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明日へと続く記憶

漫画、アニメ、ゲーム、音楽、ライトノベルの感想を書いたり、絵を描いたりしています。

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桜色の春をこえて 

桜色の春をこえて (電撃文庫)桜色の春をこえて (電撃文庫)
(2011/11/10)
直井 章

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読書期間:2011/12/3~2011/12/5

【評価……B-
発想 ★★★★★★☆☆☆☆ … 6
設定 ★★★★★★☆☆☆☆
 … 6
物語 ★★★★★★☆☆☆☆
 … 6
人物 ★★★★★★☆☆☆☆
 … 6
文章 ★★★★★★☆☆☆☆
 … 6
挿絵 ★★★★★★★☆☆☆
 … 7
青春
友情
構成



 ★★★★★★☆☆☆☆ … 6
 ★★★★★★☆☆☆☆
 … 6
 ★★★★☆☆☆☆☆
 … 5




 「あたしの家にくればいいよ?それで全て解決でしょ」
 高校入学とともに一人暮らしをはじめるはずが、手違いにより部屋を失った真世杏花に救いの手が差し伸べられる。
 救い主の名は澄多有住。杏花の同級生でもある彼女は、かわいい名前に反してぱっと見は不良、低学歴アリ。一緒に暮らし始めても無愛想でわがままでおまけに生活能力もない。杏花は折り合いをつけるのに難儀するが、時折ちょっとした優しさやかわいげが垣間見え……。これってもしかして、ツンデレ?
 二人の少女が織りなす、感動の同居×青春ストーリー。

【感想】


春の淡い雰囲気が漂う、女の子の爽やか青春ジュブナイル。
典型的なガールミーツガールです。

不動産屋の手違いにより入居するはずの部屋を出なくてはならなくなった少女・真世杏花
路頭に迷う彼女だったが、隣に住む同級生の女の子・澄多有住から同居の提案をされる。
半ば強引に決まった共同生活から始まる女の子の友情物語です。

ラノベよりも一般向けに近い雰囲気のある小説ですね。
登場人物が女子大生だったら、メディアワークス文庫から発売していたと思われます。
電撃文庫ではたまにサブカルチャー色のない作品が出てきますが、この類のものは結構好みです。

精細な下書きを用意しても、安易なキャラ付けでベタ塗りしてしまう昨今のラノベにおいて、素朴な味が楽しめる貴重な作品だと思います。
家庭環境に問題があった少女たちが、衝突し合いながらも徐々に絆を深めていく流れは、90年代の青春ドラマを思い出しました。
素直になれない性格故につい言葉が汚くなってしまう女の子が、心を許すと途端にじゃれてくるのは、何だか子猫みたいで可愛いですね。
意外と重い背景を抱えているんですが、前向きになれる内容で、読了感は悪くありません。

ただ、難点もいくつかありますね。
設定は良いと思うんですけど、上手く物語を膨らませられなかった印象を受けました。
何ていうか例えるのが難しいんですが、もっと空気を入れれば綺麗な張りのある風船になっただろうになーという感じ。
一冊完結のため、最後はしっかりと締めないといけませんから、多少こぢんまりとしてしまうのは致し方がないと理解は出来るんですけどね。

文章は、ちょっと古め&堅めで読みやすくはありました。
しかし、全体の構成を考えると、バランスが悪さが見受けられましたね。
無意味に中盤まで秘匿された設定のせいでキャラ背景が把握しづらかったり、地の文の説明量に大きく差があったりと推敲が足りていないのかなと感じました。

これらの不満点を抱きながら読んでいたわけですが、あとがきを読んで納得。
物語にしろ文章にしろ、圧倒的に書いてきた量が少ないんでしょうね。
逆に言えば、センスだけでここまでの内容を仕上げたわけですから、相当な力量を持った作家さんともいえます。
伸び代はありますから、今後の執筆活動に期待したいところです。

ふゆの春秋さんの挿絵は、質は高いと思いますが、キャラだけで背景が皆無だったのが惜しい。
カラーの桜吹雪や風になびくスカートなどは良かったんですけどね。

同居生活から得られる家族的な優しさが沁みる女子高生友情物語

テーマ: ライトノベル

ジャンル: 小説・文学

タグ: 書評  桜色の春をこえて  直井章  ふゆの春秋  評価B- 

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