明日へと続く記憶

アニメ、ゲーム、ライトノベルの感想を書いたり、絵を描いたりしています。

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ベン・トー9 おかずたっぷり! 具だくさん! 香り豊かな欧風カレー弁当すぺしゃる305円 

ベン・トー 9 おかずたっぷり! 具だくさん! 香り豊かな欧風カレー弁当すぺしゃる305円 (ベン・トーシリーズ) (集英社スーパーダッシュ文庫)ベン・トー 9 おかずたっぷり! 具だくさん! 香り豊かな欧風カレー弁当すぺしゃる305円 (ベン・トーシリーズ) (集英社スーパーダッシュ文庫)
(2012/06/22)
アサウラ

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読書期間:2012/6/27~2012/6/29

【評価……A-
発想 ★★★★★★★★☆☆ … 8
設定 ★★★★★★★★☆☆
 … 8
物語 ★★★★★★★★☆☆
 … 8
人物 ★★★★★★★★★
 … 9
文章 ★★★★★★★★☆☆
 … 8
挿絵 ★★★★★★★★☆☆
 … 8
バカ
ギャグ
変態
ラブコメ
燃え
ロリ
 ★★★★★★★★☆☆ … 8
 ★★★★★★★★☆☆
 … 8
 ★★★★★★★★
 … 9
 ★★★★★★★★☆☆
 … 8
 ★★★★★★★★☆☆
 … 8
 ★★★★★★★★
 … 9

 半額弁当争奪バトルに青春を賭けるHP同好会は正月明け、冬の合宿へ向かう。槍水仙の愛妹・茉莉花も同行し、佐藤の心は密かに躍る。しかしその合宿地では元HP部の《大厄の闘牛士》と呼ばれる狼が待ち受けていた。彼は槍水と深い因縁があるのだと言うのだが…。さらに佐藤たちは《ギリー・ドゥー》こと禊萩真希乃とも再会を果たし、田舎のスーパーは激闘の最前線と化す!そんな中、茉莉花と佐藤がゲレンデでアクシデントに遭ってしまい、そして…!?
 雪山に響く狼たちの咆哮!香辛料が青春にピリッと効く、庶民派シリアスギャグアクション、第9巻!!

【感想】<前巻までのネタバレがありますので、ご注意ください>


半額弁当を求めて遥か北へ。
雪をも溶かさんとする情熱で行われる半額弁当争奪戦、シリーズ通算第11冊です。

変態は、レベル上がった!(ぱららぱっぱっぱ~)
……いやいやいや、犯罪じゃねえか、オイ!
この男、やるときはやると思っていましたが、ヤるときもヤりやがる……!

そんなわけで、佐藤の毒牙にかかったのは、表紙を飾る中学生と小学生。
禊萩真希乃槍水茉莉花が再登場した今回は、以前から何度も作中で話題に上がっていた冬の合宿編となります。
HP部が離散したキッカケが、遂に明かされる……と思ったいたのですが、進んでいるようで進んでいないなぁ。

合宿地のスーパーで現れたのは、かつてのHP部の一員である秋鹿雅
とある思惑で槍水に最接近した秋鹿との争奪戦がメインの回となります。

終わって欲しくないシリーズとはいえ、引き伸ばし感も尋常ではないですね。
1巻の頃からの謎が、未だに本題に突入していないんですから。
そろそろ一度決着をつけて、2年に進級した佐藤達の新章を始めてもいいんじゃないでしょうか。
語られていない秘密が、それほど凄いことだと予感させませんしね。

秋鹿サイドの描写も結構な割合を占めているため、早めの段階で何となく彼の考えて読めてしまいました。
それでもなお物語を熱く展開させてくれるところは、さすがというべきですか。
くだらないのに燃えてしまうのが、悔しいどころか嬉しいんですよね。

それにしても、キャラが濃いのなんの。
中でも特筆すべきなのは、やはり幼女・茉莉花でしょうね。
10歳という年齢にして、作中の誰よりもフェロモンを撒き散らしていますよ、この娘。
これを天然でやっているんだから、末恐ろしい。
健気で無防備な幼女を、変態の傍に置いておいたら、そりゃあ間違いの一つや二つ起きても不思議じゃないです。

白粉も佐藤に負けじと成長してますね……変態として。
これまでも女版佐藤とも言うべき行動力でしたが、一歩抜け出した感があります。
果たして佐藤は卒業まで貞操を守り抜くことができるんだろうか……いや、無理そうだなw
佐藤が絡む事象を全てアッチ系に変換できる能力は、防ぎようがないもんなぁ……w
ああ、あと久しぶりに狼としての見せ場があったのが嬉しかったです。
勝率的にも佐藤より上なんだし、そろそろ彼女にも二つ名が欲しいところですね。

ロリルートは犯罪臭が半端ないこともあって、ラブコメ的にはイマイチ萌えられませんでした。
個人的に最もグラリと来たのは、白梅様でした。
ひたすらツンしか見せてこなかっただけに、僅かな隙でもギャップが凄まじいことになります。
佐藤は、もっと彼女との妄想に励むべきだと思うんだ、うん。

真希乃の再登場は嬉しかったですね。
ただのゲストキャラで終わらせず、しっかりと《ギリー・ドゥー》としての活躍を見せてくれました。
彼女は、尽くす女というイメージが強いですね。
男にとっては都合が良過ぎるほどに、イイ女の子ですよ。

再登場が嬉しかったといえば、彼は色んな意味で美味しかったですね。
ネタバレになるので直接的には触れられませんが、彼特有の空気が大好きです。
ギャグ要因としても、燃え要素としても、作品の味を決定付けるスパイスとして見事な配役でした。

他にも遠征先で登場した狼の面々を掘り下げてくれたりと、丁寧な仕事が光ります。
《東北のカナリア》の正体は意外でしたね。
アニメ化されていないエピソードだったので、絵的には確かに見たこと無かったわけですけど。
一本取られたなと思いました。

相変わらず年長者なのにが一番幼く見えますね。
他が分かっていながら黙っているところを変に大人ぶったり、逆に落ち着きがなかったり。
おかげさまで、奢莪の本妻っぷりを見せつけるカマセ犬になりつつあるような気さえしますよ。
過保護なまでに守られる彼女が抱える過去とはなんなんでしょうね。

弁当に限らず食事のシーンは、本当にウマそうだなぁ。
今回は、いつも以上に身近な食べ物が多くて、味を想像しやすかった分、更に胃が刺激されました。
舞台が冬の東北ということもあって、温かい食べ物が非常に美味しそうで、涎が出てきます。
あー、夏バテ解消法として、この本を読むのはいいかもしれませんねw

遠征先キャラ総出演によるハードなギャグと熱い物語が堪能できます

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テーマ: ライトノベル

ジャンル: 小説・文学

タグ: 書評  ベン・トー  アサウラ  柴乃櫂人  評価A- 

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テルミー2 きみをおもうきもち 

テルミー 2 きみをおもうきもち (集英社スーパーダッシュ文庫)テルミー 2 きみをおもうきもち (集英社スーパーダッシュ文庫)
(2011/07/22)
滝川 廉治

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読書期間:2012/3/24~2012/3/26

【評価……B+
発想 ★★★★★★★★☆☆ … 8
設定 ★★★★★★★★☆☆
 … 8
物語 ★★★★★★★★☆☆
 … 8
人物 ★★★★★★★☆☆☆
 … 7
文章 ★★★★★★★☆☆☆
 … 7
挿絵 ★★★★★★☆☆☆☆
 … 6
青春
感動
切なさ



 ★★★★★★☆☆☆ … 7
 ★★★★★★★★☆☆
 … 8
 ★★★★★★☆☆☆
 … 7




 事故で亡くなった二十四人のクラスメイトの最期の想いを背負う少女・テルミー。
 事故を免れた少年・清隆と共に、テルミーはクラスメイトたちの願いを叶えるため、その身に宿った彼らの能力を支えに、走り出す。
 薔薇を育てていた少年が伝えきれなかった想いを届けるために。
 主演女優と脚本家の二人を失った映研部にもう一度映画を作る喜びを思い出してもらうために。
 悲しみとやさしさが奏でる物語、第二章をあなたに贈ります。

【感想】<前巻までのネタバレがありますので、ご注意ください>


亡くなった24人のクラスメイトの最期の願いを叶えるために、残された2人が奔走する物語。
1巻発売からしばらく期間が空いたので、続刊は出ないものだと思い込んでいました。

ここまで仕上げてくるとは。
題材に対して作者の技量が若干届いていないかなと危惧していましたが、モノにしましたね。
物凄く良くなっていることに驚かされました。
なるほど、作者が自信作だと言うだけのことはあります。

魂が抜き取られたという言葉通り、悄然とする大切な人を喪った者たち。
身を切り刻まれるかのような痛みに涙し、ぽっかりと穴が空いてしまったかのような喪失感に茫然とする人々を見ていると、無常さにやりきれない思いが募ります。
そんな彼らに、死者からの言葉が届くことは、一体どれほどの救いとなるのか。
人が人を弔う理由が、残された人たちのためだというのが身に染みて分かります。

もう死んでいると達観しているからなのか、クラスメイトの面々の想いが洗練されていて、ダイレクトに胸に響いてきます。
剥き出しとなった心のおかげで、輝美を媒体として宿ったことが伝わってくるんでしょうね。
ちっとも現実的ではなくても、そう信じさせてくれるだけの想いが詰まっています。

プロローグの話から、心を掴まされました。
孫を失くして自意識が曖昧となっているお婆ちゃんが立ち直ったことが、我がことのように嬉しい。
シンプルながらも、この作品の本質を見事にとらえている導入だったと思います。

園芸部部長の恋物語が描かれる第1~2章、女優と脚本家を失った映研部の立て直しを図る第3章。
ともに読み応えのある内容で、切なくも前を見据えることが出来る素晴らしい話でした。
じんわりと熱をこもった優しさで、哀しみがポロポロと剥がれ落ちていくようです。

それと同時進行で、清隆と輝美にも少しずつ変化が生まれていく構成も狙いは悪くありません。
二人に急接近する少女・保科楓は、唐突すぎて異物感があるものの、やりたいことは分かります。
前回の感想で、主人公役の影が薄いと指摘しましたが、クラスメイトの想いの欠片に影響を受け始めている状態を見ると、積もり積もった最後はとんでもないことになるのではないかなという予感を覚えました。

イラスト担当は七草さん。
1巻より上達していて雰囲気も合っていたと思います。
ただ、折り畳んだカラーページに輝美の尻がデカデカと出るところは考えて欲しかったな。

インパクトのある設定のお陰で、久しぶりに読んでも内容を忘れていませんでした。
次も1年後でも構いませんので、是非とも完結して貰いたいです。

切なさの後に温もりが残る読了感が心に染みわたります

テーマ: ライトノベル

ジャンル: 小説・文学

タグ: 書評  テルミー  滝川廉治  七草  評価B+ 

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ベン・トー8 超大盛りスタミナ弁当クリスマス特別版1250円 

ベン・トー 8 超大盛りスタミナ弁当クリスマス特別版1250円 (ベン・トーシリーズ)(集英社スーパーダッシュ文庫)ベン・トー 8 超大盛りスタミナ弁当クリスマス特別版1250円 (ベン・トーシリーズ)(集英社スーパーダッシュ文庫)
(2011/12/22)
アサウラ

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読書期間:2011/12/24~2011/12/26

【評価……A-
発想 ★★★★★★★★☆☆ … 8
設定 ★★★★★★★★☆☆
 … 8
物語 ★★★★★★★★☆☆
 … 8
人物 ★★★★★★★★★
 … 9
文章 ★★★★★★★★★
 … 9
挿絵 ★★★★★★★★☆☆
 … 8
バカ
ギャグ
変態
ラブコメ
燃え
完成度
 ★★★★★★★★☆☆ … 8
 ★★★★★★★★☆☆
 … 8
 ★★★★★★★★☆☆
 … 8
 ★★★★★★★★☆☆
 … 8
 ★★★★★★★★
 … 9
 ★★★★★★★★
 … 9

 半額弁当争奪バトルに青春を賭けるHP同好会ではメンバーの白粉に元気がないことを気に掛けていた。佐藤達は彼女を元に戻そうと奔走する一方、クリスマスに合わせるかのように『最も最強に近い狼』と呼ばれる猛者、サラマンダーが徐々に街へと近づきつつあるのを警戒していた。そんな中、槍水はHP同好会のメンバーと伝統である聖夜のパーティをしようとしていたのだが、白粉、そして佐藤も奢莪と別の予定を立ててしまっていて大変なことに――!?
 トナカイより多忙な「狼」たちの聖夜!庶民派シリアスギャグアクション、全国の同志へ贈るクリスマス・ギフト!

【感想】<前巻までのネタバレがありますので、ご注意ください>


半額弁当を求めし狼たちの熱き闘いの記録、通算10冊目。
一発ネタかと思われたこのシリーズも遂に大台に乗りましたね。

素晴らしい完成度。
集大成といえる出来にテンションがあがります。

8巻の発売が、ちょうどアニメ最終回の放送タイミングと重なったのは偶然じゃないでしょう。
アニメ効果を期待して仕上げたんだろうなと思いますが、内容もまたお見事でした。
いつの間にか増えた登場人物を総動員させ、かつ一人一人の見せ場も作りつつ、ストーリーも原点回帰させたシンプルながらも力強いものとなっています。
更には、アニメ化されたエピソードから伏線を拾ってくる視野の広さ、構成力の高さは驚きを禁じ得ません。

サブタイトルにある今回の目玉弁当「超大盛りスタミナ弁当クリスマス特別版1250円」のインパクト、涙を浮かべる表紙の槍水先輩、『最も最強に近い狼』ことサラマンダーとの争奪戦を予感させるあらすじ――と、読む前から期待の高まる要素ばかりがこれでもかと並べられています。
作中の季節と発売の季節も合致していて、まさに作者からのクリスマスプレゼントですね、これは。
読んで楽しいセガネタも相変わらずで、ぎゅうぎゅうに詰まった文章の隅々まで美味しく戴けます。
このサービス精神てんこ盛りとなった8巻は、一種の完成形と呼べると思います。

とまぁ、大絶賛しておいてなんですが、欠点もいくつか。
まず第1章のエロ要素について。
詳しい内容はネタバレになるので触れませんが、佐藤の白梅様へのセクハラは度を越していたかなと。
白梅様のキャラは好きですし、佐藤とのやり取りも毎回楽しんでいますが、あれはなぁ……。
正直なところ、興奮しなかったわけではないんですけど、何か違うなーと感じました。

次に、物語の本筋ともいえるの性格について。
先輩ぶって偉そうにしているけれど、実のところ誰よりも子供なのが彼女ですね。
話題に入れないと怒ったり、拗ねたりする精神面は、幼いと言わざるを得ません。
これまではギャップ萌えが効果的で、可愛らしい一面しか見せてこなかった彼女の我が儘っぷりが、逆方向に働いてしまったのが、今回の衝突に繋がりました。
烏頭が腹を立てるのも仕方がない部分はあると思いますね。
佐藤の先輩像は思慕が入り過ぎてて甘く、私情込みの烏頭の方が客観的に仙のことを捉えています。

佐藤や白粉がメキメキと成長をしていっているのに対して、仙はHP部の想い出を引きずったまま。
結局言葉が足りなかったばかりに面倒事になったというのに、最後の最後まで変わらないんですよねぇ。
ラストで感謝でも謝罪でも言葉にして伝えていれば、だいぶ印象は変化したはずなんですが。
まぁ、キャラ的な意味合いでいえば、そんな面倒臭い性格なところが可愛いとも言えるのかもしれませんがね。
賛否両論を生んでしまうような態度だったのは否めません。

佐藤との結び付きでいえば、圧倒的に奢莪に軍配が上がりますね。
そこら辺のカップル以上にベッタリと深部でくっ付いているからなぁ……。
高段位桜桃少年団≪ハイクラスチェリーボーイズ≫が妬むのも致し方がないでしょうw

何気に白粉と仲良くやっているシーンがあるのも面白い。
普段はクリーチャーだと蔑んでいるにも関わらず、油断して女子扱いすると手痛いしっぺ返しを受けるのも定番ですね。
白梅との絡みも含めて、この三角関係はどこを切り取ってもニヤニヤさせられます。

魅力的な女の子は数多くいますが、その中でも一番は何と言っても沢桔梗ですね。
ずっと言い続けていますけど、アホの子+エロ言動で自虐に走る彼女は愛おし過ぎる。
茉莉花を除くと、あんなに好意全開なコミュニケーションを取ってくれる娘は、梗ぐらいなんですよね。
久しぶりにオルトロスの出番が満載で嬉しかったなぁ。
個人的には、梗×佐藤、鏡×二階堂という組み合わせが最高のカップリングです。

茶髪の格上げについては、やっと来たかという感じ。
弁当奪取率からすると、とうに二つ名クラスとしての実力は持ち合わせていましたからね。
気品溢れる立ち振る舞いで、もっと活躍して欲しいような脇役のまま輝いて欲しいような、悩ましいキャラですね。

ガンコナーこと山乃守烏頭のカップルも大好きです。
佐藤は苦手意識を持っているようですが、烏頭って凄くイイ女だと思うんですよね。
山乃守の人心掌握術は、更に磨きをかけていて、一杯喰わされました。

サラマンダーとの熱い争奪戦にも燃え上がりましたし、本当に隙間なく詰め込んだ一冊ですね。
主人公が活躍する王道的な展開も熱さに拍車をかけました。
魔術師、毛玉、坊主、顎鬚、ウルフヘア、柚子、ビッグ・マム、レッド……ああもう良キャラが多すぎて、書きたいことを全部綴っていてはキリがないw
とにもかくにも大満足な内容だったことは、間違いなかったです。

クリスマスだよ全員集合!とばかりにオールスターによる夢の共演が繰り広げられています

テーマ: ライトノベル

ジャンル: 小説・文学

タグ: 書評  ベン・トー  アサウラ  柴乃櫂人  評価A- 

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二年四組 交換日記 腐ったリンゴはくさらない 

二年四組 交換日記 腐ったリンゴはくさらない (集英社スーパーダッシュ文庫)二年四組 交換日記 腐ったリンゴはくさらない (集英社スーパーダッシュ文庫)
(2010/10/22)
朝田 雅康

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読書期間:2011/9/29

【評価……A-
発想 ★★★★★★★★★ … 9
設定 ★★★★★★★★☆☆
 … 8
物語 ★★★★★★★☆☆☆
 … 7
人物 ★★★★★★★★☆☆
 … 8
文章 ★★★★★★★☆☆☆
 … 7
挿絵 ★★★★★★★★★
 … 9
構成
青春




 ★★★★★★★★☆☆ … 8
 ★★★★★★☆☆☆
 … 7





 私立伯東高校。問題児ばかりで構成されたクラス、それが二年四組だ。
 クラスのボスである委員長は強権を発動し「皆の心をひとつにする」ために交換日記を開始する。日記は誰が書いているのかわからないようにされ、登場するクラスメイトも属性に基づく異名や派閥で表現される。日記には予想外の事件や恋が描かれて…?
 第9回SD小説新人賞佳作受賞作、パズル感覚で読み明かされる、学園青春小説が登場です!!

【感想】


どこの学校、学年にも問題児は数人いるもの。
そんな問題児達を一クラスにまとめてしまったら一体どうなってしまうのか。
あらゆる方面から舞い込んでくる事件を交換日記形式で綴る新感覚の青春学園ストーリーです。

これぞまさに発想の勝利というべきでしょう。
ゲーム感覚で楽しめる新しいラノベの形がここにありました。

まず最初に、二年四組在籍生徒35名の顔とあだ名が提示されます。
カラーの折り込みページにて、クラスメイト全員の紹介があるんですが、名前だけが伏せられている状態です。
公式の作品紹介ページでもPDF形式でDLすることができますので、是非ご覧ください。

本名が隠された状態で書く交換日記を読みながら、名前を当てていくというパズル的なギミックが非常に面白い。
これは新しいなぁ。
いや、ある意味昔懐かしのゲームブックを彷彿とさせるような、遊べる本ともいえますか。

はっきりいって難易度は低く、1/3読んだ辺りでほぼ全員特定出来てしまいます。
それでも、パズルのように一つ一つのピースを当て嵌めていく過程に夢中になりました。
面白い作品は多くても、楽しいという感情を得られる作品は結構貴重です。

そして、何気に凄いのは、これだけの人数のキャラを個性立てて、なおかつ出番を用意している点です。
もちろん程度の差はあるんですが、各自にしっかりと見せ場を作っているのは素晴らしい。
しかも、読者が名前当てを必死になることで、作中のキャラを意識的に覚えようとし、印象を強める効果が生まれています。
そこまで狙ってやったのかは不明ですが、相乗効果が期待できる仕組みを考案した時点で評価したいですね。

ストーリーは、収束していく複数の事件が思わぬ展開に……どころか、作品の方向性さえ捻じれる超展開。
強引というか豪快というか、ぶっ飛んでいる部分があるので、許容する心が必要ですね。
関連のある生徒を一クラスにまとめたという経緯があるにしろ、クラス内で話が完結してしまっているところは、ちょっと突っ込みを入れたい箇所ではありますが、下手に入り乱れると収拾がつかなくなるので仕方がないかな。
クラスメイトそれぞれの特技を活用して、解決していく様は実に爽快でした。

そして、忘れてはならないのは、イラストです。
庭さんの仕事があってこそ成功した作品だと断言できるでしょう。
素朴でありながら描き分けが出来ており、人間的な味を表現する魅力溢れるキャラばかりです。
装飾に頼らずとも、これだけ魅せることができる腕前に、惚れ惚れしました。

良キャラが多くて、続きが見たい気持ちもありますが、それ以上にこのギミックを使用した難易度の高い作品を描いて欲しいですね。
それこそ答え合わせをしたくなるような難しい問題を読んでみたいです。
新作に注目ですね。

クラス内の相関図と名前当てが楽しい交換日記形式の新感覚ラノベ

テーマ: ライトノベル

ジャンル: 小説・文学

タグ: 書評  二年四組交換日記  朝田雅康    評価A- 

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ベン・トー7.5 箸休め ~Wolves,be ambitious!~ 

ベン・トー 7.5 箸休め ~Wolves, be ambitious!~ (ベン・トーシリーズ) (集英社スーパーダッシュ文庫)ベン・トー 7.5 箸休め ~Wolves, be ambitious!~ (ベン・トーシリーズ) (集英社スーパーダッシュ文庫)
(2011/07/22)
アサウラ

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読書期間:2011/8/25~2011/8/29

【評価……A-
発想 ★★★★★★★★☆☆ … 8
設定 ★★★★★★★★☆☆
 … 8
物語 ★★★★★★★★☆☆
 … 8
人物 ★★★★★★★★★
 … 9
文章 ★★★★★★★★★
 … 9
挿絵 ★★★★★★★★☆☆
 … 8
バカ
ギャグ
変態
ラブコメ
燃え

 ★★★★★★★★☆☆ … 8
 ★★★★★★★★☆☆
 … 8
 ★★★★★★★★☆☆
 … 8
 ★★★★★★★★☆☆
 … 8
 ★★★★★★☆☆☆
 … 7


 半額弁当争奪バトルに青春を賭ける佐藤洋たちHP同好会は、槍水の妹・茉莉花のおねだりを端を発した一泊二日の旅行に行くことに!
 季節外れの観光地に向かう一行だったが、途中で予期せぬアクシデントに遭ってしまう。そこへかつて出会ったあいつが現れ…!?
 その他に、佐藤たちの旅行のウラで静かに起きた奢莪とその友人たちの日常編や、ウェブ掲載された短編、雑誌連載で大反響をよんだ「間食版」も書き下ろし分を加えて収録!
 もはや短編集ではないボリューム感満点でお届けする、メガ盛りの箸休め、庶民派シリアスギャグアクション、狼が大志を抱く7.5巻!

【感想】<前巻までのネタバレがありますので、ご注意ください>


半額弁当を追い求めし狼たちの休息、シリーズ2回目の番外編です。
書き下ろし中編1本、短編1本、公式サイトや付録等が初出の短編が7本の全9章。
箸休めというサブタイトルに相応しくない、ボリューミーな短編集となっています。

お腹いっぱいの幸福感が得られる良作です。
本編ではないのに、これほど面白いとは。素晴らしい。

最も大きな違いは、熱さよりもラブコメに比重を置いたところ。
通常の争奪戦は少なめの代わりに、ヒロイン達の乙女チックな一面が見れたり見れなかったりします。
というのも、男はその気になっていても、気付かない娘もいますからね。
ニヤニヤしたり、逆にコメディ色が強くて笑ったりと、いろんな味が楽しめます。

中でも、第9章「ある日の奢莪あやめ」は、言葉に言い表せにくい気持ちを抱かせてくれる話でした。
恋愛に対して深い捉え方をしてこなかった奢莪が、とある経緯により少し真面目に考え始めた結果、悶々としてしまうんですけど、これが何とも初々しい。
佐藤と会話する時だけに見せる自然な笑顔が、台詞の端々から想像できます。
物理的には近過ぎるぐらいのコミュニケーションを取るのに、恋愛的にはある意味遠い二人の距離感が絶妙ですね。

佐藤は鈍感というよりも、ほぼ無意識的に奢莪のことを恋愛事情から遠ざけている節があるように見えます。
本人も言っている通り、双子のような存在ですから、愛はあっても恋の対象にはなり辛いでしょうね。
しかし他の男子高校生からすると、あれだけ親しくしている可愛い従姉がいれば、やっかみの一つでも言いたくなる心境は理解できます。

単純に一番面白かったといえるのは、第1章の中編「3.5倍」。
漫画やラノベで定番の温泉回で、もちろんエロいサービスシーンも良かったのですが、それ以上に前半の電車のくだりが楽し過ぎましたね。
遠征での電車移動というと、そう、アイツの登場です。
無駄に暑苦しく自分に酔う彼は、妙にカッコイイのだけれど締まりが悪いんですよね。
何とも運が悪い可哀想な人ですが、盛大に笑わせてもらいましたw
無茶しやがって……。

今回の弁当獲得作戦は、これまでと趣きが異なっており、新たな面白味がありました。
マンネリするとまでは行きませんが、普段の半額弁当争奪戦に読者も慣れてきたのは事実。
まるでクエストのような戦いは、フレッシュな味わいを楽しめました。

そういう意味では、槍水仙が一年の頃、魔導士・金城優烏頭みことと一緒にスーパーを駆けていた過去話も興味をそそられましたね。
噂だけではとても高校生とは思えない魔導士が、思っていたよりも庶民的で驚きました。
ちなみに、個人的にはエビフライの尻尾の処理については、仙派です。
美味しすぎる場合のみ、烏頭と同じようなスタイルになるかな。中途半端でスミマセンw

他にも、多くのキャラに見せ場が用意されていて、語り尽くせません。
家庭的かつ献身的な白梅様は、大変お美しゅうございました。
とてつもない茉莉花のロリ・エネルギーには、霧島君が暴徒と化すのも頷けます。
仙の友人である紫華蔓は、ストーカー気質が入っているけど根は良い娘だと思うんですよ。

魅力的なキャラが多いのと、短編だからといって妥協しない物語が、満足感を底上げしてくれています。
本編ももちろん読みたいたいですが、これからも定期的に短編集を挟んで欲しいですね。

濃厚な食材という名のキャラクターを普段と異なる調理で仕上げた料理(ラブコメ風味)

テーマ: ライトノベル

ジャンル: 小説・文学

タグ: 書評  ベン・トー  アサウラ  柴乃櫂人  評価A- 

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ベン・トー7 真・和風ロールキャベツ弁当280円 

ベン・トー 7 真・和風ロールキャベツ弁当280円 (ベン・トーシリーズ) (集英社スーパーダッシュ文庫)ベン・トー 7 真・和風ロールキャベツ弁当280円 (ベン・トーシリーズ) (集英社スーパーダッシュ文庫)
(2011/02/25)
アサウラ

商品詳細を見る
読書期間:2011/4/23~2011/4/25

【評価……A-
発想 ★★★★★★★★☆☆ … 8
設定 ★★★★★★★★☆☆
 … 8
物語 ★★★★★★★★☆☆
 … 8
人物 ★★★★★★★★★
 … 9
文章 ★★★★★★★★★
 … 9
挿絵 ★★★★★★★★☆☆
 … 8
バカ
ギャグ
変態
燃え


 ★★★★★★★★ … 9
 ★★★★★★★★☆☆
 … 8
 ★★★★★★★★
 … 9
 ★★★★★★★★☆☆
 … 8



 半額弁当争奪バトルに青春を賭ける佐藤洋は、ひょんんあことから未曾有の経済危機に陥り、『変態』の二つ名を体現する日々を送っていた。
 そんなある日修学旅行で槍水が不在になる間、佐藤は彼女の縄張りであるスーパーを託されることに。
 しかし槍水と入れ替わるようにHP同好会に烏頭みことと名乗る美人OGが現れ、佐藤は彼女に翻弄されてしまうのだった。
 烏頭はかつてHP部が解散するに至った原因は槍水にあると告げるのだが――。
 毒を食わば皿まで!「狼」の誇りを持って落とし前はきっちりつけろ!庶民派シリアスギャグアクション第8作!

【感想】<前巻までのネタバレがありますので、ご注意ください>


半額弁当にプライドを賭ける若者たちの庶民派シリアスギャグアクション、本編第7巻。
今巻の帯にて、遂に待望のアニメ化が発表されました。

美味しかった!じゃなくて、面白かった!
でもまぁ、この作品においてはあながち大間違いというわけでもないですがね。
食事中に読むと、ご飯が一層おいしくなるフリカケのような本です。

半額弁当の夕餉シーンはもちろん、口に入れるものならばジャンクフードや菓子類でも、涎が出てくるぐらいウマそうに描写されています。
テレビ番組で高級料理をレポーターが解説している姿よりも、鮮明に味が伝わってくるんですよね。
視覚的要素がなくとも、文章の表現力が凄まじく、擬音が傍で聞こえてきそうな感じすらあります。
佐藤は争奪戦に敗れると、飽きもせずどん兵衛を食べますけど、味の感想の言い回しに読者も飽きずに読めるというのが、何気に凄いことだと思います。

ギャグセンスも素晴らしく、腹を抱えるほど笑えます。
マラソン大会を開催する真の理由に気付くなんて、天才でしょう。変態と言う名の。
ガチムチネタは、基本そこまで好んでいないはずなのに、この作品ではドンドン出して欲しいとさえ思ってしまいます。
クリーチャー白粉の恐ろしさが、日に日にレベルアップしていることに恐怖を覚えますね。

全3章構成のうち、第1章がギャグ成分多めの短編気味の話で、2章以降に本筋が開始となるシリーズでは恒例になりつつの展開は、この7巻でも同様でした。
ひとしきり笑った後に待ち構えていたのは、ド直球の燃えるストーリー。
7巻に来て、ようやくHP部の崩壊について暴かれようとしています。

あらすじにもある通り、槍水先輩は修学旅行のため不在、奢莪もまた出番は少なめです。
だからといって物足りないかと言われると、そんなことはありません。

個人的にお気に入りキャラである沢桔姉妹は、狼としても女の子としても見せ場があって良かった。
特に姉の梗の妄想エロ暴走は、ニヤケ顔が止まらずに困ります。
二つ名襲名が近い茶髪の活躍も見逃せません。
佐藤よりも勝率は断然高いんじゃなかろうか。
日常場面においては、白粉白梅様のコンビによる佐藤への精神的&肉体的攻撃が強烈です。
魅力的な女の子が多い作品なので、たまには正ヒロイン以外の女の子たちが活躍する今回のような話があった方が嬉しいですね。

追い込まれた佐藤に手を差し伸べるライバルたちが熱い。
アクションバトルの基本であり真髄でもある戦が見ることが出来た気がします。
久しぶりに争奪戦が主題といった感じで、充足感もたっぷりありました。

表紙を飾っている元HP部員・烏頭みことは、意外な性格でしたね。
見た目からクールビューティーなタイプなのかと思いきや、暗いなオイ。
女の子としては個人的な好みから外れるものの、良いキャラしています。
裏設定がバレバレなのに引っ張り過ぎな点だけは、惜しかったかな。

ちなみに、奢莪の出番が物足りない!という方には、こちらをお薦め。

▼ベン・トー7巻特設ページ WEB特別書き下ろしあり
 http://dash.shueisha.co.jp/feature/1102/index.html

本編でも言えることですが、佐藤が男連中と全力で馬鹿な事をするくだりは最高ですねw

佐藤が狼として一皮剥ける少年漫画的な熱血成長物語

テーマ: ライトノベル

ジャンル: 小説・文学

タグ: 書評  ベン・トー  アサウラ  柴乃櫂人  評価A- 

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ベン・トー6 和栗おこわ弁当310円 

ベン・トー 6 和栗おこわ弁当310円 (集英社スーパーダッシュ文庫)ベン・トー 6 和栗おこわ弁当310円 (集英社スーパーダッシュ文庫)
(2010/08/25)
アサウラ

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読書期間:2010/9/22~2010/9/25

【評価……A-
発想 ★★★★★★★★☆☆ … 8
設定 ★★★★★★★★☆☆
 … 8
物語 ★★★★★★★★☆☆
 … 8
人物 ★★★★★★★★☆☆
 … 8
文章 ★★★★★★★★★
 … 9
挿絵 ★★★★★★★☆☆☆
 … 7
バカ
ギャグ
変態
燃え


 ★★★★★★★★☆☆ … 8
 ★★★★★★★★☆☆
 … 8
 ★★★★★★★★☆☆
 … 8
 ★★★★★★☆☆☆
 … 7



 半額弁当争奪バトルに青春を賭ける佐藤洋は、新たに開拓したスーパーで、存在感溢れる半額神・ビッグ・マムと、そこを主戦場とする厄介な「狼」山木柚子と出逢う。ある目的のために佐藤の苦難の食生活が始まる一方、槍水は彼女が溺愛する妹・茉莉花が文化祭に見学に来るため、心配で落ち着かない日々。そしていよいよ文化祭当日、友人のイベントに駆り出された槍水の代わりに佐藤が茉莉花の面倒をみることになるのだが――。
 甘美な罠を退け、誇り高く戦い、喰え!「狼」としての底力がいま試される!
 庶民派シリアスギャグアクション、禁断の第七弾!

【感想】<前巻までのネタバレがありますので、ご注意ください>


半額弁当に魅入られし物たちの熱血バカバトル。

地元にありながら、これまで踏み入れたことのないスーパーで新たな敵と出逢う佐藤洋
それと同じくして、姉を訪ねてきた槍水の妹・茉莉花と一緒に文化祭を巡っていると、思わぬ方向に話が進み……という流れで始まる本編第6巻になります。

いやはや、ご馳走様でした。 
毎度のことながら、腹いっぱいに美味しいものを食べた時のような満足感が得られる良作だなぁ。
実際には、食事シーンを読むと、空腹を刺激されてお腹が空きますけどね。

ボリュームたっぷりで、同じページ数の一般的なラノベを2冊分ほど読んでいる感覚になります。
みっちりと敷き詰められた文章を初めて見た時は、胸焼けしそうだと感じましたが、今ではこの量でないと物足りないぐらい完全に虜になってしまいました。
短編も入れると7冊目になるというのに、飽きるどころか面白くなる一方ってのは凄いなぁ。

ハーレムではないけれど、女の子が非常に多く登場する回ですね。
茉莉花は、姉と似て素朴なところが可愛い少女で、槍水先輩が溺愛するのも納得。
姉妹揃って見どころが多く、槍水先輩好きの人にとっては嬉しい話だったのではないでしょうか。

個人的には、ロリータ少女よりも年上のお姉さん好きなので、山木柚子に惚れました。
サマードレスの似合うボクっ娘女子大生なんて狙いすぎ。大好きです。
ボーイッシュな女性が見せる女の子っぽい仕草とか、たまりませんよ。
しかも、彼女のあの秘密には佐藤でなくとも反応してしまいます。

さらに、今回は槍水先輩の友人も本格的に登場しています。
紫華蔓木之下桃という二人の女の子で、今まで絡みはありませんでしたからね。
実は、この二人と佐藤の出会いを描いた短編が、5.5巻発売の際に特集としてweb公開されています。
これを読んでいるかどうかによって、印象がガラリと変わるので、まだ見ていない方は是非一読をお薦めします。

▼ベン・トー5.5巻特設ページ WEB特別書き下ろしあり
 http://dash.shueisha.co.jp/feature/1004/index.html

しかし、これだけの人数の新キャラが出ているにも関わらず、レギュラー化は皆難しそうですね。
まぁ、あまり増えすぎてもまとまりを欠くので、ゲスト扱いで構いませんが。
柚子だけは再登場をお願いしたいけど、無理かなぁ。

白粉、奢莪、あせびちゃん、白梅様などの既存メンバーのエピソードも豊富で楽しかったです。
特に、白粉は佐藤とのやり取りがガチムチ過ぎて何度も笑わせてもらいました。
佐藤のセガネタと並んで鉄板ネタですね。

でも、今回一番面白かったのは、文化祭の坊主。
あれは卑怯すぎるw
佐藤や奢莪がツボに入って笑い転げるのも仕方ないよw

半額弁当の表現力は相変わらず一級品で、自然と涎が分泌されてしまいます。
話の展開も熱い王道で盛り上がりましたし、言うことなしです。
あと、女の子が多く登場するのに主人公を妬むことなく読めるリア充小説ってのは珍しい。
ラブ方面に力を入れているわけではないからかな。

次回の伏線と思われる個所を読む限り、遂にHP部の話に踏み込みそうですね。
安定したクオリティを維持しているので、次巻も心配無用でしょう。

姉が大好きな妹と、妹のために頑張るお姉ちゃんの微笑ましくも熱い物語

テーマ: ライトノベル

ジャンル: 小説・文学

タグ: 書評  ベン・トー  アサウラ  柴乃櫂人  評価A- 

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テルミー きみがやろうとしている事は 

テルミー きみがやろうとしている事は (集英社スーパーダッシュ文庫)テルミー きみがやろうとしている事は (集英社スーパーダッシュ文庫)
(2010/07/23)
滝川 廉治

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読書期間:2010/8/22~2010/8/24

【評価……B-
発想 ★★★★★★★☆☆☆ … 7
設定 ★★★★★★★☆☆☆
 … 7
物語 ★★★★★★☆☆☆☆
 … 6
人物 ★★★★★☆☆☆☆☆
 … 5
文章 ★★★★★★☆☆☆☆
 … 6
挿絵 ★★★★★☆☆☆☆☆
 … 5
感動
切なさ




 ★★★★★★☆☆☆ … 7
 ★★★★★★☆☆☆
 … 7





 修学旅行での事故で失われたひとつのクラス。当日欠席したことで事故をまぬがれた少年・清隆は、ただひとりだけ生き残った少女・輝美が、亡くした恋人の遺品を持ち出したことに困惑する。問いかける清隆に輝美は、自分の中に亡くなったクラスメイトたちの最期の願いが残されていることを伝える。少女はその想いをかなえようとしていたのだ。清隆は自分にも手伝わせてほしいと申し出るが…。
 悲劇から始まるやさしさの物語、読んでください。

【感想】


悲劇から始まるやさしさの物語。
あらすじを読んで分かる通り、冒頭から悲しみが待っています。

しんみりとさせられると同時に、優しさがにじみ出るお話でした。
哀しみと向き合う前向きさが、逆に切なさを増大させます。

プロローグは、強烈なメッセージ性があって印象的でした。
何をもってハッピーエンドとなるのかは考え方次第でしょうね。
スタート地点が最底辺だからといっても、比較で幸福感をはかることに意義があるのかなとも思いますし。
でも、残された人が、新たに歩み始めようと切り替えることは、悪くないことのはずです。

一人生き残った少女・輝美と、一人事故に遭わずに済んだ少年・清隆が、クラスメイト達の想いを届けようとする行動に、哀しみを感じつつも、温もりと優しさに胸を打たれました。
死んでしまった幼馴染み、親友、クラスメイト達に、出来ることが残されているのは、幸せではないけれど救いではあったと思います。

クラスメイトの数が多すぎるため、一人に割けるページ数が少なくなるのは勿体無いですね。
おかげで、表面的に悲壮感は漂っているのですが、心の奥底を掴まれるような痛みは感じられませんでした。
とはいえ、丁寧に描写しすぎてしまうと、終わりが見えないのも確か。
どちらを優先すべきのか、難しいところです。

その中で、清隆の親友である孝司の話は心に残りましたね。
笑えない悲しさが辛く、切なさ以上に虚しさを覚えました。

クラスメイト達はともかくとして、主人公である清隆と輝美の影が薄いのは気になりました。
もう少し、個性的に色付けしても良かったのではないでしょうか。
特に、清隆と幼馴染みのエピソードは、あっさりしすぎだったと思います。
だからこそ、クラスメイト達に焦点が合うのかもしれませんが……。

挿絵は、必要性が乏しい場面であったり、似たような顔が多くてちょっと残念。
でも、表紙の幻想的な雰囲気はとても良かったです。

この物語は、完結してこそ評価される本でしょうね。
続刊が確定しているのであれば、今回の内容でも特に問題はありません。
しかし、もしもこれで終わりとするならば、あまりにも中途半端です。

24人もの願いを叶えるためには、紙幅が足りません。
作者がどのように締めくくるつもりなのか、非常に気になります。
せっかくの良テーマなので、是非続きを出してもらいたいですね。

少女の中に眠るクラスメイト最期の願いを叶えるために奔走する少年達の優しい物語

テーマ: ライトノベル

ジャンル: 小説・文学

タグ: 書評  テルミー  滝川廉治  七草  評価B- 

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ベン・トー5.5 箸休め~燃えよ狼~ 

ベン・トー  5.5 箸休め~燃えよ狼~ (集英社スーパーダッシュ文庫)ベン・トー 5.5 箸休め~燃えよ狼~
(集英社スーパーダッシュ文庫)

(2010/04/23)
アサウラ

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読書期間:2010/4/29~2010/5/2

【評価……B+
発想 ★★★★★★★☆☆☆ … 7
設定 ★★★★★★★☆☆☆
 … 7
物語 ★★★★★★★☆☆☆
 … 7
人物 ★★★★★★★★☆☆
 … 8
文章 ★★★★★★★★☆☆
 … 8
挿絵 ★★★★★★★☆☆☆
 … 7
バカ
ギャグ
変態



 ★★★★★★★★☆☆ … 8
 ★★★★★★☆☆☆
 … 7
 ★★★★★★★★☆☆
 … 8




 半額弁当争奪バトルに青春を賭ける佐藤洋は、HP同好会の面々と共に、従姉の著莪あやめの高校の文化祭に繰り出す。高校生の一大イベントを楽しんでいたが、あの引きが強すぎる少女・あせびちゃんの手作り弁当が事件を巻き起こし事態は一変。佐藤は命懸けの弁当争奪戦に参戦することに…!?
 その他にベン・トーファンタジー編や、名もなき「狼」をフィーチャーした短編、そして禁断の「筋肉刑事」の一部ストーリーなどを収録!「狼」たちよ、考えるな、感じるんだ!
 箸休めにならない箸休め、庶民派シリアス・ギャグアクション、灼熱の5.5巻!MAYDAY MAYDAY。

【感想】<前巻までのネタバレがありますので、ご注意ください>


熱血半額弁当争奪バトル、シリーズ初の番外編です。

5巻直後となる文化祭エピソードの書き下ろし他、ウェブ上に公開されている各キャラの短編、そして筋肉刑事のあらすじを網羅したカオスな短編集となっています。
話の質や長さにバラつきがあるものの、基本的に面白さが先行している点はさすがですね。

その中でも、1章の「鳥になった男たち」は飛びぬけて面白かった。
ヒロインが勢揃いした豪華な文化祭が一転、いつの間にやら男臭い汗まみれの展開になっていて吹いたw
これはこれで興味深いと思ってしまう自分は、既に白粉菌に感染しているようです。
愚直で濃厚な漢たちと、可憐だけれど牙や毒を持つ女性陣の絡みが、面白さを何倍にも引き上げてくれますね。
ギャグ全開の回は、佐藤の脳内暴走が清々しいほどにおバカで、楽しすぎます。

笑いが止まらなかった1章に対して、2章の「首なしの白き巨人」は、個人的に合わず、正直つまらなかったです。
番外編だからこそできるパラレルの話で、意欲は買うけれど、如何せん中途半端でした。
ファンタジーを書きたいのなら、一から書くべきでしょうね。
「ベン・トー」では、良くも悪くもキャラが強すぎるんですよ。
やっぱり、このシリーズは、シュールなギャグがあってこそ熱血展開が引き立つのだと再認識ました。

3章以降は主にウェブ公開されている短編が収録されています(若干加筆&修正あり?っぽい)。
大半が既に読了済みということもあり、新鮮さはなかったですが、読み直してみても面白いと思えるものが多かったです。

お気に入りは4章の「名もなき狼たち」。
佐藤のホームでよく戦う坊主&顎鬚&茶髪のお話で、彼らの心境が垣間見ることができます。
坊主と顎鬚の初イラスト化されていましたが、どう見ても高校生に見えないw
茶髪の顔が描かれていないのが残念なような、想像できる余地を残してくれて嬉しいような微妙な気分。
胸だけはしっかりとデカデカ描いてるのは、まぁGJと言っておこうw

そして、章の合間に挿入される筋肉刑事のあらすじがガチムチすぎて笑えますw
BLネタは得意というわけではないのに、実際に読んでみたいなぁと思わせてくれるところが凄い。
言葉のチョイスに非凡なセンスを感じずにはいられません。

最近ようやく分かったのですが、他のバカコメディ作品と最も異なる点は、この変態さ加減なのではないでしょうか。
特に今回は、まともに争奪戦が行われているわけではないので、より変態度が磨きがかかっています。
この味付けの濃い文章はヤミツキになりますなぁ。

白粉とあせびちゃんが大活躍するガチムチ多めのシリーズ短編集

テーマ: ライトノベル

ジャンル: 小説・文学

タグ: 書評  ベン・トー  アサウラ  柴乃櫂人  評価B+ 

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ベン・トー5 北海道産炭火焼き秋鮭弁当285円 

ベン・トー 5 北海道産炭火焼き秋鮭弁当285円 (ベン・トーシリーズ)ベン・トー 5 北海道産炭火焼き秋鮭弁当285円 (ベン・トーシリーズ)
(2010/01/22)
アサウラ

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読書期間:2010/1/26~2010/1/30

【評価……A-
発想 ★★★★★★★★☆☆ … 8
設定 ★★★★★★★★☆☆
 … 8
物語 ★★★★★★★★☆☆
 … 8
人物 ★★★★★★★★☆☆
 … 8
文章 ★★★★★★★★☆☆
 … 8
挿絵 ★★★★★★★☆☆☆
 … 7
バカ
ギャグ
燃え
青春


 ★★★★★★★★☆☆ … 8
 ★★★★★★☆☆☆
 … 7
 ★★★★★★☆☆☆
 … 7
 ★★★★★★☆☆☆
 … 7



 半額弁当争奪バトルに青春を賭ける佐藤洋たちHP同好会は合宿を終え、地元に戻って日常の争奪戦に精進していた。そんなある日、佐藤のかつての憧れのクラスメイト、現在芸能アイドルとして活躍する広部さんが転校性として現れる。傍若無人の振る舞いをする彼女に、案の定巻き込まれる佐藤は、徐々に弁当争奪戦から遠ざかってしまう。さらに、しばしの沈黙を破り、再び立ちはだかる猟犬群たちの乱入で戦闘は激化していき…!
 佐藤は「狼」としての誇りを失ってしまうのか!?
 それとも秋鮭のごとくスーパーに戻ることはできるのか――!?
 庶民派シリアスギャグアクション、原点回帰の第5弾!

【感想】<前巻までのネタバレがありますので、ご注意ください>


熱血半額弁当バトル第5章。
原点回帰」というテーマで描かれる今回は、狼の在り方や生き様を改めて見せつけてくれる内容となっています。

もはや安定して面白い。
ストーリーに大きな進展があるわけでもないのに、文句なしに楽しめます。
青春や恋愛要素が盛り込まれていますが、無駄に突っ走った熱さは健在です。

ラノベで文字がびっしりと詰まっていると、息苦しさを覚えることがありますが、このシリーズではそれがありませんね。
むしろ、ぎゅうぎゅうに詰め込まれたボリュームがお得感たっぷりの半額弁当みたいに感じます。
毎回大幅に書きすぎしまい、削られているそうですが、もっと量があってもいいくらいですよ。
特に今回は、過去最大のページ数だったにも関わらず、描写をカットしているなぁと感じる場面がいくつかあったので、余計にそう思いました。

「狼」とは何か――ということを、多角的に見せる構成が巧い。
主人公の佐藤洋、その先輩である槍水仙、猟犬群のリーダーの山原、そして新人アイドルであり佐藤の憧れの人でもある広部蘭
一見関わりがなさそうな人物を絡め、互いの思考を交差させつつ一本の物語を作り上げています。
半額弁当にポリシーがない一般人の観点を描くことにより、今更ながらこの熱血バカたちの特殊性が浮き彫りとなっていますね。
テーマ通り初心に帰っていて、なおかつ成長も感じさせてくれるわけですから、質が高さに驚かされます。

しかし、いつもより佐藤視点が少なかったため、合間に挟まれる脱線過去エピソードも控えめでした。
石岡君らの武勇伝は、テンションの高い弾けっぷりが色々と悲惨で笑えるので、大好きなんですよねー。
物足りない点はそのくらいで、概ね満足できる巻だったと思います。

キャラクターでいえば、おバカツンデレと冷静ツッコミの沢桔姉妹の再登場は嬉しかったなぁ。
口絵にある槍水先輩と背中を合わせるシーンは燃えました。
姉の梗がマジボケしてエロ単語を混入させ、その果てに暴走するのも楽しくてたまりません。

イラストは良質な反面、数が少なかったのは残念だったかな。
量より質を取ったということなら、正解だと思いますけど。

読書中はもちろん、感想を書いている時ですらお腹がすいてくる危険な本ですねw
エビチリ食べたいなぁ。

半額弁当に情熱を賭けるバカと新人アイドルの青春恋物語(熱血風味)

テーマ: ライトノベル

ジャンル: 小説・文学

タグ: 書評  ベン・トー  アサウラ  柴乃櫂人  評価A- 

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ベン・トー4 花火ちらし寿司305円 

ベン・トー〈4〉花火ちらし寿司305円 (集英社スーパーダッシュ文庫)ベン・トー〈4〉花火ちらし寿司305円
(集英社スーパーダッシュ文庫)

(2009/07)
アサウラ

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読書期間:2009/8/4~2009/8/8

【評価……B+
設定 ★★★★★★★★☆☆
 … 8
物語 ★★★★★★★☆☆☆
 … 7
人物 ★★★★★★★☆☆☆
 … 7
文章 ★★★★★★★★☆☆
 … 8
挿絵 ★★★★★★★☆☆☆
 … 7
オススメ度 ★★★★★★☆☆☆
 … 7
バカ ★★★★★★★★☆☆
 … 8
ギャグ ★★★★★★★★☆☆
 … 8
燃え ★★★★★★☆☆☆☆
 … 6

半額弁当争奪バトルに青春を賭ける佐藤をはじめとしたHP同好会は、夏休みを利用した強化合宿に向かう。
あえて途中下車し、有名な弁当を現地の社会人と奪いあいつつ、到着した合宿地。
そこではある悩みを抱える二人の少女、淡雪えりかと禊萩真希乃に出会うのだが事態はおかしなことに…!?
そして今回の合宿の最終目的である至高の半額弁当を手に入れようとする佐藤たちの前に、全国から規格外の力を持つ強敵・難敵が続々現れ…!?
花火と共に上がる『狼』たちの咆哮…人々が空を見上げる時、彼らの誇りと命を懸けた戦いが始まる!!
庶民派シリアス・ギャグアクション、百花繚乱の第4弾!

【感想】<前巻までのネタバレがありますので、ご注意ください>


旨い半額弁当を求め強敵に挑む青春バカコメディ、第4弾。

やっぱり面白い。
文章もキャラクターもどってりと濃くて、充足感の得られるシリーズだなぁ。

それにしても、腹が減っているときに読むと、もはや拷問に近い。
まるで、空腹時にテレビで美味しそうな料理を紹介されているのを見ている感覚……いや、むしろ下手な芸能人のコメントよりも想像力をかき立てられる分、それ以上に口の中が涎に溢れます。

今回は夏合宿の話。
普通に考えれば、弁当争奪戦に合宿も何もないだろうと思いますが、みんな普通じゃないから仕方ありません。
いつもとは違う戦場で繰り広げられる戦いは、独自のルールがあったり見慣れない強敵などもいて、新鮮な熱気を味わえます。

全3章からなる物語は、第1章だけやや独立した話になっています。
戦場がスーパーではなく、駅という特殊な場所で展開される争奪戦は、趣が異なっていて面白い。
バカバカらしさが増していて、笑いが止まりませんでした。
後半のちょっぴりシリアス風味な内容も悪くはないですが、個人的には前半の方が好きですね。

夏で浮かれている佐藤が、二つ名通りの変態さをこれでもかと見せつけてくれます。
ほとばしる若者エネルギーを熱血エロという形で表現する、ある意味高校生男子の見本のような存在ですね。
ここまで本能に忠実な人間は、そうそういませんがw

白粉の変態度も加速が止まりません。
はたして腐女子という言葉で済ませていいものなのかというレベルです。
引っ込み思案な性格は一体どこに行ってしまったのか、アグレッシブな行動にただただ唖然。
もう、戻ってこれないな……うん。
面白いから何の問題もないけどさw

奢莪との距離感が、相変わらず物理的に近いというか密着しまくりで健全にエロティックだなぁ。
幼馴染みという枠組みを越えちゃってますよ。
佐藤の変態的観察のおかげで描写の数は多い槍水先輩も、奢莪のインパクトの前には分が悪い。
無理に固定化する必要性はないけれど、ヒロイン役は奢莪でいいような気分になります。

セガネタ中心のギャグも相変わらず小刻みに挟まれ、痛快に笑いを誘ってくれます。
真面目にアホくさい技を使う狼たちもシュールで、笑いの切れ目がなかなかありません。
おかげで、ずっと楽しんで読むことができますね。
3巻と比べると、燃え要素が減ってしまいましたが、その分コメディに力が入っているので飽きません。

もっと売れていいシリーズだと思いますね。
間違いなく良作です。

争奪戦はともかく日常パートの変態さに磨きがかかる佐藤と白粉は手遅れだと思う

テーマ: ライトノベル

ジャンル: 小説・文学

タグ: 書評  ベン・トー  アサウラ  柴乃櫂人  評価B+ 

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バニラ A sweet partner 

バニラ―A sweet partner (スーパーダッシュ文庫)バニラ―A sweet partner (スーパーダッシュ文庫)
(2007/04)
アサウラ

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読書期間:2009/5/16~2009/5/19

【評価……B-
設定 ★★★★★★☆☆☆☆
 … 6
物語 ★★★★★★☆☆☆☆
 … 6
人物 ★★★★★★★☆☆☆
 … 7
文章 ★★★★★★★☆☆☆
 … 7
挿絵 ★★★★★★☆☆☆☆
 … 6
オススメ度 ★★★★☆☆☆☆☆
 … 5
百合 ★★★★★★☆☆☆
 … 7

閑静な街で相次ぐ狙撃事件。それを追う警察の捜査線上に二人の女子高生、海棠ケイと梔ナオが浮かび上がる。
次第に追い詰められていく彼女たちは手にした銃とパートナーだけを信じ、一寸先すら見えぬ逃避行を開始する。
たとえそれが誤った道であったとしても、迷うことなく彼女たちは足を進めていく……。
第5回SD小説新人賞大賞作家が放つ、渾身のスウィート・ガン・アクション!!

【感想】


ベン・トー」シリーズで名を上げたアサウラさんの描く百合ガンアクション。
著者の他作品に興味があったので読んでみました。

女子高生である海棠ケイ梔ナオが、とある背景を抱えながら連続狙撃事件を起こすというお話。

さて、いきなり素直な感想を言ってよろしいでしょうか。
えーっと……、主人公の女子高生二人組が大嫌いです。

人を殺めてしまう理由を中途半端に理解できる分、余計にたちが悪い。
気持ちは痛いぐらいに伝わってくるからこそ、どうして一線を越えてしまったのかと残念でなりません。
あーもう、モヤモヤするというか腹立たしいというか悔しいというか。
言葉にならない声を叫び出したい気分。

これは、ある意味驚異的なことだと言えます。
冷静に考えてみれば、小説の中の登場人物に対して抱く感情ではありません。
しかし、圧倒的なまでのリアリティ溢れる女子高生たちの心情が、これは本物だと訴えてきます。
この描写力は凄い。
大人になりきれない子どもらしさが存分に出ていて、非常にムカつきました(褒め言葉)。
若いなぁと感じてしまう自分には、ケイとナオの考え方は尊重はしても納得できるようなものではありませんでした。
殺人に対する考えの浅はかさには怒りを覚えます。
必然性のない殺人は、彼女らの一貫性のなさを示していて、唸らざるを得ません。

そんな中、ケイの一人称と交互に語られる、三人称の刑事視点が面白かった。
むしろ、こちらを主人公サイドにして読んでみたかったくらいです。
刑事ドラマを見ているようなクサいセリフを吐く刑事たちが格好良かった。

また、今作の売りである百合とガンアクションですが……どちらも個人的にはあまり興味ないんですよねぇ。
序盤、細かすぎる銃の説明文が長々綴られているところは、ほとんど飛ばし読み状態でした。
銃撃戦も知識がない自分は置いてけぼりで、雰囲気で読んでましたよ。
百合要素の方も、なかなか上質なモノなんだろうなぁーと思いつつも、気持ちが昂ってこない。
ただ、客観的に見れば百合もガンアクションもかなりのレベルで描かれているので、好きな人にはたまらない内容かと。

主人公たちに感情移入はできませんでしたが、だからといってこの作品はそれだけで切り捨てられないものが詰まっています。
色々と考えさせられる話でした。

設定と展開に難があるもののセンスの良さでカバーしている百合モノ

テーマ: ライトノベル

ジャンル: 小説・文学

タグ: 書評  バニラ  アサウラ  シトロネット  評価B- 

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ベン・トー3 国産うなぎ弁当300円 

ベン・トー〈3〉国産うなぎ弁当300円 (集英社スーパーダッシュ文庫)ベン・トー〈3〉国産うなぎ弁当300円 (集英社スーパーダッシュ文庫)
(2009/01/23)
アサウラ

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読書期間:2009/2/24~2009/2/26

【評価……A-
舞台 ★★★★★★★★☆☆
 … 8
物語 ★★★★★★★★☆☆
 … 8
人物 ★★★★★★★★☆☆
 … 8
文章 ★★★★★★★★☆☆
 … 8
挿絵 ★★★★★★★★☆☆
 … 8
オススメ度 ★★★★★★★★☆☆
 … 8
バカ ★★★★★★★★☆☆
 … 8
ギャグ ★★★★★★★★☆☆
 … 8
燃え ★★★★★★☆☆☆
 … 7

半額弁当争奪バトルに青春を賭ける高校生・佐藤洋。ある日、佐藤は自分に凄腕の『狼』の証である二つ名がついていることを知る。しかし、その名は理想とはかけ離れた悲惨なものだった――!
同じ頃、戦場に圧倒的な力を持った双子の沢桔姉妹が現れ、次々と弁当を奪取していく。彼女らには訳ありの過去があり…!?
さらにHP同好会に迫る死神の魔の手に槍水が最大の危機を迎える!
――半額シールが舞う時、『狼』たちの咆哮が上がる!空腹を力にただ前へ!
庶民派学園シリアス・ギャグアクション、人気もうなぎ昇りの第3弾。

【感想】<前巻までのネタバレがありますので、ご注意ください>


半額でも300円とはさすが国産うなぎは高いなぁと、どうでもいいことを考えたり。

これは……面白かったなぁ~。
思わず唸ってしまう程に素晴らしい出来具合でした。
1,2巻も良かったですが、それを上回るクオリティに大満足。お腹一杯です。

単純に読んでいて楽しいんですよね。
本の評価をする上で、これ以上大切なことはないんじゃないでしょうか。

半額弁当の争奪戦を命懸けで挑むバカたちが、無性にカッコ良く見えてくるから不思議。
気が付いたら、手に汗握るバトルに夢中になっちゃってます。
ストーリーの展開が燃え一直線なのは変わらずで、後半の盛り上がりに胸が躍ります。

そして、争奪戦後の夕餉のシーンが、これまたイイ。
料理漫画の誇張表現はギャグ要素としての楽しみが強くて実際に食べたくなることはまずないんですが、この作品は違います。
口の中に涎が飲み込むぐらいに溜まってしまうほど、食欲を刺激してきます。

その理由はおそらく、登場人物たちが食べているものがB級グルメだからですね。
読者が想像できる味なので、おいしいことが明確に伝わってきます。
「どん兵衛」や「チキンラーメン」なんてその典型的な例ですね。
濃厚でねっちりした文章による味の再現度が半端じゃなく、食べたくて仕方がなくなってきます。
実際、我慢できずに「チキンラーメン」買いにいきましたもんw

ギャグの切れ味も絶好調。
佐藤にもついに付けられた二つ名に始まり、白粉のBL妄想、ネーミングセンス抜群の半額弁当など笑いどころ満載です。
白粉の書く「筋肉刑事(マッスルデカ)」がweb上にあがっていて、それを読んでまた笑いましたw

▼ベン・トー特設ページ WEB特別書き下ろしあり
http://dash.shueisha.co.jp/feature/0901/index.html

新キャラクターである双子の沢桔姉妹も魅力的で良かったですねー。
過激な言葉使っておきながら被害妄想の激しい姉と、突っ込み兼ブレーキ役の妹の組み合わせが漫才みたいで楽しいw
特に姉の梗の抜けっぷりが可愛かった。
これからもレギュラーとして登場し続けて欲しいなぁ。

あとがきによると、1/4ほど削ったそうですが(ページ数に換算すると約100ページ分相当)、きっとそれだけのボリュームでも苦ではなかっただろうなと思わせてくれる内容でした。
むしろ、今巻のラストバトルと、その後の余韻をもう少し感じていたかったかなーと思ったくらいです。

読了感は、美味しいものを食べ終わったかのような満腹感で幸せな心地になりました。
あー、うなぎ食いてえなぁw

ご飯を美味しく食べられるようになる本 (極一部下品なネタあり)

テーマ: ライトノベル

ジャンル: 小説・文学

タグ: 書評  ベン・トー  アサウラ  柴乃櫂人  評価A- 

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激辛!夏風高校カレー部(いもうと付) 

激辛!夏風高校カレー部(いもうと付) (集英社スーパーダッシュ文庫)激辛!夏風高校カレー部(いもうと付) (集英社スーパーダッシュ文庫)
(2008/11/21)
神楽坂 淳

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読書期間:2009/1/26~2009/1/28

【評価……B-
設定 ★★★★★★★☆☆☆
 … 7
物語 ★★★★★☆☆☆☆☆
 … 5
人物 ★★★★★☆☆☆☆☆
 … 5
文章 ★★★★★☆☆☆☆☆
 … 5
挿絵 ★★★★★★☆☆☆☆
 … 6
オススメ度 ★★★★★★☆☆☆☆
 … 6
ラブコメ ★★★★☆☆☆☆☆
 … 5

桐野魁は、夏風高校の名門カレー部の幽霊部員。カレーに対する情熱は誰にも負けないカレー馬鹿だが、部の本流とはかけ離れた嗜好のため目立たない存在だった。
ある日、「全国高校カレー選手権」に出場するはずの部の精鋭たちが、次々に事故で負傷し大会に参加できなくなってしまう。
無事だったのは、選手権に参加していない魁と、魁の幼なじみの大食い少女・紅だけだった。
部の威厳とカレーに対する思いを賭け、素人同然の仲間を集め、優賞を目指す!
激烈スパイシーコメディ、こっそり妹つき♪

【感想】

カレーをこよなく愛する者たちのラブコメ料理バトル。

あらすじを読んで思ったのは、「ベン・トー」の二番煎じを狙っているのがありありと感じられるなぁという点。
レーベルも同じ集英社スーパーダッシュ文庫ですしね。

冒頭を立ち読みで読んだとき、良作の匂いがする!と思って購入したんですが……。

かなーり微妙なライン。
ってか、あらすじと本編に違いがありますね。
「次々に」事故を起こしてないし、無事だったメンバーはもう2人いるんですが。
それ以前にこの本は、カレー以上にラブコメ要素で埋められています。
カレーネタには期待しすぎない方が吉です。

設定や舞台はいいと思うんです。
全国高校カレー選手権」なんてマニアックな大会を真剣に取り組むところは大好きです。
しかし、馬鹿馬鹿しくも熱い戦いを期待していたら、あまりの薄味に期待外れといかないまでも拍子抜けしてしまいました。
悪い意味で淡々と事務的に物語が展開するため、盛り上がりようがないんですよねぇ。

キャラクターの造形も惜しい。
全体的に性格付けが薄っぺらく、会話シーンは読まされている感が強い。
主人公・桐野魁は、カレーのことばかり考えていて恋愛感情には無頓着。
そんな魁に恋する幼なじみ・御堂紅なんかは、素材がいいだけに余計に勿体無く感じますね。

あと、タイトルについている妹ですが、ハッキリ言って登場させる意味が全くありません。
それはもう恐ろしいほどに。
確かにこういうタイトルは面白いですが、これなら妹キャラなしの方が良かったです。

とまぁ、小説として重要な要素は、残念ながら及第点に届いていません。
ラブコメとしても料理対決としても中途半端であることは否めません。

しかしですよ。
作者のカレーに対する情熱だけはひしひしと伝わってきます。
そして、実際に作品内に出てくるカレーが美味そうなんですよ。
今まで食欲を刺激するライトノベルをいくつか読んできましたが、その点に関してはTOPレベルです。

この本を読み始めてから5日間はカレー尽くしでした。
1日目カレーうどん、2日目カレーパン、3日目カレーヌードル、4日目カレーライス、5日目ビーフカレーというハマりっぷり。
200ページちょっとの薄めの本なので、カレーを食べる前に読むといいかもしれませんね。

カレーを美味しく食べられるようになるスパイスのような一冊

テーマ: ライトノベル

ジャンル: 小説・文学

タグ: 書評  激辛!夏風高校カレー部(いもうと付)  神楽坂淳  君平ユウキ  評価B- 

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りっぱな部員になる方法。 1) 紙ヒコーキと四次元黒板 

りっぱな部員になる方法。〈1〉紙ヒコーキと四次元黒板 (集英社スーパーダッシュ文庫)りっぱな部員になる方法。〈1〉紙ヒコーキと四次元黒板 (集英社スーパーダッシュ文庫)
(2007/10)
午前三時五分

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【評価……C+
舞台 ★★★★★★☆☆☆☆
 … 6
物語 ★★★★★★☆☆☆☆
 … 6
人物 ★★★★★★☆☆☆☆
 … 6
文章 ★★★★★☆☆☆☆☆
 … 5
挿絵 ★★★★★★☆☆☆☆
 … 6
オススメ度 ★★★★☆☆☆☆☆
 … 5
ラブコメ ★★★★☆☆☆☆☆☆
 … 4

この世の謎を追い求め、解き明かすのがミステリー研究部――のハズが、尽夜野学園1年、久瀬守が入ってしまったのは、怪奇現象を否定しまくる部長や、自称・幽霊な先輩達&クラスメイトの小春ちゃん(妹にしたい?)で構成された……なんかヘンだぞ、この部活!?「ていうか、この研究部の存在がそもそもミステリーですよ!!」守のツッコミが、今日も部室にこだまする!
そんなある日、学園七不思議の1つ“四次元黒板”にまつわる事件がミス研に舞い込んで――!?
基礎からはじめる、七不思議♪学園ラブコメ・ミステリー味――ここに開演!!

【感想】

学園内で巻き起こる怪奇事件にミステリー研究部が立ち向かっていくお話。

学園ラブコメを期待して買いましたが、1巻だからかもしれませんが恋愛要素は薄いですね。
コメディもさほど重視してるわけでもなく、何が売りなのかと問われると……うーん?と唸ってしまいます。

ミステリー・ホラー・ファンタジーの要素を少しずつ盛り合わせた学園ドラマ、といえば近いかなぁ。
でも、基本的にファンタジーとミステリーって相性悪いんですよね。
例えば密室殺人事件などがあったとしても、ファンタジー作品であればいくらでも密室トリックを崩せてしまいますから。
何でもありになってしまうんですよね。

まぁ、そんなの関係なくストーリーが分かりやす過ぎるってのも問題ですが。
冒頭こそ、途中から始まったように感じて、まさか2巻から読んでしまったのかと表紙を確認したほどですが、中盤からは一切引っかかることがありませんでした。
捻りが「足りない」のではなく、ほぼ「ない」んですよ。
微妙かなーと思いつつも読む速度が落ちずにそのまま読みきってしまえたほど、非常に読みやすかったです。
読書の習慣がない人だったら、これくらいでちょうどいいかもしれません。
ただ、意外性は皆無のため、読書家の人にとっては退屈に感じてしまいそうですね。

キャラクターはミステリー研究部に楽しいメンバーが揃っているので、そこが一番の魅力かな。
おっとりとした性格の小春ちゃんは、「妹にしたい子ランキング」第1位(作中内での話)の呼び声通り可愛らしい。
主人公・久瀬守とのやり取りも微笑ましくて、個人的にはもっとこの部分を見たかったと思いましたね。

今回はそんなヒロインの小春ちゃんを差し置いて、部長の玉露園先輩が強烈にインパクトを残してます。
一人だけキャラ濃度が間違っている気さえしますw
オカルトの類をことごとく否定し、思考や発言が変人の域に達していますね。
腹が立つけど憎めないってタイプで、見ている分には楽しめますw

その他のキャラは出番が少なかったので判断し辛いですが、悪くはないかと。
きっと1巻につき1人のペースで掘り下げていく形式なんでしょうね。

まー、一言でいってしまえば「普通」の作品です。
嫌いではないけど特別好きでもなく、大きな短所がないところが長所ですかね。
続きを読んでもそれなりの楽しめるとは分かりますが、かといって積極的に読むことはないかなぁという際どいラインです。
んー、つまらなかったわけでもないし、買うかなぁ。

あ、短所がないといったばかりですが、太字を多用するところはいただけないかな。
小説は文字サイズを弄らない方が好みという人は少なくないんじゃないでしょうか。

テーマ: ライトノベル

ジャンル: 小説・文学

タグ: 書評  りっぱな部員になる方法。  午前三時五分  すまき俊吾  評価C+ 

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