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明日へと続く記憶

漫画、アニメ、ゲーム、音楽、ライトノベルの感想を書いたり、絵を描いたりしています。

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学校を出よう! Escape from The School 

学校を出よう!―Escape from The School (電撃文庫)学校を出よう!―Escape from The School (電撃文庫)
(2003/06)
谷川 流蒼魚 真青

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【評価……C+
舞台 ★★★★★★☆☆☆☆
 … 6
物語 ★★★★☆☆☆☆☆☆
 … 4
人物 ★★★★☆☆☆☆☆☆
 … 4
文章 ★★★★★★★☆☆☆
 … 7
挿絵 ★★★★★☆☆☆☆☆
 … 5
オススメ度 ★★★★☆☆☆☆☆☆
 … 4

超能力者ばかりが押し込まれた山奥の学校――第三EMP学園。僕は超能力を持っているわけでもないのに、なぜかここにいる。もう六年も。理由は明確。僕のすぐ後ろで今もひらひら回っている女の子の幽霊のせいである。彼女の名は春奈。僕の妹で、六年前に事故で死んだはずなのに、でも死んだ翌日には幽霊になって僕に付きまとい始めた。幽霊の癖に外見はちゃんと成長していまも年相応の姿をしているのだが、問題はその中身で……!兄想いというか、兄離れができていないというか、ブラザーコンプレックスというか……。
さらに第三EMP学園の面々ときたらまったく、超能力者とはどうして揃いも揃って妙な奴ばかりなんだろう――?
……こんな学校、早く出て行きたい!!

涼宮ハルヒシリーズで有名な谷川流さんの電撃文庫デビュー作。
『涼宮ハルヒの憂鬱』と同日に発売された今作ですが、今となっては知名度に大きな開きがありますね。

もちろん、それがイコール本の面白さの差ではありません。
……が。
一巻から強烈なインパクトを与えてくれた涼宮ハルヒシリーズとは違い、微妙と言わざるを得ません。

一番の要因はキャラクターでしょう。
濃いキャラが多く出てきますが、どれもこれも記号的なインパクトはあっても、内面は浅いんですよねぇ。
最初はこんなものでも、どんどん深く掘り下げていくんだろうなという期待は裏切られてしまいました。
おそらく続巻では、もっと魅力的に仕上がっているんでしょうけど、この一冊だけでの判断では、好感の持てるキャラはほぼ皆無だったと言えます。

惜しい素材はいるんですけどねぇ。
宮野とか茉衣子とか、もったいないなぁって思う。
まぁ、二巻以降では、もっと大暴れしてくれる(?)ようなのでそちらに期待かな。

登場人物に魅力を出し切れなかった要因は、主人公にあるような気がします。
話の根幹の事件に大きく関わっていくのに、いつまで経っても当事者の自覚がない。
誰に対しても無関心で、立ち位置や行動の何もかもが中途半端なんだよなぁ。
おかげで、終盤の展開も、流されっぱなしで盛り上がりに欠けてしまいます。
この本で、キョン(涼宮ハルヒシリーズの主人公)の偉大さを知りましたよ。

あと、著者は涼宮ハルヒシリーズでいう古泉にあたる、事象を推察して語る人間が好きなんだなというのが分かりました。
この作品にも、疑似古泉が出てきますよw
しかし、こちらも古泉に似ているはずなのに、つまらないキャラに成り下がっちゃってますね。
古泉は、案外人間味がありますからね、あれでもw

舞台設定はそんなに悪いわけでもないと思います。
涼宮ハルヒシリーズが「主人公が日常の裏で起こる非日常的出来事に巻き込まれる話」ならば、今作は「現実世界で非日常的生活を余儀なくされている主人公の話」ということで、似ている部分があります。

では、何が評価を下げているのかというと、もっとも重要なストーリーです。
きっと構成が悪いんでしょうね。
構成が抜群に上手かった『涼宮ハルヒの消失』が著者の最高傑作として名高いのは、これを読んでいると当然のことだと思えますね。

それでも、この本が微妙程度の評価にとどまっているのは、独特の文章のおかげです。
読み始めたときは、意外と普通だなと思ったのですが、中盤辺りから谷川節が出てきます。
やっぱり、この人の文章は面白いねー。
個人的には、好きな作家の五指に入るくらい程で、今作でも独特な言い回しの表現には楽しませてもらいました。
なので、読んでいる間は、結構楽しんで読めていました。
ただ、冷静に振り返ってみると、褒められる点は少ないので厳しい採点になってしまうんですよね。

イラストに関しては、正直なところ、内容とミスマッチしています。
絵自体は一昔の少女漫画チックで、上手くもあり、それなりに好きな絵柄なんですが、この本には合わないですね。
カラーページの漫画を読んで想起させるものと、実際の内容はかなりかけ離れています。
挿絵があるたび、違和感を抱いて、少し冷めてしまうのが残念でした。

ちなみに、二巻はもう買ってあります。
このシリーズも、よくある二巻目以降から面白い作品らしく、二巻目の題材が興味を惹かれたので、あまり迷うことなく買いました。
好きな作家だからというのも大きいですね。

涼宮ハルヒシリーズが好きな人なら、誰にでも勧められる内容ではないです。
まぁでも、こちらの方が人は選ばないと思いますね。

テーマ: ライトノベル

ジャンル: 小説・文学

タグ: 書評  学校を出よう!  谷川流  蒼魚真青  評価C+ 

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クロッキーは基本? 

新PCでやりたかったこと、その2。
『30秒ドローイングに挑戦!』

昔ほどじゃないですが、少しずつ絵を描くペースが上がってきました。
今まで出来なかった、PCで探した資料を見ながら描くことができるのが大きいですね。
服や装飾品といったアイテムはもちろん、構図なども勉強しながら描けるため、頑張ってみようかなという気になります。

そして、もう一つ、前々からやってみたかったことがありました。
それが、30秒ドローイングと呼ばれるもので、自称絵描き人の間では結構有名なものです。

http://www.posemaniacs.com/pose/thirtysecond.html

これは、人体模型の様々なポージングをあらゆる角度から映し、それを30秒ごとに切り替えていくというものです。
つまり、30秒で人物を捉えて描く勉強方法です。

さっそくとばかりに、実際にやってみたのですが……むずかしっ!
やってみれば分かりますが、とてもじゃないけど、30秒じゃ描ききれませんよ。
基本がなっていないのを嫌になるくらい痛感させてくれます。
時間は10~90秒コースまであるんで、最初は90秒で練習した方がいいかもしれないなぁ。

これを続けていれば画力アップしそう。
でも、続けるのが大変なんだよねぇw

テーマ: イラスト

ジャンル: 趣味・実用

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初めての落書き晒し 

ツンツンメイド


ここのところ、座談会でリクエストを受けつけて絵を描いていることは、このブログを読んでいる人なら知っている人がほとんどだと思います。
今回は、八神さんのリクエストで、ツンツンメイドを描いてみました。

ちょっと前までは、人に絵を見せることに非常に抵抗があったのですが、随分と慣れてきました。
それでも、いつものその場限りでの発表で、大っぴらに見せることには躊躇いがあります。
その理由は明白で、のちに後悔することが目に見えているからです。

一度でもアップロードしてしまうと、消せない過去として残ってしまう。
それが嫌なんですよね、僕は。

でも、そんなことを言っていたら、いつまで経ってもうpできない。
昔の絵を見て後悔するのは、成長の証でもあるわけです。
そうやって、人は上達していくもんなんでしょう。

理屈としては分かっているんですが……どうしても悩んでしまう。
うpしていいものかどうか。
絵を描くたびに、思考のループに陥ってました。

結局、ご覧の通り、絵を公開していくことにしました。
やっぱり自分を変えるには、行動に起こすことが重要なんだろうなと思ったからです。

ようやくこれでスタートラインに立ったところなんだろうね。
もっともっと絵を描いて、いつか自分の絵が一番好きだと誇れるようになりたいなぁ。

テーマ: 自作イラスト

ジャンル: アニメ・コミック

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無限の旋律 

Never7~the end of infinity~サウンドコレクション~Never7~the end of infinity~サウンドコレクション~
(2003/07/16)
ゲーム・ミュージック川上とも子

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クロノ・トリガーのサントラを見つけたとき、同時に発見して、安かったので購入してみました。
僕がプレイしたのはPS版の「infinity」なのですが、内容はほぼ一緒で、BGMには違いがないはずです。

好きなゲーム音楽作曲家というと、すぎやん、光田さん、イトケンなどと並んで阿保剛さんの名前を挙げます。
今は亡きKIDの作曲家で、本当にいい仕事をされるんですよ。
KIDのゲームをしたことがある人なら、BGMの良さを分かってくれるんじゃないかなって思う。
知名度は低いんで名前を聞いたことがある人は多くはないと思いますが、機会があれば聞いてもらいたいなぁ。
気に入ってもらえる曲が、何曲かは見つかると思うから。

メモオフだけではなく、このinfinityシリーズも名曲が揃っています。
その中でも一番のお気に入りが「Magic of true」ですね。
ゲーム後半のシリアスな場面で流れることが多いのですが、オルゴール調のメロディには、何度聴いても涙を誘われてしまいます。
他にも各キャラのメインテーマや、ホラー系のBGMの出来が素晴らしいです。
特に後者は、ただ怖がらせているだけの音楽とは違い、染み込むような恐怖を与えるんですよ。
いい感じに嫌な感じですw

もちろん、音楽に不満点はないのですが、このCDは勧められないかもしれません。
というのも、このCDはPS2版「Never7」のサントラなのですが、PS版「infinity」が発売された時にもサントラが出ているんですよ。
そちらは、CDオリジナルドラマも収録されていて、お得感があります。
まぁ、人によっては逆に邪魔と感じるかもしれませんが、僕はドラマCD好きなので「infinity」のサントラを買えばよかったかなぁと思ったりもしてます。
もし、CDを購入するなら、その点を注意してもらった方がいいかと思います。

インフィニティ/infinityインフィニティ/infinity
(2000/05/24)
ゲーム・ミュージック川島優夏

商品詳細を見る

テーマ: ゲーム音楽

ジャンル: ゲーム

タグ: ゲーム音楽CD  infinity  Never7  阿保剛 

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この日が特別だと信じていたのは遠い昔 

また1つ、歳を取りました。
誕生日というものが、どんどん有難さがなくなっていきますね。

しかし、昔はこの歳になれば、もっと大人っぽくなっているもんだと思っていたんですがねぇー。
未だに色々な面で未熟だなと感じずにはいられません。
結局、いつまで経ってもそんなことを考えながら年齢を重ねていくものなのかもなぁ。

テーマ: 日々のつれづれ

ジャンル: 日記

タグ: 誕生日 

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時を越えた名曲 

クロノ・トリガー オリジナル・サウンド・ヴァージョンクロノ・トリガー オリジナル・サウンド・ヴァージョン
(1995/03/25)
ゲーム・ミュージック

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ずーっと探していたクロノ・トリガーのサントラを、初めて行った書店で発見しました。
もちろん、即購入!
あまりに見当たらないんで、ネットで買うかなと考えていた矢先でしたよ。

クロノ・トリガーといえば、神ゲー中の神ゲーですよね。
ゲーム性やシナリオも評価されていますが、音楽に至っては、今でも一番好きなゲーム音楽にクロノ・トリガーの名前を挙げる人は少なくないくらい語り継がれています。
僕にとっても、スクウェア作品の中では、最も好きなゲームであり、音楽であると言えるでしょうね。
スクウェア作品の音楽といえば、他にもロマサガを筆頭に、FFや聖剣伝説など、数々の名曲があります。
それらと比較して、クロノ・トリガーの凄いところは、1作品だけで神曲が多すぎることだと思うんですよ。

振子時計の音から始まるタイトルBGM「予感」は、壮大さを物悲しさが伝わってきて、当時のことを思い出し涙腺が緩みそうになりました。
雄大なメインテーマ「クロノ・トリガー」は、まさしく作品を代表する名曲です。
オープニングの起床シーンに流れる「朝の日ざし」で優しい気持ちになり、続けざまに流れる「やすらぎの日々」によって穏やかな心を抱かせてくれます。
「みどりの思い出」は、鳥山明のイラストにもある森林での焚火シーンを思い出し、切なくなります。
切なさといえば、「風の憧憬」の右に出るものはないんじゃないかなと思っていますが、きっと賛同者も多いでしょうね。
「カエルのテーマ」「魔王決戦」などの格好いい曲にも、根強いファンが多いですね。
「シルバード~時を渡る翼~」は、ノリのいい曲なのに、未来への不安が入り混じっていて、多面的に聴こえますね。
ラスボス戦に相応しい「世界変革の時」「ラストバトル」の駆け抜けるような爽快感はテンションを上げてくれたもんです。
そして、マルチエンディングが採用されている中でも、別格のエンディング曲「遥かなる時の彼方へ」
明るくも儚げに奏でられるメロディは、物語の終焉が名残惜しくて仕方がない気持ちを加速させてくれました。

本当にね、挙げたらキリがないんですよ。
「時の最果て」「時の回廊」など、まだまだ語りつくせないほどの名曲、神曲が勢ぞろいしています。
ああ、それとゲーム内では使われずに、サントラにしか収録されていない「歌う山」も素晴らしい出来です。
一聴の価値ありです。
この作品で作曲家デビューとは、光田さんをリスペクトせざるを得ないですね。
曲のタイトルのセンスも秀逸ですよねー。

クロノ・トリガーをプレイしたことのある人ならば、確実に損はしないといっていいですよ。
たとえゲーム未プレイでも、聴き込んでしまいそうな名曲が揃ってます。
まだ持っていないという人に、是非買ってもらいたいですね。

テーマ: 日記・雑記

ジャンル: ゲーム

タグ: ゲーム音楽CD  クロノ・トリガー  光田康典 

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仮眠スキル消失の危機 

ここのところ、2,3時間だけの仮眠を何度か試して、いずれも失敗に終わっております。
爆睡した結果、こんな時間になってしまうわけです。
目覚ましをかけていても起きれないとは、僕も落ちぶれたもんだ……。

テーマ: 雑記

ジャンル: 日記

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神様のメモ帳 

神様のメモ帳 (電撃文庫 す 9-4)神様のメモ帳 (電撃文庫 す 9-4)
(2007/01/06)
杉井 光

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【評価……B+
舞台 ★★★★★★★☆☆☆
 … 7
物語 ★★★★★★★★☆☆
 … 8
人物 ★★★★★★★★☆☆
 … 8
文章 ★★★★★★★☆☆☆
 … 7
挿絵 ★★★★★★★★☆☆
 … 8
オススメ度 ★★★★★★☆☆☆
 … 7

「ただの探偵じゃない。ニート探偵だ。世界を検索し死者の言葉を見つけ出す」
路地裏に吹き溜まるニートたちを統べる《ニート探偵》アリスは言った。
高校一年の冬に僕と同級生の彩夏を巻き込んだ事件、都市を蝕む凶悪ドラッグ《エンジェル・フィックス》――すべての謎は、部屋にひきこもる少女探偵アリスの手によって解体されていく。
「真実はきみの平穏を破壊する可能性がある。それでも知りたいかい?」
僕の答えに、普段は不真面目なニートたちが事件解決へと動き出す!
情けなくておかしくて、ほんの少し切ない青春を描くニートティーン・ストーリー。

あらすじと最初の1ページ目だけ読んで買った今作は、見事に僕の予想を超える良作でした。
ニート探偵という単語が、興味を惹かれた第一要因です。
神宮寺三郎のような渋くてダンディな探偵が可愛らしいロリっ子と一緒に事件に巻き込まれながらも解決に導いていく、という想像は、かすりもしてませんでしたがw

奇抜な設定かと思いきや、主人公はそこら辺にいる一介の高校生。
前半は、予想に反して、よくある学園青春ドラマ主体に話が進みます。
広義的にニートである若者たちの日々は、少し羨望の目で見てしまいそうなくらい楽しそうに見えます。

だからこそ、中盤から後半のシリアスな展開には、前半との落差に衝撃を受けました。
ニートですらないただの高校生が、もがき苦しみ、ボロボロになって、ようやく進むべき道を見つけ出す姿は感動します。
一歩間違えればヘタレと思われそうな主人公のナルミに、感情移入している自分がいるんですよね。
確かに、鬱な展開が続くんで、その気持ちは分かります。
でも、それだけではなく、文章の導き方が上手いおかげで、同調しちゃってるんだろうなぁと感じます。
他の登場人物も、反感を買う恐れのある要素を、逆に魅力に転じさせています。
この辺り、作者上手いです。

キャラクターのインパクトとして一番強いのは、やはりニート探偵であるアリスかな。
ロリなボクっ娘のツンデレ風味がお好きな人は、アリスに萌えられるかと思いますw
しかし、誰が何と言おうと、僕は彩夏が一番好きですけどね、ええ。

やっと、お薦めできるラノベかなって思う。
全体的にバランスがよく、しっかりと世界が作られているため、イメージしやすく、話を把握しやすいですね。
終わりの見せ方にも、僕は満足できました。

この調子で2巻にも手を出したいところなんですが、微妙に評判が悪そうなのが気になっています……。
1巻だけでも、綺麗にまとまっていると感じますし、蛇足っぽくなっていなければいいのですが。
まぁ、それを自分の目で確認するためにも、そのうち買ってきて読もうと思います。

テーマ: ライトノベル

ジャンル: 小説・文学

タグ: 書評  神様のメモ帳  杉井光  岸田メル  評価B+ 

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神栖麗奈は此処に散る 

神栖麗奈は此処に散る (電撃文庫)神栖麗奈は此処に散る (電撃文庫)
(2006/01)
御影 瑛路

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【評価……B
舞台 ★★★★★★☆☆☆☆
 … 6
物語 ★★★★★★☆☆☆☆
 … 6
人物 ★★★★★★☆☆☆☆
 … 6
文章 ★★★★★★★☆☆☆
 … 7
挿絵 なし
オススメ度 ★★☆☆☆☆☆☆☆☆
 … 2

純聖和学園の前生徒会長であり、おかしいくらい美しい存在。学園における「絶対」であり、指針、法律、目標、そして救いだった存在――――
――――神栖麗奈。

彼女は此処にいた。
そして、此処で散った。
それが全ての始まりだった――。

『神栖麗奈は此処にいる』続編登場。

他にも読む本が5冊ほどあったにも関わらず、どうしても続きが読みたくなってきたので先に買ってきました。
神栖麗奈は此処にいる』より過去のお話といったら、前作を読んだ人なら分かるかと思います。

内容に触れると即ネタバレになるのは相変わらず。
しかし、中身は前作とはガラリと変わった印象を受けます。
その理由は、女子高という閉鎖的な空間で物語が進むからだと思われます。

前作とは違い、今回は構成がイマイチ。
これまた作者のあとがきを読むと分かるんですが、この作品は相当の難産だったようです。
読み終わった後、道理でと思いました。

ちょっと話がズレますが、この著者のあとがきが好きです。
最近のラノベのあとがきは、どうでもいい作者の近況だけしか書いてないことが多々ありますが、この方はちゃんと作品について語ってくれています。
当然のことなのかもしれませんが、今では稀少と言っていいくらいですからね。
やっぱり、物語を読み終わって感慨耽っている直後に読むあとがきは、こうでなくっちゃと思います。

閑話休題。
前回の長所だった部分が、少々薄れている気がします。
構成力しかり、登場人物しかり、読みやすさしかり。
あとは、怖さがなくなってしまったのが一番残念だったかもしれない。
ああでも、“神栖麗奈”に限れば、好感度がちょっぴりアップしたかも。

今回も前回同様全四章仕立てになってて、プロローグとエピローグがついています。
「神栖麗奈」シリーズの締めとして用意されたであろう四章は、非常に期待の持てる入り方でした。
ですが、残念ながら、話の展開が強引すぎたおかげで、途中から勿体ないことになっています。
急がずに、もっとページ数を割いて書けばよかったのになぁって思う。

前作とは若干ながら雰囲気が違うので、同じようなものだと思って読むことはできません。
前作を読んだからといって、どうしても読んでおいた方がいい!という程ではないかと。
それでも“神栖麗奈”のことを知りたければ、読んでみるのもありかと思います。

テーマ: ライトノベル

ジャンル: 小説・文学

タグ: 書評  神栖麗奈は此処にいる  御影瑛路  評価B 

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神栖麗奈は此処にいる 

神栖麗奈は此処にいる (電撃文庫)神栖麗奈は此処にいる (電撃文庫)
(2005/12)
御影 瑛路

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【評価……B+
舞台 ★★★★★★★★☆☆
 … 8
物語 ★★★★★★★☆☆☆
 … 7
人物 ★★★★★★☆☆☆☆
 … 6
文章 ★★★★★★★☆☆☆
 … 7
挿絵 なし
オススメ度 ★★☆☆☆☆☆☆☆☆
 … 2

彼女は、【わたし】の親友。陸上部に所属していて、クラスは違うけどいつも一緒に下校している親友。彼女は、【僕】の家族を殺した憎い仇。僕は彼女を許さない。僕の家族を殺してなおのうのうと生きている彼女を許さない!
彼女は、【わたし】の仲間。人型エネルギーを消すため……世界の危機を救うために一緒に戦う仲間。
彼女は、【俺】の……
彼女は、いつもおかしいくらい美しい微笑みを浮かべている。
彼女は、【あなた】にとっての、何……?

これは……面白い。うん。
間違っても「楽しい」ものではないけれど、ここ最近の中では、一番面白く読めました。
残念ながら惜しい部分もあったのでBランクにしましたが、最後までAランクを付けるべきか悩みました。

さっそく感想を述べたいところなんだけど、この本はネタバレなしでは語り難いんですよね。
物語は、決して先が読めないというものではなく、むしろほとんど予想通りの展開に進んでいきます。
それなのに、いつの間にか、ボタンをかけ間違えていて、作者に主導権を握られているような感覚を覚えます。
結末は予想どおりなのに、予想とは違う解釈の仕方を自分自身がしていることに、驚いたりもするんですよ。
いいように誘導されてます。

この人の文章は強調点を多用するのですが、これは人によっては邪魔臭く感じるかもしれません。
でも、僕は文章に深みを与えられているように感じて、徐々にその魅力に引き込まれていきました。

著者の御影瑛路氏のデビュー作『僕らはどこにも開かない』もそれなりに面白かったですが、これは確実に作家としてのレベルが上がってますね。
最も注目すべき点は、全四章とエピローグからなる構成でしょうか。
あとがきで著者が語っているように、しっかり考えられているなと感じられます。

キャラクターは人間味が溢れていて、感情移入はしにくくても、想像するのは容易かった。
この間読んだ『嘘つきみーくんと壊れたまーちゃん』の主人公が、精神破壊されている部分があって読みにくかったのと比べると、対照的でしたね。

読みやすさといえば、情景描写が少ないのも理由の一つでしょうか。
この作品には、あまり必要ないように感じますので、その選択は正解だったと思います。
その分、内面を深く書かれていますが、しつこさは感じさせません。

ちなみに、この著者の本は、ラノベにも関わらずイラストが一切ありません。
上記のデビュー作は、電撃文庫初のイラストなしの作品でした。
今回もそれを継承している形なのですが、それがより一層想像力をかきたてる結果に繋がっています。
正直なところ、前作はイラストなしにする意味が薄かったですが、今回は成功だったと思いますね。
まぁ、それはそれで、ラノベで出す意味がなくなっちゃうのかもしれませんが。

基本的に暗い話なので、好き嫌いが激しく分かれると思います。
危ない方向性へ傾く可能性がある以上、ある程度確固たる自分を持っている人にでないと、この本は勧められませんね。

ひぐらしやスクイズでは、怖いと思ったことない僕も、多少の恐怖を感じました。
久しぶりですよ。想像できる怖さを感じたのは。

理解できるがゆえに、僕にも“神栖麗奈”が感じられてしまう。
幸福の影に不幸があるように、それは誰の近くにも潜んでいる境界線。
もうこの本を読んでしまった僕は、手遅れなんだろうね。

なぜなら。

「――――神栖麗奈は此処にいる」

テーマ: ライトノベル

ジャンル: 小説・文学

タグ: 書評  神栖麗奈は此処にいる  御影瑛路  評価B+ 

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School Days 総評 

ある意味、夏のアニメで一番話題をかっさらったアニメである「スクールデイズ」を見終わりました。
一応毎週録画していたんですが、4話目くらいからは、あえてニコニコ動画で見ていました。
とてもじゃないですが、ニコニコ動画のコメントなしでは見られないものでしたのでね。
最後の展開が知りたくて仕方なかったので、どうしても見たかったんで頑張りました。

もう各地で叩かれまくっていますが、このアニメの登場人物、ろくな奴がいません。
特に主人公の誠。
GooGleで「誠」を入力すると、入力予測として一番最初に出てくる候補が「誠死ね」ってところからも分かるとおり、これ程嫌われているアニメの主人公はいないでしょう。
エロゲ原作アニメのヘタレ主人公と言えば、「君が望む永遠」の鳴海孝之が名高いと記憶していましたが、これはそれを遥かに凌ぎますね……。
まさか、ここまでやるとは思わなかったという意味では、いい意味でも悪い意味でも裏切られました。
まぁ、こういう作品があってもいいとは思いますよ。
ただ、キャラクターは最低な人間ばかりですね、はい。
被害者は言葉くらいでしょうなぁ。

結局、これはグッドエンディングなのか、バッドエンディングなのか、どっちなんでしょうね?
個人的には、前者だと思っているんですけど。
地上波では例の斧少女事件の関連で、放送自粛となった最終回も、思ったよりもあっさりしてたし。
どうせならもっとグロいのがよかったけど、さすがにこれ以上は無理だったんでしょうかね。
DVDだったら、もっと容赦ないんだろうなw
最終回よりも、6~11話辺りの方をR-18にした方がいいんじゃないかなと思いましたよ。

軽く調べたところ、これはほとんど原作通りの展開だったみたいだけど、脚本に穴がありすぎな気がする。
説明不足なところが多くて、何故そういう展開になるのか理解できない場面も多々あった。

特に納得がいかないのは、誠がモテる理由。
異常なくらい好かれいるんですよねぇ。
どう見たってヘタレなのに。
まぁ、エロゲの主人公はこんなもんだと言われたら、返す言葉もなくなっちゃうわけですけど。

どんな理由があったとしても、誠があれだけの非道を重ねているわけですから、100年の恋も冷めるはずなんで、納得なんてできるわけないでしょうけど、かといって、ヒロイン達が誠に惚れている理由を見せないのは失敗なんじゃないでしょうか。
言葉は盲目的なんだろうなというのは何となく伝わってきます。
しかし、世界が、あそこまで誠に固執した理由が分かりません。
そこまでの魅力が、あの誠にあるとは思えないんですよねー。

ところで。
僕は、あまり作品に込められたメッセージというものを重視しません。
作者が創作物に想いを込めるのは、至極当然のことだと思うし、それは正しい姿だと思う。
けれど、それって、つまるところ作り手の自己満足でしかないんじゃないのかな、と思うわけですよ。
受け手がどう感じるかなんて、千差万別ですもん。
だからこそ、共感できる内容だった場合、感動したり意気投合したりするわけです。

何が言いたいかというと、このスクールデイズの原作は、どういう意図で作られたのかなぁ、と疑問に思ってしまったんです。
そんなのもちろん、こういう物語を書きたかったから、という理由なんでしょう。
いつもだったら、そんなこと疑問にも思わないんですが、今回は、思わず考えてしまいました。

……って、ああ、そっか。
今、何となく分かった気がする。

ダーク系の物語は、結構好んで読んでいるんで書きたくなる気持ちは理解しやすいんですけど、ろくでなしの人間ばかりのお話を書きたいという気持ちが分からなかっただからだな。
なるほどね、自分にちょっと納得w

とにもかくにも、短気な人には不向きなアニメなのは確実だと思われます。

最後に、最終回まで見た人にお勧めの動画を紹介します。
メイン声優3名が、最終回について語っている動画です。
僕は、これを見ることで、ようやくこの物語の着地点が見つかりました。
声優やスタッフも色々溜め込んでいたんだなぁというのが分りました。

テーマ: School Days

ジャンル: アニメ・コミック

タグ: スクールデイズ 

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1日48時間制を提案します 

ここのところ、時間が上手く使えません。
寝落ちも頻繁にしていて、どうにかしたいと思っているんですが。
やりたいことだけは、いっぱいあるのに、体が持たないんだよねぇ。
つーか、この時間まで起きているというのに、時間が足りないっておかしいよね。

書きたいネタも1週間分以上はあるというのに、このままじゃネタの鮮度が落ちちゃうなぁ。

テーマ: ひとりごとのようなもの

ジャンル: 日記

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渡り鳥が集いし世界 

新PCでやりたかったこと、その1。
『ラグナロクオンラインのインストール、そして起動』

何度も話してきた通り、僕がROから離れていった最大の原因というのは、BOT増殖に嫌気が差したわけでもなく、ガンホーの対応に怒りを通り越して呆れきってしまったわけでもなくて、重すぎるためという点でした。
いや、もちろん上記のことについては、ROの魅力を大きく損なう要因なのには変わりないんですが、それ以上にストレスが溜まる程の重さだったので、休止することになったわけです。

新PCのスペックを試すのに、これ程恰好のいい代物はないでしょうね。
快適にROがプレイできることを最大の理由として、新PC購入を考えていた時期もあったくらいです。
長年プレイしてきましたから、今までのラグさは体が覚えています。
どれくらい違うものなのか、滅茶苦茶楽しみにしていました。

で、実際に動かしてみた感想はというと……。

世界が違う。

大袈裟でも誇張表現でもなく、本当に見えている世界がまるで違いますよ、コレ!
滑らかに動きすぎてて、ちょっと酔ってしまいそうになるくらいですw
前のがペラペラマンガだとすると、今回のは京アニダンスくらいの差があります(分かり難いかw)
つまりは、レベルが違いすぎるというのが言いたいわけですよ。

これなら楽しくROができるんだろうなー。
……なんだけどなぁー。

一度離れると、たまにやりたくなる気持ちもあるにはありますが、熱意の方はどうしても冷めちゃいますよねぇ。
もう、このままキャラが消えちゃってもいいかなぁと思うようになってきましたし。
男垢を課金したんで、少しはやってみるつもりですが、どれだけするか怪しいもんです。

そういえば。
随分とプレイ人口が減っているのに、驚きました。
この時間のodin鯖で、850人程度でした。
どうやら、ざっと見たところBOTがいないようです。
最近、対策でも行ったんでしょうかね?

どうせ短期間だけでしょうから、いいタイミングで戻ってきましたね。
もしも、もう2年くらい早い段階で、継続して対策し続けていれば、僕や渡り鳥、ROの接続数というのは変わってきたのかなー。

テーマ: ラグナロクオンライン

ジャンル: オンラインゲーム

タグ: ラグナロクオンライン 

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どこまでも進化するドラゴンワールド 

陽射が、10月4日に発売されたばかりの「ドラゴンボールZ Sparking! METEOR」を買ったので、一緒にプレイしました。
本当は自分も買おうかなと考えていたんですが、これで買う必要ないですねw
とはいえ、内容は、かなり充実していて楽しく、自分用に買っても損をしないくらいの出来ですよ。

前作のNEOをやり込んで思ったのが、慣れてくると攻撃パターンの少なさを感じるということでした。
今回のMETEORでは、攻撃・防御の選択肢が増えて、よりゲーム性が高まってます。
超高速で背後に回り込んだり、超接近戦で相手の攻撃を見切って避けたり、コンボのバリエーションが増えたりと、やれることが多いです。
追加攻撃も多く、決まれば爽快感がさらにアップします。
一戦一戦、燃えるバトルを体験できますね。

今現在、ドラゴンボールのゲームの中では、最高のソフトになるんじゃないでしょうか。
キャラクターも、さらに増えて、変身形態も含めれば160人以上出てくるそうです。
個人的には、無印版から多くのキャラが出るのが嬉しい。
アラレやブルー将軍、タンバリン、ナムなど、今までのゲームでは考えられなかったキャラですからねー。
陽射にはストーリーモードを進めてもらって、早くその辺りのキャラを操作してみたいなw

ドラゴンボールが好きなら、絶対に楽しめるといっていいと思います。
それくらい「Sparking!」シリーズは面白いです。
ただし、多少難易度は高め設定のようなので、格ゲーが苦手な人は根気が必要かもしれないです。

あと、PS2版にはなく、Wii版にはネット対戦があるそうで。
Wiiを持っている人なら、Wii盤を購入した方がメリットがあるようです。

テーマ: ドラゴンボールZ Sparking!METEOR

ジャンル: ゲーム

タグ: ドラゴンボール  Sparking!  METEOR  PS2  Wii 

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セットアップ完了 

やっとディスプレイが届きましたので、正真正銘の新PCデビューです!
この記事も、新しいパソコンで書いてますぜー。

セットアップに苦労するかと思ったけど、電源つけるだけなんですね、これ。
でも、何故か今まで使っていたPCがネット接続できなくなっちゃったりしてます(・ω・)
多分、接触不良だろうなぁ。
今までも何度かあったし。
まぁ、またそのうち直しておこう。

さてさて、ちょこっとネットサーフィンをしただけですが、スペックの違いを感じますね。
接続速度は変わらなくても、動画なんかは格段に繋がりがよくなったよ。
同時に作業をしていても、全然重くない(・∀・)
画面も広いから、動画を見ながら、こうやってブログの記事を書くことができるのは嬉しいね。

とりあえず、何から手をつけるべきか迷うね。
後はお気に入りを移して、メッセをインストールして……他に何があったっけ?
ああ、単語登録もしないといけないな。
顔文字をわざわざ手打ちしてるよ、今w

それと、一つ気になるのが、ディスプレイの照度。
上手いこと調節できなくて、目が疲れるんだよね。
長時間使うことになるわけだから、負担をかけないようにしないとっ。

テーマ: 雑記

ジャンル: 日記

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セ・リーグ連覇するのが何と難しいことか 

昨日、巨人が今シーズンの優勝を決めましたね。
中日ファンの自分ですが、素直に優勝おめでとうと言いたいと思います。

だってねぇ……今年の中日は、優勝するべきチームに見えませんよ。
投手陣は安定性がないし、自慢の守備も雑だったしねぇ。
まぁ、それを言ったら、巨人もすごい強いってわけじゃないんだけどさ。
地力だけで粘っていた中日や阪神に苦戦していたくらいだし。

ここ数年、巨人が優勝争いから遠ざかって、分かったことがあります。
前々から、自分はアンチジャイアンツだと思っていたけど、どうやらそうではないらしい。
では、何が嫌だったのかというと、マスコミのジャイアンツ偏重の流れに嫌悪していたんだなぁと。
巨人戦の中継で視聴率が取れなくなってから、随分とその傾向も和らいできたおかげで、僕自身の気持ちも変化していったようです。

とはいえ、悔しくないわけないんでね。
あまり乗り気ではないですが、クライマックスシリーズは見返してやって欲しいもんです。

あと、昨日の段階で優勝が決まったおかげで、ドラフトに変な影響が出なくてよかったかもね。
日本ハム・ロッテ・ヤクルトは勝ち組だよなぁ。
羨ましい。

テーマ: 中日ドラゴンズ

ジャンル: スポーツ

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かけがえのない想い、いつまでも 

10月になると、さすがに秋色が深まってきましたね。
ここ2,3日雨が降ったおかげで、朝は半袖だと肌寒いくらいでしたよ。

秋は物事をするのに適した季節といわれてますよね。
スポーツの秋、読書の秋、食欲の秋などなど。

しかし、僕にとっては、この季節になると別のことを連想します。

そう、それは……メモオフの秋!

今から8年前の1999年9月30日。
初代「Memories Off」が発売されました。
その通称メモオフ1stは、ゲーム開始日が10月1日に設定されており、毎年この時期になるとリアルタイムと同期させてプレイするのが習慣となってます。
特に今年は特別で、曜日も合っているため、絶対にプレイしようと数ヶ月前から考えていたのです。

メモオフに関しては、未だなお語りたいことが山ほどあるから、ちょこちょこブログで書いていきたいと思ってます。
まぁ、1st至上主義な自分は、それ以外で語ることは2ndぐらいですけど。

それにしても、あれから8年か……。
道理で歳を取ったわけだw

テーマ: 美少女ゲーム

ジャンル: ゲーム

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