FC2ブログ

明日へと続く記憶

アニメ、ゲーム、ライトノベルの感想を書いたり、絵を描いたりしています。

02«1.2.3.4.5.6.7.8.9.10.11.12.13.14.15.16.17.18.19.20.21.22.23.24.25.26.27.28.29.30.31.»04

アクセル・ワールド11 ―超硬の狼― 

アクセル・ワールド〈11〉超硬の狼 (電撃文庫)アクセル・ワールド〈11〉超硬の狼 (電撃文庫)
(2012/04/10)
川原 礫

商品詳細を見る
読書期間:2012/7/24~2012/7/27

【評価……B
発想 ★★★★★★★☆☆☆ … 7
設定 ★★★★★★★☆☆☆
 … 7
物語 ★★★★★★★☆☆☆
 … 7
人物 ★★★★★★★☆☆☆
 … 7
文章 ★★★★★★★☆☆☆
 … 7
挿絵 ★★★★★★★☆☆☆
 … 7
SF
燃え
期待感



 ★★★★★★☆☆☆ … 7
 ★★★★★★☆☆☆☆
 … 6
 ★★★★★★☆☆☆
 … 7




 ブレイン・バースト内を暗躍する謎の組織≪加速研究会≫。その総本山≪東京ミッドタウン・タワー≫の頂に鎮座する、≪大天使メタトロン≫。
 完全無敵の神獣級エネミーによって守護されている≪加速研究会≫を打倒するため、七王会議が開かれた。
 そこで導き出された秘策とは、シルバー・クロウの新アビリティ≪理論鏡面≫獲得作戦だった。
 メタトロンの放つ絶対即死極太レーザーにも耐えるアビリティを習得する命を受けたクロウだが、≪心意技≫がイマジネーションによって生み出されるのに対して、≪アビリティ≫は行動をトリガーに発現する。そのため、今までのハルユキの強いイメージだけでは、≪理論鏡面≫アビリティは習得できない。
 いっこうに糸口を見えないハルユキに対して、≪アーダー・メイデン≫こと四埜宮謡が哀しい過去を語り始め――。

【感想】<前巻までのネタバレがありますので、ご注意ください>


「アクセル・ワールド」新章開幕。
長らく続いた「災禍の鎧」編を終え、新たな始まりを予感させる内容となっています。

いわゆる種蒔き回というやつですね。
何か大きな事が起きそうだという期待感は募りますが、伏線消化されるのは随分先だろうなぁ。
この巻だけでも楽しめないことはないんですけど、次への布石のための下積みという印象が強いです。
丁寧過ぎて展開が遅く感じてしまうのが、長所でもあり短所でもありますね。

これまで触れられてこなかったアビリティの設定について、細かく解釈が用意されていました。
しかし、ハルユキが未だに基本システムからして把握しきれていないのは、後出しで設定を追加しても問題ないようにするためなんだろうか。
そう疑ってしまうくらいに、都合がいいなと思ってしまいました。
もちろん、最初から考えていたことなんでしょうがね。

サブタイトルにもある通り、防御力がとてつもなく高いアバターが出現するのが今回の肝。
反則的な能力を有する新星に対して立ち向かうシルバー・クロウが、己を省みる流れが素敵でした。
自分自身が加速世界初となる飛翔アバターとして君臨した際に、周囲が抱いた羨望と嫉妬を本当の意味で理解出来たのは、今回が初めてのことなんでしょうね。
当時の自分を振り返ることで、更に一歩成長するハルユキが主人公として輝いていました。
「災禍の鎧」編に比べると、背負うものはなくなったことで、気楽に読める分、燃え要素も物足りなさを感じてしまったのは、仕方ないですかね。

それにしても、本道を真っ直ぐに進まない作品だなぁ。
感覚的には、RPGで主となる目的を達成するのに必要な情報をかき集めるために全く違うクエストをしているというイメージ。
このままでは≪大天使メタトロン≫戦は、きっと5巻くらい先になるのではなかろうかw

キャラクターは、七王会議に参加する面々に魅力があって良かった。
やはり王たるもの貫録が違いますね。
黄の王の皮肉屋っぽいところが結構好きだったりします。

アニメは終わってしまいましたが、おそらく原作の人気からして続編は作られるでしょうね。
その時のためにも、原作ストックを溜め込んで貰いたいなと思います。

少しずつだけれど確実に主人公の成長を実感できる丁寧さが売り

スポンサーサイト



テーマ: ライトノベル

ジャンル: 小説・文学

タグ: 書評  アクセル・ワールド  川原礫  HIMA  評価B 

△page top

アクセル・ワールド10 ―Elements― 

アクセル・ワールド〈10〉Elements (電撃文庫)アクセル・ワールド〈10〉Elements (電撃文庫)
(2011/12/10)
川原 礫

商品詳細を見る
読書期間:2012/3/13~2012/3/21

【評価……B-
発想 ★★★★★★★☆☆☆ … 7
設定 ★★★★★★☆☆☆☆
 … 6
物語 ★★★★★★☆☆☆☆
 … 6
人物 ★★★★★★☆☆☆☆
 … 6
文章 ★★★★★★★☆☆☆
 … 7
挿絵 ★★★★★★★☆☆☆
 … 7
SF
燃え




 ★★★★★★☆☆☆☆ … 6
 ★★★★★★☆☆☆☆
 … 6





 『遠い日の水音』――西暦二〇四六年、秋。新生≪ネガ・ネビュラス≫の一員となったシルバー・クロウことハルユキだが、とある過失でバーストポイントを急激に減らしてしまう。窮地に立ったハルユキに、タクムは加速世界の≪用心棒≫を雇うことを提案する。
 『最果ての潮騒』――西暦二〇四七年、春。新入生・能美征二の策略によって、かつてない危機に陥ってしまったハルユキ。時を同じくして、黒雪姫は修学旅行先の沖縄で、奇妙なバーストリンカーに≪対戦≫を仕掛けられていた。
 『バーサス』――西暦二〇四七年、春。ハルユキはブレインバースト内で、黒い剣士の姿をしたアバターと出会う。次元の壁を越えて、二人の主人公が激突する!
 待望の特別編!

【感想】<前巻までのネタバレがありますので、ご注意ください>


「アクセル・ワールド」10巻にてシリーズ初の短編集です。
収録されているエピソードは、いずれも時系列的に随分前の話ですね。

遠い日の水音』は、1巻と2巻を繋ぐお話。
アニメ放送前に文庫化したかったんでしょうね、きっと。
レベルアップにポイント消費することを知らなかったハルユキが、バーストリンク消失の危機に陥り、用心棒の力を借りてポイントを安全圏まで回復しようという展開。
リアバレの恐怖を作中で散々説いておいて、この流れは不自然だと思いました。
というか、もしハルユキが逆の立場ならば、タクムの提案をそっくりそのまましたでしょうし、仲間に助けを請うことは何ら恥ずべきことではないんですから、二人で協力して苦難を乗り越えればいいのに。
その割には、用心棒ことアクア・カレントを安易に信頼しすぎだしなぁ。
己のポリシーを貫くことも立派ですが、時と場合によるでしょう。

最果ての潮騒』は、3,4巻のダスク・テイカー編の裏で黒雪姫に起きた事件が描かれています。
ハルユキのピンチに颯爽と天馬に乗って現れたことから、何かあったんだろうなとは思っていましたが、思ってた以上に濃い時間を過ごしていたんですね。
ただ、これまた設定的に無理があるような気がします。
前々からこの作者は、面白そうな世界観を作り上げ、緻密な設定があるように見せかけて、希望と勇気とノリで破壊してく傾向があるんですよねぇ。
これで燃えたり感動したりするか、矛盾を感じて楽しめないかは人次第なのでしょうか。
基本的には面白いだけに、強引さは目立ちます。
良かったのは、珍しく味方サイドにクリムゾン・キングボルトという男性アバターが出てきたこと。
まぁ、女キャラはそれ以上に出てきていますけど。

最後は、川原礫さんが書くもう一つの大作「ソードアート・オンライン」とのコラボ作『バーサス』。
AW4巻直後辺りのハルユキと、SAOの主人公・キリトのデュエルが描かれた内容です。
両作品とも読んでいる身としては、お祭り的なSSとして楽しめました。
まぁ、何だか相手側をべた褒めしているのが自画自賛っぽく映ったのと、実力拮抗しているのに違和感を覚えましたがw
二人が勝負するということだけは知っていたので、夢オチとかifストーリーとかパラレルワールドとか、色んなパターンを妄想しました。
結果としては、ジャンプ系アニメの劇場版みたいな感じでしたね。
しかしながら、SAOを知らない人にとっては微妙だったでしょうから、人を選びますね。

一応伏線もばら撒いてはいますが、いかにも番外編といった一冊でした。
そういえば、初めて黒雪姫ピンの表紙から、ヒロイン勢3人になっていますね。
楓子も謡も作中に出てきませんから、本当にサービス以外の何物でもありません。

物語の合間や裏側を補間する意味合いの強い短編集

テーマ: ライトノベル

ジャンル: 小説・文学

タグ: 書評  アクセル・ワールド  川原礫  HIMA  評価B- 

△page top

アクセル・ワールド9 ―七千年の祈り― 

アクセル・ワールド〈9〉七千年の祈り (電撃文庫)アクセル・ワールド〈9〉七千年の祈り (電撃文庫)
(2011/10/08)
川原 礫

商品詳細を見る
読書期間:2012/1/31~2012/2/3

【評価……B
発想 ★★★★★★★☆☆☆ … 7
設定 ★★★★★★★☆☆☆
 … 7
物語 ★★★★★★★☆☆☆
 … 7
人物 ★★★★★★★☆☆☆
 … 7
文章 ★★★★★★★☆☆☆
 … 7
挿絵 ★★★★★★☆☆☆☆
 … 6
SF
燃え




 ★★★★★★☆☆☆ … 7
 ★★★★★★☆☆☆
 … 7





 「許さない。お前を殺す――バーストポイントが全部なくなって、加速世界から消えるまで、殺し続ける」
 再び≪クロム・ディザスター≫となってしまったハルユキは、≪アッシュ・ローラー≫を痛めつけていたアバターたちを鬼神のごとき力で瞬殺する。そして、深部まで完全に≪災禍の鎧≫と融合してしまうのだった。
 滅ぼすべき敵を求めて≪加速世界≫を飛翔するシルバー・クロウ。そして彼は、次なるターゲットとして、≪ISSキット≫とその制作者たる≪加速研究会≫に憎悪の矛先を向けた。
 誰も制止不能の狂戦士。そんな彼の前に、一体のアバターが立ちふさがる。
 その名は、≪グリーン・グランデ≫。
 最強の大盾≪ザ・ストライフ≫を携える絶対防御の≪緑の王≫と、呪われた狂気のアバターが激突する――!
 ≪災禍の鎧≫編、完結!

【感想】<前巻までのネタバレがありますので、ご注意ください>


現在アニメ放送中である近未来SFアクション、第9巻。
帯にてアニメ化決定の文字が印字されている通り、発売したのはもう半年も前となります。

5巻から続いた「災禍の鎧」編も遂に完結。
2巻で初登場した際に仕込まれていた種が、ここまで大きく実をつけるとは思っていませんでした。
ブレインバーストのメインストーリーから外れる内容にも関わらず、これだけの巻数を消費するんですから、最終回を迎えるのは当分先になりそうですね。
レベル10となりゲームクリアを目指すという明確なゴールが提示されているのに、辿り着くまでの道が果てしなく長く、なおかつ脇道も全力で描くものですから終わりが見えてきません。
後出し情報の多さなども含め、何だか「ONE PIECE」を彷彿とさせますね。

少年ジャンプ系の王道で面白かったです。
ただし、結局振り返ってみると「災禍の鎧」編は冗長だったかなぁと感じますね。
説明に文章量が多くなってしまう癖と、作品上の時間軸で詰め込み過ぎる構成のおかげで、事件や出来事は頻発しているのに進行が鈍く感じるという不可思議な状態となっています。
以前あとがきで仰っていましたが、物語を畳むのを苦にしている部分が影響しているんでしょうね。
結末は綺麗で良い終わり方だったなと思うんで、あとは見せ方かな。

新キャラ・日下部綸の正体は、ぶっちゃけ察しが付いていました。
世間的には衝撃を受けた人が多いようですけど、おそらく予測できた方も結構いるはずです。
アノ人と親しい間柄という時点で、おかしいなと。
敵役は男ばかりで、味方は女キャラばかりとなる偏向が酷い作者ですから、予想はつきました。

大人しそうに見えて想いは直球で伝えてくる女の子は可愛いと思います。
設定的にも、なるほどと思わせる理屈付けがありました。
ですが、この展開は正直避けて欲しかった。
ご都合主義全開のハーレムが、無理矢理過ぎて興醒めしてしまいます。
読者視点からするとハルユキの良さも理解できますが、それと説得力があるかどうかは別物です。

いつにも増して表紙の黒雪姫がエロい。
布生地の少ない服装で横乳と尻を大胆に見せつつ、棒状のものを股に挟むなんてけしからん。
個人的には、特別女の子として惹かれるわけではないので、ただ買い辛かっただけですが。

ひとまず落ち着くところに落ち着きましたね。
随分と否定的な感想となってしまいましたが、楽しんで読んでいるのは間違いありません。
そろそろ情報を小出しにして驚きを与えるのではなく、システムを前提とした燃えバトルを見てみたいな。

憎しみと哀しみが作り出した「災禍の鎧」完結編

テーマ: ライトノベル

ジャンル: 小説・文学

タグ: 書評  アクセル・ワールド  川原礫  HIMA  評価B 

△page top

アクセル・ワールド8 ―運命の連星― 

アクセル・ワールド〈8〉運命の連星 (電撃文庫)アクセル・ワールド〈8〉運命の連星 (電撃文庫)
(2011/06/10)
川原 礫

商品詳細を見る
読書期間:2011/10/4~2011/10/10

【評価……B
発想 ★★★★★★★☆☆☆ … 7
設定 ★★★★★★★★☆☆
 … 8
物語 ★★★★★★★☆☆☆
 … 7
人物 ★★★★★★★☆☆☆
 … 7
文章 ★★★★★★★★☆☆
 … 8
挿絵 ★★★★★★★☆☆☆
 … 7
SF
燃え
友情



 ★★★★★★★★☆☆ … 8
 ★★★★★★☆☆☆
 … 7
 ★★★★★★☆☆☆
 … 7




 「着装……≪ザ・ディスティニー≫」
 ≪ISSキット≫に侵された≪シアン・パイル≫ことタクムへ、自分の思いを伝えるべく対戦を挑んだハルユキ。しかし、破格の力を得たタクムの前に、為す術もなく倒れる。
 体力ゲージが残り数ドットとなったハルユキだが、謎の山吹色のアバターの誘いを起点に、≪加速世界≫最強の強化外装をジェネレートする。
 「……それが、≪災禍の鎧≫本来の姿かい?」
 光の力を得た≪クロウ≫と、闇の力に染まった≪パイル≫、二人の心意が強く共鳴し合い、そして、激突した。
 それぞれの想いが絡み合い、ひとつの大きな物語へと収束したその先にあるものは――!

【感想】<前巻までのネタバレがありますので、ご注意ください>


近未来のMMOを舞台としたSF系青春アクションバトル、第8弾。
「災禍の鎧」編も終盤に差し掛かってまいりました。

連鎖的に繋がっていた物語の種を、回収していくターンに入りましたね。
シルバー・クロウの浄化、アーダー・メイデンの救出、シアン・パイルの解放とドンドン目的がズレていきましたが、主題は忘れていなかったようです。
広げた風呂敷を折り畳みながら、綺麗にまとめられていました。

世間的には続きで終わるような話にせず、ちゃんと締めてくれという声が多いですが、ほとんど気にしません。
それよりも、ストーリー全体が低速である方が気になります。
このペースだと、完結するのは20冊ぐらい先になるのではないかと少し不安になります。
まぁ、面白ければ良いといえば良いんですけど。

心意システムは、作品内外関わらず多くの意見がありますが、個人的にはとてもいい仕様だと思ってます。
イメージが大切というのは、何事においても当たり前のことです。
それを尤もらしく説明付けているのが心意システムであって、現実世界でも似たようなものはあります。
精神状況におけるパフォーマンスの差というのは、確実に存在しているでしょう。
ただそれが、明確な形として見えやすいかどうかの違いでしかないんだろうなぁと思います。
我が身でも実感できることだからこそ、SF設定なのに共感も想像もしやすくなっていますね。

ひたすらネガティブなことを考え続けていたハルユキが、黒雪姫との出会いで日に日に成長していく過程は、眩しくなるほどに微笑ましく心が躍ります。
はっきりいえばマイナス地点にいた少年が、ここまで昇ってきたことに喜びを覚えますね。
今でも自信はあまりないようですが、仲間の窮地に惜しみなく勇気を奮う姿は、タクムが嫉妬するのも仕方がないと思えてしまいます。
本人は自覚ないでしょうけど、ネガ・ネビュラスの核となっているのはハルユキで間違いないですね。

リードの正体については、素直に考えていいものなのかな。
結局肝心な部分は伏せたままとなってしまったので、早いところ答え合わせをして欲しいなぁ。

ラストがまた気になる引きで終わっていますが、何となく予想は出来ていました。
次で「災禍の鎧」編も終了ということなので、どのように決着させるのか、楽しみです。

心に想い描いた願いを具現化する力で仲間との絆を深める話

テーマ: ライトノベル

ジャンル: 小説・文学

タグ: 書評  アクセル・ワールド  川原礫  HIMA  評価B 

△page top

アクセル・ワールド7 ―災禍の鎧―  

アクセル・ワールド〈7〉災禍の鎧 (電撃文庫)アクセル・ワールド〈7〉災禍の鎧 (電撃文庫)
(2011/02/10)
川原 礫

商品詳細を見る
読書期間:2011/6/9~2011/6/11

【評価……B+
発想 ★★★★★★★★☆☆ … 8
設定 ★★★★★★★★☆☆
 … 8
物語 ★★★★★★★☆☆☆
 … 7
人物 ★★★★★★★☆☆☆
 … 7
文章 ★★★★★★★★☆☆
 … 8
挿絵 ★★★★★★★☆☆☆
 … 7
SF
燃え




 ★★★★★★★★☆☆ … 8
 ★★★★★★☆☆☆
 … 7





 黒雪姫率いる≪ネガ・ネビュラス≫は、シルバー・クロウを≪浄化≫するため、≪アーダー・メイデン救出作戦≫を発動した。
 難度の高いミッションの中、決死の覚悟でシルバー・クロウはアーダー・メイデンと接触するも、≪帝城≫を守護するエネミー≪スザク≫の火炎ブレスにより、禁断の不可侵領域――≪帝城≫内部に突入してしまう。絶体絶命の危機に陥ったハルユキだが、彼はそこで不思議な≪夢≫を見る。≪クロム・ファルコン≫と≪サフラン・ブロッサム≫。二人のアバターが望み、砕け散ってしまった≪災禍≫の物語を――。

【感想】<前巻までのネタバレがありますので、ご注意ください>


大切な仲間との絆を描いた正統派SFアクション、第7巻。

良い意味で、先の読める分かりやすい作品ですね。
ベタベタなところが逆にイイ!といえる近頃では希少なシリーズかもしれません。

話の主軸がどんどんズレていくのだけれど、結果的には一周している構成が憎らしいですね。
最終目的のために必要なキーアイテムを探す過程で、別のお使いをさせられるRPG展開のようでした。
長ったらしいと面倒臭くなる気持ちも芽生えますが、比較的巧く繋いでいると思います。
冒頭から唐突に始まった過去編が、予想外の文章量だったのには少々戸惑いましたがね。

その≪災禍の鎧≫が誕生するキッカケとなるエピソードは、切なさと憤りを覚えました。
サイドストーリーの挿入時期としては、ここで相応しかったのか判断付きませんが、語られるべき内容であったのは間違いありません。
練り込んだ設定から察するに、決して思いつきではなく、初期の段階から考えていた伏線なんでしょうね。
≪災禍の鎧≫一連の流れに深みを与える秘話でした。

本題は、ハルユキの浄化のはずなんですが、加速世界ではそれ以上に怪しい影が動きつつあります。
熱く燃える少年漫画の王道を行く展開に、興奮しました。
それだけに、口絵のネタバレ度が高過ぎたのが勿体無かったなぁ。
口絵を見るだけで、今巻の半分ぐらい理解出来てしまうのは、さすがにやりすぎだと思います。

タクムに出番があったのは嬉しいのだけど、こういう形を希望していたわけではないんだ……。
1巻の衝突では全てが昇華されず、燻っていた陰が残されていたのは、前々から描写されていましたけれど、もっと前向きな解決編となることを望んでいました。
その辺りは、能美征二とのバトルで見せたことになっているのかなぁ。

ちなみに、またしても良いところで次回へ続くとなっているわけですが、まぁいいんじゃないでしょうか。
確かに非常に気になるシーンではありますけどね。
妙にこの作品だけは切り方が酷いと言われ、作者も気にしているようですけど、卑怯なぐらい引っ張ってくれた方が楽しみになれます。

友のために自分が出来る最大限の頑張りが熱く胸を打ちます

テーマ: ライトノベル

ジャンル: 小説・文学

タグ: 書評  アクセル・ワールド  川原礫  HIMA  評価B+ 

△page top

アクセル・ワールド6 ―浄火の神子― 

アクセル・ワールド 6 (電撃文庫 か 16-11)アクセル・ワールド 6 (電撃文庫 か 16-11)
(2010/10)
川原 礫

商品詳細を見る
読書期間:2010/12/3~2010/12/6

【評価……B+
発想 ★★★★★★★★☆☆ … 8
設定 ★★★★★★★★☆☆
 … 8
物語 ★★★★★★★☆☆☆
 … 7
人物 ★★★★★★★☆☆☆
 … 7
文章 ★★★★★★★★☆☆
 … 8
挿絵 ★★★★★★★☆☆☆
 … 7
SF
燃え




 ★★★★★★★★☆☆ … 8
 ★★★★★★☆☆☆
 … 7





 黒雪姫率いる軍団≪ネガ・ネビュラス≫。その躍進を担っていた銀翼が、もげようとしていた。謎の組織≪加速研究会≫とのバトル中、ハルユキは突如復活した≪災禍の鎧≫の浸食を受ける。彼は未だ、その呪縛から逃れられなかった。
 事態を重く見た≪純色の七王≫は、≪加速世界≫の最高意志決定機関である≪七王会議≫を開く。そこでシルバー・クロウに下された決定とは、≪浄化≫と呼ばれる強化外装の完全解除を行うこと。従わなければ、残りの六王から賞金首に指定され、事実上≪加速世界≫から追放となる。
 最も高度な解呪コマンドである≪浄化≫。その鍵を握るアバターは、≪無制限フィールド≫の意外な場所に幽閉されており……。
 ≪加速世界≫では、致命的な危機を抱えたハルユキ。なのだが、≪現実世界≫では飼育委員活動中に知り合った小学四年生の少女と、なぜか心の交流が深まってしまって――。

【感想】<前巻までのネタバレがありますので、ご注意ください>


加速世界で行われる大規模な次世代MMO風アクションバトル、第6巻。
表紙が無駄にエロいのは、誰の趣味なんだろうか。

読み応えがあって、面白かったですね。

注目すべきなのは、遂に登場した純色の七王の面々でしょう。
これには、テンションが上がりました。
やっぱり、実力者が集う会合というのは、緊張感があっていいものです。
まぁ、キャラを作り過ぎている人物は、中二病っぽく見えましたがw
今回は顔見せ程度だったものの、今後の熾烈な争いを予感させるものでした。

少年漫画の王道的な燃えを感じさせるのが、このシリーズの特徴であり魅力ですね。
奇をてらった手法を用いなくても、物語を読ませるだけの力強さがあります。
3巻のような意表を突いた展開は、個人的には大好きなんですが、評価は割れてしまいますしね。

実は、≪ブレイン・バースト≫には、ハルユキが知らない秘密があったのだ――という展開が、さすがに多すぎ。
おかげで、説明に費やしているページ比率が凄いことになっています。
新たに判明する設定にワクワクもするんだけど、ハルユキに伝えてない理由が弱い気がします。
情報をあれもこれも中途半端に植え付けられている印象があって、何かしっくりときません。
そりゃまぁ、既に停滞するまで解明されたMMOに参加した初心者みたいな立場なので、分からないことだらけというのは納得できるんですがね。

≪ブレイン・バースト≫の仕様上、登場キャラは年齢的に幼いのは仕方ないとして、何故ロリばかりなんだ。
ショタがいてもいいと思うんだけど。

一つの壁を乗り越えたこともあってか、フーコのキャライメージが、良くも悪くも変わったなぁw
神秘的な佇まいから、笑顔で怖いことを言うお姉さんに変わった感じw

タクムの存在意義が、ハカセキャラに落ち着いてしまっているのが泣ける。
登場する女の子はみんなハルユキに目を向けていて、タクムに対してはぞんざいな扱いになりすぎじゃないかなぁ。
主人公を中心に配置するのはいいことなんだけど、男の脇役にも愛を与えてやって欲しい。

MMORPGをプレイしたことがある人なら、想像しやすい反面、違和感が拭いきれない設定もありますね。
自分がプレイヤーなら、絶対に主要レギオンには参加せずに、自由気ままに遊びたいな。

それにしても、あとがきが凄い不安だ。
ちゃんと、ある程度のけじめはつけてもらいたいのですがね。

ゲーム的な面白さが増してきて、続きが気になる構成となっています

テーマ: ライトノベル

ジャンル: 小説・文学

タグ: 書評  アクセル・ワールド  川原礫  HIMA  評価B+ 

△page top

アクセル・ワールド5 ―星影の浮き橋― 

アクセル・ワールド〈5〉星影の浮き橋 (電撃文庫)アクセル・ワールド〈5〉星影の浮き橋 (電撃文庫)
(2010/06/10)
川原 礫

商品詳細を見る
読書期間:2010/6/20~2010/6/22

【評価……B+
発想 ★★★★★★★★☆☆ … 8
設定 ★★★★★★★★☆☆
 … 8
物語 ★★★★★★★☆☆☆
 … 7
人物 ★★★★★★★☆☆☆
 … 7
文章 ★★★★★★★★☆☆
 … 8
挿絵 ★★★★★★★☆☆☆
 … 7
SF
燃え




 ★★★★★★★★☆☆ … 8
 ★★★★★★☆☆☆
 … 7





 中学内格差の頂点・能美征二による謀略は去った。≪スカイ・レイカー≫も加速世界に復帰し、これにより黒雪姫率いる≪ネガ・ネビュラス≫は、他の軍団に見劣りしない勢力となっていった。
 とある日、ハルユキは軌道エレベータ≪ヘルメス・コード≫に日本の≪ソーシャルカメラ・ネットワーク≫が導入されるというニュースから、新たなるゲーム・ステージの気配を察知する。
 そこに辿り着いたハルユキは、≪謎の運営者≫から提供された≪ブレイン・バースト≫史上でも最大のミッションイベントを体感する――!
 「……鴉さん。これは、どういう、ことですか?」
 それはさておき、同時進行で発生していたのは、黒雪姫とハルユキのお泊りイベントで、さらにそこに≪スカイ・レイカー≫ことフーコさんも乱入してきて!?

【感想】<前巻までのネタバレがありますので、ご注意ください>


リアルの裏で展開される格ゲーMMOを描く人気シリーズ、第5巻。

前回で能美征二を打倒し、新たな仲間スカイ・レイカーを加えたハルユキたち。
しかし、スカイ・レイカーは未だネガ・ネビュラスに溶け込んでいるとは言い難かった。
一歩引いた立場にいる彼女の姿を、ヤキモキしながら見ていた彼らに思いもよらぬ新フィールドの話が舞い込んでくる……というストーリー。

面白かったです。
さすが、安定度抜群の作者さんですね。

スカイ・レイカーこと倉崎楓子にスポットが当てられた回でした。
仲間になったとあっさり流すわけではなく、しっかりと彼女の苦悩や黒雪姫との絆を描いており、丁寧な仕事ぶりには感心させられます。

種蒔き回かなと思いきや、随分と盛り込んだ内容となってますね。
終盤の展開は、いつかは来るだろうと予期していましたが、このタイミングだとは思いませんでした。
今回は、もっと純粋にスカッとした物語に徹しても良かったのではないかなー。
詰め込み過ぎとは言いませんが、個人的には3,4巻のように、ハッキリとテーマが定まった話の方が好きです。

まぁ、急展開には驚かされたものの、テンションは上がりましたけどね。
どちらも質がいいだけに、両方同時に食べるんではなく一品ずつ食べたいみたい、という感覚でした。

それにしても、相変わらず、設定の練り込み方が上手い。
近未来の話なのに、現在でも想像ができる延長線上の世界になっているんですよね。
もちろん、発展しすぎな分野もあれば、不自然なまでにアナログであったりするところもあるけれど、この手の作品の中では現実味が突出しているように感じられます。

SAOに負けず劣らず、ハルユキもハーレムの主人公になりつつありますね。
作者がハーレム好きと公言しているため仕方ないとはいえ、ここだけはちょっと残念だなぁ。
登場する女キャラが軒並みハルユキを好きになるのは、いかがなものか。
そのせいで、タクムが空気となってしまっていて、不憫すぎる……。

さて、次巻はいよいよ各レギオンの王が登場しそうで、wktkしますね。
本格的なレギオンバトルが始まりに、期待が高まります。

飛翔する夢を一度は挫折した女の子に、もう一度活力を与えようとする友情ストーリー

テーマ: ライトノベル

ジャンル: 小説・文学

タグ: 書評  アクセル・ワールド  川原礫  HIMA  評価B+ 

△page top

アクセル・ワールド4 ―蒼空への飛翔― 

アクセル・ワールド〈4〉―蒼空への飛翔 (電撃文庫)アクセル・ワールド〈4〉―蒼空への飛翔 (電撃文庫)
(2010/02/10)
川原 礫

商品詳細を見る
読書期間:2010/2/14~2010/2/16

【評価……B+
発想 ★★★★★★★★☆☆ … 8
設定 ★★★★★★★★☆☆
 … 8
物語 ★★★★★★★★☆☆
 … 8
人物 ★★★★★★★★☆☆
 … 8
文章 ★★★★★★★★☆☆
 … 8
挿絵 ★★★★★★★☆☆☆
 … 7
SF
燃え
完成度



 ★★★★★★☆☆☆ … 7
 ★★★★★★★★☆☆
 … 8
 ★★★★★★★★☆☆
 … 8




 日常で≪ブレイン・バースト≫を巧みに使いこなし、中学内格差の頂点に君臨する謎の新入生・能美征二。ハルユキは、能美の狡猾な策略によって自身の≪翼≫を奪われ、完全敗北を喫した。
 ――しかし、ハルユキは、再び立ち上がる。≪もう下を向いて歩かない≫と心に決めたハルユキは、親友・タクムと共に≪ダスク・テイカー≫へ反撃を開始する。キーとなるのは、≪心意システム≫、≪スカーレット・レイン≫、そして≪メイド服少女≫!?
 最強のカタルシスを以てしておくる、次世代青春エンタテイメント!

【感想】<前巻までのネタバレがありますので、ご注意ください>


現実世界と仮想世界で繰り広げられる近未来青春系アクションバトル。
前回の強烈な引きにより、非常に待ち遠しかった今巻ですが、待っただけのことはありました。

充実感たっぷり。
面白いと感じた以上に、上手いなぁという印象が残った内容でした。
設定にしろストーリーにしろ、納得させられるだけの整合性があり、完成度の高さは感心させられます。
いや、もちろん専門的な知識や現実性を考えると、明らかに創作の世界の話なんですが、読書中にそれを感じさせない力強さがありました。

気になっていた物語は、ひとまず完結。
綺麗にまとめられており、3巻でモヤモヤしていた人もスッキリできたことでしょう。
ちなみに、個人的には絶望的な展開から這い上がるキャラが好きなので、3巻の方が燃えましたがね。
簡単には落ち込まなくなったハルユキを見ていると、成長したなーと嬉しく思う反面、何だか残念な気持ちも芽生えてしまう自分は少々性格がねじ曲がっていると自覚していますw

3巻では主人公のハルユキ自身が落ち込んでいたために描ききれなかった周囲のキャラに焦点が合わされています。
タクム、チユリ、そして敵側にいる能美も含めて、より掘り下げて描写されることで、キャラがさらに立っていますね。
単にストーリーを追うだけではなく、作品に厚みを持たせる構成には毎度驚かされます。

これまた前回、批判の種となっていた心意システムも、作中内で上手く制限がかけられています。
舵取りが難しい設定ですが、この作者なら特に不安もなく受け入れられますね。
それだけの実力を伴っていることは、これまで読んできた作品で思い知らされてますから。

少年漫画の王道的な展開の連続で、ある意味予想通りではありましたが、それでも文句なしに楽しめます。
広げた風呂敷は確実に畳みつつ、新たなる伏線を散りばめる手腕はお見事。
読了感の素晴らしいラストで、次への期待も膨らみますね。

……あと最後の黒雪姫先輩の絵にはやられたw
あれはニヤニヤしてしまうのは仕方ないでしょw

友情・信頼・絆という青春小説に相応しい単語が当てはまる熱いエンターテイメント作品

テーマ: ライトノベル

ジャンル: 小説・文学

タグ: 書評  アクセル・ワールド  川原礫  HIMA  評価B+ 

△page top

アクセル・ワールド3 ―夕闇の略奪者― 

アクセル・ワールド〈3〉夕闇の略奪者 (電撃文庫)アクセル・ワールド〈3〉夕闇の略奪者 (電撃文庫)
(2009/10/10)
川原 礫

商品詳細を見る
読書期間:2009/10/10~2009/10/12

【評価……A-
発想 ★★★★★★★★☆☆
 … 8
設定 ★★★★★★★★☆☆
 … 8
物語 ★★★★★★★★★
 … 9
人物 ★★★★★★★★☆☆
 … 8
文章 ★★★★★★★★☆☆
 … 8
挿絵 ★★★★★★★☆☆☆
 … 7
SF ★★★★★★☆☆☆
 … 7
燃え ★★★★★★★★☆☆
 … 8

「ゲームオーバーです、有田先輩……いえ、シルバー・クロウ」
学内一の美少女・黒雪姫との出会いによって人生が一変した少年、ハルユキ。デブでいじめられっ子だった彼も、立派な≪騎士≫として成長していた。
季節は春。二年生となったハルユキたちの前に、奇妙な新入生が現れる。≪ブレイン・バースト≫のマッチングリストに現れず、しかし日常では≪ブレイン・バースト≫を巧みに使いこなす謎の一年生。
黒雪姫が修学旅行で不在の中、≪ダスク・テイカー≫と呼ばれる歪なデュエル・アバターを出現させた一年生は、圧倒的な力でハルユキから『大切なもの』を奪っていく。再び中学内格差最底辺に堕ちたハルユキ。絶体絶命の彼がその時とった行動とは……!!

【感想】<前巻までのネタバレがありますので、ご注意ください>


≪加速世界≫と≪現実世界≫で交差する新展開から目が離せない、シリーズ第3弾。
春を迎え、ハルユキたちが進級し、妙な新入生が姿を見せるところから物語は動き出します。

うわああああ、何だこれ!
色々とやべえ、というか、面白い!


賛否両論の多い……いや、これまで絶賛されていた今作にとって、初めて酷評が止まらない状態といった方が正しいでしょうか。
amazonのレビューを参照しても分かる通り、評価が真っ二つに割れています。
その理由は、大きく分けて2つ。

1つ目は、終わり方があまりにもえげつない引きであること。
そもそもがストレスの溜まりやすい展開だった上に、酷いところでぶつ切りされているため、焦らされるのが苦手な人にとっては、かなりの苦痛となるのでしょう。
先が気になるとイライラするという人は、4巻が発売されるまで手を出さない方が無難でしょう。

ちなみに、個人的には、こんな生き殺しもリアルタイムで追いかける醍醐味の一つだと思っているので、アリだと思っています。
むしろ、強烈に引きつけてくれるのを望むぐらいですね。

2つ目の理由は、新たに導入されたシステムがゲームのバランスを大きく変えること。
ネタバレ防止のためにボカして書きますが、確かにこれはインフレの前触れと捉えられなくもありません。
程度がもう少し軽めだったら良かったのだろうけど、今後はこのシステムを前提にして戦うのが目に見えているため、批判が多くなっているんだろうなと思います。

でもこれまた、自分の意見を言わせてもらうならば、理論的な説明を足して本当にあり得そうだと思わせるこのシステム自体は、素晴らしいと思っています。
ガッチガチのルールで固めたゲームで争うのも悪くありませんが、この作品はミステリーではなく、青春系アクションバトルです。
奇跡やら気合やらがあってもいいじゃないかと思うんですよね。
問題は、いかに上手くこの設定を扱うかってことですが……まぁそこは、作者の腕に期待しましょう。

敵も味方もキャラクター全員魅力的で、物語を彩ります。
新キャラである能美征二の厭らしさや、再登場したアッシュ・ローラーの実直さなど、主役たちに負けない輝きを持っています。

ハルユキにとって、成長するための階段を一段ずつ登らせていく丁寧さには感服しますね。
少年漫画の王道を、まざまざと見せつけてくれるかのような直球のストーリーに燃えました。
前回と異なり、現実世界とのリンクも分かりやすい形で物語に組み込まれているのも高ポイントです。

あと、表紙の黒雪姫先輩の絵がイイっすね。
ここで力尽きたのか、挿絵はいくつか残念な出来がありましたけどw

とにかく、物凄く楽しんで読むことが出来ました。
どれだけ叩かれようが、大好きだと胸を張って言えます。
2月発売予定の4巻が楽しみです。

絶望的な状況の中で成長してゆくハルユキがカッコいい

テーマ: ライトノベル

ジャンル: 小説・文学

タグ: 書評  アクセル・ワールド  川原礫  HIMA  評価A- 

△page top

アクセル・ワールド2 ―紅の暴風姫― 

アクセル・ワールド〈2〉紅の暴風姫 (電撃文庫)アクセル・ワールド〈2〉紅の暴風姫 (電撃文庫)
(2009/06/10)
川原 礫

商品詳細を見る
読書期間:2009/6/23~2009/6/26

【評価……B+
設定 ★★★★★★★★☆☆
 … 8
物語 ★★★★★★★☆☆☆
 … 7
人物 ★★★★★★★★☆☆
 … 8
文章 ★★★★★★★★☆☆
 … 8
挿絵 ★★★★★★★☆☆☆
 … 7
オススメ度 ★★★★★★★★☆☆
 … 8
SF ★★★★★★★★☆☆
 … 8
完成度 ★★★★★★★★☆☆
 … 8

黒雪姫との出会いにより、一回り成長したハルユキ。そんな彼のもとに、「お兄ちゃん」と呼ぶ見ず知らずの小学生・トモコが現れる。二人のいちゃいちゃする様子を見た黒雪姫の冷徹な視線がハルユキを貫く中、≪加速世界≫では、謎の事件が勃発していた。
乗っ取られると精神を汚染され、敵味方関係なくデュエルアバターを襲い続けるという呪いの強化外装≪災禍の鎧≫。殺戮を繰り返す狂気のアバターを捕えることができるのは、唯一の≪飛行アビリティ≫をもつデュエルアバター、≪シルバー・クロウ≫のみ。≪鎧≫討伐ミッションを課されたハルユキの運命とは!?
第15回電撃小説大賞<大賞>受賞作、待望の続編登場!!

【感想】<前巻までのネタバレがありますので、ご注意ください>


≪加速世界≫で繰り広げられる多人数同時参加型格闘ゲーム、第2弾。
第15回電撃小説大賞<大賞>受賞作の続編となります。

面白かったです。
……が、期待してたほどではなかったかなーという印象もあります。
1巻が良すぎたから期待しすぎてしまった……というのではなく、作品の方向性が個人的な好みと少しズレてしまったのが原因だと思われます。

現実世界と加速世界との切り替えが面白いと感じていたので、その関連性が薄くなってしまったのは残念でした。
境界線がハッキリとしすぎていて、せっかくの設定が活かし切れていないのは勿体無い。
ただの仮想空間でよければ、加速世界である必要性はないわけです。
もう少しリアル側と関わらせて欲しかったなと思いました。

一方で、加速世界内の設定は掘り下げられていて、いくつかの事実が判明しています。
きっと、作者的には、こちらのSF要素で話を進めて行きたいんでしょうね。

それにしても、1巻の時にも薄々と感じていましたが、物凄く「エア・ギア」に似てますねぇ。
アニメでしか観たことないので間違っているかもしれませんけど、派閥があってその頂点に王がいて、若者同士で争っているところなんかそのままですよ。
新たなゲームルールが説明されるたびにワクワクとさせてくれますから、決してツマラナイわけじゃないですけどね。

とまぁ、批判から入ってしまいましたが、レベルの高さは新人の域を遥かに超えています。
筆力はもはや言うまでもなく、ストーリーの見せ方、設定、キャラクターと全ての点において、きっちりと基本を押さえた王道で、安心して読むことができます。
「ソードアート・オンライン」もそうなんですけど、この作者さん、舞台を作るのが非常に上手いですね。
土台がしっかりしているので、これから先も大きく崩れる心配はないでしょう。
長編化するにあたっての伏線のばら撒きも見られましたし、近い将来の電撃の看板タイトルの1つなる可能性を十分秘めているかと思います。

主人公のハルユキは相変わらず自分に自信の持てない後ろ向きな性格をしていますが、それと同時に確実に成長している面が見られるので、嫌いにはなれません。
そんなハルユキに惚れている黒雪姫も普段クールなくせに、時折見せる年相応な姿が可愛らしい良キャラですね。
そして、タクムが美味しい解説キャラのポジションを手に入れたことが嬉しかったりw
今回一番好感度が上昇したのは彼ですね。

新キャラも何人か出てきましたが、高レベルのバーストリンカーがあまり強く感じられないの何故なんだろう。
もっと絶望的なまでの差があるように見せても良かったと思うなー。

1巻の完成度に比べると落ちてはいますが、それでもなお高水準であることは変わりありません。
3巻も楽しみですね。

ゲームらしさをより特化した内容となっています

テーマ: ライトノベル

ジャンル: 小説・文学

タグ: 書評  アクセル・ワールド  川原礫  HIMA  評価B+ 

△page top

アクセル・ワールド1 ―黒雪姫の帰還― 

アクセル・ワールド〈1〉黒雪姫の帰還 (電撃文庫)アクセル・ワールド〈1〉黒雪姫の帰還 (電撃文庫)
(2009/02)
川原 礫

商品詳細を見る
読書期間:2009/2/13~2009/2/15
月間マイベスト作品

【評価……A
設定 ★★★★★★★★★
 … 9
物語 ★★★★★★★★☆☆
 … 8
人物 ★★★★★★★★☆☆
 … 8
文章 ★★★★★★★★☆☆
 … 8
挿絵 ★★★★★★★★☆☆
 … 8
オススメ度 ★★★★★★★★
 … 9
SF ★★★★★★★★☆☆
 … 8
完成度 ★★★★★★★★
 … 9

どんなに時代が進んでも、この世から「いじめられっ子」は無くならない。デブな中学生・ハルユキもその一人だった。
彼が唯一心を安らげる時間は、学内ローカルネットに設置されたスカッシュゲームをプレイしているときだけ。仮想の自分を使って≪速さ≫を競うその地味なゲームが、ハルユキは好きだった。
季節は秋。相変わらずの日常を過ごしていたハルユキだが、校内一の美貌と気品を持つ≪黒雪姫≫との出会いによって、彼の人生は一変する。
少女が転送してきた謎のソフトウェアを介し、ハルユキは≪加速世界≫の存在を知る。それは、中学内格差の最底辺である彼が、姫を護る騎士≪バーストリンカー≫となった瞬間だった。
ウェブ上でカリスマ的人気を誇る作家が、ついに電撃大賞<大賞>受賞しデビュー!実力派が描く未来系青春エンタテイメント登場!

【感想】 

第15回電撃小説大賞にて栄えある<大賞>を受賞した作品。

最初にあらすじを読んだとき、SF色が強そうで個人的な好みとはかけ離れた印象を受けました。
表紙のイラストが半裸の女の子なのも何だか手に取りづらくて、正直なところ、この本の第一印象はかなり悪かったです。
迷いながらも買うことにしたのは、<大賞>を受賞するくらいなんだから、きっとそれなりに面白いんだろうなーと意図があったからで、あまり期待していませんでした。

ごめんなさい、僕が間違ってました。

メチャクチャ面白かったです!
確かに取っ掛り辛い本ですが、設定を理解し始めると夢中になって、貪るように読んでしまいました。

自分が超高速で思考することができる≪力≫を手に入れたら……と考えたことは男なら一度は誰でもあるんじゃないでしょうか。
そんな男子中高生の妄想をそのまま書き連ねたかのような内容です。

この≪加速世界≫の設定が、自分のモロ好み。
選ばれたものだけが、1000倍の速度で思考できる≪加速世界≫に接続可能というルールに惹かれました。

その力に目覚めるのが、デブで卑屈な性格をコンプレックスとして持っている主人公・ハルユキというのも良かった。
いわゆる、いじめられる側であるハルユキは、実に人間味溢れるキャラで、とても共感できます。
確かに人を信じる心が足りていないところはヤキモキしますが、決して頭が悪いわけではないんですよ。
そんなハルユキが、精神的に成長していく様が見ていると、子どもの成長を喜ぶ親の気分にでもなったようでした。
ただ、この後ろ向きな性格は、イジメはいじめられる側に大きく問題がある、と考える人には合わないかもしれませんのでご注意を。

ストーリーは王道なんですが、文章が非常に面白く読ませてくれるおかげで飽きるどころか楽しさが加速していくばかりです。
ラストの締め方も爽快で、ケチのつけようがありません。

もともと著者はオンライン小説界隈では有名な方だったそうです。
この「アクセル・ワールド」も最初は別名でweb公開していたらしく、電撃大賞で受賞し商業化されるにあたってネット上では削除されたとか。
道理で新人とは思えない完成度だと思いました。

最初は抵抗を感じていたイラストも、読み進めていくと、これしかないと思えるくらいに合っていて参りました。
表紙と同様に挿絵にも無駄にエロティックなところはありますけど、それもまた良し。
ヒロインの黒雪姫先輩が可愛かったです。

時々こんな本に出会えるからラノベ読みはやめられません。
さすがは大賞作品といったところでしょうか。
全力で追いかけたくなるシリーズが、また一つ増えましたね。

一瞬で物事を判断できる力があったらと妄想したことがある人はハマる確率大

テーマ: ライトノベル

ジャンル: 小説・文学

タグ: 書評  アクセル・ワールド  川原礫  HIMA  評価A 

△page top

コメントの投稿















管理者にだけ表示を許可する

△page top