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明日へと続く記憶

漫画、アニメ、ゲーム、音楽、ライトノベルの感想を書いたり、絵を描いたりしています。

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ひだまりスケッチ ようこそひだまり荘へ 

ひだまりスケッチ―ようこそひだまり荘へ (芳文社KR文庫 1-1)ひだまりスケッチ―ようこそひだまり荘へ (芳文社KR文庫 1-1)
(2007/03)
日暮 茶坊蒼樹 うめ

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【評価……C-
舞台 ★★★★☆☆☆☆☆☆
 … 4
物語 ★★★★☆☆☆☆☆☆
 … 4
人物 ★★★★★★☆☆☆☆
 … 6
文章 ★★★★☆☆☆☆☆☆
 … 4
挿絵 ★★★★★★☆☆☆☆
 … 6
オススメ度 ★★★★☆☆☆☆☆
 … 5

大人気4コマ『ひだまりスケッチ』初のノベル登場です!あこがれのやまぶき高校美術科へ進学が決まったゆのは、学校近くのアパートで初めての一人暮らしをすることに。「ひだまり荘」でゆのを待っていたのは、同じ学校の先輩である2年生コンビ、沙英とヒロ、そして新しいクラスメートになるお隣さん、宮子でした。ひだまり荘で暮らす4人に、やまぶき高校教師の吉野屋先生、ひだまり荘の大家さんなど、原作でも大人気の楽しいメンバーが加わって繰り広げられるショートストーリーをぎゅっと詰め合わせました。新しい学校、新しい制服、そして、新しい友達。この「ひだまり荘」で、ゆのの新しい毎日が始まります。

アニメを観て気に入っても、原作を買うということが少ない自分。
そういう意味で「ひだまりスケッチ」は珍しく、原作の漫画どころか小説にまで手を出した作品となります。

確かに、ひだまりスケッチは大好きな漫画であり、非常に面白いアニメです。
でも、それだけで小説にまで手を出すことは本来ありえませんでした。
著者の名前を見るまでは。

書いていたのは、メモオフのシナリオや小説で有名な日暮茶坊氏でした。
ぶっちゃけますと、個人的には、評価が高い方のライターさんではなかったりします。
それでも、しばらくこの方の文章を読んでいないこともあって、興味が沸き、思い切って買っちゃいました。

数年振りに読んだ著者の文章ですが……良くも悪くも相変わらずかなぁというのが率直な感想。
キャラクターの雰囲気をある程度掴むことは上手いと思うんですが、時々明らかに違うなと感じることがありました。
メモオフの時もそうでしたが、性格をデフォルメさせて書いているためですね。
だから、部分的には似ているんですが、性格の特徴的な部分を強調されすぎてて、分かり易い反面、単調になっています。

また、説明臭い場面描写や、原作ネタの改変などが目立ちました。
ただでさえ180ページを4本のショートストーリーに分割しているため、本の幅とともに内容も薄くなってしまってます。
淡々と日常が過ぎていく様は、この作品らしい点ではあるんですが……。

あと、原作自体の特性なんでしょうが、この作品、小説向きではないですね。
原作は、テンポがよく、ほのぼのと笑えるのが最大のウリだと思いますが、それが小説になると無理が生じてます。
面白く読めたとしても、それは原作とは異なる魅力によるものになっているんじゃないのかな。

総括すると、原作ファンは買っておいて損はない、という程の作品ではないですね。
面白くないわけではないんですが、面白いとも言い難い、そんな微妙なところです。
多少違和感はあるけれど、ひだまりスケッチのキャラクターが好きな人は買ってみてもいいかな。
雰囲気や独特の間が好きな人は、あまり勧められません。
原作者の蒼木うめのイラストも、挿絵がないため、大してありませんしね。

最後に余談。
あとがきに、秋月ひろさんの名前が出てきたときは、思わずニヤリとしましたw

テーマ: ライトノベル

ジャンル: 小説・文学

タグ: 書評  ひだまりスケッチ  日暮茶坊  蒼樹うめ  評価C- 

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