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明日へと続く記憶

漫画、アニメ、ゲーム、音楽、ライトノベルの感想を書いたり、絵を描いたりしています。

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『絢爛たるグランドセーヌ』22巻 感想 



絢爛たるグランドセーヌ」22巻のネタバレ感想です。

サマー・パフォーマンス、開演。
日々の研鑽と新たな世界をお披露目する時がやってきました。

野外のパフォーマンスは開放感もあってか、いつもの公演より楽しそうでいいなぁ。
下級生のズーイが民族衣装で踊る様は可愛くて微笑ましかった。
客席との距離感も近くて、これまでで一番実際に観てみたいと思ったかも。

5作品も同時に踊るなんて役者というのは本当に凄いですね。
振り付けをマスターするだけでも大変なのに、更に一つ一つの動きを磨き上げないといけないのですから。

相変わらずバレエに全力を注ぐ奏。
どれだけ厳しい練習でも踊ることが楽しくて仕方がないというのは、最強の才能だと思います。
プレッシャーを自覚しながらも努力を積み重ねられる彼女の姿を見ていたら、誰もが好感を持つでしょう。
しかし、そんな奏に試練の時が訪れました。

拍手喝采だった「パエトーン」女神ケレス役の初披露についてニコルズから強烈な駄目出し。
更には寝る間も惜しむ練習で身体を酷使した結果、足を痛めてしまうというフラグも回収もしてしまいました。
役を降りるほどではなかったけれど、エヴリンに役を奪われる形に。
さすがの奏も度重なる重圧と悲劇に涙と呻きが零れ、胸が苦しくなりました。

あれだけ頑張っていたのに報われないのは辛い。
もちろん奏以外も汗水流しているのは分かっています。
特にエヴリンに関しては虎視眈々とケレス役を狙っていたのは、彼女のハートの強さ故でしょうしね。

ただ今回の一連の流れは、ニコルズの悪い部分が出た結果だと思います。
解釈違いだとして奏はショックを受けていましたが、正直そこまで言う必要性はなかったよなぁ。
校長先生の言う通り、労いの言葉一つもかけられないのは指導者失格でしょう。

ニコルズは踊り子を己の人形だとでも思っているのだろうか。
自分好みでとっかえひっかえしたり、教え子を冷たく見放したり。
我の強さは欠かせない世界なのだとしても、優しさというか情が感じられません。

とはいっても、プロダンサーだったニコルズも振付師として本格スタートしたばかり。
彼女もある意味新米であって、これから指導者として成長していくのでしょう。
まぁ、読者からすると好感度は低くなってしまいますがね。

進級できるかどうかで奏の未来は大きく変わります。
次回は大きな節目になりそうですね。

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『絢爛たるグランドセーヌ』21巻 感想 



絢爛たるグランドセーヌ」21巻のネタバレ感想です。

今回は収録回のサブタイトルにもある「期待」「プレッシャー」がテーマ。
素っ頓狂な声を出してしまうぐらいに奏が思わぬ大役に抜擢されて驚いています。

ジャンプが得意な奏の長所を活かしているとは思えない踊り。
もちろん奏のために創られたわけではないので当たり前なんですが、じゃあ何故ニコルズは奏を選んだのか。
あえてプレッシャーをかけたり、依怙贔負はしないと言いつつ奏にチャンスを与えたり意味深な行動が多いですね。
結果的に奏にとっては、プロへの道を考えると避けては通れないわけなので珍しく重圧に顔色が変わっています。
シャワーを浴びる奏の表情は今まで見たことがない面持ちで、強く印象に残りました。

しかしながら、この娘の凄いところはここから。
気を持ち直して行動に移せるところは本当に尊敬に値します。
夜遅くまで動画を繰り返しみて勉強し、朝早くから体を動かして練習に励む頑張りは凄い。
一つ心配なのは、無茶をしてケガに繋がらないかということ。
基本的には前向きで一人で解決してしまう傾向があるだけに不安にもなります。
奏を羨むエヴリンが虎視眈々と睨んでいるのが今のところ良い効果を生んでいるようだけど、代役を任せるような展開になるフラグになって欲しくないな。

最後に収録されている107話「ずっとライバル」は、さくらかと思ったら翔子の話でしたか。
確かにお互い一番身近で、親友で、だからこそ負けたくない相手なんでしょうね。
今は離れているから通話で支え合う仲間意識が強いかもしれないけど、間違いなくイイ刺激にもなっているはず。
いつかまた同じ舞台の上で踊る日が来るであろうと想像するとワクワクしますね。

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『絢爛たるグランドセーヌ』20巻 感想 



絢爛たるグランドセーヌ」20巻のネタバレ感想です。

ニコルズの電撃引退発表。
現役を辞めることは、奏たちにとっても大きな転換期の前振りになりそうな予感。
振り付け師として本腰を入れるということは、教え子たちに注ぐ時間が増すということですから。

前々からニコルズは裏の顔があるというか、思惑が読み切れないところがあります。
彼女が今後目指す夢は一体どのようなものなのか。
奏が哀しむような展開にはならないで欲しいけど、ちょっと怖いですね。

ところで、トップダンサー引退の場合って事前に発表したりしないものなんでしょうか。
もしもファンの立場だとしたら、引退公演に駆け付けたいと思うんですけどね。
伝統を重んじて興行的な客寄せとかはしないとかってことなのか、それともそれだけ電撃的だったということなのかな。

感受性豊かな奏やエヴリンにとってはあまりに衝撃的なニュースだったようで。
一応前巻で引退の噂の話で泣くかもしれないって言ってましたけど、実際涙を堪えるのは無理でしたね。
まぁ誰だって推しの輝く姿が見られなくなるのはショックでしょう。
エヴリンの入れ込み具合は奏を上回るもので、良くも悪くもニコルズの影響力がデカすぎる。
切磋琢磨するライバルとして二人とも頑張って欲しいな。

滝本先生の父親・イリイチェフの踊りを初めて見た奏は大事なことを気付いたっぽいですね。
演者に対してキャラクターのフィルターで感情を抱いてしまうのは物凄いということ。
これって役者全般に言えることで、悪役を憎いと思えるのって実力があってこそ。
物語への没入感を深めてくれる演者はもっと評価されるべきだと思います。
もしもこの技術を手に入れることが出来たら、奏はワンランク上へと行けるでしょうね。

さて、今回で20巻の大台に突入しました。
奏の成長はまだ留まること知らずで、物語は更に続きそうなので楽しみです。

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『絢爛たるグランドセーヌ』19巻 感想 



絢爛たるグランドセーヌ」19巻のネタバレ感想です。

表紙はレベッカ。
エヴリンより先に選ばれるのは予想外。
単なるクラスメイトではなく、卒業後も出番があるということなのかな。

コンクールや舞台本番のシーンが多いからか、いつも以上にしなやかな身体で表現する踊りに目を惹き付けられます。
まさに本物のバレエの公演を見ているような楽しみ方ができる作品ですね。

毎度のことながら、この作品を読むと前向きになれます。
理由はもちろん、奏の底抜けなポジティブさ。
浮かれ過ぎないようにしようって決意からの即落ちは予想できていても笑ってしまいます。
周囲も影響受けて前向きになっているのがいいですね。
終わったコンクールの練習をする意味に悩む七海に対して、私が見たいからという自己中な意見で背中を押す奏は気持ちよさすら感じさせてくれます。
こんな娘が友達にいたら、さぞ毎日楽しいだろうなぁ。

海外留学編以降は狙っているのか、毎巻ごとにライバルの近況が挿入されていますが、今回は絵麻の番でした。
とはいっても僅かではありましたが。
怪我はちょっと心配だけど、自分に合った練習法を見つけられたのは功名かな。

久々の登場である翔子も少し元気になっているようで良かった。
奏のそばにいる時の安定したメンタルまではまだ届かないにしろ、そつなく課題はこなせていそうですね。
ただそのペースだと、次に再会した時は奏の成長に驚くことになるかもしれません。
競争の世界とはいえ、奏と翔子に実力差が出始めたら少し寂しいと思ってしまうだろうなぁ。

ことあるごとにニコルズの言動には闇を感じさせますね。
奏や滝本先生が一抹の不安を抱くのも今後のフラグにしか見えません。

目指したい道は決まったけど、お金がない。
漫画的には支援者が登場するのが定番ですけど、そんな都合のいい展開がこの作品で果たしてあるのかな。
経済的な不安が続く奏の進路が気になりますね。

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『絢爛たるグランドセーヌ』18巻 感想 



絢爛たるグランドセーヌ」18巻のネタバレ感想です。

相変わらず主人公の奏がポジティブで楽しい。
何事も前向きに吸収しようとする貪欲さは見習わなければいけませんね。
凹んだりショックを受けるシーンもあるけれど、長く引っ張られないのが良いところだなと思います。
眩しく見えるという比喩がピッタリ似合う女の子ですね。

そしてそんな奏を眺めるズーイという年下の女の子が気になります。
今まで奏に向けられる視線は先生や同世代が大半でしたからね。
「気負わなくても自然と引っ張っていけるのがスターなのかもしれないね」という奏の台詞がありますが、まさに自分がそのような立場になりつつあると自覚していないようでニヤニヤします。

見る側から見られる側へ。
夢を見せる役割を担う意識はあるのに、自己評価が低いためか、尊敬されつつあるとまるで考えてなさそう。
小さな子供たちが憧れる存在になれたら、なんて素敵な好循環なんでしょうか。

16巻で翔子、17巻でアンドレアが掘り下げれて、今回はさくらのターン。
やっぱりこの娘が一番ライバル視が強くて燃えますね。
自分の性格と隔たりのある役に対して悩む彼女が、母親の言葉で頭をクリアにした時に見せる不敵な笑みこそ真骨頂だよなぁ。

競う相手が強いほどワクワクする奏とプライドが高くて実は誰よりも負けず嫌いなさくら。
これどうみても悟空とベジータですよね。

振り付けコンクールや「くるみ割り人形」の公演は練習と比べるとあっさり終わりました。
まだ続くとはいえ、もっと溜めるのかと思っていたので意外。
まぁ、奏は一人だけ感涙してしまうほどでしたけどね。

そろそろ進路の話が出てくるのかな。
物語が大きく動き出しそうな予感がありますね。

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『絢爛たるグランドセーヌ』17巻 感想 



絢爛たるグランドセーヌ」17巻のネタバレ感想です。

表紙絵の奏が素晴らしい。
今までで一番艶っぽい雰囲気を醸し出していて綺麗ですね。
まだ子どもから大人に差し掛かったあたりの年齢ですけど、成長した女性の姿が今から楽しみです。

前回に引き続き、ロイヤルバレエスクールでのレベルアップ編。
奏自身のステップアップというよりは、今回は周囲との協調が目立つ回でした。

入学当初は一悶着あったルームメイトとも仲良くなって、穏やかな気持ちで読めました。
平和過ぎて物語の起伏は乏しいですが、近づく催しのための助走期間という感じで徐々に期待感を募らせる展開です。
あっという間に読んでしまい、ボリュームが物足りないと思うくらい面白かったですね。

キーラが情緒不安定になってもメンタルが強い奏なら何とかしてくれるという安心感が凄い。
というか、取り乱しても切り返しが素晴らしくて、そりゃあ誰からも好かれるよなあと納得します。
さくらを始め、アンドレアやエヴリンなど気難しい子が奏に好意を抱いているのも当然ですね。

何事にも貪欲な性格で、振り付けや歴史など至る所から学ぼうとする主人公だからこそ応援したくなります。
振り付けコンクールや「くるみ割り人形」の公演で舞う奏の出番が待ち遠しいですね。

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『絢爛たるグランドセーヌ』16巻 感想 



絢爛たるグランドセーヌ」16巻の感想です。

前巻から本格的に新たな章である留学編に突入となりましたが、面白さは変わりません。

やっぱり主人公の奏がコミュおばけってのが大きいですね。
たとえ転んだり躓いても前向きな姿勢で誰とでも仲良くなろうという姿勢だけは崩さないので、読んでいて心地良い。
見知らぬ土地で不慣れな言語だと関係構築もままならないはずなのに、大変だーと言いつつワクワクを抑えきれなかったり、何とかしようとするポジティブさが眩しいほどに魅力的。

個人的に一番響いたエピソードである79話「顔を上げて」は、そんな奏でと翔子の対比が素晴らしい回でした。
普通は翔子みたいに落ち込んだり俯いたりするものです。
なんだかんだいってまだ女子中学生なんですから、浮き沈みするのが当たり前でしょう。
奏と離れて実感する心細さと、離れていても同じ空の下で頑張っている奏の声に背中を押されて頑張ろうとする翔子にこみ上げてくるものがあります。
仲間っていいよなぁとしみじみとさせられますね。

留学先のルームメイト達とも徐々に交流を深めていって一安心。
この作品は本当に嫌な人間ってのは出てこないですね。
登場時は多少(?)性格が捻くれていたり、嫌味の一つや二つ言うことはあっても信念や意図があるので不快な気持ちにはなりません。
若干ニコルズ先生の思惑に怪しさはあるぐらいで、同世代の少女達はひたむきに努力してて表裏などないようにみえます。

YAGP編が結構長く続いたので、ロイヤルバレエスクール編もしばらくは続きそうですね。
着実にレベルアップしていく奏たちが楽しみです。

作者のあとがきにもありますが、コロナの影響が甚大な分野の一つですよね。
今まさに金の卵たちが孵化するであろう時期に学ぶことが環境的に厳しい世の中になってしまったのが残念過ぎます。
もちろん作者にとっての資料調達も大変でしょうし、興行的に苦しい状況に陥っている人も多数いることでしょう。
少しずつ取り戻しているとは思いますが、早く以前と同じような世界になることを願うばかりです。

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