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明日へと続く記憶

漫画、アニメ、ゲーム、音楽、ライトノベルの感想を書いたり、絵を描いたりしています。

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『骨ドラゴンのマナ娘』3巻 感想 



骨ドラゴンのマナ娘」3巻のネタバレ感想です。

今回から雑誌掲載された分となります。
移行期間中は休載となっていたこともあり久々の刊行で嬉しいです。
WEB連載で追いかけているので中身は知っていますが、通して読むことで没入感は大きく変わりますね。

もっと評価されるべきとはまさにこのこと。
ホント良い作品に巡り合えましたよ。

ユウルの大叔父でオーナーのルドルフ登場。
キツイ性格なのかなと思っていたら、随分と優しいダンディでしたね。
お互い素直になれないだけで、家族思いのイイ人でした。
顔見せ程度の出番で終わっちゃったけど、そのうち本格的にストーリーに絡んでくるのかな。

表紙エピソードである14話「月夜の散歩」が印象に残りました。
ただのイイハナシダナーで終わらずにアクセントのある笑いがあって楽しい。
死の間際にあったおじいさんが昔飼っていた猫の霊にワンパン喰らって幽体から実体に戻されるシーンが勢いもあって面白かったです。
殴られたと呟くおじいさんに対して、すかさずおばあさんが「殴り返して来ましょうか?」と物騒なことを口にするのも素敵。

とにかくそんな言葉選びが秀逸な漫画ですね。
ボケもツッコミも上品で、センス抜群。
原作担当が付いているわけでもないので、作者一人で完成させているのですから凄い。

絵柄も初期から変わらず丁寧に描かれています。
連載が続くとどうしても雑になってしまいがちですが、この作品は安定感が素晴らしい。
生き物を大事に描写していて、猫もワンコも可愛くて癒されます。

もちろん竜の描き方もお見事。
ニセモリこと次男の竜もぷくぷく太ったまん丸ボディで、ニートなのに愛くるしい。
サトモリ様がパンパンとお腹を叩くこともセットで微笑ましく見えました。

エルフのロゼは毎度ながらお綺麗で目の保養になります。
小さなコマでしたけど、ニット姿で女豹のポーズは反則的でしょう。
表情の作り方が巧みで、演技しているのが伝わってくるのは作者の腕のおかげかな。
木の工芸品を扱っていたので、実は工作が苦手というのは意外でした。

娘の成長を垣間見ているような感覚を覚える良作。
唯一の欠点は刊行ペースが空きがちなところ。
早くも次巻が待ち遠しいです。

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ジャンル: アニメ・コミック

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『骨ドラゴンのマナ娘』2巻 感想 



骨ドラゴンのマナ娘」2巻のネタバレ感想です。

もー、とにかく登場するキャラがみんな可愛い!

画集を読んでいる気分になるぐらい見応えのある絵とコミカルな動きに心奪われます。
大絶賛した1巻と遜色のないクオリティで、間違いなく本物だと確信しました。

物怖じしないイブがジト目で淡々と仕事をこなすのが面白い。
普段は無表情なだけに、たまに見せる笑顔の破壊力が凄まじい。
このギャップ萌えでご飯何杯でもイケてしまいます。

「竜殺し」という単語を酒と勘違いするボケとツッコミが完璧すぎる。
このシーン以外も漫才的な畳み掛けや構成が目立ちますね。
作者がその手の台本を書いているのかと疑う程に良質なお笑いを世界観壊さず描いています。
言葉の選び方が秀でていて、するすると滑らかに読めるのはこの作品の魅力の一つですね。

エルフ娘のロゼが全コマで見惚れるほどに美しい。
絶世の美少女という言葉がピッタリと合いますね。
綺麗と可愛いの中間にある稀少さを画力を持って表現できているのが素晴らしすぎます。
あとがきによると急遽登場が決まったキャラだとか。
そうとは思えない練られたシナリオ、埋没されることのない設定など感心させられますね。
いやはや、この作者の力量は底がしれません。

ちょっぴり切なく、でも心温まるほんわかストーリーは健在。
合わせてイブの成長が描かれていて、物語がしっかり進んでいるのも好印象です。

細部に至るまで丁寧な作りに目を奪われますね。
「エルフの森工房」の商品が素敵だなぁ。
木の包丁や食器など、見ているだけでも楽しい。
こんな雑貨屋さんがあれば覗いてみたくなります。

言語による違いを吹き出しで表現したり、柔らかいフォントに温かみを感じたり、センスの塊のような作品ですね。
是非とも長く連載して欲しいので、応援していきたいと思います。

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『骨ドラゴンのマナ娘』1巻 感想 



骨ドラゴンのマナ娘」1巻の感想です。

これは久しぶりに大当たりを見つけてしまったかも。

好みの要素がこれでもかとテンコ盛りとなっていて、めちゃくちゃ好きです。

舞台は魔法があるファンタジー世界。
年老いたドラゴン・ネム捨てられた幼女・イブを育てるところから始まる物語。
やがてイブは少女へと成長するが、ネムの寿命が尽きる時がやってきて……というストーリー展開です。

まず何より魅力的なのは、細い線で描かれたディティールまで拘る美麗な絵。
イラスト集かのように一コマずつ気合の入った仕上がりで、きめ細かさが半端じゃありません。
勢いではなく、ただの一本たりとも気を抜かずに線を描いているのが伝わってきます。
丁寧すぎるぐらいに背景を描写することで、世界への没入感も深めてくれます。

元々Youtubeの広告で作品を知り、絵が好みだったので検索して調べてみました。
無料で第1話を読んだ後、即日で1巻を購入したのは本当に久しぶりです。

その原動力となったのは、愛らしいキャラクターのコミカルな表情や言動。
虚ろな表情でちょこまかと動くイブが可愛らしく、まるで猫を愛でるような気分になります。
かと思いきや、時折漏れる主張がワイルドでタフな性格をしているのが面白い。
優しいドラゴンが親心を持ってしまうのも仕方がない魅力が詰め込まれています。

ほんわかとした雰囲気に少しだけ切なさが混じり、でも悲しみは感じさせないハートフルストーリーが素晴らしい。
予想外に笑いが散りばめられており、シリアス寄りにならないのも何だか新鮮です。

唯一の不安要素はお化け屋敷となっている宿の主人代理ユウル。
裏で何を考えているのか分からず、不穏な空気を漂わせています。
まぁでも作品の雰囲気を崩してまでの展開はないでしょう、きっと。

緻密さと柔らかさを併せ持つ少年漫画と少女漫画の良いところどりしたような作品ですね。
今後の物語の膨らませ方に期待するしかありません。


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