上げてくるとは。
題材に対して作者の技量が若干届いていないかなと危惧していましたが、モノにしましたね。
物凄く良くなっていることに驚かされました。
なるほど、作者が自信作だと言うだけのことはあります。
魂が抜き取られたという言葉通り、悄然とする大切な人を喪った者たち。
身を切り刻まれるかのような痛みに涙し、ぽっかりと穴が空いてしまったかのような喪失感に茫然とする人々を見ていると、無常さにやりきれない思いが募ります。
そんな彼らに、死者からの言葉が届くことは、一体どれほどの救いとなるのか。
人が人を弔う理由が、残された人たちのためだというのが身に染みて分かります。
もう死んでいると達観しているからなのか、クラスメイトの面々の想いが洗練されていて、ダイレクトに胸に響いてきます。
剥き出しとなった心のおかげで、輝美を媒体として宿ったことが伝わってくるんでしょうね。
ちっとも現実的ではなくても、そう信じさせてくれるだけの想いが詰まっています。
プロローグの話から、心を掴まされました。
孫を失くして自意識が曖昧となっているお婆ちゃんが立ち直ったことが、我がことのように嬉しい。
シンプルながらも、この作品の本質を見事にとらえている導入だったと思います。
園芸部部長の恋物語が描かれる第1~2章、女優と脚本家を失った映研部の立て直しを図る第3章。
ともに読み応えのある内容で、切なくも前を見据えることが出来る素晴らしい話でした。
じんわりと熱をこもった優しさで、哀しみがポロポロと剥がれ落ちていくようです。
それと同時進行で、清隆と輝美にも少しずつ変化が生まれていく構成も狙いは悪くありません。
二人に急接近する少女・保科楓は、唐突すぎて異物感があるものの、やりたいことは分かります。
前回の感想で、主人公役の影が薄いと指摘しましたが、クラスメイトの想いの欠片に影響を受け始めている状態を見ると、積もり積もった最後はとんでもないことになるのではないかなという予感を覚えました。
イラスト担当は七草さん。
1巻より上達していて雰囲気も合っていたと思います。
ただ、折り畳んだカラーページに輝美の尻がデカデカと出るところは考えて欲しかったな。
インパクトのある設定のお陰で、久しぶりに読んでも内容を忘れていませんでした。
次も1年後でも構いませんので、是非とも完結して貰いたいです。
▼ | 切なさの後に温もりが残る読了感が心に染みわたります |
テーマ: ライトノベル
ジャンル: 小説・文学
タグ: 書評 テルミー 滝川廉治 七草 評価B+Inner Light / Under Star
2012/05/23 Wed 23:59:03 [edit]
![]() | Sometimes Alone (2001/09/05) Shocking Lemon 商品詳細を見る |
アニメ版「はじめの一歩」が放送されたのが、今からもう10年以上前。
ちょうど深夜アニメを観始めた時期ということもあり、思い入れが強い作品です。
このアニメを評価する際に外せないのが、音楽ですね。
劇中のBGMは、試合展開が移ろうように、場面ごとにガラリと違う姿を見せてくれました。
格好良くスピーディーな走りに爽快感を覚えたり、重圧に押し潰されそうな低音に息を呑んだり。
そして、フィニッシュを決めるのは、アニメでは定番であるOP曲だったりするわけです。
燃えないわけがありません。
OP曲は3曲ありますが、その中でもやはり優れているのがOP2「Inner Light」でしょう。
二度目の一歩vs千堂のラストで流れた時は、もう鳥肌が立ちましたね。
画面効果とのマッチ具合が反則的で、何度見ても感動してしまいます。
OP1「Under Star」も好きでした。
共にShocking Lemonが歌う楽曲で、アルバム「Sometimes Alone」一枚に収録されています。
サントラではテレビver.の収録となっているので、フルで聴きたかったら別で購入しないといけませんから、このCDが一番お得感があると思います。
モリナオヤさんの歌うED曲「夕空の紙飛行機」とは、また異なるベクトルで良曲ですね。
テーマ: アニソン・キャラソン
ジャンル: 音楽
タグ: Shocking_Lemon Inner_Light Under_Star Sometimes_Alone ニコニコ動画正捕手の篠原さん2
2012/05/22 Tue 23:59:20 [edit]
![]() | 正捕手の篠原さん 2 (MF文庫J) (2012/01/23) 千羽カモメ 商品詳細を見る |
【評価……C+】
発想 ★★★★★★☆☆☆☆ … 6 設定 ★★★☆☆☆☆☆☆☆ … 3 物語 ★★★★★☆☆☆☆☆ … 5 人物 ★★★★★★☆☆☆☆ … 6 文章 ★★★★☆☆☆☆☆☆ … 4 挿絵 ★★★★★★★☆☆☆ … 7 | コメディ ラブコメ スポコン | ★★★★★★☆☆☆☆ … 6 ★★★★★★★☆☆☆ … 7 ★★☆☆☆☆☆☆☆☆ … 2 |
「あたしが今度の合宿を通して、先輩の根性を徹底的にたたき直してあげます!」 綾坂が女の子だということを知っても、相変わらずマイペースな日々を過ごす守たち明学ナイン。しかし、合宿を目前に控えたある日、野球部に熱血ソフトボール少女の愛理がやってきて部の雰囲気が一変!? ようやく野球が出来るのかと思った矢先、深見の画策により合宿地が南の島(無人島)に変更!そして遭難!無くなっていく食料、ばれそうになる綾坂の正体、そしていつにも増してアプローチしてくる深見の真意とは……? 果たして生き残る(野球をする)ことは出来るのか!?波乱の第2弾! |
【感想】<前巻までのネタバレがありますので、ご注意ください>
1話2ページの野球部コメディ、第2巻。
まず、内容以前に突っ込まなければならない点が一つ。
誤字脱字が多過ぎ。
同人小説ならまだしも、これでお金を貰っているんですから、最低限のラインはキッチリ守らないといけません。
あとがきにて締め切り直前に原稿データが消し飛んだとありますが、これは延期すべきでした。
間に合ってよかったと言ってますけど、果たして本当にそうだったんでしょうか。
スパプロをパワプロと間違えたところは、呆れつつも笑えましたけど、それ以外は萎えました。
更には2ページで抑えようとするためか、慢性的に説明不足です。
テンポを重要視するのは大切なことですが、必要最低限の言葉を足さないと誰が何処で喋っているのか分かりません。
では、肝心の内容はといえば、ラブコメとしてはあり、スポコンとしてはなしってところ。
野球部の設定が崩壊してて、スポーツ物としては、ちっとも楽しめませんね。
こんなお気楽野球部が強いわけないですし、野球を舐め過ぎです。
野球のルールも理解しているのか、それとも単なる書き間違いなのか、ミスが目立ちます。
ランナーやアウトカウント、打順などツッコミどころが山ほどありました。
二軍がいるという話も唐突で、あまりにも不自然。
MF文庫の場合、主人公以外の男キャラに出番が用意されないため、必然的にハーレム状態となるのは仕方がない……という話で済ませていいレベルじゃないでしょう。
50人以上いる野球部でも、対抗馬となる存在は排除され、男キャラに出番が回ってこないのはおかしい。
フィクションにリアリティを求める必要性はないですが、野球に関してはコメディ要素を混入させていない作風なので、作中内で説得力を持たせてくれないと困ります。
とまぁ、ガッカリした部分は多数ありました。
しかし、だからといって全てが酷かったというわけではありません。
特に、表紙にも陣取っている深見さまのキャラの立ち具合は半端じゃなく良かった。
篠原の気を引こうと可愛いイタズラを仕掛け、反応を楽しむ彼女が微笑ましいのなんの。
悪巧みをしている深見さまが口角を吊り上げてニヤニヤ笑う姿が、容易に想像できます。
篠原に急接近した綾坂が気になり始めているのに、表情に出さず、篠原の関心を得ようと奔走するのが健気で可愛すぎました。
もうこの娘だけでも、シリーズを買い続けたくなるぐらい好きです。
相変わらずオチていない時もあるものの、コメディとしても面白く読めました。
2ページ縛りが苦しそうだなと読者に伝わってこないように頑張ってもらいたいもんです。
野球とラブコメの割合が逆のラノベだったら、個人的にはもっと好きになったんだけどなぁ。
▼ | 深見さまの愛のあるちょっかいがラブコメ的に美味しく頂けます |
テーマ: ライトノベル
ジャンル: 小説・文学
タグ: 書評 正捕手の篠原さん 千羽カモメ 八重樫南 評価C+アクセル・ワールド10 ―Elements―
2012/05/21 Mon 23:44:29 [edit]
![]() | アクセル・ワールド〈10〉Elements (電撃文庫) (2011/12/10) 川原 礫 商品詳細を見る |
【評価……B-】
発想 ★★★★★★★☆☆☆ … 7 設定 ★★★★★★☆☆☆☆ … 6 物語 ★★★★★★☆☆☆☆ … 6 人物 ★★★★★★☆☆☆☆ … 6 文章 ★★★★★★★☆☆☆ … 7 挿絵 ★★★★★★★☆☆☆ … 7 | SF 燃え | ★★★★★★☆☆☆☆ … 6 ★★★★★★☆☆☆☆ … 6 |
『遠い日の水音』――西暦二〇四六年、秋。新生≪ネガ・ネビュラス≫の一員となったシルバー・クロウことハルユキだが、とある過失でバーストポイントを急激に減らしてしまう。窮地に立ったハルユキに、タクムは加速世界の≪用心棒≫を雇うことを提案する。 『最果ての潮騒』――西暦二〇四七年、春。新入生・能美征二の策略によって、かつてない危機に陥ってしまったハルユキ。時を同じくして、黒雪姫は修学旅行先の沖縄で、奇妙なバーストリンカーに≪対戦≫を仕掛けられていた。 『バーサス』――西暦二〇四七年、春。ハルユキはブレインバースト内で、黒い剣士の姿をしたアバターと出会う。次元の壁を越えて、二人の主人公が激突する! 待望の特別編! |
【感想】<前巻までのネタバレがありますので、ご注意ください>
「アクセル・ワールド」10巻にてシリーズ初の短編集です。
収録されているエピソードは、いずれも時系列的に随分前の話ですね。
『遠い日の水音』は、1巻と2巻を繋ぐお話。
アニメ放送前に文庫化したかったんでしょうね、きっと。
レベルアップにポイント消費することを知らなかったハルユキが、バーストリンク消失の危機に陥り、用心棒の力を借りてポイントを安全圏まで回復しようという展開。
リアバレの恐怖を作中で散々説いておいて、この流れは不自然だと思いました。
というか、もしハルユキが逆の立場ならば、タクムの提案をそっくりそのまましたでしょうし、仲間に助けを請うことは何ら恥ずべきことではないんですから、二人で協力して苦難を乗り越えればいいのに。
その割には、用心棒ことアクア・カレントを安易に信頼しすぎだしなぁ。
己のポリシーを貫くことも立派ですが、時と場合によるでしょう。
『最果ての潮騒』は、3,4巻のダスク・テイカー編の裏で黒雪姫に起きた事件が描かれています。
ハルユキのピンチに颯爽と天馬に乗って現れたことから、何かあったんだろうなとは思っていましたが、思ってた以上に濃い時間を過ごしていたんですね。
ただ、これまた設定的に無理があるような気がします。
前々からこの作者は、面白そうな世界観を作り上げ、緻密な設定があるように見せかけて、希望と勇気とノリで破壊してく傾向があるんですよねぇ。
これで燃えたり感動したりするか、矛盾を感じて楽しめないかは人次第なのでしょうか。
基本的には面白いだけに、強引さは目立ちます。
良かったのは、珍しく味方サイドにクリムゾン・キングボルトという男性アバターが出てきたこと。
まぁ、女キャラはそれ以上に出てきていますけど。
最後は、川原礫さんが書くもう一つの大作「ソードアート・オンライン」とのコラボ作『バーサス』。
AW4巻直後辺りのハルユキと、SAOの主人公・キリトのデュエルが描かれた内容です。
両作品とも読んでいる身としては、お祭り的なSSとして楽しめました。
まぁ、何だか相手側をべた褒めしているのが自画自賛っぽく映ったのと、実力拮抗しているのに違和感を覚えましたがw
二人が勝負するということだけは知っていたので、夢オチとかifストーリーとかパラレルワールドとか、色んなパターンを妄想しました。
結果としては、ジャンプ系アニメの劇場版みたいな感じでしたね。
しかしながら、SAOを知らない人にとっては微妙だったでしょうから、人を選びますね。
一応伏線もばら撒いてはいますが、いかにも番外編といった一冊でした。
そういえば、初めて黒雪姫ピンの表紙から、ヒロイン勢3人になっていますね。
楓子も謡も作中に出てきませんから、本当にサービス以外の何物でもありません。
▼ | 物語の合間や裏側を補間する意味合いの強い短編集 |
テーマ: ライトノベル
ジャンル: 小説・文学
タグ: 書評 アクセル・ワールド 川原礫 HIMA 評価B-アクセル・ワールド 第7話「Restoration;修復」
2012/05/20 Sun 23:59:34 [edit]
前回からの続きで、10巻のエピソードにアニメオリジナル要素を加えた話。
うーん、テンポが悪いなぁ。
やはり地の文での説明が多い作品のために、戦闘描写を台詞で解説しようとすると無理があります。
かといって絵だけでは説明不足になってしまう独特なルールが多く存在しますし、どっちつかずの印象。
シルバー・クロウが翼を使える条件とか、カラー属性の特徴とか説明しきれていませんしね。
戦闘中に新たな事実が発覚→打倒という流ればかりなのが、アニメ的に痛手です。
アクションは、張り込んだ伏線や仕掛けで燃える展開に繋がる方が見栄えがいいんですけど、著者の作風からすると難しいですね。
アクア・カレントの喋りは、文字で追うよりも耳で聞く方が数倍ウザったかった。
あの語尾はないわーと思っちゃいます。
そういえば、性別が不明という設定はどこかに消し飛んでいましたね。
まぁ、どう見ても女性ですし……ああでも男の娘という可能性もあるのか。
前々からですけど、ハルユキは戦闘中にリアル情報を出し過ぎ。
タクムの名前とか関係ないところで不用意に言っちゃうしなぁ。
というか、何故わざわざ原作から変える必要性があったのか謎だ。
安定して評価できるのは作画ぐらいなもんですね。
タクムがイケメン過ぎて惚れますw
厨二病加減が燃えにも笑いにもならずに、ちょっとイタイと感じてしまうなぁ。
雰囲気的に設定が浮いてしまっているのが問題なのかもしれません。
テーマ: アクセルワールド
ジャンル: アニメ・コミック
タグ: アクセル・ワールド アクセル・ワールド(アニメ話感想) 2012年放送開始アニメワーネバプレイ日記 Part9 ククリア王国141年23~24日
2012/05/19 Sat 23:59:09 [edit]
婚約した明くる日……って書くと一夜を共に過ごしたみたいですが、当然そんなことはありません。
このゲームは結婚するまで、無理矢理彼女の家に乗り込むぐらいしか出来ませんから。
そういえば、過去作品と違い、人様の家のベッドに入れなくなってますね。
デートスポットが変わるかなと思い、さっそくデートの約束をこぎつけていました。
出てきた選択肢は、「川辺の広場」と「南の塔」。
とりあえず、デートで行ったことがなかった「川辺の広場」まで足を伸ばしてみることにしました。
まぁ、毎日仕事で来ているんですがね。

もう結婚後どころか、子どもが出来たあとの話をし始めちゃいましたよ、この二人。
あーでも、夫婦のデートだけではなく、家族旅行みたいなお誘いが出来るといいなぁ。
さすがにこのゲームにそこまでのイベントは収録されていないでしょうけど、リリスちゃんの言うように、家族みんなで釣りしながら弁当食ってみたい。
いつも通り彼女を家まで送り届ける。
その後すぐにリリスちゃんは出掛けてしまったのですが、入れ替わりにお義父さんのアルベルトさんに「飲みに行かない?」と誘われました。

確かに、いつの間にかに友人関係となっていましたけど、まさかこのタイミングで来るとは。
あれか、彼女を嫁に貰う承諾をしろということか。
余りにも出来過ぎていて、一連のイベントなのかと疑ってしまうほどでした。
そもそも友人は何人かいますけど、飲みに誘われたこと自体初めて。
思わぬ初体験が彼女の父親で、ゲーム内なのに妙に緊張しましたw

この選択肢は悩んだ挙句、カケルがオゴりました。
いやー、おこがましいと思いつつも、他の選択肢は怖くて選べませんよw

結局、こちらからも向こうからもそれらしき話題はなく終わりました。
まぁ、そりゃそうですよねw
ってか、よくよく見たらリチャードさんはまた別の女の人と遊んでいるし。
カオリは、本当にこの男性が恋人でいいのだろうか。
▼ 141年 24日
リリスちゃんに声をかけてみたところ、見慣れない選択肢が出てきました。
クエストで武術についての質問をするというもので、さっそく試してみたところ、何と練習試合が出来るそうで。
プルト共和国ではなかったので、オルルド王国を思い出しますね。

まさか初めての試合が、リリスと行うとは思ってもみませんでしたよ。


そして、ボコボコにやられるとも思ってみませんでしたよ。
つーか、自動戦闘かと思いきや、手動操作で驚きました。
これってシリーズ初ですよね?
ナルル王国は大してプレイしていませんが、確か自動だったと思いますし。
ふーむ、仕事ばかりやっていましたけど、武術に励んでみても面白いかもしれませんね。
テーマ: ワールドネバーランドシリーズ
ジャンル: ゲーム
タグ: ワーネバ ククリア王国 PSPビブリア古書堂の事件手帖2 ~栞子さんと謎めく日常~
2012/05/18 Fri 23:59:14 [edit]
![]() | ビブリア古書堂の事件手帖 2 栞子さんと謎めく日常 (メディアワークス文庫) (2011/10/25) 三上 延 商品詳細を見る |
【評価……B+】
発想 ★★★★★★★★☆☆ … 8 設定 ★★★★★★★★☆☆ … 8 物語 ★★★★★★★★☆☆ … 8 人物 ★★★★★★★★☆☆ … 8 文章 ★★★★★★★★☆☆ … 8 挿絵 ★★★★★★★★☆☆ … 8 | ミステリー 安定感 恋愛 構成 | ★★★★★★★☆☆☆ … 7 ★★★★★★★★☆☆ … 8 ★★★★★★★☆☆☆ … 7 ★★★★★★★★☆☆ … 8 |
鎌倉の片隅にひっそりと佇むビブリア古書堂。その美しい女店主が帰ってきた。だが、入院以前とは勝手が違うよう。店内で古書と悪戦苦闘する無骨な青年の存在に、戸惑いつつもひそかに目を細めるのだった。 変わらないことも一つある――それは持ち主の秘密を抱えて持ち込まれる本。まるで吸い寄せられるかのように舞い込んでくる古書には、人の秘密、そして想いがこもっている。青年とともに彼女はそれをあるときは鋭く、あるときは優しく紐解いていき――。 |
【感想】<前巻までのネタバレがありますので、ご注意ください>
古書店に持ち込まれる本を巡って紡がれる人と人と繋ぐ物語、シリーズ第2巻。
今やシリーズ発行部数200万部となり名実ともにメディアワークス文庫の看板作品となりましたね。
本屋大賞8位入賞は伊達ではありません。
やはり安定した面白さを提供してくれる作家さんですね。
雰囲気も質も1巻と変わりないので、安心して読むことが出来ました。
前回同様に短編連作となっており、多様な物語を楽しむことが出来るのが嬉しい。
古書と持ち主に関わる背景を見通すかのように言い当てる栞子の推理が実に爽快です。
これは本格ミステリー小説をあまり読まない人間だからなのかもしれませんが、ミステリーの難易度が適度に感じられます。
ある程度予想が付くけれど、最後の核心の部分までは読めない微妙さ加減。
一般とラノベの中間に属するレーベルとしては、この中途半端なヌルさがベストだと思いますね。
例えば、第一話・アントニイ・バージェス『時計じかけのオレンジ』。
栞子が隠している内容は、態度から途中で分かるんですが、何故秘密にしているのかまでは拾えなかったんですよね。
読み返してみると、なるほどなと思わせてくれる構成となっており、物語の畳み方に唸らされます。
第二話・福田定一『名言随筆 サラリーマン』も良かった。
大輔と栞子の絶妙な距離感に、第三者を入れることで僅かに進展する様が楽しい。
もうひたすら焦れったくて、モヤモヤとして、しかし微笑ましい二人の関係が大好きです。
そして、ストーリーとして秀逸だったのが、第三話・足塚不二雄『UTOPIA 最後の世界大戦』。
栞子の推理力は異常過ぎる部分はありますけど、それをフィクション上でも納得させてくれるだけの力強さはあったと思います。
シリーズ化が決まっていない1巻で一応の区切りをつけるのは、新作を書く上で当然のことです。
なので、これだけの大人気シリーズとなった今、ここから本格的な長期シリーズとなるための伏線が仕込まれていくことになるわけです。
是非ともダレることのない物語を作り上げて欲しいものですね。
伏線といえば、表紙の栞子が1巻と2巻で若干違うように描かれているのは気のせいなのか、それとも……。
作中の描写からすると、もしかしなくても、あれはそういうことですよね?
ううむ、越島はぐさんもさすがの仕事っぷりですね。
あー、栞子さんと一緒に働きてぇなー。
確かにキャラ造形が出来過ぎ感がありますが、あざとい面も含めて可愛いと思ってしまいます。
人見知りではあっても頑固なところがあったり、鋭いくせに恋愛に関しては疎かったり。
こういうギャップに弱いんですよねぇ。
▼ | 古書に関わる人々の過去と想いを紐解く女店主の推理と合間に挟まれるロマンスが見所 |
テーマ: ライトノベル
ジャンル: 小説・文学
タグ: 書評 ビブリア古書堂の事件手帖 三上延 越島はぐ 評価B+カミオロシ弐 ~人形供養の儀~
2012/05/17 Thu 23:59:45 [edit]
![]() | カミオロシ〈2〉人形供養の儀 (電撃文庫) (2012/02/10) 御堂 彰彦 商品詳細を見る |
【評価……B+】
発想 ★★★★★★★★☆☆ … 8 設定 ★★★★★★★★☆☆ … 8 物語 ★★★★★★★★☆☆ … 8 人物 ★★★★★★★★☆☆ … 8 文章 ★★★★★★★★☆☆ … 8 挿絵 ★★★★★★★☆☆☆ … 7 | ミステリー ホラー ラブコメ 構成 期待感 | ★★★★★★★☆☆☆ … 7 ★★★★★★★☆☆☆ … 7 ★★★★★★★☆☆☆ … 7 ★★★★★★★☆☆☆ … 7 ★★★★★★★★☆☆ … 8 |
人形が持ち主の下に帰ってくる。生徒たちの間で囁かれる噂。玖流は同級生の皐月から人形供養について相談を受ける。燃えるゴミの日にでも出しておけと、玖流は取り合わなかったが、皐月は二階から転落。異様に人形に怯えているという。 玉響神社――地元では人形供養で知られた古社である。結局、皐月は供養に訪れたはずなのだが。事故だと切り捨てる玖流に、神社に問題があるのではと憤る美古都。美古都に無理やりお供を命ぜられた玖流は渋々神社へと向かうのだった。 神社の説明に不審点はなかった。だが、何か違和感を覚える。そんな玖流たちを待っていたのは皐月の死だった。何かあると探り出した玖流と美古都は、恐るべき秘密へと辿り着くのだが!? |
【感想】<前巻までのネタバレがありますので、ご注意ください>
オカルトホラーとミステリーが相まった、シリーズ第2巻。
明らかに面白くなったなーと感じました。
作者が本領を発揮したということもあるんですけど、読者側の心構えが出来たことも大きいかな。
1巻を踏まえて読んでいるので、ファンタジックな境界線を何処に引けばいいのか大体目星がつきます。
頑なに否定するわけではなく、神という存在があり、超越的な現象が存在することを頭に入れておけば、どちら側に流れても納得が出来ますし、ストーリーも把握しやすいですね。
その意味では、元から信仰心の強い美古都や、過去に神と関わっていた玖流よりも、ごく一般的な思想を持った御厨の方が同調できるというのが面白い仕組みだなぁ。
彼は、将来的にトリックスターとなるような予感がしますね。
登場人物を絞って、主要人物に焦点を当てたおかげで随分と読みやすくなりました。
キャラが少なくなればなるほど、ミステリーは予想しやすくなるものですが、今回の事件については、終盤まで真実が見えませんでしたね。
それだけ練られたストーリーと、巧妙な構成だったと思われます。
前巻のラストで予想はしていましたけど、早くも迫られた選択がシビアで、かなりキツイ。
厳しい現実から逃げること許さないのが、御堂彰彦さんらしい作風だなぁと思います。
しかし、これがまだ序の口だというのが散々フラグを立たせていることから分かってしまうんですよね。
まぁ、現状で仮に美古都とスナオを天秤に掛けた場合、読者側からするとスナオに対する思い入れが少ないので、何かしらのエピソードを挿入してくるんでしょう、きっと。
容赦なさに期待する一方で、一体どれほどの痛みとなるのかという恐怖も覚えます。
ううん、二律背反だなぁ。
玖流と美古都の掛け合いに、デレ要素が若干ながら増えたようが気がします。
普段いがみ合っているのに、本当は大切にしているんだなというのが傍から感じ取れる二人の関係が頬が緩くなっちゃいますね。
クールな装いで玖流に絡み意地悪してしまう美古都が活き活きしていました。
冗談っぽくからかう発言に本音を混ぜたり、たまに演技を忘れてしまうところが可愛らしいですね。
この作品の凄いところは、雰囲気が出過ぎていて、オカルトチックな内容が罰当たりじゃないかと不安さを抱かせるところにあると思います。
人形の不気味さも表紙から滲み出ていますしね。
総じて素晴らしかったのですが、惜しい点も少々。
ミステリー本筋に矛盾は感じられませんでしたが、細かいところでミスが見受けられます。
例えば、324Pの2行目に対する145Pとか。
160Pで一香と連絡先の交換を今朝したとあるにも関わらず、149Pを見ると一香は寝ていたり。
199Pの文字数が増えているという話も、文字でも音でも同数だったり。
編集さんのチェックが甘いんですかねぇ。
ああでも、描写不足気味だった文章は改善されていました。
刊行ペースは決して早くない作者だけに、次が待ち遠しいですね。
▼ | 大切な人の代わりとなる切なく哀しい人形物語 |
テーマ: ライトノベル
ジャンル: 小説・文学
タグ: 書評 カミオロシ 御堂彰彦 さらちよみ 評価B+ワーネバプレイ日記 Part8 ククリア王国141年21~22日
2012/05/16 Wed 23:57:03 [edit]
リリスちゃんにプロポーズをすることに決めました。
デートコースの選択肢である「誓いの丘」「勇者の公園」「遺跡の滝」の3ヶ所とも回ったこともあり、そろそろ身を固めようかと思っていたんですよね。
明日デートをしようと誘われたので、もう今しかないかな、と。
仕事に精を出していた理由の一つに、婚約指輪アイテム「誓いの指輪」を買うこともありました。
まぁ、さほど高額ではないんですけどね。
それでも持ち金6000ポム前後しかない現状で、1650ポムはなかなかの奮発と言えます。
一仕事を終え、釣りまくった魚を売り飛ばし、さぁ指輪を買おう。
……と思っていた矢先に、リリスちゃんから声をかけられました。

リリス「何を買うのよ?」
何という神タイミング。
いやぁー、誤魔化そうかなとも考えましたが、あえて正直に答えました。
貴方に贈るプレゼントを買いに来たんだよ、とまでは言い出しませんでしたがw
▼ 141年 22日
指輪を買ったのはいいものの、悩ましいことが一つ。
プロポーズ前と後、どちらのタイミングで贈るべきかってこと。
指輪を持ったまま声をかけると会話選択肢内にプレゼントの項目が出てくるんで、どちらでもイイといえばイイのですが……。
悩んだ結果、プロポーズ後にしました。
お互い結婚したそうだから断られることはないにしても、告白が成功してから贈るのが筋かなと。
そんなことを考えながら、最初にカケルが告白した「誓いの丘」までやってきました。
すると……。



カケル「実は、話があって……。」
リリス「何?どうしたの?」
カケル「これ…。」
リリス「え!?こんなすてきな物、本当にいいの?」
カケル「君にもらって欲しいんだ…そして、結婚してください」
リリス「本当にドキドキしたんだから…。幸せにしてよ?」
おおおお、専用台詞があるとは!
プロポーズに成功してくれたことも嬉しいけれど、細かい配慮にテンションがあがる!
勝手に悩んでいたのが馬鹿らしいじゃないかw

というわけで、その足で教会に直行し、結婚式の予約も無事完了。
来年12日に結婚することが決まりました。
うーん、楽しみだ。
テーマ: ワールドネバーランドシリーズ
ジャンル: ゲーム
タグ: ワーネバ ククリア王国 PSPあなたが踏むまで泣くのをやめない!!
2012/05/15 Tue 23:59:29 [edit]
![]() | あなたが踏むまで泣くのをやめない!! (電撃文庫 み) (2012/01/07) 御影 瑛路 商品詳細を見る |
【評価……B】
発想 ★★★★★★★☆☆☆ … 7 設定 ★★★★★★☆☆☆☆ … 6 物語 ★★★★★★★☆☆☆ … 7 人物 ★★★★★★★☆☆☆ … 7 文章 ★★★★★★★☆☆☆ … 7 挿絵 ★★★★★☆☆☆☆☆ … 5 | ロリ ギャグ ラブコメ 構成 | ★★★★★☆☆☆☆☆ … 5 ★★★★★★★☆☆☆ … 7 ★★★★★★★★☆☆ … 8 ★★★★★★★☆☆☆ … 7 |
ある日、クラスメイト(で可愛くて俺の女神でそして巨乳)のチョコちゃんに、一緒に部活見学をして欲しいと誘われた。 なぜか我が家に居候し続けるドS幼女も連れて向かった先は『ポジティ部』。 ゴクリ……。 嫌な予感しかしねぇ。 案の定、その部活はポジティブどころか、頭のネジが外れたネガティブなやつらの集まりで……。しかも『リア充耐性』をつける活動だとか言ってる。 残念系乙女なチョコちゃんのトラウマを克服するため、亭主関白系男子の俺が立ちあがる……!波瀾万丈の第二弾! |
【感想】<前巻までのネタバレがありますので、ご注意ください>
残念系少女たちと繰り広げる痛快ラブコメディ、シリーズ第2巻。
タイトルでシリーズ物と判断できないのは、不親切だと思いますね。
意外と良かったというのが率直な感想です。
前巻が好みから外れていたため、過度な期待をしなかったのが良かったのかもしれません。
買おうか悩んでいましたけど、読んで正解だったなと思いました。
1巻と比べて楽しむことが出来た最大の要因は、まず間違いなくヒロイン役の交代にあります。
ひたすらネガティブ思想に走るチョコちゃんこと黛千代子のおかげで、ラブコメが数段面白くなりました。
この娘の逆走は、あまりにも全力疾走なので、ギャグとして笑えるのがいいですね。
帯にある「わたし、ほぼ生ゴミですもんね」という台詞を始め、どこからそんな発想が出てくるんだと感心してしまうほどです。
そんな彼女がネガティブな性格を直すため、ポジティ部と呼ばれる同好会に入部するという話。
レイ部長、ニーナ先輩、マスクと個性的なメンバーと共に、人見知り体質な彼女たちが勇気を出して人並みの活動を行う様は、シュールな笑いと微笑ましさが生み出されています。
特定層のトラウマを掘り返すようなネタが多いのですが、しっかり笑いに繋げられているところは素晴らしいですね。
後半は、チョコちゃんの過去を知った寿也の行動が焦点となるのですが、シリアスな展開もまた面白かったです。
ラブコメであろうと人間の負の部分を曝け出させるところが、ザ・御影瑛路と感じました。
堕ちるところまで墜ちても、チョコちゃんは可愛かったです。
それにしても、サドな幼女に支配されて喜ぶなんて趣味はないので、アリスには好感を抱けませんね。
ぶっちゃけ、邪魔臭いと思っているぐらいです。
社会的に寿也を追い込もうとする白波瀬の面々が気に入りません。
大した説明もせずに何でもかんでも寿也に任せるのはおかしいでしょう。
家庭の問題に首を突っ込んだのは寿也自身ですが、たかが一高校生の彼にそこまで責任を負わせる理由があるんでしょうか?
あくまで一例ですが、アリスに残された時間が少ないといった理由のように、重大であればあるほど、なおさら所詮他人の寿也に任せる理由が希薄となるんですよね。
ここから、納得できるようなどんでん返しを見せてくれるのであれば嬉しいんですけどねぇ。
会話の応酬は、それだけで笑ってしまうぐらいセンスを感じます。
ただ、テンポを重視しすぎているのか、その場に複数人いても個々の対話となっています。
何故横から話に入ってこないんだろうかという不自然さが隠せませんでした。
最終章の展開は衝撃的でしたね。
しかし、これだけでは何とも判断が付きませんね。
果たしてどう続くんでしょうか、これは。
▼ | 自虐系少女と急接近するラブコメ模様にニヤニヤさせられます |
テーマ: ライトノベル
ジャンル: 小説・文学
タグ: 書評 あなたが泣くまで踏むのをやめない! 御影瑛路 nyanya 評価Bココロコネクト ユメランダム
2012/05/14 Mon 23:59:28 [edit]
![]() | ココロコネクト ユメランダム (ファミ通文庫) (2012/02/29) 庵田 定夏 商品詳細を見る |
【評価……A-】
発想 ★★★★★★★★☆☆ … 8 設定 ★★★★★★★★☆☆ … 8 物語 ★★★★★★★★☆☆ … 8 人物 ★★★★★★★★★☆ … 9 文章 ★★★★★★★★☆☆ … 8 挿絵 ★★★★★★★☆☆☆ … 7 | 青春 ラブコメ | ★★★★★★★★☆☆ … 8 ★★★★★★★☆☆☆ … 7 |
修学旅行を控えた9月末、太一たち二年生には進路調査票が配られていた。 部室で将来を見据えて語るメンバーを見て、一人焦りを覚える太一。 そんな時、「――これで最後です」と<ふうせんかずら>が終わりと始まりを告げる。 山星高校全員の願望が見える、その現象を危惧した稲葉は何もしないことを部員たちに強要。 しかし見捨てることはできないと主張する太一と唯、反対派の稲葉と青木で意見の衝突が始まって……。 愛と青春の五角形コメディ第6巻! |
【感想】<前巻までのネタバレがありますので、ご注意ください>
不思議な現象に巻き込まれるたびに成長する少年少女の青春ラブコメディ、第7巻。
アニメ化に続き、ゲーム化も発表され、名実ともに人気シリーズとして相応しくなってきました。
本当に面白い作品だなぁと、しみじみ思います。
<ふうせんかずら>より告げられた最後の現象『夢中透視』は、二年生5人に力が宿るものだった。
その力は、文研部以外の山星高校に在学する者すべての願望を見通すという。
他人の手助けを積極的に行いたい自己犠牲野郎の太一や、見て見ぬ振りが出来ない唯は、力の行使を主張するが、稲葉と青木は異常な方法で手に入れた情報に手を出してはいけないと反対する。
意見の食い違いにより文研部の空気が怪しくなっていく――というストーリーです。
数々の苦境を乗り越えたことで、10代とは思えないほどの精神力を身に付けた文研部メンバー達。
一年生の千尋や紫乃と比べると、もはや隙など見当たらないのではないかと思っていました。
ところが、強固な絆だからこそ、僅かな綻びが深刻な裂け目となってしまいます。
第1巻の「ニセランダム」の時からこの構想を練っていたんでしょうか。
どちらにせよ物語の流れが計算付くとなっており、感服するしかないですね。
毎回誰かしらがズタズタのボロボロまで追い込まれますが、今回は太一の番でした。
かつてないほどに失敗を繰り返す太一に、何度モヤモヤとさせられたことやら。
自己犠牲野郎の言葉で片付けられていた太一の本質を、更に一歩踏み込み暴く展開はさすが。
どこまでも青く、だからこそ一皮剥けたときの輝きは、羨むぐらいに眩しい。
一人では越えられない壁も、かけがえのない友となら越えられる、なんて青臭くて言葉に出すのも恥ずかしくなるようなことを体現している彼らは、まさに青春してますね。
太一の問題は作中で散々掘り下げられましたが、今回の件のキッカケは、稲葉だったと思います。
議論すら取り合わず、独裁的に話を完結させようとしたのがそもそもの始まりでしょう。
太一の危うさを理解していながら……いや、理解しているからこそなのか、反論を許さない姿勢で『夢中透視』の力を使わないよう強制したのが、拗れてしまった原因でした。
二人とも頑固だからなぁ……。
結局、人は身近な人間、もしくは自分に影響を与える人間のことしか考えられないんですよね。
そして、それは概ね正しいと思います。
名も知らない人の不幸よりも、大切な人間の幸せを願っても何も悪くないですし、当然でしょう。
そこへ思考が至ったキャラがいなかったのが惜しい。
正直、青木家の件については、太一たちが責められる筋合いはなく、むしろ正当な判断が出来る状況を作り出したと褒めらるべきことです。
要するに、客観的に見えて感情論で語っているのは、稲葉も青木も同じなわけで。
力が芽生えてしまった以上、力を使用するにしても見なかったことにするにしても、己の基準で判断するしかないわけですよね。
幸い、伊織が慎重派で中間を担ってくれましたけど、空中分解してもおかしくなかった。
それぐらい極論のぶつけ合いで、もう少し柔軟に対応すればいいのにと思いました。
藤島の存在感が半端じゃない件については、もう藤島だから仕方がないで説明がつくと思うw
何だか彼女だけ別の軸で動いているかのような独特感がありますよね。
挿絵は脇役メインで物足りませんでしたけど、その代わり表紙が良かったです。
対立している4人と中心に佇む伊織が、作品の内容を見事に捉えていました。
恋愛事情に関しては、大きな進展があった割には、晴れ渡るような解放感はあと一歩だったかなぁ。
良かったのは間違いないんですけど、読者視点で対立関係を引きずって読んでしまいました。
本編は次で最後のエピソードだそうですが、とんでもない展開になりそうな爆弾が……。
それでも彼や彼女ならば、きっとどんな苦難も乗り越えて、ハッピーエンドになるはず。
そう信じられるだけの成長を果たした巻だったと思います。
▼ | 少年が己の本質から逃げずに向き合い、初めてスタートラインに立つ話 |
テーマ: ライトノベル
ジャンル: 小説・文学
タグ: 書評 ココロコネクト 庵田定夏 白身魚 評価A-アクセル・ワールド 第6話「Retribution;応報」
2012/05/13 Sun 23:59:22 [edit]
何だこの回。
原作を読んでいるから感じるのかもしれませんが、随分と異彩を放っていましたね。
面白いと感じつつも、苦笑してしまったり違和感があったりして、不思議な感覚でした。
構成としては、原作1巻と2巻に間に挿入される10巻のエピソード「遠い日の水音」を主に、2巻の序盤を加え再編成した内容となっています。
合間の展開の多くはアニメ独自の補間です。
概ね原作通りですが、忘れてしまっている部分もあり、いくつか新鮮に感じるところもありました。
ハルユキとタクムの関係がホモホモしくて吹いたw
タクム役の浅沼晋太郎さんの声質のせいなのか、二人の距離感が近過ぎるように感じる。
直結とか襲いかかるとか、単語が怪しいから勘繰ってしまうわー。
負い目を感じている精神面も含めて、タクムは特定の層に人気出そうだなぁ……w
チユリに説明するためとはいえ、加速を多用する意味はあったんだろうか。
直前にポイントの重要性の話をしているのに、あれは無駄遣いしすぎだろうと思うのですが。
それに、別のコマンドの方が分かりやすい例を示すことができたと思うんですよね。
まぁ、アレはまだ伏せておきたいということなんでしょうかね。
ハルユキにアピールするために、黒雪姫先輩が髪型を変える様は甲斐甲斐しくて可愛いですなぁ。
ポニーテールもサイドで束ねる髪型も似合っていて素晴らしい。
先輩は、ストレートに下ろすよりも結えた方が魅力がアップすると思いますね。
どうでもいいけど、バウンサーに気付く流れが、わざとらし過ぎて笑いましたw
いやー、無理矢理過ぎるでしょ、あの改変はw
タクムは最初から用心棒の存在を知っているんですから、あんな回りくどいやり方しなくてもいいのに。
アクア・カレントとの出会いも、こうして映像で見ると不自然だよなぁ。
あれだけリアル割れを恐れていた黒雪姫先輩の姿を見ているのに、あっさりハルユキは受け入れているし。
原作からして設定が甘いので仕方ありません。
そして、相変わらず最後の引きが気になる終わり方。
黒雪姫先輩のポージングが厨二病ココロをくすぐるw
テーマ: アクセルワールド
ジャンル: アニメ・コミック
タグ: アクセル・ワールド アクセル・ワールド(アニメ話感想) 2012年放送開始アニメライトノベル購入リスト2012年5月中旬~2012年7月上旬
2012/05/12 Sat 23:59:18 [edit]
既存巻を読めていないものがあったりとか、評判が微妙だったりとか、店頭チェックでイマイチ面白そうに感じないとか、理由は様々なんですけどね。
元々個人的なメモ代わりとして使用しているので、購入リストに挙がっていても全然読まれる気配がないものは買っていないんだと思っておいてください。
◆富士見ファンタジア文庫 2012年5月19日発売
作品タイトル | 著者 | イラスト |
東京レイヴンズ7 _DARKNESS_EMERGE_ | あざの耕平 | すみ兵 |
生徒会の図鑑 碧陽学園生徒会活動記録 | 葵せきな | 狗神煌 |
ヒロイン総選挙の結果が出るらしい「東京レイヴンズ」7巻が発売。
「生徒会の図鑑」はファンブックらしいので、内容によってはスルーする予定。
◆MF文庫J 2012年5月25日発売
作品タイトル | 著者 | イラスト |
正捕手の篠原さん3 | 千羽カモメ | 八重樫南 |
さすがMF文庫、サイクルが早いですね。
四コマ漫画のノリで楽しめるので気軽に読めるのが有難いです。
◆ファミ通文庫 2012年5月30日発売
作品タイトル | 著者 | イラスト |
バタフライ×ブレイクダウン1 君が世界を救うというなら | 佐々原史緒 | H2SO4 |
最近、ちょっと注目している佐々原史緒さんの新作。
つい先日読み終えた「暴風ガールズファイト」が面白かったので、新作が気になります。
◆電撃文庫 2012年6月10日発売
作品タイトル | 著者 | イラスト |
ゴールデンタイム外伝 二次元くんスペシャル | 竹宮ゆゆこ | 駒都えーじ |
はたらく魔王さま!5 | 和ヶ原聡司 | 029 |
トカゲの王 Ⅲ ―復讐のパーソナリティ (下) ― | 入間人間 | ブリキ |
天使の3P! | 蒼山サグ | てぃんくる |
筋肉の神マッスル | 佐藤ケイ | さめだ小判 |
「ゴールデンタイム」が番外編で一冊使うのは驚き。
着実に質を上げている「はたらく魔王さま!」が一番の期待株かな。
蒼山サグさんが「ロウきゅーぶ!」以外で書くとどうなるんだろう。
◆スーパーダッシュ文庫 2012年6月22日発売
作品タイトル | 著者 | イラスト |
ベン・トー9 | アサウラ | 柴乃櫂人 |
今現在、1,2を争うほど好きなシリーズですから、もちろん発売日に買いに走ります。
クリスマス編も素晴らしかったですが、更なる燃えを期待したい。
◆メディアワークス文庫 2012年6月23日発売
作品タイトル | 著者 | イラスト |
ビブリア古書堂の事件手帖3 ~栞子さんと消えない絆~ | 三上延 | 越島はぐ |
本屋大賞8位入賞は、素直に凄いと思います。
堅実な話を書く方なので、新刊も心配はしていません。
◆MF文庫J 2012年6月25日発売
作品タイトル | 著者 | イラスト |
僕は友達が少ない8 | 平坂読 | ブリキ |
何だか随分と間が空きましたね。
やっぱりMF文庫のラインナップに「はがない」がないと迫力が足りませんよ。
◆ファミ通文庫 2012年6月30日発売
作品タイトル | 著者 | イラスト |
ココロコネクト ステップタイム | 庵田定夏 | 白身魚 |
「ココロコ」も残すところ2巻。
最終巻の本編を前に、一体どのような短編が綴られるのか楽しみです。
◆電撃文庫 2012年7月10日発売
作品タイトル | 著者 | イラスト |
空ろの箱と零のマリア5 | 御影瑛路 | 鉄雄 |
ソードアート・オンライン10 アリシゼーション・ランニング | 川原礫 | abec |
明日から俺らがやってきた2 | 高樹凛 | ぎん |
ミニッツ2 ~神の幸運、天使の不運~ | 乙野四方字 | ゆーげん |
マグダラで眠れ | 支倉凍砂 | 鍋島テツヒロ |
人形たちの夢 前篇 | 水鏡希人 | 文京竹見 |
長かった……これを待ってましたよ「はこマリっ!」5巻。
一時は打ち切りかという心配もしていたので、本当に嬉しい。
「明日から俺らがやってきた」は綺麗に終わってたけど、どうやって続けるんだろうか。
支倉凍砂さんが「狼と香辛料」を終え、新たなシリーズを刊行するようなので要チェックですね。
テーマ: ライトノベル
ジャンル: 小説・文学
タグ: 購入リスト週刊少年誌を中心とした漫画雑感2012年5月
2012/05/11 Fri 23:59:13 [edit]
最近完結した作品も含めて、つらつらと書いてみます。
ネタバレありますのでご注意ください。
『バクマン。』 ★★★★☆
無駄に引き伸ばしをせず、あっさりと終わっちゃいましたね。
最終回は肩透かしを食らいましたけど、概ね楽しんで読むことが出来ました。
フィクションを混在させた業界の裏側が見られて面白かったです。
小畑健×大場つぐみコンビによる作品をまた期待して待ちたいと思います。
『NARUTO』 ★★☆☆☆
一応読んでいますが、はっきりいって惰性。
第一部は良かったのになー。
『BLEACH』 ★☆☆☆☆
正直あまり理解していないので、読まなくてもいいのですが、ネタを拾っている感じ。
『パジャマな彼女。』 ★★☆☆☆
「パコる」という言葉で妙なところで火が付いた作品。
絵は良いけど、物語が面白くなるかどうか現在見極め中。
『恋染紅葉』 ★★★☆☆
読み切りで話題となったことで、早々に連載化されましたね。
ラノベっぽいラブコメ展開で、まぁ好みの作風です。
ジャンプでラブコメ作品が並ぶのは如何なものかと思いますがね。
読みきりの時よりパンチ力が低いので、頑張ってほしいところ。
『ONE PIECE』
単行本で読むので未評価。
『HUNTER×HUNTER』 ★★★★★
連載しているかどうかでジャンプの価値が大幅に変わります。
内容は文句なしに面白いので、早く復帰してください。マジで。
『ベイビーステップ』 ★★★★★
連載当初からガチで楽しんでいる作品。
既に単行本が21巻まで発売されており、週刊少年マガジンの中でも中堅となりましたね。
栄一郎の理詰めされたテニスが、リアル志向でありながらも漫画的要素を存分に盛り込まれていて、ウンチクで留まらず面白さに昇華されています。
ライバルプレイヤーもキャラが立っていて、勝敗の行方が予想し辛いのも魅力的。
ヒロインのなっちゃんとの交際も初々しくて、余すところなく楽しめます。
『はじめの一歩』 ★★★☆☆
作品内のテンポがどんどん落ちていってますねぇ。
板垣の試合は、ギャグが入るので好きじゃありません。
『生徒会役員共』 ★★☆☆☆
可もなく不可もなく、安定しています。
メインで読むことはなくても、連載しているとちょっぴり嬉しいという類の作品ですね。
『魔法先生ネギま!』 ★★☆☆☆
ラストのあれは予定通りだったのか、それとも打ち切りだったのか。
「ラブひな」は、相当ハマりましたが、「ネギま!」はイマイチだったなぁ。
『銀の匙 Silver Spoon』 ★★★★★
無茶苦茶面白いです。
農業青春コメディというコメディで、ここまで面白くなるとは思いませんでした。
「ハガレン」はアニメで観ていたので知りませんでしたが、漫画の描き方が上手い方ですねぇ。
構図やコマ割り、ギャグのテンポ、話の導入など、自然過ぎて恐れ入ります。
マンガ大賞に選ばれるのも納得。
『BUYUDEN』 ★★★★★
まさかの萌花デブ化に二度見してしまいましたw
しかも、あっさりダイエットさせるのかと思いきや、そのまま進行しているし。
デブ専ではないですけど、この展開は面白い。
それに引き換え、武勇のイケメンっぷりは、内面も含めて完璧すぎる。
「MAJOR」の吾朗が大人になっても精神的に未熟だったのに対し、もはや成長する余地ないぐらいですね。
『To LOVEる -とらぶる- ダークネス』 ★★★☆☆
エロ枠。
話の内容どうだっていいです。
ただひたすらエロい絵を鑑賞するためだけに読んでます。
『新テニスの王子様』 ★★★☆☆
ネタ枠。
ギャグ漫画として読むと面白い。
『るろうに剣心 -キネマ版-』 ★★★☆☆
再び連載されるということで、どういった内容になるのか興味がありました。
どうやらリメイク版となるようですが、果たしてどこまで描くのだろう。
絵のタッチが随分変化し、描き込み量が減ったなぁと感じました。
『戦勇。』 ★★★★★
ニコニコ漫画からジャンプスクエアに出張してきた作品。
ギャグセンスが素晴らしく、今一番笑える漫画ですね。
『ZETMAN』 ★★★★☆
アニメ化記念で無料冊子が本屋に並んでいたので貰ってきました。
1話分なのかな?46Pまでの内容でしたが、アニメと違いが多くて驚きました。
やはり桂正和さんの絵は一級品ですね。
予想以上に面白く、単行本を買いたくなってきました。
テーマ: 漫画の感想
ジャンル: アニメ・コミック
電撃文庫2012年5月購入作品
2012/05/10 Thu 23:44:06 [edit]
気温的に適度で過ごしやすいのが良いですね。

・『楽聖少女』
杉井光×岸田メルによる新たなるファンタジー作品。
「さよならピアノソナタ」とは別ベクトルで音楽が関わるようです。
とりあえず、主人公がヘタレでないことを願います。
・『楽園島からの脱出』
土橋真二郎氏お得意のクローズドサークル新章。
無人島で行われるサバイバルゲームに期待が高まります。
果たして、ふゆの春秋さんのイラストと作風は合うんでしょうかね。
以上、2冊のみ購入。
『僕と彼女のゲーム戦争3』『乙女ゲーの攻略対象になりました…。2』『ギフテッドⅡ』は、1巻を購入しているんですが、まだ読むことが出来ていないので見送り。
早く読めよって話ですよね、スミマセン。
ああ、『デュラララ!!×11』もそうか……。
こちらはアニメ二期が来ると思っているんですが、なかなか情報が出てきませんね。
円盤の売り上げは好調だったはずなので、来ないことはないはずですが……?
原作ストックが足りないということもなさそうですし、時期を考えているんでしょうか。
テーマ: ライトノベル
ジャンル: 小説・文学
タグ: 電撃文庫購入記録ボンクラーズ、ドントクライ
2012/05/09 Wed 23:59:33 [edit]
![]() | ボンクラーズ、ドントクライ (ガガガ文庫) (2012/01/18) 大樹 連司 商品詳細を見る |
【評価……B】
発想 ★★★★★★☆☆☆☆ … 6 設定 ★★★★★★★★☆☆ … 8 物語 ★★★★★★★☆☆☆ … 7 人物 ★★★★★★☆☆☆☆ … 6 文章 ★★★★★★☆☆☆☆ … 6 挿絵 ★★★☆☆☆☆☆☆☆ … 3 | 青春 恋愛 友情 浪漫 切なさ | ★★★★★★★☆☆☆ … 7 ★★★★★★★☆☆☆ … 7 ★★★★★★★☆☆☆ … 7 ★★★★★★★☆☆☆ … 7 ★★★★★★☆☆☆☆ … 6 |
あの頃の僕らは、恋がどんなものかも知らなかった――。 ネットもケータイもまだ馴染みがなかった1999年、とある片田舎の高校。主人公の肇とカントクは、夢だけは大きく「日本の特撮映画を変えること」だが、映画の撮影準備と称して憧れの特撮ヒーローになりきる「ごっこ遊び」に興じてばかりのボンクラ映画研究部。そんな「撮らない」映画研究部に、わけありの美少女が飛び込んできて――。 男子ってやつは、バカで、むき出しで、まっすぐで、最低だけど最高だ!! 誰しもが通り過ぎる、恥ずかしく、苦く、痛々しい青春模様。 |
【感想】
1999年、舞台は田舎の空気が香る高校。
男2人と女1人の高校生達が、本気で映画撮影に精を出す青春小説です。
もう題材が好み過ぎる。
携帯電話の普及が学生にまでは広がりきっていない時代。
ろくな活動をしていない映研部員である男2人の前に現れた元映研部所属の美少女。
世代的にど真ん中ということもあって、あらすじを読んだ時点で購入が確定しました。
大した数を観ていない人間でも、映画は永遠の浪漫だと思いますね。
映画撮影に情熱を注ぐ若者達の物語を何本も読んできたので、汗と涙の結晶という言葉が過言でないことぐらいは分かります。
まさに青春の1ページの代表格として、古典から幾度となく使用されてきた題材です。
ただ今作は、そんな熱さよりも、三角関係の恋愛方面に焦点が当てられています。
甘酸っぱい恋模様ではなく、キリキリと胸が痛むような感じ。
思わず学生時代を思い出してしまい、主人公達が堪らなく羨ましい。
世界の全てがたった一つのことに収束してしまっているような錯覚……いや、当の本人にとっては間違いなく真実で、だからこそ身体の内から震え、連動するように心も不安定になるんですよね。
しかし、残念なことに、この作品ではあと一歩が届いていません。
主人公の立ち位置は素晴らしいですし、配役も王道から外れず、見事な関係を形成しています。
結論は悪くないのに、作者が物語から逃げちゃっているのが非常に勿体無い。
ここからが本番だろうというところで、軸が若干ズレちゃっているんですよね。
だからこそ美しいともいえなくもないのですが、もっともっと心を掻き乱させて欲しかった。
250p弱で一冊完結ならば、ここが限界だったのでしょうか。
著作「ほうかごのロケッティア」と比べると、文章に力強さが見られませんね。
サラサラと綴られた言葉は、軽めで読みやすい反面、心に訴えかける力も弱かった。
意識してテイストを変えたのかなぁ。
雰囲気は終始良かった。
中盤で登場人物の根幹に触れるようなエピソードがあれば、ラストへのカタルシスへと繋がったんですけどね。
このままでも面白かったと言えますけど、更にワンランク上に行くチャンスがあった本でした。
▼ | 映画撮影に青春を注ぐ裏で紡がれる男子高校生の切ない恋物語 |
テーマ: ライトノベル
ジャンル: 小説・文学
タグ: 書評 ボンクラーズ、ドントクライ 大樹連司 白味噌 評価B龍ヶ嬢七々々の埋蔵金1
2012/05/08 Tue 23:59:31 [edit]
![]() | 龍ヶ嬢七々々の埋蔵金1 (ファミ通文庫) (2012/01/30) 鳳乃一真 商品詳細を見る |
【評価……B-】
発想 ★★★★★★★★☆☆ … 8 設定 ★★★★★★☆☆☆☆ … 6 物語 ★★★★★★☆☆☆☆ … 6 人物 ★★★★★★☆☆☆☆ … 6 文章 ★★★★★★★☆☆☆ … 7 挿絵 ★★★★★★★☆☆☆ … 7 | 浪漫 ラブコメ ミステリー 構成 期待感 | ★★★★★★★☆☆☆ … 7 ★★★★★★☆☆☆☆ … 6 ★★★★★★☆☆☆☆ … 6 ★★★★★☆☆☆☆☆ … 5 ★★★★★★★★☆☆ … 8 |
「八真重護、島流しの刑に処す」と親父に勘当された俺を待ってたのは人工学園島の極貧生活と、激安アパートの美少女地縛霊だった! その名も龍ヶ嬢七々々様、生前はGREAT7の中心人物だったが今やネトゲ三昧のニート地縛霊。コレって一応美少女と同棲?俺、始まった!?否、始まったのは島中に隠された≪七々々コレクション≫を巡るノー冒険・ノ―ライフな争奪戦の日々!! 第13回えんため大賞「大賞」受賞の奇想天外トレジャーハント・ロワイヤル!! |
【感想】
第13回えんため大賞<大賞>受賞作品。
「吉永さん家のガーゴイル」以来、8年振りとなる<大賞>となります。
家業を継がないと宣言した途端に勘当された主人公・八真重護は、文字通りの島流しに遭う。
辿り着いた先は、≪学生特区≫とも呼ばれる学生のための施設が充実した学園島だった。
極貧生活を強いられた重護に選択の余地はなく、格安の物件を紹介されたところ、そこは美少女地縛霊が住む部屋だった……という展開。
なるほど、大賞に選ぶ理由も納得できる魅力的な本でした。
様々な要素が入り乱れつつも、最低限まとめるべきところでまとめていると思います。
並みの新人ならば、ここまで詰め込んだ段階で破綻してしまっているでしょう。
タイトルにナンバリングある通り、最初からシリーズ化が約束された作品です。
それこそ埋蔵金のように随所に伏線が埋められており、期待感を存分に煽ってくれます。
とはいえ、風呂敷を広げるだけではなく、しっかりと土台となる部分で物語を完結させていることに好感を覚えますね。
地縛霊・龍ヶ嬢七々々が生前に島のどこかへ隠した埋蔵金こと≪七々々コレクション≫を探し出すというコンセプトが目新しくて面白い。
チート的能力を持つアイテムに目を眩んだ人間や組織が暗躍し、こぞって宝探しを始めます。
二転三転する痛快なドタバタコメディのタッチに描かれるため、陰湿さはありません。
少年心をくすぐるドキドキワクワクさせられるアドベンチャー小説というのは、最近なかったですね。
エンターテイメント作品として生み出された物語というのが、良く分かります。
登場人物が多い割には混乱することなく、一人称で群像劇が楽しめますね。
ただ、キャラ描写には偏りがあります。
特に表紙とタイトルを飾る龍ヶ嬢七々々が、大して出番がないところが活かしきれてないなと感じました。
地縛霊という設定はインパクトがありますが、場所移動できないのが致命的に物語を動かしにくいですね。
単なる一発ネタとは考え辛いですし、何かしらの意図があるんでしょう。
一方で本当のメインヒロインは彼女ではないかと言わんばかりに活躍するのが、名探偵・壱級天災。
常に自信を漲らせ、例え周囲から馬鹿にされようが探偵を夢見る突き抜け具合が格好良い。
天災に限らず、この作品のキャラは一貫した信念を持っていて、気持ちが良いですね。
重護の父親の台詞一つを取ってみても、潔くて痺れます。
難点もいくつかあります。
焦点がブレる物語、地味な脇役、ライト感覚であやふやな設定などなど。
素材は良くても調理がたどたどしく、面白いとは思ったシーンも飛び飛びで、読むのに時間がかかりました。
同じく過去のえんため大賞受賞作「ココロコネクト」「空色パンデミック」などと比べると完成度は明らかに劣ります。
ですが、磨きあげると輝き出す原石という意味合いで<大賞>を受賞したということならば、相応しいのではないでしょうか。
面白そうな仕掛けを用意したんですから、今後のハードルは高いですよー。
▼ | 大人も子供も関係なく不可思議な道具に魅せられて追い求める冒険小説 |
テーマ: ライトノベル
ジャンル: 小説・文学
タグ: 書評 龍ヶ嬢七々々の埋蔵金 鳳乃一真 赤りんご 評価B-双子と幼なじみの四人殺し
2012/05/07 Mon 23:59:19 [edit]
![]() | 双子と幼なじみの四人殺し (GA文庫) (2011/12/16) 森田 陽一 商品詳細を見る |
【評価……C】
発想 ★★★★★★☆☆☆☆ … 6 設定 ★★★★☆☆☆☆☆☆ … 4 物語 ★★★★★☆☆☆☆☆ … 5 人物 ★★★★☆☆☆☆☆☆ … 4 文章 ★★★★★★☆☆☆☆ … 6 挿絵 ★★★★★★★★☆☆ … 8 | ミステリー サスペンス 恋愛 狂気 | ★★★★☆☆☆☆☆☆ … 4 ★★★★★☆☆☆☆☆ … 5 ★★★★★☆☆☆☆☆ … 5 ★★★★★☆☆☆☆☆ … 5 |
高校生、菱川迷悟は、双子の少女、新山一縷と朽縷と同居していた。美しい双子に翻弄されながら日常を送っていた迷悟だったが、ある日、三人は学校で飛び降り自殺の現場に遭遇する。その自殺に関して一縷は、突き落としたやつが見えたという。 正義感の強い、いや、正義感が強過ぎる迷悟は、事件を傍観することができなかった。――学校のアイドル、グッズ販売、そして交際を賭けた決闘……。愛憎が交差する事件の果てにあるものは!? 第3回GA文庫大賞≪奨励賞≫受賞の問題作が登場! 「幸せになる覚悟はある?人を殺しておいてなお、幸せになりたいと思えるかってこと」 |
【感想】
双子の幼馴染みとの訳あり同棲生活を送るミステリー風味の学園ドラマ。
第3回GA文庫大賞で物議を交わした問題作です。
はっきり言って表紙買いでした。
イラスト担当のsaitomさんの絵は、ブリキさんかと見間違うぐらい似ていますね。
大きな楕円形の瞳が特徴的で、登場する女の子みんな可愛かったです。
挿絵の枚数も多く、その意味では当初の目的を果たせました。
しかし、肝心の小説部分は、悪い意味で問題作だと言わざるを得ません。
キャラクターの思考に説得力が皆無でメッセージ性は薄く、かといってエンターテイメントに富んだ内容かというとそうでもなく、結局何を軸に書きたかったのか分からず仕舞い。
ミステリーの体裁をとっていますが、都合の良い展開が多くて、正直薄っぺらいです。
本格的に推理するものではなく、多少本を読んでいる人間ならば早々に犯人に検討が付くと思います。
人間の気持ち悪さを前面に押し出そうとした狙いは、アリだと思うんですよ。
例えば、狂気的な作品としては「嘘つきみーくんと壊れたまーちゃん」もまた問題作として話題となったことがありますが、わりと好きな作風です。
ただ、ネジの外れ方が甘く、キャラを引き立てるような文章もないため、何とも中途半端。
危うい思想のキャラを書きたいのであれば、そのキャラなりのルールが必要だと思いますね。
愛憎具合が病的とはいっても、女の子とイチャラブするシーンを増やしたいがために見えてしまい、下手にラノベを意識したのが逆効果となっていると感じました。
また、構成的に主人公達の過去に関する説明が後半に来るのはいいとしても、明かされない事柄が多過ぎです。
これではスタートラインにも立っていない状態ですよ。
オチの付け方も後味が悪いだけで、ゾクゾクとするようなものもないですし。
主人公・菱川迷悟の誤った正義感がウザったい。
自分の倫理観が正しいと信じ込み、人の忠告を聞かずに、すぐ頭に血が上る短気な性格が受け付けない。
強引なところも含めてカリスマ性があるならともかく、視野が狭くて共感はできません。
ヒロインの双子・新山一縷と新山朽縷は、迷悟ほど酷いところはありませんが、取り立てて魅力を感じることもありませんでした。
強いて言えば、朽縷だけは彼女らのおける現状を正しく把握している面があって、少しは好感持てましたが、それぐらいですね。
ミステリー要素を混ぜているため、リアル路線で行くのかと思いきや、暴力がフィクション方向に過激すぎて程度を測りかねます。
シリアスとギャグの切り替えが雑で、キャラの行動や感情に一々納得がいきませんでした。
設定に無茶がありすぎて、本当に裏の辻褄合わせまで考えられているのか怪しい。
どこまでが作者の狙いなのか判断できませんが、あとがきを見る限り期待は出来そうにないですねぇ。
▼ | 一般的な倫理観とは異なる思想を持った人間ばかりが登場する学園が舞台 |
テーマ: ライトノベル
ジャンル: 小説・文学
タグ: 書評 双子と幼なじみの四人殺し 森田陽一 saitom 評価Cアクセル・ワールド 第5話「Aviation;飛翔」
2012/05/06 Sun 23:53:58 [edit]
これにて原作1巻が終了となったわけですが、おおよそこのアニメの評価が決まった気がします。
アニメ向いてないね、この作品。
アニメ化における悪い面ばかりが目立ってしまっています。
SF設定の面白味や、主要人物たち中学生の感情移行など表現できていません。
文体が厨二病なのは原作からやや抵抗があったのですが、喋りになった途端、痛々しさが倍増しますね。
ハルユキとタクムの衝突と和解が唐突すぎる。
というか、久々に1巻当時のタクムを見たけど、相当クズな発言していますねw
よくもまぁ、これで仲直りできたもんだ。
各所で散々言われている通り、作者ボイスは酷かった。
最も盛り上がるべき場面で、二度も水を差すとは。
前回登場時にも書きましたけど、ギャグ回ならまだしも、シリアス回で素人を登場させては駄目ですよ。
作品の質に関わります。
そして、相変わらず黒雪姫先輩も声が怪しい。
大声で叫ぶシーンは、迫力がなさすぎて脱力してしまいました。
こちらはプロなんですから、もっと頑張ってもらいたい。
更に音楽も微妙で、雰囲気にそぐわなかったり、燃えきれなかったりとイマイチ。
うーん、音関係全般に問題がある感じがしますね。
逆に良かったところは、作画でしょうか。
バトル描写は、手抜きはなくキッチリ描かれており、見応えがありました。
アバターだけだと見られない表情も上手く切り替えて表現できていますしね。
原作の挿絵だけではカバーできない部分も多く、絵的な発見が多かったですね。
シルバー・クロウの翼は、思ってよりも硬質的で小さかったなー。
シアン・パイルは、あんなに鈍重で巨体だったのか。
ブラック・ロータスは、鋭利な骨格が厨二病ココロをくすぐる格好良さがありました。
最後の黒雪姫の三つ編みは可愛かったです。
次回は、どうやら一気に10巻まで飛ぶっぽいですね。
時間系列上、おそらくそうだろうなと思っていましたが。
テーマ: アクセルワールド
ジャンル: アニメ・コミック
タグ: アクセル・ワールド アクセル・ワールド(アニメ話感想) 2012年放送開始アニメ豚は飛んでもただの豚?
2012/05/05 Sat 23:59:28 [edit]
![]() | 豚は飛んでもただの豚? (MF文庫J) (2011/12/21) 涼木行 商品詳細を見る |
【評価……B+】
発想 ★★★★★★☆☆☆☆ … 6 設定 ★★★★★★★☆☆☆ … 7 物語 ★★★★★★★☆☆☆ … 7 人物 ★★★★★★★★☆☆ … 8 文章 ★★★★★★★☆☆☆ … 7 挿絵 ★★★★★★★☆☆☆ … 7 | 恋愛 青春 | ★★★★★★★☆☆☆ … 7 ★★★★★★★★☆☆ … 8 |
元不良でこの春から高校生になる真宮逢人は、バイト先から逃走する食い逃げ犯を追いかけていた。逃げられそうになったところを、ポニーテールの美少女・藤室綾の純白の……――ではなく、ハイキックに助けられる。真宮はその日から、綾のことをなぜか忘れられずにいた。高校の入学式当日、真宮の席の目の前には、見覚えのあるポニーテールが揺れていて、思わぬ再会を果たす。さらに、バイト先には綾の妹・瑞姫までやってきて、新しい日々が始まる予感。そんなある日、真宮は瑞姫から「綾姉のこと気になるんでしょ?」と言われて――。 第7回新人賞〈最優秀賞〉受賞作・元不良の少年と美少女三姉妹が織り成す、青春×初恋×ぽんこつストーリー堂々開幕!! |
【感想】
恋心に疎い男子高校生が、初恋に戸惑いながらも己の気持ちに正面から向き合う青春物語。
「まよチキ!」「変態王子と笑わない猫。」に続いて、第7回MF文庫Jライトノベル新人賞の<最優秀賞>に輝いた受賞作品となります。
MF文庫Jらしからぬ清々しさ。
隙あらばエロハプニングを挿入する風潮のあるレーベルにおいて、ここまでサービスシーンを排除しているのは珍しい。
穏やかな日常の中で、ほんのちょっぴりほろ苦さが入り混じる青春模様に惹かれました。
主人公・真宮逢人は、物事の関心が薄いために親しい友人もおらず、バイトとボクシングに明け暮れる日々。
ある日、バイト先から逃亡した食い逃げ犯をハイキックで仕留めた藤室綾と出会う。
高校入学後に綾と再開した真宮は、フランクな彼女の性格に心地良さを覚え、次第に惹かれていく。
そんなおり、綾の妹でバイトの同僚である藤室瑞姫に綾への恋心を指摘された真宮は、初めての恋に困惑し、瑞姫に教えを請う――というラブコメの王道的な展開です。
ストーリーは、今更言うまでもなく有り触れたもので、目新しさはないと思います。
協力者である立場の瑞姫と真宮が親しくなるのも当然の流れと言えるでしょう。
でも、こういう三角関係は大好物なので、何度似たような作品を読んでも楽しめてしまいますね。
まだ当事者たちは意識していないんでしょうが、着実に火種を蒔いていっており、将来的な波乱が末恐ろしくなります。
あとは物語的に、どこまで話を展開させて見せるのかの違いなんですけど、投稿作品だったとは思えないぐらい進行がジックリで、長編の1巻にしか見えません。
単作だと思って読むと、オチの弱さが気になるかもしれませんね。
まだ本格的な物語は、始まってさえいませんから。
現時点で、明確なメインヒロインを確立していないのも、どちらに転ぶか分からないので面白い。
綾のざっくばらんな人柄は、親しみやすさと頼もしさを感じます。
瑞姫もまた、くだけた言葉使いに優しさが包容されていてるのが非常に魅力的です。
個人的な好みでいえば、ポニテ姿の綾はポイント高いんですが、内面的には瑞姫に軍配が上がります。
藤室三姉妹の長女・綾と三女・瑞姫と比べると、次女・藤室雲雀の出番は少ないですね。
三つ子という設定は、今のところ必要性皆無ですが、これは後々活かされてくると思います。
雲雀だけは、三つ子の幼馴染みである神指風太郎に惚れられているので、カップリング的には外部になりそうですがね。
ところで、動けるデブこと風太郎が「学園黙示録 HIGHSCHOOL OF THE DEAD」の平野コータに見えて仕方なかったのは、自分だけでしょうか。
白身魚さんのイラストに釣られて購入しましたが、正解でしたね。
絵の雰囲気と作風が一致していて、甘酸っぱさが増幅されていました。
ラノベ的な色付けは希薄で、味気ないという人もいるとは思います。
派手な展開を望み、萌えを願う人にとっては、地味な話だと感じたかもしれません。
しかし、一見すると平たい話に見えるからこそ、心の機微を感じ取ることが出来るんだと思います。
面白かったです。
ただ一つ苦言を呈するのであれば、タイトルが微妙だということ。
作品の核となる部分が遠過ぎるのではないかなと思うのですが……いつか伏線回収するんでしょうか。
▼ | 無愛想な男子高校生が初恋と男女の友情の間で揺れる青春物語 |
テーマ: ライトノベル
ジャンル: 小説・文学
タグ: 書評 豚は飛んでもただの豚? 涼木行 白身魚 評価B+アクセル・ワールド9 ―七千年の祈り―
2012/05/04 Fri 23:59:08 [edit]
![]() | アクセル・ワールド〈9〉七千年の祈り (電撃文庫) (2011/10/08) 川原 礫 商品詳細を見る |
【評価……B】
発想 ★★★★★★★☆☆☆ … 7 設定 ★★★★★★★☆☆☆ … 7 物語 ★★★★★★★☆☆☆ … 7 人物 ★★★★★★★☆☆☆ … 7 文章 ★★★★★★★☆☆☆ … 7 挿絵 ★★★★★★☆☆☆☆ … 6 | SF 燃え | ★★★★★★★☆☆☆ … 7 ★★★★★★★☆☆☆ … 7 |
「許さない。お前を殺す――バーストポイントが全部なくなって、加速世界から消えるまで、殺し続ける」 再び≪クロム・ディザスター≫となってしまったハルユキは、≪アッシュ・ローラー≫を痛めつけていたアバターたちを鬼神のごとき力で瞬殺する。そして、深部まで完全に≪災禍の鎧≫と融合してしまうのだった。 滅ぼすべき敵を求めて≪加速世界≫を飛翔するシルバー・クロウ。そして彼は、次なるターゲットとして、≪ISSキット≫とその制作者たる≪加速研究会≫に憎悪の矛先を向けた。 誰も制止不能の狂戦士。そんな彼の前に、一体のアバターが立ちふさがる。 その名は、≪グリーン・グランデ≫。 最強の大盾≪ザ・ストライフ≫を携える絶対防御の≪緑の王≫と、呪われた狂気のアバターが激突する――! ≪災禍の鎧≫編、完結! |
【感想】<前巻までのネタバレがありますので、ご注意ください>
現在アニメ放送中である近未来SFアクション、第9巻。
帯にてアニメ化決定の文字が印字されている通り、発売したのはもう半年も前となります。
5巻から続いた「災禍の鎧」編も遂に完結。
2巻で初登場した際に仕込まれていた種が、ここまで大きく実をつけるとは思っていませんでした。
ブレインバーストのメインストーリーから外れる内容にも関わらず、これだけの巻数を消費するんですから、最終回を迎えるのは当分先になりそうですね。
レベル10となりゲームクリアを目指すという明確なゴールが提示されているのに、辿り着くまでの道が果てしなく長く、なおかつ脇道も全力で描くものですから終わりが見えてきません。
後出し情報の多さなども含め、何だか「ONE PIECE」を彷彿とさせますね。
少年ジャンプ系の王道で面白かったです。
ただし、結局振り返ってみると「災禍の鎧」編は冗長だったかなぁと感じますね。
説明に文章量が多くなってしまう癖と、作品上の時間軸で詰め込み過ぎる構成のおかげで、事件や出来事は頻発しているのに進行が鈍く感じるという不可思議な状態となっています。
以前あとがきで仰っていましたが、物語を畳むのを苦にしている部分が影響しているんでしょうね。
結末は綺麗で良い終わり方だったなと思うんで、あとは見せ方かな。
新キャラ・日下部綸の正体は、ぶっちゃけ察しが付いていました。
世間的には衝撃を受けた人が多いようですけど、おそらく予測できた方も結構いるはずです。
アノ人と親しい間柄という時点で、おかしいなと。
敵役は男ばかりで、味方は女キャラばかりとなる偏向が酷い作者ですから、予想はつきました。
大人しそうに見えて想いは直球で伝えてくる女の子は可愛いと思います。
設定的にも、なるほどと思わせる理屈付けがありました。
ですが、この展開は正直避けて欲しかった。
ご都合主義全開のハーレムが、無理矢理過ぎて興醒めしてしまいます。
読者視点からするとハルユキの良さも理解できますが、それと説得力があるかどうかは別物です。
いつにも増して表紙の黒雪姫がエロい。
布生地の少ない服装で横乳と尻を大胆に見せつつ、棒状のものを股に挟むなんてけしからん。
個人的には、特別女の子として惹かれるわけではないので、ただ買い辛かっただけですが。
ひとまず落ち着くところに落ち着きましたね。
随分と否定的な感想となってしまいましたが、楽しんで読んでいるのは間違いありません。
そろそろ情報を小出しにして驚きを与えるのではなく、システムを前提とした燃えバトルを見てみたいな。
▼ | 憎しみと哀しみが作り出した「災禍の鎧」完結編 |
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タグ: 書評 アクセル・ワールド 川原礫 HIMA 評価Bギャルゲヱの世界よ、ようこそ! Extradisc
2012/05/03 Thu 23:52:44 [edit]
![]() | ギャルゲヱの世界よ、ようこそ! Extradisc (ファミ通文庫) (2011/11/30) 田尾典丈 商品詳細を見る |
【評価……B-】
発想 ★★★★★★☆☆☆☆ … 6 設定 ★★★★★★☆☆☆☆ … 6 物語 ★★★★★★☆☆☆☆ … 6 人物 ★★★★★★☆☆☆☆ … 6 文章 ★★★★★★☆☆☆☆ … 6 挿絵 ★★★★★☆☆☆☆☆ … 5 | ラブコメ SF 燃え | ★★★★★☆☆☆☆☆ … 5 ★★★★★★☆☆☆☆ … 6 ★★★★★☆☆☆☆☆ … 5 |
大人しい理恵が本気モード全開で誘惑!?『おさななじみとすることぜんぶ』、間違えてFPSを現実に反映させてしまった、ある男の物語『運命歪曲のエクスチェンジ』、世界統合により平穏を取り戻した武紀たち、春海の卒業が近づくにつれ、皆それぞれの進路を意識しはじめ――『それぞれの未来』他、『シルバーブレット』のラストエピソードを含む短編2編を加えた全5編でお贈りする『ギャルゲヱの世界よ、ようこそ!』終焉を飾るエクストラ短編集!! |
【感想】<前巻までのネタバレがありますので、ご注意ください>
「ギャルゲヱの世界よ、ようこそ!」シリーズ、本当に本当の最終巻。
「Extradisc」の名の通り、外伝、番外編、後日談などごっちゃ混ぜにした短編集となっています。
本編最終巻である8巻を読んだ後だと、少々蛇足っぽく感じてしまう内容でしたね。
雑多なため、まとまりを欠くのは置いといても、物語の芯が弱く感じました。
キャラが好きで読んでいる人ならば、おそらく好意的な解釈がとれると思うんですがね。
最も期待していた外伝「シルバーブレット」のエピソードが、あらすじを読んでいるような印象を抱くものとなっており、盛り上がりきれなかったのが痛かった。
武紀サイドの話を飛ばして、秀之サイドのみで展開し、ストーリーをただ追っているだけのような形となっているため、淡々としたものとなっています。
内容も大して量があるわけでもありませんし、これなら本編最終巻に挿入して欲しかったなぁ。
秀之の決意は、並々ならぬものがあり、もっと燃えてもいいバックボーンが確立できていただけに惜しい。
武紀よりも年上だからというわけじゃないですが、秀之はオールドタイプの主人公だなと改めて実感しました。
たった一人の大切な女性のために、自らの身を顧みず貫き通す意志の強さは、男が惚れる格好良さですね。
武紀も決して嫌いじゃないですけど、秀之の方が年齢的にも感情移入がしやすかったです。
「運命歪曲のエクスチェンジ」は、FPS世界を投影してしまった番外編。
ここにきてゲストキャラの主人公とヒロインで短編一本作られてもなぁー。
意欲作だったとは思われますが、個人的にはイマイチな出来でした。
そして後日談を描いた「それぞれの未来」で幕が閉じます。
春海の卒業が迫る中、それぞれの進路を思い浮かべ、歩み出すというお話でした。
超常的な現象と打って変わって現実的な問題に悩む面々を見て、平和になったんだなぁと思いましたね。
相変わらず武紀は気負いすぎている感がありますが、これからはきっと周りのみんながセーブしてくれるでしょう。
出番が少なくて残念でしたが、愛子は特に良いストッパーとなっている気がします。
設定的なフォローも幾つかありました。
ただ、突っ込むといくらでも粗が出てきそうなので、何となくで楽しむのが得策でしょうね。
長かった「ギャルゲヱ」シリーズも、これにて完結。
2,3巻の時点では、ここまで継続して購読できるとは思ってみませんでした。
ブレイクはし損ねましたけど、少なくとも自分にとっては良作だったといえます。
田尾先生の次回作にも期待をして待ちたいなと思います。
▼ | 外伝の最終章と本編の後日談がセットとなった追加ディスク風な一冊 |
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タグ: 書評 ギャルゲヱの世界よ、ようこそ! 田尾典丈 有河サトル 評価B-『ONE PIECE』66巻 感想
2012/05/02 Wed 23:59:23 [edit]
予想通り今巻で魚人島編も終結し、次の冒険へと旅立つ内容でした。
面白かったです。
台詞が多く描き込みが細か過ぎて見難いという状態が、多少改善されていましたね。
まぁ、それでも一般的なバトル漫画と比べると、1ページ辺りの詰め込み量は多いと思いますが。
ホーディーが前巻の時点で敗北していたことを、今巻読んで初めて気付きました。
もっとデカデカと開きページでゴムゴムの技を繰り出すのかと思ってたら、負け方までショボい敵でしたね。
事件解決=宴という恒例の儀式を行った後、ようやく2年もの間に起きた事件が変化のいくつかが語られました。
一つ一つのエピソードも良いとは思いますけど、幕間こそが本編となるワンピースでは、この瞬間こそが最も面白い時期だと思いますね。
伏せられている事象が多過ぎて、どこもかしこも伏線を仕込んでいるような状態です。
登場人物の多さが多分に影響しているんでしょう。
ジンベエに仲間フラグが立ったと同時に、死亡フラグが立ったような気がします。
ルフィ達のピンチに駆けつけるパターンと、駆け付けようとして逆に敵にやられるカマセ役となるパターンの両方が想像できます。
どちらにせよ、描かれるのは何年も先の話なんでしょうね。
センゴクが指名した青キジが新元帥になっているのかと思いきや、まさかの赤犬か。
何故大将同士でガチバトルを行うほどに荒れたんだろう。
この辺りは、もう少し説明が欲しいところです。
たしぎは可愛くなったなー。
ナミにしろロビンにしろ、ショートやセミロングだった女キャラが軒並みロングになってますね。
素直に2年前よりも好みだといえるのは、たしぎくらいです。
スモーカーは老け過ぎじゃなかろうか。
女キャラが髪を伸ばすことで変化を見せたのに対し、男キャラはみんな傷を作ってますね。
実力者の面々が縫うほどの大怪我を負うなんて、一体何が起きたのやら。
次は、七武海が絡んでくるみたいなので、全力勝負が期待できそうですね。
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