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明日へと続く記憶

漫画、アニメ、ゲーム、音楽、ライトノベルの感想を書いたり、絵を描いたりしています。

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無人惑星 サヴァイヴ オリジナルサウンドトラック「WAVE」 

無人惑星 サヴァイヴ オリジナルサウンドトラック「WAVE」無人惑星 サヴァイヴ オリジナルサウンドトラック「WAVE」
(2003/12/17)
TVサントラKiroro

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アニメ「無人惑星サヴァイヴ」のサントラを購入しました。
目的は、主題歌「僕らのメッセージ」とEDテーマ「Sunny Side Hill」を聴くためです。
サントラは「WAVE」と「FOREST」の2枚が発売されていますが、この2曲が入っているのは「WAVE」のみ。
アニメサントラでありがちなショートバージョンではなく、フルで収録されているのは有難いですね。

結構最近だと思っていたら、これもいつの間にか6年も前の作品になっているんだなぁ。
NHK教育テレビで一年間かけて放送されていたアニメで、再放送もされていたので知名度はそこそこあるのかな。
簡単に言えば、トラブルに遭った7人の子供たちが無人の惑星でサバイバルを行うお話です。

kiroroが歌うOP曲「僕らのメッセージ」は、大自然の中に放り込まれた子供たちの不安や希望が伝わってくる名曲です。
前向きなのにどこか切なげなメロディで、琴線に触れる音楽とは、まさにこういうものだと思います。
歳をとればとるほど、このメッセージ性の強い詩に涙を誘われるようになったような気がしますよ。

一転して、ED曲の「Sunny Side Hill」は明るくテンポのいい曲ですね。
ROUND TABLE featuring Ninoは他アニメでも主題歌をよく歌っているので、そちらでご存知の人も多いかもしれません。
毎週これが流れると、ぽっかりと穴があいたような寂しさを感じるのに、何故か安心もする、不思議な気持ちになったことを思い出します。

上記2曲が目的だったとはいえ、他の楽曲も耳に馴染む良曲が揃っています。
曲を聴くと印象的なシーンが勝手に頭の中で再生されるのは、それだけ関連付けが上手かったという証拠ですね。




テーマ: アニソン・キャラソン

ジャンル: 音楽

タグ: 無人惑星サヴァイヴ  kiroro  ROUND_TABLE  僕らのメッセージ  Sunny_Side_Hill  ニコニコ動画 

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劇場版『涼宮ハルヒの消失』感想 

劇場版「涼宮ハルヒの消失」を観てきました。

ずっと待っていましたセカンドラン。
ようやく先週、地元にも上映劇場が追加されたんですよ。
あちらこちらで上々の評判を得ていたので、楽しみだったんですよね。

まず一言で感想。

良かった。
アニメーションに感動させられたのは、いつ以来だろうか。

◆作画

ぬるぬると動くキョンたちに驚きました。
映像とSEの融合が自然で、ただ歩いたり体を動かしたりするだけでも凄さが分かります。
これだけ気合を入れて作ってくれたスタッフに感謝したいですね。
このクオリティの高さは地上波ではありえなかったでしょう。
賛否両論がありましたが、劇場版で制作した意義を十分に感じることが出来ました。

アニメの見せ方として、間を有効活用するこだわりを感じましたね。
奇をてらった視点もイイですが、空間を表現する上で、時間的効果はさらに重要だと思います。
随所に丁寧さが見られ、手を抜いていないなというのが素人でも理解できました。

唯一の不満点は、実写素材を加工した背景が多かった点。
要所で使用するならともかく、多用しすぎてキャラが浮いていたように見えました。
これだけは本当に惜しかったなぁ。

◆ストーリー

ストーリーは、原作を読んでいるため知っています。
何度も読んでしまって感動が薄れるのを嫌ったため、まだ2,3回くらいしか読んでいないと思いますが、それでもインパクトのあるエピソードなので覚えてしまっていますね。
次の展開を頭に浮かべながら観ていました。
僅かながら混ざっていたオリジナル要素も含めて、非の打ちどころがない出来でした。
初見だった人は面白かっただろうなぁ。
ハルヒ好きには物足りなかったかもしれませんがねw

◆キャラクター

消失長門が可愛すぎる。
何この小動物系の愛らしさは。
無表情がデフォルトであったこともあり、ギャップが凄い。
照れたり怯えたりする姿が新鮮で、強く抱きしめてしまうと壊れてしまいそうな華奢な体格もたまりません。

みくるはこの話では不憫……かと思いきや、意外と出番がありましたね。
SOS団専属のみくるサンタが、エロ可愛い。
シリアスモードの朝比奈さん(大)にも茶目っ気が残っていて、非常に魅力的でした。

消失ハルヒは、主役なのに出番が少なめなんですけど、だからこそ輝いていたともいえますね。
行き詰っていたキョンを本能のままの行動で引っ掻き回す様は爽快でした。
キョン同じくポニテ属性の持ちなので、髪を結い上げるシーンにはニヤケさせられましたw

あと、モブの女の子達が妙に可愛くて目を惹かれましたね。
しかし、よく見るとカップルを形成していることが多く、リア充っぷりに妬ましい気持ちにさせられましたw

◆総評

純粋に、見に行って良かったと思えました。
何度も映画館に通う人がいるのも分からないでもないですね。
フィルムも貰えるし。
観終わった直後は満足していたけど、また行きたくなってきてしまった。

これはもしかすると、これがブルーレイ購入のキッカケになるかもしれません。
少なくとも、DVDかBDのどちらかは買うと思います。

テーマ: 涼宮ハルヒの憂鬱関連

ジャンル: アニメ・コミック

タグ: 涼宮ハルヒの憂鬱  涼宮ハルヒの消失  2010年放送開始アニメ 

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けいおん!! 第1話「高3!」 

ようやくこちらの地方でも始りました「けいおん!!」第二期。
第一期は無茶苦茶ハマったというわけでもないですが、それでも録画してDVDに保存したくらいには面白かったので、非常に期待していました。

面白かった!
ゆるくまったりとした雰囲気の中に溶け込むボケが楽しいなぁ。
久しぶりの「けいおん!」だったけど、変わらないノリに安心しました。

またしても、あの奇怪なぬいぐるみでチラシ配りするメンバーに吹いたw
あの気持ち悪いシュールさはついつい笑ってしまいますw

特定の人物に思い入れが強いわけではないですが、澪と唯は好きですね。
1話は澪の出番が少なかった分、唯の天真爛漫でほわわ~んとした表情に笑いと癒しをもらいました。
作画がしっかりとしているおかげで、ちょこまかと動く姿が可愛らしいね。

新OPとEDは映像センスは感じられるけれど、歌は今のところ普通、かなぁ。
まぁ、前期も何回か聴いているうちにイイ曲だなと思うようになったので、そのうち味が出てくるでしょう。

2クールあるらしいですし、しばらくは楽しませてもらえそうです。

テーマ: けいおん!!

ジャンル: アニメ・コミック

タグ: けいおん!  けいおん!!  けいおん!!(アニメ話感想)  2010年放送開始アニメ 

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ツイッターやっちまったー 

えー、twitterはじめました。

http://twitter.com/kakeru_akizora

やる予定はなかったんですけどねぇ……w
とりあえず、手探り状態で試してみようと思いますので、今後の継続率は不明です。
おそらくは、ほぼ身内向けツールになるかと。
感覚としては、メッセンジャーと掲示板の中間ぐらいのものかなぁ。
ゆるい雑談みたいに使えると面白いかもね。

テーマ: Twitter

ジャンル: その他

タグ: twitter 

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“文学少女”見習いの、傷心。 

“文学少女”見習いの、傷心。 (ファミ通文庫)“文学少女”見習いの、傷心。 (ファミ通文庫)
(2009/12/26)
野村 美月

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読書期間:2010/1/16~2010/1/18

【評価……B
発想 ★★★★★★★☆☆☆ … 7
設定 ★★★★★★★★☆☆
 … 8
物語 ★★★★★★★☆☆☆
 … 7
人物 ★★★★★★★★☆☆
 … 8
文章 ★★★★★★★☆☆☆
 … 7
挿絵 ★★★★★★☆☆☆☆
 … 6
ミステリー
青春




 ★★★★★★☆☆☆ … 7
 ★★★★★★☆☆☆☆
 … 6





 「きみが大嫌いだ」
 心葉にそう告げられてしまった菜乃。その日以来、心葉は本心を見せず、取り繕った笑みで菜乃に接するようになる。そんなの嫌だ!と、夏休み、菜乃はある行動に出るが……。
 傷心の夏が過ぎ、秋。文化祭に向け賑わう校内で、菜乃はまた新たな出逢いを体験する。不吉な影を背負った少女。彼女に関わる中で、菜乃は彼女の、そして心葉やななせ、皆が様々に心に抱える闇と光を見つめることになる。もうひとつの“文学少女”の物語、第2弾!!
 DVDにはオリジナルアニメーション『“文学少女”今日のおやつ~はつ恋~』と、『劇場版“文学少女”予告映像』を収録!

【感想】<前巻までのネタバレがありますので、ご注意ください>


「文学少女」シリーズ外伝、その2。
本編に劣らないクオリティを誇っており、何気に楽しみにしているシリーズです。

心葉に「大嫌い」と言われショックを受けた菜乃が、もう一度振り拭いてもらおうと頑張る夏の短編「“文学少女”見習いの、傷心。」、「フランケンシュタイン」をベースにしたミュージカルに参加することになった心葉と菜乃の文化祭エピソード「“文学少女”見習いの、怪物。」、千愛の日常が描かれた「ある日の千愛」を加えた三編で構成されています。

相変わらず、独特の雰囲気を放っていますね。
全体的に説明口調であったり、妙に重々しい捉え方であったり。
昼ドラみたいにクセが強く、万人受けはしづらい作風です。
それにもかかわらず、絶大な支持を受けていることに、この作品のバランスの良さがうかがえますね。

外伝という位置づけですが、本編の補完的な意味合いも十分に含まれています。
物語としては、メインとなる「怪物」の話が長い割には物足りないかな。
登場人物を絞りすぎていてミステリーとして読むと、大体想像がついてしまうところがあります。
それでもまぁ、きっちりと驚きを提供してくれるのだから凄いんですけど。

それにしても、心葉は酷いな。
ななせや菜乃に対して、非道すぎやしませんか。
自分が傷つくことには敏感なのに、他人を傷つけることに関しては躊躇がないな。
遠子先輩という大きな存在があるので、好意を持った女性を拒絶することは理解できますが、やり方ってもんがあるでしょうよ。

その代わりに、菜乃のへこたれない性格が頼もしいですね。
精神構造が繊細なキャラが多い中で、何度挫かれても再び立ち上がろうとする彼女の姿は眩しく輝いています。
ある意味一番普通の思考を持ち合わせた人物なので、感情移入しやすいですね。
結末は決まっているものの、応援したくなるキャラだなぁ。

ななせには、この物語が続く限り切なさしか生まれないような気がする。
報われないことが分かっているだけに、読んでいて辛い……。
彼女が幸せになれる日が来ることを願ってやみません。

最後の最後に爆弾が仕掛けられていて、次が物凄く気になります。
外伝最終巻となる次巻が楽しみでなりませんね。

補足。
自分はDVD付特装版の方を購入しましたが……うーん、通常版で良かったかなぁ。
アニメは低予算のOVAっぽい感じだったし、背表紙にも「DVD付特装版」と書いてあるのが気に入らなかった。
映画はきっと観ることないでしょうね。

人が作り出す心の壁と距離をまざまざと見せつけられる物語

テーマ: ライトノベル

ジャンル: 小説・文学

タグ: 書評  文学少女  野村美月  竹岡美穂  評価B 

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生徒会の七光 碧陽学園生徒会議事録 7 

生徒会の七光  碧陽学園生徒会議事録7 (富士見ファンタジア文庫)生徒会の七光 碧陽学園生徒会議事録7 (富士見ファンタジア文庫)
(2009/12/19)
葵 せきな

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読書期間:2010/1/15

【評価……B+
発想 ★★★★★★★☆☆☆ … 7
設定 ★★★★★★☆☆☆☆
 … 6
物語 ★★★★★★☆☆☆☆
 … 6
人物 ★★★★★★★☆☆☆
 … 7
文章 ★★★★★★★☆☆☆
 … 7
挿絵 ★★★★★★★☆☆☆
 … 7
ギャグ
パロディ
メタ



 ★★★★★★★★ … 9
 ★★★★★★☆☆☆☆
 … 6
 ★★★★☆☆☆☆☆
 … 5




 ようこそ、私立碧陽学園生徒会室へ!美少女役員四人+おまけ一人、生徒諸君のため、今日も汗水流して駄弁っております!!
 今回、ひとりの少年が己のこれまでの行いを悔い、宣言した。
 「ここは俺のハーレムでは、ありません」
 ――衝撃だった。
 季節はうつろい、刻一刻と迫ってくる「その時」。だけど俺達は、私達は、現実から目を逸らしちゃいけないんだ。
 そして、少年……杉崎鍵は、ハーレム放棄宣言のみならず、さらに告げるのだった。「残響死滅……」と。
 気になるあの人やその人も登場して、ついに物語は動く――か?

【感想】<前巻までのネタバレがありますので、ご注意ください>


アニメ最終回と同時期に発売された生徒会シリーズ、本編第7巻。

あれ、ここ最近のマンネリ感が嘘のように面白いぞ?

もしかすると、シリーズ内で1,2を争うほどお気に入りかもしれません。
ギャグのキレが冴えていて、常に笑っていられた感じがします。
好みの問題なんだろうけど、今回はツボに入ったなぁ。

シリーズ開始直後のようなパロディネタは少なくなり、自前のネタで勝負しているところに好感持てますね。
いやまぁ、メタやパロディが悪いわけではないですが、どうしても飽きが来やすいですし。

これまで名前のみの登場だった杉崎の幼馴染み兼元彼女・飛鳥が初お目見え。
相当曲者であるだろうとは想像できていましたけど、知弦とはまた異なるベクトルで悪女だなぁw
杉崎を困らせるのが生きがいと言わんばかりの対杉崎ドSな性格によるテンポのいいボケが面白い。
いつもシリアスで正直面白くないと感じるプロローグとエピローグが、彼女のお陰で随分と楽しかったです。

本編のエピソードも良いモノばかりで、ハズレはありませんでした。
その中でも特に面白かったのが第2話「失われる生徒会」ですね。
記憶喪失となった杉崎が、生徒会の空気の異常さに大きなリアクションで突っ込んだり、ピンポイントで妙なところを思い出したりするのが馬鹿馬鹿しくてハマりましたw
冷静に考えてみたら、笑っていられる状況じゃないはずなのにねw

第3話「三度の生徒会」は定番のガチネタになりつつあるラジオ話。
毎回似たようなことしかやっていないのにも関わらず、笑ってしまうんですよねぇコレ。
会話だけで成り立つ小説だからこそできる芸当ですねw

終わりが近いことを登場人物達が感じ取り、微妙にシリアスな雰囲気になるシーンが目立ちましたが、まぁ許容範囲内。
笑い一直線でいいと思うんですがね。

当たりの回でした。
この調子で続巻も頑張って欲しいなぁ。

仲がイイ者同士だからこそ、いじめレベルのボケが面白いじゃれあいとなっていて楽しい

テーマ: ライトノベル

ジャンル: 小説・文学

タグ: 書評  生徒会の一存  葵せきな  狗神煌  評価B+ 

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バカとテストと召喚獣7 

バカとテストと召喚獣7 (ファミ通文庫 い 3-1-9)バカとテストと召喚獣7 (ファミ通文庫 い 3-1-9)
(2009/12/26)
井上 堅二

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読書期間:2010/1/14

【評価……B
発想 ★★★★★★☆☆☆☆ … 6
設定 ★★★★★★☆☆☆☆
 … 6
物語 ★★★★★★☆☆☆☆
 … 6
人物 ★★★★★★★★☆☆
 … 8
文章 ★★★★★★★☆☆☆
 … 7
挿絵 ★★★★★★★★★
 … 9
バカ
ギャグ
ラブコメ
スポコン



 ★★★★★★☆☆☆ … 7
 ★★★★★★☆☆☆☆
 … 6
 ★★★★★★☆☆☆
 … 7
 ★★★★★★☆☆☆
 … 7



 これまで数々の恥辱(←自業自得)に耐えてきた明久とFクラスの面々。しかし、そんな彼らも遂に爆発!?新学期早々の抜き打ち持ち物検査で聖典を没収され復讐に燃える修羅たちは、体育祭の一競技、生徒vs教師交流野球で教師陣に直接恨みを晴らさんと誓うのだが……。なんと競技は戦友を賭けた召喚獣野球に発展!パトス溢れる球宴の果てに明久たちを待つのは勝利か敗北か?
 「このままだったらお前も死ぬぞ!」(by 獲物先輩)
 熱闘激闘剛速球で贈る第7巻!

【感想】<前巻までのネタバレがありますので、ご注意ください>


アニメ放送直前に発売されたバカテス通算9冊目の今作。
夏休みが終わり、二学期開始と同時にやってきたのは学園モノとしては定番のイベント、体育祭でした。

色んな競技があるはずなのに、没収されたエロ本を取り返すために賭けの約束をした野球にのみ力を入れるFクラスの男達。
バカだなぁ……w(褒め言葉です)

面白いけれど物足りない……といったところでしょうか。
バカテスにしてはページ数が多くて嬉しいなぁと思っていたら、その分内容が薄めで残念でしたねぇ。
読者側の慣れもあるでしょうが、それ以上にネタ切れ感がありありと出ています。

キャラクターは活発に動いているものの、良くも悪くもいつも通りすぎて新鮮味に欠けます。
そろそろ新キャラを投入して、完成されつつあるグループに一波乱を起こしてもいい時期じゃないかな。
ストーリー展開も似たような話で、先が読めちゃいますしね。

そんな進展が見られない中で、唯一人、二度目の表紙を飾った姫路さんだけは変わり続けています。
というか、もう彼女は後戻りが出来ない域まで達してしまったような……w
シリーズ開始直後の清純派(ただし料理を除く)の彼女は一体どこへ消えてしまったのか。
今となっては、バイオレンスな美波の方が女の子らしく可愛く見えるよ!

あとは、教師との対抗戦ということもあって、鉄人の出番が増えています。
アニメではほぼネタキャラになっていましたが、イイ先生だと思いますよ。わりとマジで。

今回のメインとなった野球ネタは可もなく不可もなく。
今まで野球を題材とした小説を何度か読んできましたが、心の底から面白いと思えるものには出逢ったことがないんですよねぇ。
興味がない人にとっては、ルールが複雑なゆえに、どうしても説明が入らざるを得ません。
そうなると、詳しい人にとっては退屈で、知らない人にとってはよく分からないということになってしまいます。

召喚獣の操作とはいえ、普通に野球をやっているだけですね。
バランス調整が難しい題材を「普通に」読めるってだけでも凄いことなのかもしれませんが。
説明文に文章を割いてしまい、その代わりに笑いの数が犠牲となってしまったように感じました。
笑ったのは、野球ネタ以外のところの方が多かったし。

内容に大きな変わりはありません。
キャラ萌えをしている人ならば、シチュエーションの変化で楽しめると思います。
個人的には、バカテスのキャラはみんな大好きだけれど、特定の人物にハマっているわけではないからなぁ。
マンネリ打破のためのひと工夫が欲しいところです。

初期のインパクトある笑いには劣るけれど、安閑感のあるコメディ作品

テーマ: ライトノベル

ジャンル: 小説・文学

タグ: 書評  バカとテストと召喚獣  井上堅二  葉賀ユイ  評価B 

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嘘つきみーくんと壊れたまーちゃん9 始まりの未来は終わり 

嘘つきみーくんと壊れたまーちゃん〈9〉始まりの未来は終わり (電撃文庫)嘘つきみーくんと壊れたまーちゃん〈9〉
始まりの未来は終わり (電撃文庫)

(2010/01/10)
入間 人間

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読書期間:2010/1/10~2010/1/12

【評価……B+
発想 ★★★★★★★★☆☆ … 8
設定 ★★★★★★★☆☆☆
 … 7
物語 ★★★★★★★☆☆☆
 … 7
人物 ★★★★★★★☆☆☆
 … 7
文章 ★★★★★★★★☆☆
 … 8
挿絵 ★★★★★★★★☆☆
 … 8
狂気
衝撃度





 ★★★★★★★★ … 9
 ★★★★★★★★☆☆
 … 8





 長瀬透が殺された。
 そのあと、変な奴から殺人声明の電話が掛かってきた。
 でも僕の人生には、一片の起伏もない。僕とまーちゃんの毎日は、それでも何も変化しなかった。
 そして僕は、長瀬の死を知らされても、涙も流さなかった。
 ……ははっ。ああ、良かった。僕はまだ、笑えたぞ。

【感想】<前巻までのネタバレがありますので、ご注意ください>


みーまーシリーズ、終わりの始まりを告げる第9巻。
前回、嘘だと信じたかった衝撃のラストは、あらすじや帯にて読む前から肯定されてしまいました。

狂ってるなぁ、色々と。
言語化される前の脳味噌垂れ流しのような文章は、かつてないほどの読みにくさ。
200ページという薄い本にも関わらず、倍以上の厚さの8巻よりも労力を要しました。
精神崩壊した人間の文章を書く能力において、作者の右に出る人はそうそういないのではないでしょうかね。
脈絡のなさや日本語としておかしいところを突っ込む前に、他にはない独特の魅力があります。

時を重ねるごとに壊れていく××の姿は、痛々しくて見ていて辛かった。
嘘と捻くれた思想で構成されているため一見分かりづらいですが、酷く衝撃を受けて我を忘れようと現実逃避に必死だったんだろうなぁ。
元々不安定な精神構造をしていたところに、悪意のある現実をまざまざと見せつけられては、さすがの彼でも自分を誤魔化しきれなかったようで。
そりゃまぁ、元彼女をあんな形で殺されては、常人であっても平静を保てませんよ。

失って気付くことがあるというありふれた言葉を、××を通して実感させられました。
××にとって、長瀬がここまで大きな存在だったとはなぁ。
みーくんとなる前の「ぼく」には、恋日先生に次いで精神を安定させてくれる相手だったんでしょうね。
何でもないことだと振る舞う姿が、逆に心苦しくなります。

そして、長瀬が殺された時点で、もう安全な位置にいるキャラはいなくなりました。
先を読み進めることが、これほど恐ろしいと感じたことは今までなかったかもしれません。
狂気に満ちた街で起こる惨劇の前に、ビクビクしながらページをめくりました。
わざわざ登場する女性陣が死亡フラグに見えて困りましたよ……。

そんな混沌とした内容とは裏腹に、イラストはシンプルかつ美麗な仕上がりとなっています。
いつもながら、左さんの仕事っぷりには唸らされますね。
注目は初めてイラスト化されたジェロニモもとい奈月さん。
作品内で若い若いといわれてたけれど、この可愛らしい顔付きで三十路は反則だろうw

次巻ありきの内容で停滞してしまっているため評価はしにくいですね。
前振りとしては、次への繋がりとしてベストに近かったのではないかなと思いました。

願わくば、少しでも多くの人間が助かるハッピーエンドでありますように。

壊れていく人間の心理が、頭での理解ではなく感覚で伝わってくるクセの強い文章が売り

テーマ: ライトノベル

ジャンル: 小説・文学

タグ: 書評  嘘つきみーくんと壊れたまーちゃん  入間人間    評価B+ 

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Dive in the Sky 

Dive in the skyDive in the sky
(2003/11/21)
酒井ミキオ

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アニメ「プラネテス」のOPとEDテーマを1枚に収録したシングルを買いました。
酒井ミキオさんはスクライドのEDテーマよりも、こちらの方が知名度が高いかもしれませんね。

OP曲でありCDタイトルでもある『Dive in the Sky』は宇宙を舞台として作品らしい壮大なものとなっています。
厚みのある高低音のコーラスが雄大さを感じさせてくれますね。

EDの『Wonderful Life』は、聴けば聴くほど楽しい気持ちにさせてくれます。
前向きになれる素晴らしい一曲だと思います。

ネット上で見かけるアニソンランキングの上位に食い込むことが多いのも、賛同できますね。
またアニメ見たくなってきたなぁ。


テーマ: アニソン・キャラソン

ジャンル: 音楽

タグ: プラネテス  酒井ミキオ  Dive_in_the_Sky  ニコニコ動画 

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バトルロードの動画クオリティは異常 

ここのところニコニコのランキング上位に食い込んでるドラクエ動画を繰り返し見ています。





神演出すぎる。
こんな格好良いドラクエ初めて見たわw

モンスターバトルロード」というアーケードゲームがあることは知っていましたが、まさかここまでのクオリティだったとは知りませんでした。
ドラクエファンにはたまんねえなぁコレ。
BGMとSEが後付けとは思えないほどピッタリなのも凄い。

アリーナがまんまドラゴンボールだったり、クリフトのザラキ厨を公式でディスってるのが笑えるw
マーニャとミネアのモンバーバラ姉妹のエロさに見惚れ、勇者ソロのミナデインのカットに痺れました。

ドラクエ5勢では、3人の嫁候補の半端ない威力の攻撃に思わず吹き出しました。
ビアンカ可愛いよビアンカ。……ただちょっと表情が怖いよw
パパスもしっかり作っているところや、主人公のモンスター軍団には感動さえしますね。

6のキャラたちを見ていると、DSではなく据え置き機でリメイクして欲しかったなぁと思ってしまいます。
それならまず間違いなく発売日に買っただんだけどなぁ……w
バーバラのスパッツ……じゃなくて、マダンテがイイね。

そして、何気に一番良かったと思ったのは7のキャラでした。
まず登場シーンの石板の演出が無茶苦茶カッコイイ!
他シリーズと比べると可愛く見えるモデリングも、鳥山明さんの原画と比較すると、むしろ凛々しくなったように感じました。
時代を先取りしすぎたといわれるマリベルのツンデレらしい可愛らしさが表情に出ていて、非常に魅力的です。
主人公のアルスの風を切る走りも気分爽快ですね。

また、上記動画以外にも、いくつか関連動画を見つけました。

▼ドラクエ4 武器屋トルネコ


▼ドラクエ7 王子キーファ


▼ドラクエ9 主人公・守り人ナイン


9も頭身が上がるだけで、ここまでイケメンになるものなんですねぇ。
箱舟や自前の羽による飛行シーンも格好良かった。

Wii版が発売決定したらしいので、今後の情報に期待せざるを得ませんね。

テーマ: ドラゴンクエスト・モンスタ−バトルロ−ド

ジャンル: ゲーム

タグ: ドラゴンクエスト  モンスターバトルロード  ニコニコ動画 

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キーリ 死者たちは荒野に眠る 

キーリ―死者たちは荒野に眠る (電撃文庫)キーリ―死者たちは荒野に眠る (電撃文庫)
(2003/02)
壁井 ユカコ

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 読書期間:2010/1/6~2010/1/10

【評価……A-
発想 ★★★★★★★★☆☆ … 8
設定 ★★★★★★★★☆☆
 … 8
物語 ★★★★★★★★☆☆
 … 8
人物 ★★★★★★★★☆☆
 … 8
文章 ★★★★★★★★☆☆
 … 8
挿絵 ★★★★★★★★★
 … 9
世界観
安定感
完成度




 ★★★★★★★★ … 9
 ★★★★★★★★
 … 9
 ★★★★★★★★
 … 9




 キーリは教会の寄宿学校に通う14歳の少女。霊感が強く霊が見えることから、神の存在や教義に疑問を抱いていた。
 冬の長期休暇初日、キーリは<不死人>の青年ハーヴェイと、その同行者の小型ラジオの憑依霊・兵長と知りあう。
 キーリは、勝手に彼らの旅についていく事に……。様々な亡霊たちとの出会いと別れを経験しながら、キーリはやっと自分の居場所を見つけた気がしていた。
 しかし、旅の終わりは思いのほか早く訪れる。ハーヴェイが教会の<不死人狩り>に捕まってしまい――!?
 第9回電撃ゲーム小説大賞<大賞>受賞作。

【感想】


第9回電撃ゲーム小説大賞<大賞>受賞作。

初めて買った電撃文庫作品ということで、思い入れのある一冊です。
以前3巻までは読み終わっていたのですが、改めてこのシリーズを手につけるに辺り、最初から読み直すことにしました。

舞台は、とある荒れ果てた惑星。
長年続いた戦争により高度な文明は廃れてしまった世界で、幽霊が視える少女と死なない体を持つ男のガールミーツボーイとなっています。

思い出補正を抜きにしても、非常に面白い。
まず何といっても、作品全体から醸し出される退廃的な雰囲気が素晴らしい。
作者もあとがきにて書いていますが、古びたラジオや荒野の惑星などの単語に反応する人には打って付けの本です。
実際、自分も当時ハマっていたRPG「ワイルドアームズ」シリーズを彷彿とさせる舞台が気に入って買ってみた口なのですが、多少の違いはあっても見事にハートを掴まれました。

内容は、プロローグとエピローグを除く全6章仕立てになっています。
本筋を描きつつ各出来事を詰め込んだ短編に近いもので、物語のメリハリが効いていて読みやすいのが特徴。
伏線の張り方も巧みで、退屈させません。

主人公であるキーリは、霊感が強く周囲から浮いた存在となっている女の子。
文章から伝わってくるさりげない挙動が、わざとらしくなくて可愛らしいのなんの。
この辺りは女流作家ならではの表現で、男性作家ではなかなか見ることが出来ません。

一方で、もう一人の主人公というべき不死人・ハーヴェイは、モロ少女漫画風の青年ですね。
面倒臭がり屋の中に優しさがあるイケメンタイプで、どこかの乙女ゲーに出てきても全く違和感ないでしょう。
男性読者の中には毛嫌いする人もいるかもしれませんが、個人的には普通に格好良いと思いました。

第三者からみるとバレバレなのに、今一つ素直じゃない二人の恋愛模様にニヤニヤとさせられます。
二人の関係や距離感がもどかしいぐらいなのが、読み手としてはちょうどいいんですよね。
ラジオの憑依霊である兵長の小言が面白さと心地良さを与えてくれます。

イラストは、同じ第9回電撃大賞にてゲームイラスト部門の大賞に輝いた田上俊介さん。
この方の絵を最初に見たとき、感動したことを覚えています。
窓辺で少女が読書する紫がかったイラストで、見た瞬間に絵の中へ引き込まれる感覚は忘れられないですね。
電撃大賞のサイトにて閲覧可能なので、宜しければご覧ください。

もちろん今作品における絵も素晴らしい完成度です。
表紙絵のインパクトもさることながら、挿絵の美麗で繊細なタッチに心を奪われます。

以前よりもラノベを読むようになって分かることは、とても処女作とは思えない文章力ですね。
「七姫物語」や「バッカーノ!」を抑えて大賞になったのも肯けるってもんです。
男性よりも女性にお薦めできる一品かな。

あどけなさの残る少女と面倒臭がり屋の青年が、小型ラジオをぶらさげながら荒野を旅する話

テーマ: ライトノベル

ジャンル: 小説・文学

タグ: 書評  キーリ  壁井ユカコ  田上俊介  評価A- 

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AHEADシリーズ 終わりのクロニクル4<下>  

終わりのクロニクル4〈下〉―AHEADシリーズ (電撃文庫)終わりのクロニクル4〈下〉―AHEADシリーズ (電撃文庫)
(2005/01)
川上 稔

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読書期間:2009/12/19~2010/1/5

【評価……C
発想 ★★★★★★★☆☆☆
 … 7
設定 ★★★★★★★☆☆☆
 … 7
物語 ★★★★★★☆☆☆☆
 … 6
人物 ★★★★★★☆☆☆☆
 … 6
文章 ★★★★★★★☆☆☆
 … 7
挿絵 ★★★★★★★☆☆☆
 … 7
世界観 ★★★★★★☆☆☆
 … 7

佐山と新庄は、祖父の代に交わされた4th-Gとの「約束」を無事果たそうとするが、はたして4th-Gが秘めていた「約束」の真意とは何なのか!?
その一方で、ある書類により思わぬ方向に動きだした5th-Gとの全竜交渉の行方は!?
植物の世界4th-Gと、機竜の支配する世界5th-G。
かつて佐山の姓を持つ者と4th-Gが交わした約束は全竜交渉に新たな答えと謎を与え、5th-Gは一つの決着を求めようとする。
それぞれが過去の想いを秘め、2つの世界を相手にした全竜交渉が、ここに完結する!
大好評AHEADシリーズ、第9弾!

【感想】<前巻までのネタバレがありますので、ご注意ください>


終わりのクロニクル第4章、完結。

個人的には、シリーズ最大の難関であった本といえる今巻。
かつて発売当時に積むキッカケとなり、再挑戦となった今回でも読了までに半月以上かかりました。
正直な感想をぶちまけますと、かなり辛かったです。

何か決定的な欠点があるのかというと、そうでもありません。
むしろ、冷静に判断すれば、長所は限りなくあるように見えます。
キャラの掛け合いは笑いを誘われますし、熱のこもった描写もストーリーを盛り上げてくれます。
緻密に計算された設定と伏線の出し入れには感服さえするほどです。

ただ、そのいずれもがしつこくて、飽きが回ってきたようになってしまったのが痛かった。
味が濃い料理は最初のうちは美味しくても、量を食べ過ぎると胸焼けするんですよ。
本でも同じことが言えます。

キャラ数が膨大な割に笑いのセンスが似たり寄ったりなので、またこのパターンかと思ってしまいます。
しかも、みんな頭でっかちな考え方をするので、非常に面倒臭いんですよねぇ。
シーンごとに読み返してみると面白く感じるのに、連続して読んでいると飽きてしまいます。

元々場面転換が多い作品ですが、登場人物が増えたことでさらに拍車がかかっているのも気になる点。
実際に調べてみたら、500ページを25キャラで100回以上場面転換しています。
単純計算すると1度の場面が平均5ページ足らずなんですから、これは多すぎですね。

それにも関らず場面描写には手を抜かないため、混乱せず想像できる長所と、テンポが削がれる短所が生まれています。
機竜や空戦の描写にもこだわりが見え、好きな人には燃える要素となるのではないでしょうか。
好みではない人間からすると、読み飛ばし気味になってしまう箇所でしたがね……。

内容的には、4章の主役である原川とヒオの順応度の高さに違和感を覚えましたね。
佐山は知らず知らずのうちに佐山翁などから訓練を受けていたので1章上巻の活躍も理解できるのですが、この二人はただの一般人のはずなのに戦いに慣れ過ぎじゃないかなぁ。
お互いが惹かれたり信じ合えたりするのも急すぎて、どうにも引っかかってしまいました。

各項目を評価すると、平均以上の作品であるのは間違いありません。
コツを掴めなかったのか、肌に合わなかったのか、とにかく自分にとっては残念ながらあまり楽しむことが出来ない本でした。

機体の設定が細かければ細かいほど好きだという人ならハマれる(かも)

テーマ: ライトノベル

ジャンル: 小説・文学

タグ: 書評  終わりのクロニクル  川上稔  さとやす  評価C 

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バッカーノ!1705 The Ironic Light Orchestra 

バッカーノ!1705―The Ironic Light Orchestra (電撃文庫)バッカーノ!1705―The Ironic Light Orchestra (電撃文庫)
(2007/07)
成田 良悟

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読書期間:2009/12/13~2009/12/18

【評価……B
発想 ★★★★★★★☆☆☆
 … 7
設定 ★★★★★★★☆☆☆
 … 7
物語 ★★★★★★★☆☆☆
 … 7
人物 ★★★★★★★☆☆☆
 … 7
文章 ★★★★★★★☆☆☆
 … 7
挿絵 ★★★★★★☆☆☆☆
 … 6
ミステリー ★★★★★★☆☆☆☆
 … 6

1705年、イタリア地方都市。15歳の誕生日を迎えたヒューイ・ラフォレットは人生に退屈し、同時に絶望もしていた。全てに無関心で世界の破壊のみを考える少年が住むこの街では、奇妙な連続殺人事件が起こっていた。噂されるのは白い仮面を纏った『仮面職人』という怪人の存在。目撃者は次の被害者になるという。
街が不穏な空気に包まれていく中、ヒューイの身辺に新たな異分子が入り込む。錬金術を教える学舎の同窓であり、ヒューイに恋心を抱くモニカ。『仮面職人』に目撃して殺されることを諦観しているニキ。そして、全ての人の幸せばかりを願うエルマー。彼らと連続殺人事件が絡み合う時、ヒューイの「世界」は変わるのか――。

【感想】<前巻までのネタバレがありますので、ご注意ください>


シリーズ通算11冊目。
過去編ともいえる1700年代の初エピソードとなっています。

安定して面白かったです。
明らかに序章かつ種蒔き回でしたが、伏線を張りつつ一本の物語を完成させているところは、さすがですね。

まず盤上に多くの駒を設置し、一見関連性のない要素を結びつけて舞台を賑わす手法が作者のパターンですが、今回は微妙に異なりますね。
大抵の場合、駒=人物であるがゆえにキャラ数が半端なく増大していくばかりですが、この話では不確定要素を混ぜることでストーリーの先を読ませないようにしてあります。
そのおかげでミステリー的な楽しみが増え、いつもと違った面白味がありますね。

登場人物が絞られているといってもシリーズ内では比較的少なめというだけであって、一般的なラノベとは比べるもなく多数のキャラクターが出てきます。
中には1930年代で見慣れた人物の変わらない姿や、逆に若々しい姿を垣間見ることが出来て嬉しかったですね。

そして、今回の主役に抜擢されたヒューイのキャラクターに深みが与えられたのは大きなポイントになりそうです。
これまでは謎の多い悪役でしかありませんでしたが、彼の生い立ちや苦悩、捻くれた考え方などを知ってしまったあとでは単純に敵として切り捨てることもできません。
1930年代の結末が今から心配になってきました。

それに対して、エルマーは幼くてもあまり変わりがありませんね。
笑顔中毒者の名らしく、他人の幸せを異常なまでに追求する様は怖いというよりもあくどいなと感じました。

ちなみに、一番のお気に入りは新キャラのエスペランサ
紳士なのに女好き、だけどカッコイイというよく分からないところに惚れましたw

あとは刊行スピードさえ早ければ文句なしなんだけどなー。
一気読みすることで面白さが増す作品であるだけに、惜しいなって毎回思います。

のちに集うこととなる錬金術師たちのファーストコンタクトが興味深い

テーマ: ライトノベル

ジャンル: 小説・文学

タグ: 書評  バッカーノ!  成田良悟  エナミカツミ  評価B 

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実力を出し切れないと悔しいよね 

3月30日に、久しぶりのマリカーフレンド大会に参加しました。
新しくフレンド登録させて頂いた実況プレイヤー・テルヲさんの第2回テルヲカップとなります。

以前、この記事にてドラクエモンスターズの実況動画を紹介しましたが、その時の実況者さんです。
あれ以来、自分がプレイしている作品については視聴し続けていました。
最近、マリカーを購入されてフレンド募集をしていたので、一緒に遊んでみたいなと思い応募していたのでした。

フレンドコードの交換をしてから、時間が合わなかったのか国内で走ることもなかったので、大会が開かれることを心待ちしたんですよねー。
初めての対戦であり、約10ヶ月ぶりとなるフレンド対戦ということもあって、非常に緊張した状態でレースが始まりました。
その結果はというと……。



見ての通り、惨敗です
こ、これには理由と言うか言い訳はあるんですよ!

テレビを変えて以来、ほぼ初めてマリカーを触ってみたのですが、ぶっつけ本番で走ってみたのが間違いでした。
感覚のズレが酷く、まともに真っ直ぐ走ることすら叶わない状態に陥っていたんです。
最初は何が原因か分からず、レースの合間に色々と調整をしていました。
まず、画面が横に大きくなったのがハンドル操作に影響を与えたのかと思い、ゲーム画面サイズをノーマルに戻しました。
それでもおかしかったのでレースの録画停止。
そして、最終的にHDDレコからの出力が遅延の原因だと判明し、テレビにケーブルを繋ぎ直すことで、ようやく普通に走ることが出来ました。

結局、このあとにもう2戦ほど走りましたが、気付いたのは2戦目終了間際だったので、それまでは散々な内容となっています。
というわけで、テルヲさんと絡むどころか、一人でパニクっていました。
事前チェックは重要だなぁと思い知らされましたよ。

あー、リベンジしたいなぁー。

テーマ: マリオカートWii

ジャンル: ゲーム

タグ: マリオカートWii  マリカーフレンド対戦  Wii  ニコニコ動画 

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電撃文庫2010年4月購入作品  

今月の電撃は久しぶりに大漁でした。

電撃文庫10年4月

・『ソードアート・オンライン4 フェアリィ・ダンス
シリーズ第4巻。
凝った設定の割に、サクサクとストーリーが進むのはちょっと勿体無いような。
ああ、そういうのはアクセル・ワールドでするつもりなのかな。

・『とらドラ・スピンオフ3! 俺の弁当を見てくれ
1年振りの新刊は最終巻。
もはや懐かしささえ感じますが、また竜児たちの話が読めるのは素直に嬉しい。
じっくり噛みしめて読みたいと思います。

・『偽りのドラグーンⅢ
地味に注目しているファンタジー作品、第3巻。
本屋で明らかにこの作品だけ入荷が少なく、残り一冊しか置いていませんでした。
もっと売れて欲しいなぁ。

・『バッカーノ!1710 Crack Flag
7年以上も続いている長編。
未だ追いついていませんが、最新刊は逐一購入しています。
最後はどのように完結するのか、全く想像がつきません。

・『死想図書館のリヴル・ブランシェ
KeGさんのイラスト見たさに表紙買い。
博打が当たればデカイのだけれど、この作者の本は評判すら知らないんですよね。
新鮮な気持ちで読めると思えればアリかな。

殺戮ゲームの館 上下巻」は元々購入予定だったものの、積本が多い関係で様子見していました。
しかし、思いのほか評判がいいので手に入りづらくなる前に買ってきました。
メディアワークス文庫は売っていないところも多いですからねぇ。

最近掃除してラノベの棚を拡張したけれど、この調子だとまたすぐに置き場所を考えないといけくなりそう。

テーマ: ライトノベル

ジャンル: 小説・文学

タグ: 電撃文庫購入記録 

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ソードアート・オンライン3 フェアリィ・ダンス 

ソードアート・オンライン〈3〉フェアリィ・ダンス (電撃文庫)ソードアート・オンライン〈3〉フェアリィ・ダンス (電撃文庫)
(2009/12/10)
川原 礫

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読書期間:2009/12/10~2009/12/12

【評価……B+
発想 ★★★★★★★★☆☆
 … 8
設定 ★★★★★★★★☆☆
 … 8
物語 ★★★★★★★☆☆☆
 … 7
人物 ★★★★★★★☆☆☆
 … 7
文章 ★★★★★★★★☆☆
 … 8
挿絵 ★★★★★★★☆☆☆
 … 7
SF ★★★★★★☆☆☆
 … 7

禁断のデスバトルMMO『ソードアート・オンライン』から現実世界に戻ってきたキリト。彼は攻略パートナーであり、想い人であるアスナのもとに向かう。
しかし、結城明日奈は、あの悪夢のゲームからまだ帰還していなかった。
困惑と絶望に包まれるキリト。唯一の手がかりは、鳥籠の中で佇む≪妖精姿≫のアスナという謎の画像データのみ。どうやら彼女は、高スペックVRMMO≪アルヴヘイム・オンライン≫というゲーム内に囚われているらしい。
キリトはアスナを救うため、飛翔する妖精プレイヤーたちが交錯する≪ALO≫に飛び込んでいく……!!WEB上でも屈指の人気を誇った『フェアリィ・ダンス』編、スタート!!

【感想】<前巻までのネタバレがありますので、ご注意ください>


現実世界と仮想世界がリンクし始める、シリーズ第3巻。

タイトルのMMO「ソードアート・オンライン」での日々は、1巻の本編と2巻の短編で終了しているのにも関わらず、どのように続きを作るのかと思ったら全く別の新しいMMOの冒険が始まりました。
SAOがクリアされたのに何故かアスナを含めた数百人がリアルに帰還していない中で、別ゲーム内の画像にアスナと思わしき姿が映っており、彼女を救うためにキリトが再び立ち上がるといった展開です。

面白い……のだけれど、引っかかる点もなきにもしあらず。
SAOはプレイヤーにとっては仮想世界=現実でもあって、リアルに戻れない絶望感や死と隣り合わせの緊張感が伝わってきて非常に燃えました。
それに対して、今回の舞台であるMMO「アルヴヘイム・オンライン」はヌルイんですよねぇ。
それだけであれば物語的に仕方ないの一言で済むんですが、プレイヤーのロールプレイが度を超えていて、違和感を拭えません。
ファンタジー世界の住人になりきりをしているようで、考え方が重かったり言動が痛く感じたりしてしまいます。
もうちょっと裏側に現実があることを考慮に入れて欲しかったなぁと思いました。

そんな棘が引っかかりながら読んでいても面白いと思えるのだから、作品としては本当に良質です。
SAOとは異なるシステムにワクワクさせられたり、アクションシーンの迫力にドキドキさせられたりと、相変わらずエンターテイメント性の高い仕上がりとなっています。

にしても、キリトさんマジぱねぇ。
無双っぷりもさることながら、出逢う女性とフラグを立てまくるとか、天然タラシ度がさらに上昇してるじゃないか。

一方で、居ても立ってもいられない気持ちは分かるけど、下調べもせずゲーム内に飛び込んでいくのはキリトらしくないような気がしますね。
まぁ、SAOと違ってゲーム内の生死がリアルに影響するわけではないからプレイしながら覚えていくのも悪くはないんですがね。
アスナの情報を手に入れたいのなら、もっと他にもイイ方法があったのではないかなと思いました。

義妹の直葉は可愛らしい造形だと思うんですけど、個人的には惹かれませんでした。
世界観の構築などの力量に対して、キャラ設定が弱い作者さんですが、直葉はメインヒロインのアスナよりも丁寧に恋心に揺れる様子が描かれていて良かったと思うんですよ。
しかし、妹属性がないためなのか、萌えは湧き立ってこず……。
例えばこれが同級生キャラであれば悶えていたんだろうなぁ。分かりやすい性格だな自分。

1巻の頃からそうだけど、挿絵の指定が少しズレている気がする。
いやまぁ、サービスシーンは大事だし嬉しい気持ちもあるけれど、いくらなんでもストーリー的に関係なさすぎでしょw

何やら文句が多い感想になってしまいましたが、非常に楽しんで読ませてもらいました。
次でフェアリィ・ダンス編は完結ということなので、盛り上がりに期待です。

新しい舞台について的確なタイミングで説明が入るためストレスを感じさせません

テーマ: ライトノベル

ジャンル: 小説・文学

タグ: 書評  ソードアート・オンライン  川原礫  abec  評価B+ 

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俺の妹がこんなに可愛いわけがない4 

俺の妹がこんなに可愛いわけがない〈4〉 (電撃文庫)俺の妹がこんなに可愛いわけがない〈4〉 (電撃文庫)
(2009/08/10)
伏見 つかさ

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読書期間:2009/12/8~2009/12/10

【評価……B
発想 ★★★★★★☆☆☆☆
 … 6
設定 ★★★★★★★☆☆☆
 … 7
物語 ★★★★★★★☆☆☆
 … 7
人物 ★★★★★★★☆☆☆
 … 7
文章 ★★★★★★★☆☆☆
 … 7
挿絵 ★★★★★★☆☆☆☆
 … 6
コメディ ★★★★★★☆☆☆
 … 7
パロディ ★★★★☆☆☆☆☆
 … 5

「人生相談、次で最後だから――」
妹・桐乃から突然の最後通告をされたものの、あの野郎、肝心の相談内容については何も言ってきやしねえ。
一方俺は、あやせの相談にのってやってコスプレ大会に同伴したり、久しぶりに麻奈美を家に呼んだらとんでもねーことになったり、沙織が開いた「ケータイ小説発売記念パーティ」に呼ばれて行ったら、何故か桐乃や黒猫やらがメイドのカッコして出迎えてきたりと騒々しい日々を送っていた。
そのうち段々と俺も、あれは聞き間違いだったのかもなぁなんて思い始めていたんだが……。

【感想】<前巻までのネタバレがありますので、ご注意ください>


オタク妹と距離の取り方how to本としても活用できる(?)人気シリーズ第4弾。
終わりが近いと思っていたら、どうやらまだまだ続くようです。
そりゃまぁ、結構売り上げいいですから当然か。

不思議と面白いんですよね、このシリーズ。
本来であれば、糞生意気な妹の桐乃に腹が立って感想どころではなくなりそうなものですが、読み終わってみると苛立ちだけではなく面白かったなという充実感もあるんですよ。
このバランス調整はお見事です。

短編仕立てとなっており、適度が長さが読みやすいのも長所の一つでしょう。
ラノベの中には会話ばかりでページ数はあっても文章量が少ないものもよくありますが、この作品はそこそこ読み応えもありつつサクサクと読めます。
一人称というのも大きなポイントかもしれませんね。

基本的な流れはいつも通りなのですが、終盤に物語が急展開しています。
次巻への引き方が素晴らしく、新展開に期待の持てる内容となっていますね。
さすがに似たようなエピソードが続きすぎていたので、イイ頃合いだったかと思います。

ちなみに、今後のルートを決める読者投票のアンケートが物凄く不評ですが、個人的にはどうでもよかったり。
この手の話だと、桐乃と微妙に仲良くなってお終いという無難な展開が多いので、予想を裏切ってくれると嬉しいな。
ただ、恋愛的な意味では京介の相手は麻奈美以外考えられませんがね。
黒猫も可愛いとは思うけれど、今の距離がベストだと思う。
桐乃?……あるわけがない。

オタ妹の影響で順調に知識を蓄えていっている兄貴が面白可笑しくて可愛らしい

テーマ: ライトノベル

ジャンル: 小説・文学

タグ: 書評  俺の妹がこんなに可愛いわけがない  伏見つかさ  かんざきひろ  評価B 

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ごくペン! 

ごくペン! (MF文庫J)ごくペン! (MF文庫J)
(2009/10/23)
三原 みつき

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読書期間:2009/12/6~2009/12/7

【評価……C+
発想 ★★★★★★☆☆☆☆
 … 6
設定 ★★☆☆☆☆☆☆☆☆
 … 2
物語 ★★★★★☆☆☆☆☆
 … 5
人物 ★★★★★★☆☆☆☆
 … 6
文章 ★★★★★★☆☆☆☆
 … 6
挿絵 ★★★★★☆☆☆☆☆
 … 5
バカ ★★★★★★★★☆☆
 … 8
ラブコメ ★★★★★★☆☆☆☆
 … 6

偏差値70オーバーのぼくこと五十嵐真太郎がバカの殿堂として名を馳せる毒マムシ学園に転校したのは重大な理由がある!
一緒に東大に入ろうと約束した幼馴染みの権田原凛子がこの学園に通っているという噂を聞いたからだ!
想像以上に古風で脳天気なヤンキーの吹きだまりだが、ツッコミどころ満載のおかしな彼らに思わずツッコミを入れまくっているうちに、ぼくはヤンキーたちから崇められるようになってしまった。
そして再会した凛子は――なぜか私設極道の女親分になっているぅ!?
明朗にして軽快に魅せる第5回新人賞審査員特別賞受賞作!!お披露目にござんす!!

【感想】


第5回MF文庫Jライトノベル新人賞、賞審査員特別賞受賞作。
おバカな仁侠ラブコメディを期待して購入してみました。

エリート街道まっしぐらだった主人公・五十嵐真太郎が、昔に離れ離れになってしまった幼馴染みの権田原凛子を追いかけてヤンキー高に転校したら、彼女は極道の女親分になっていた……というメチャクチャなお話。
まず、唯一の常識人であるはずの真太郎が、事前に情報収集をろくにせずに転校を決めてしまう時点でおかしいのだけれど、この作品においてその程度は些細なことです。

ボケまくるヤンキーに片っ端からツッコミを入れる展開かと思いきや、ボケ倒しでツッコミが間に合ってねえw
これはこれで面白いけれど、読んでいると徐々に社会の常識を忘れていってしまいそうになります。

バカにも色々な種類があります。
たとえば野球バカといえば、年中野球のことばかり考えている人のことを指し、見下しているわけではなく呆れを通り越して感心するといった褒め言葉です。
昨今バカ小説が増えましたが、方向性が馬鹿馬鹿しいだけで愛のあるお馬鹿キャラ達が登場するものがほとんどだと思います。

しかし、この本に出てくるキャラは違います。
非常に残念なことに知能的な意味でバカです。
公立毒マムシ学園という名前からも明らかにアウトだし、通う学生はヤンキーとレディースとヤクザしかいません。
というか、この作品内で生徒とか学生という表記は果たしてあっただろうか。
全てヤンキーかヤクザでまとめられてしまっていた気がします。

無茶苦茶さに振り落とされずに勢いで楽しめたら勝ち。
設定を気にしたり深く考えては負けです。
カオスや超展開が好きなら、この強引さは笑いを誘われるのではないでしょうか。
個人的には、ここまで突き抜けていると清々しいと感じましたw

意外にもテーマはしっかりと練られているので、物語の根幹はへし折られることはありません。
ただ、如何せん設定やストーリー展開がぶっ飛んでいるので、途中からどうでもよくなってきたりしますw

「魁!!クロマティ高校」のようなヤンキーたちのシュールなコメディ、または「瀬戸の花嫁」のテンポ抜群の極道コメディのようなものを期待していましたが、さすがにそこまでの域には達していませんでしたね。
そこそこ楽しめたけど、ラストの超展開のおかげで設定が崩壊しまくっているので、続きが読みたいとはあまり思えないなぁ……w

ヤンキーとヤクザのおバカな学園抗争にラブコメ要素が融合された物語

テーマ: ライトノベル

ジャンル: 小説・文学

タグ: 書評  ごくペン!  三原みつき  相音うしお  評価C+ 

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ロウきゅーぶ!③ 

ロウきゅーぶ!〈3〉 (電撃文庫)ロウきゅーぶ!〈3〉 (電撃文庫)
(2009/10/10)
蒼山 サグ

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読書期間:2009/12/4~2009/12/6

【評価……B-
発想 ★★★★★★☆☆☆☆
 … 6
設定 ★★★★★★☆☆☆☆
 … 6
物語 ★★★★★★☆☆☆☆
 … 6
人物 ★★★★★★☆☆☆☆
 … 6
文章 ★★★★★★★☆☆☆
 … 7
挿絵 ★★★★★★☆☆☆☆
 … 6
ロリ ★★★★★★☆☆☆☆
 … 6
スポコン ★★★★☆☆☆☆☆
 … 5
ラブコメ ★★★★★★☆☆☆☆
 … 5

プール開き目前な本格的な夏到来。いまだ慧心学園バスケ部のコーチを続ける昴は、試合という新たなる壁にぶち当たっていた。そんな中、一人泳げずに悩める愛莉。これを克服することでセンターとしての精神的成長を促すためにも、昴は文字通り一肌脱ぐことにしたのだが、
「――さーて、今のうちに脱ぎ脱ぎっと」
「いいから早く服を着なさい今すぐにっ」
「ううっ。やっぱり……恥ずかしいかも」
「おー、じゃあひなはこあらあたーっく」
「だ、だめだよそんな格好でこんなっ」
違う壁が昴の前に立ちはだかるのだった。そして、そこに忍び寄る女の影が――!?
悩み多き少女たちに翻弄されまくりなさわやかローリング・スポコメディ③!

【感想】<前巻までのネタバレがありますので、ご注意ください>


高一男子が女子小学生バスケ部を指導する物語、第3弾。
改めて説明すると、犯罪臭がただ事じゃないっすね。

表紙で察しがつく通り、今回は愛莉が主役の話です。
また、前回顔見せのみの登場であった幼馴染・も本格的に絡んできます。
うーん、微妙なお年頃の相手は神経使うよなぁ……。

とにかく、ロリ描写があざとい。
明らかに狙いを定めた描き方で、読者層をより絞っているようにも感じられます。
初期の頃からそうだったんだけど、ロリハーレムである事実を再度実感されられました。
スポコン作品として読み始めた者としては、付いて行くのが辛くなるレベルですねぇ。

ラブ要素が増えたおかげで、昴の鈍感っぷりも目についてきたなぁ。
ラノベやギャルゲーなどのハーレム系主人公にありがちな女の子の恋愛感情に想像が追い付かないタイプで、正直あまり好きではありません。
勘違いをするタイプは好きなんだけどなー。
世話焼きな幼馴染みの行動原理がちっとも理解できていないのは、少しイラッときます。

お節介な幼馴染みは度が過ぎると鬱陶しく感じるものですが、葵にはそういう感情は――多少思うところはあるものの――あまり湧きませんでした。
それ以上に、昴が酷さが目立つからです。
智花たちのことを大事に思う気持ちは分からなくもないですが、自分や自分を大切に考えてくれる人のことを蔑ろにする姿勢はいただけません。
バスケ部コーチとしての範疇を超えすぎた行動がどうにも腑に落ちないんですよねぇ。

文章が読みやすいこともあり、読書中は何だかんだで楽しめていますが、時間が経つごとにしっくりとこない部分が多かったなぁという思いが強くなりますね。

それにしても、各所でこの巻の感想を読んでみるとビックリするほど意見が割れていて面白い。
しかも、そのどれもが共感できます。
葵の悪役が賛否両論だったり、燃えから萌えへの移行に戸惑いを見せたり、どこに注目するかで評価が変わる巻だったということなんでしょうか。

スポコンからラブコメ寄りに変化してきているロリ・コミュニケーション

テーマ: ライトノベル

ジャンル: 小説・文学

タグ: 書評  ロウきゅーぶ!  蒼山サグ  てぃんくる  評価B- 

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ひだまりスケッチ×☆☆☆ 第12話「7月12日 みつぼし×リコピン」  

ひだまりスケッチ×☆☆☆の最終回の感想です。

予想通り最後のラジオ体操はヒロも寝ぼけながら参加し、全員揃いました。
このくだり、必要だったのかなあ?
毎回冒頭で尺を取っている割には最後までたいして話も広がらず、面白さが伝わりづらかったです。

オリジナルエピソードによる最終回は、平和なひだまり荘の一日を描いたものでした。
いつしか植えたトマトを収穫して、みんなで美味しく頂いちゃおうというお話。
トマトってこんなにすぐに育つものだとは知りませんでした。

平和なのはいいんですけど、あまりに普通すぎて起伏が無く、淡々としすぎてたような……。
作画も崩れている場面が目立ち、最終回なのに一番微妙ってどういうことだよw

方向性は間違っていないんですよ。
四コマ漫画原作らしい畳みかけるようなリズム感のあるボケとツッコミの応酬だけではなく、優しさで包みこまれるかのような雰囲気もこの作品の売りですから。
皆で楽しく一つのことに励む姿ってのは、微笑ましい気持ちにさせられます。
人数が6人になってしまうと、やっぱり一人一人の描写が減ってしまうので味気なく感じてしまうのかな。

今期は作画崩壊とまではいかなくとも崩れる回がいくつかあったものの、アニメとしての面白さは見事なまでに安定していましたね。
期待通りの面白さで、最初から最後まで楽しく見ることができました。
オリジナル回も原作回とはまた違った味があり、抵抗感もなくすんなりと受け入れられましたね。
新一年生コンビも可愛く表現されていたと思うし、大きな不満点は見つかりません。
あ、最初の数話のOPとEDが間に合わなかったのだけはマイナスかなw

スケジュールが厳しい中、スタッフのみなさんお疲れさまでした。
ほぼ確実にあるであろう4期を今から楽しみに待っていますw

テーマ: ひだまりスケッチ×☆☆☆

ジャンル: アニメ・コミック

タグ: ひだまりスケッチ  ひだまりスケッチ×☆☆☆  ひだまりスケッチ×☆☆☆(アニメ話感想)  2010年放送開始アニメ 

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バカとテストと召喚獣 第13問「バカとテストと召喚獣」  

バカテス最終回。
2期決定がエイプリルフールの嘘ネタなのかどうか見抜けなかったので、様子見してたら感想が遅くなりましたw
1クールだと、やっぱりあっという間に終わりますね。

前回、2回目のAクラスとの戦いは優子の不意打ちで決着となり、敗北してしまったFクラス。
それでも納得できない明久は、ババア長に再戦を申し込む……という流れ。

うーん、再戦したかったのなら、AクラスからFクラスに宣戦布告すればいいのに。
3ヶ月ルールは試召戦争を仕掛けることができないだけで、受けて立つことはできるんだからさ。
それとも、ルールそのものを改変したってことなんでしょうかね。
この都合の良さは、モヤッしたものが残りますなぁ。

オリジナル話なので笑いの威力はイマイチでしたけど、それほど悪くはなかったと思います。
明久がテストの回答を正解し続けるのはやりすぎでしたが、オチがまさかのストライカー・シグマⅤは面白かった。
大化の改新ネタや、姫路が名前を消す展開などは丸わかりだっただけに、唯一意表を突かれて笑ってしまったところでしたね。

しかし、あれだけアニメでは優遇されていた久保君と美晴が何故か出てきませんでしたね。
愛子や葉月は出てきたのに。
最終回だからこそオールスターでも良さそうなものなんだけどな。

放送終了と同時に2期制作決定を発表するぐらいなので、評価はされているんでしょうね。
DVDやBDが発売前ということを考えると、結構凄いことだったりするんじゃないでしょうか。

個人的な総評としては、勿体無い&中途半端というワードが真っ先に思い浮かびます。
この作品をとある食材と例えると、原作は食材を無駄にせず使いきっているのに対し、アニメでは旨みのある部分を虫食いのように切り取って調味料をふんだんに使用した料理のような印象を受けました。
全くの別料理なので比較するのはおかしいことなんでしょうが、原作の味を知っていると小言を言いたくなってしまうものです。
アニメ単体で見れば面白くも見えますが、あと先考えない贅沢な使い方をしていて、原作厨としては煮え切らない気持ちにさせられました。
また、オリジナル展開やパロネタや天丼ネタが多すぎて、作品の本質であるギャグが微妙だったりしたのも残念なところです。

もっと原作に沿うように丁寧に作って欲しかった、というのが率直な意見です。
2期制作するのでしたら、なおさらです。
何度も言っていますが、もっとブレイクしておかしくなかった作品だと信じています。
まぁ、原作厨の戯言だと思ってもらっても構いませんがねw

出来によってはDVDを買おうかなと思っていましたけど、スルー決定だなぁ。
それでも、そこそこ楽しんで見ることが出来たので、良かったと思うべきかな。

テーマ: バカとテストと召喚獣

ジャンル: アニメ・コミック

タグ: バカとテストと召喚獣  バカとテストと召喚獣(アニメ話感想)  2010年放送開始アニメ 

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注意力散漫な僕がPS2版ドラクエ5を初プレイ実況 Part1 

ニコニコ動画にて動画をうpされている実況プレイヤー・しまうまさんのドラクエシリーズ実況動画を紹介したいと思います。

元々、ドラクエ5の初プレイ実況動画を見たいなーと思い、面白そうな動画を探していた時に見つけたのがキッカケです。
しかし、見つけた当時はドラクエ動画は7→4→5という順にうpされていて、途中から入るのは嫌だったため頑張って最初から見始めました。
いくら好きな作品とは言え、1本20~30分の動画を300本ほど見るのは大変でした。
3ヶ月以上かかって、ようやく今日最新の6の動画まで追いつきましたよ。

7がドラクエ初プレイということもあり、最初は呪文の名前も知らない状態で、初々しい姿が楽しめます。
RPGそのものにもあまり慣れていないのか、詰まるケースも多くありましたが、そこはご愛嬌。
あと、誰しもそうなんですが、同じ言い回しを繰り返す傾向が強く出ていますね。
しもうまと呼ばれる下ネタに走るときも少なくないですが、エロいというより軟派なだけなので抵抗感はなく、動画内での笑いのパターンとなっています。

たまに喋りが長くて話が進まなかったりしてコメントに突っ込まれることもありますが、そのおかげもあってか感情移入をするタイプで物語を深く理解してくれるところは共感を覚えますね。
勘違いも多いけれど、それはそれで面白いしw
記憶力に定評のある(5では何故か忘れっぽかったけど)実況者さんってのは珍しい気がします。

地元が同じ三重県ということで言葉のアクセントが非常に聞きなれたもので親近感がわきます。
三重県って、名古屋よりも関西弁に近いんですよねー。

現在プレイ中の6は、どのような反応をしてくれるか楽しみです。

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