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明日へと続く記憶

アニメ、ゲーム、ライトノベルの感想を書いたり、絵を描いたりしています。

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ビブリア古書堂の事件手帖 ~栞子さんと奇妙な客人たち~ 

ビブリア古書堂の事件手帖―栞子さんと奇妙な客人たち (メディアワークス文庫)ビブリア古書堂の事件手帖―栞子さんと奇妙な客人たち (メディアワークス文庫)
(2011/03/25)
三上 延

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読書期間:2011/8/9~2011/8/12

【評価……B+
発想 ★★★★★★★☆☆☆ … 7
設定 ★★★★★★★★☆☆
 … 8
物語 ★★★★★★★★☆☆
 … 8
人物 ★★★★★★★★☆☆
 … 8
文章 ★★★★★★★★☆☆
 … 8
挿絵 ★★★★★★★★★
 … 9
ミステリー
安定感




 ★★★★★★☆☆☆☆ … 6
 ★★★★★★★★☆☆
 … 8





 鎌倉の片隅でひっそりと営業している古本屋「ビブリア古書堂」。そこの店主は古本屋のイメージに合わない若くきれいな女性だ。残念なのは、初対面の人間とは口もきけない人見知り。接客業を営む者として心配になる女性だった。
 だが、古書の知識は並大抵ではない。人に対してと真逆に、本には人一倍の情熱を燃やす彼女のもとには、いわくつきの古書が持ち込まれることも。彼女は古書にまつわる謎と秘密を、まるで見てきたかのように解き明かしていく。
 これは“古書と秘密”の物語。

【感想】


「モーフィアスの教室」「偽りのドラグーン」など数多くの著作を持つ三上延氏の初MW文庫作品。

まさかと言ってしまうと失礼でしょうが、そうとも言いたくなるくらい爆売れしましたね。
10月現在で25万部発行しているそうなので、著者の既刊累計発行部数を、たった一冊で上回ってしまっているのではないでしょうか。
おそらく巻単位ではMW文庫のエース作品「シアター!」とも良い勝負しているはずです。

発売前の情報から面白そうだと思ってはいましたが、ここまで人気が出るとは予想できませんでした。
一応何とか初版を入手できましたけど、本屋を巡ってもなかなか見つかりませんでしたね。

人気が出た理由は、大きく分けて二つあると推察できます。
一つは、清楚で美人なお姉さんの表紙が目を惹くこと。
越島はぐさんの仕事っぷりは素晴らしかった。
もう一つは、そのお姉さんが、古本屋の店主をやっていて、古書の知識が膨大である文学少女であること。

はっきりいって、サブタイトルにもある女性・篠川栞子は、文系男子の理想の女性像でしょう。
名前からしても知的なイメージを抱かせるってのは、何気に凄いことですよ。
男性の読書家ならば、読んでみたくなる要素が、表紙とあらすじに凝縮されています。
もちろん、内容が伴わなければ口コミで広がることもなかったでしょうが、この作品が成功を収めた最大の理由は、発売前に決まっていたと思いますね。

実際に読んでみたら、栞子さんの魅力にやられました。
人見知り具合がおどおどしていて可愛く、本の話になった途端に目を輝かせるギャップもイイ。
度が過ぎている一面もありますが、それも含めて好きになれます。
20代の女性が時折見せる子供っぽさは、愛らしいなぁ。

主人公の五浦大輔は、良くも悪くも地味で作品に溶け込んでいます。
成り行きで栞子さんと関わっていくようになるのですが、いい人なんだろなというのが伝わってきますね。

作風は、大方予想した通り、古書を媒介とした人の繋がりをミステリー仕立てで描いたもの。
北鎌倉を舞台に、本好きの想いが詰まった短編が4話収録されています。
変に凝った設定はなく、物語も程良い謎かけで、あっさりと読むことができるのが特徴です。
驚かされるような物凄い仕掛けは見当たりませんが、シンプルなストーリーラインの中に芯が通っているため、中身が薄っぺらいと感じさせることはありません。
エピソード毎にしみじみと浸れる読了感が素晴らしい良作です。

個人的には、第三話ヴィノグラードフ・クジミン『論理学入門』が一番良かった。
想いを汲み取り、頭を働かせてから言葉を口にする。
そんな優しい人間になりたいもんですね。

感覚としては「付喪堂骨董店」と「文学少女」シリーズを足して、ラノベ臭を薄めた感じ。
癖のある言い回しや派手な装飾はなくても、飾らない文章が逆に綺麗で素敵。
一般文芸とライトノベルの中間を目指したメディアワークス文庫ならではの一冊ですね。
ぬるすぎず、甘すぎず。
良いお話でした。

清楚系美人の女性店長が経営する古本屋を舞台に、ちょっと不思議な事件が起きます

テーマ: ライトノベル

ジャンル: 小説・文学

タグ: 書評  ビブリア古書堂の事件手帖  三上延  越島はぐ  評価B+ 

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