東京レイヴンズ5 days in nest II & GIRL AGAIN
2011/11/25 Fri 23:59:44 [edit]
![]() | 東京レイヴンズ5 days in nest II & GIRL AGAIN (富士見ファンタジア文庫) (2011/07/20) あざの 耕平 商品詳細を見る |
【評価……B+】
発想 ★★★★★★★☆☆☆ … 7 設定 ★★★★★★★★☆☆ … 8 物語 ★★★★★★★★☆☆ … 8 人物 ★★★★★★★★☆☆ … 8 文章 ★★★★★★★★☆☆ … 8 挿絵 ★★★★★★★★☆☆ … 8 | ラブコメ 青春 期待感 | ★★★★★★★★☆☆ … 8 ★★★★★★★★☆☆ … 8 ★★★★★★★★☆☆ … 8 |
嵐のような新入生――鈴鹿から解放され、束の間の自由を満喫する春虎と夏目。向かった先は、陰陽塾に所属する上級生のみで行われる、富士山麓の実技合宿所。 「いやぁー楽しみだなぁ、合宿!」「何しろ『一年には関係ない』もんね!」「いいよなー!」「いいよねっ」 浮き立つ心をおさえきれずにハシャぎまくる二人。しかし―― 「もうっ!ダーリンたら遅いぃ~~」 まさかの嵐が再び襲来!!忠義心は人一倍・仁侠式神コンや男装夏目を初恋の王子と慕う京子、そして謎の幼女好きまでが入り乱れ、楽しいはずの合宿は悪夢の合宿へと変貌する!? |
【感想】<前巻までのネタバレがありますので、ご注意ください>
陰陽塾に通う少年少女たちによる現代ファンタジー、第5弾。
前巻同様、本編と共に短編4編を含んだ構成となっています。
安定して面白いなぁ。
主要キャラが確立してきたことで、物語に没頭できるのが大きい。
筆力がある文章が、軽い掛け合いでも発揮されていて、滑らかに読ませてくれます。
前半は前回からの続きで、鈴鹿に1年の時の話を披露する流れ。
基本的にコメディ路線かつベタな話が多く、キャラ崩壊が激しいです。
短編第二話「ある冬の日の晩餐」は、典型的な酒に溺れる回で、テンプレ通りなのに楽しい気分にさせてくれました。
とはいえ、やっぱり一番良かったのは200ページほどある本編。
次に繋がる布石を打った話で、大々的に物語が動いたわけではないんですけど、大きなうねりを予感させるものがあり、実にワクワクとさせられました。
恋愛事情に思うことは色々ありますが、最終的に春虎×夏目の鉄板が堅過ぎるからなー。
夏目の自爆や、春虎の鈍感さは重症ですけど、絶対にくっつくだろうと思っているので、一喜一憂したりしません。
そう考えると、鈴鹿の立場は辛いなぁと思いますね。
京子も早く真相に気付かないと、手遅れになってしまうので、早々に参戦してもらいたいなぁ。
今のような姉御的な立ち位置も非常に魅力的ではあるんですけどね。
夏目が嫌いなわけではないんですが、個人的に好きな女キャラは、京子>先輩>鈴鹿>夏目という順なので、もう少し春虎がなびかれるような展開を期待したいなと思ってしまいます。
それにしても、幼女好きの先輩の正体が全然読めない。
意味ありげに登場しているので、ただのサブキャラでは終わらないと思うんですが……。
コンに対する執着心と、春虎への対応のギャップの差が良い意味で酷くて、まるでここだけギャグ漫画みたいです。
今後もレギュラー化してくれると嬉しいな。
著者の作品は大人が格好良いのが特徴ですよね。
ラノベなのに、おっさん臭いところが大好きです。
次回はバトル展開になりそうなので、渋い活躍を期待したいと思います。
▼ | 恋愛要素多めの平和な日常を描いた種蒔き回 |
テーマ: ライトノベル
ジャンル: 小説・文学
タグ: 書評 東京レイヴンズ あざの耕平 すみ兵 評価B+| h o m e |