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明日へと続く記憶

アニメ、ゲーム、ライトノベルの感想を書いたり、絵を描いたりしています。

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花の佳音 

花の佳音 (メディアワークス文庫 あ 8-1)花の佳音 (メディアワークス文庫 あ 8-1)
(2012/04/25)
雨宮 諒

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読書期間:2012/5/17~2012/5/18

【評価……B
発想 ★★★★★★★☆☆☆ … 7
設定 ★★★★★★☆☆☆☆
 … 6
物語 ★★★★★★★☆☆☆
 … 7
人物 ★★★★★★★☆☆☆
 … 7
文章 ★★★★★★★☆☆☆
 … 7
挿絵 なし
ほのぼの
切なさ
感動



 ★★★★★★☆☆☆ … 7
 ★★★★★★☆☆☆☆
 … 6
 ★★★★☆☆☆☆☆
 … 5




 知っていますか?あなたが笑ったり泣いたりしているときに、すぐ横に寄り添って、一緒に微笑んだり、涙を流してくれる存在がいることを。
 それは、美しくも儚い「花」たち。彼らはいつでも人間を温かく見守り、心の底から祈っています。あなたが幸せでありますように――と。
 これは、そんな花たちの声を聞くことができる不思議な青年・草介と、心優しい花たちの切なくも心温まる物語。
 ほら、花に耳を近づけてみて下さい。嬉しい囁きが聞こえてくるかもしれませんよ?

【感想】


実に4年振りとなる雨宮諒さんの新作は、メディアワークス文庫からの発売となりました。
名前を知らない方でも、「シゴフミ」の作者といえば、聞こえがいいかもしれません。

草花の声を聞くことができる花屋の若き店主・草介が、花を通じて触れ合う様々なココロに胸を熱くさせるハートフルストーリーです。
タイトルの「花の佳音」という言葉並びが美麗ですね。

ほんわかと心温まるお話でした。
優しさがふんだんに盛り込まれた物語で、個人的に好みの内容でしたね。

短編連作形式となっているため、サクサクと読めます。
草介の台詞が演技のような言い回しで若干癖はありますが、音声再生されているかのように抑揚が伝わってきたので嫌いじゃありません。
まぁ、そのせいで感動がイイハナシダナーってレベルに落ち着いちゃっているんですけどね。

花の精霊との会話が、親密な親子のようで、心が洗われます。
ちょっと生意気だったり、勝気だったり、無邪気だったり色んな花がいますが、いずれも純真で安らぎを与えてくれる存在で、草介でなくとも売れてしまう時に一抹の寂しさを覚えてしまいます。
精霊がイイ子たちばかりであるがゆえに、人間側の身勝手な思いで利用してしまうことに、申し訳なさすら感じてしまいました。
花の寿命は短いというのに、みんな健気だなぁ。
人と共に生きる花の瑞々しさは、何と美しいことやら。

それにしても、何故草介は花屋を営んでいるんだろう。
手放すのが惜しいと毎回思うのだったら、庭師になったり植物園で働いたりすればいいのに。
お客さんに花を届けたいという想いは、そこまで強くないだけに少し気になりました。

ジャンルが違うだけで「ビブリア古書堂の事件手帖」と方向性が似ていますね。
おそらく花の言葉を聞くことが出来るのが女店主でしたら、もっと売れたのではないかなと思います。
しかし、魅力的な花の精霊を中心に添えたいと思うのであれば、これで正解でしょうね。

多少駆け足気味なものの綺麗に終わっているので、続きは出なさそうかなぁ。
他にもいっぱい素敵な花々はあるでしょうから、読んでみたいですね。

花の言葉を理解できる青年と花の精霊たちが優しい空気で包んでくれます

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テーマ: ライトノベル

ジャンル: 小説・文学

タグ: 書評  花の佳音  雨宮諒  評価B 

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夏月の海に囁く呪文 

夏月の海に囁く呪文 (電撃文庫 (1178))夏月の海に囁く呪文 (電撃文庫 (1178))
(2005/11/10)
雨宮 諒

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【評価……B-
舞台 ★★★★★★☆☆☆☆
 … 6
物語 ★★★★★★☆☆☆☆
 … 6
人物 ★★★★★★☆☆☆☆
 … 6
文章 ★★★★★★★☆☆☆
 … 7
挿絵 なし
オススメ度 ★★★★☆☆☆☆☆
 … 5
青春 ★★★★★★☆☆☆☆
 … 6

修一は、夢久島という長閑な島に暮らす高校二年生。学校生活にどこか馴染めない自分を自覚しつつ“能面”を被って友達とも“普通”に過ごしていた。夏休みに入った日、修一は港で海を見ながら人目も憚らず泣いている一人の女性と出会う。夢久島には「海で“呪文”を唱えると、本当の自分の居場所に連れて行ってくれる」という噂があり、その話を確かめるために、彼女はこの島に来たという。彼女との出逢いにより、修一の“能面”の日常に変化が訪れる。そして――。
“呪文”をめぐり4人の人物が織り成す心ビタミン短編連作ストーリー。

【感想】

携帯の電波も届かない夢久島という田舎町を舞台に、複数の人物たちがこれから先について思い悩む青春ストーリー。
シゴフミ』の著者・雨宮諒が紡ぐ短編連作です。

この作品は全部で4章に分かれていて、それぞれ短編として読むことができるんですが、割かれているページ数は均等ではありません。
第1章「僕は能面」が約半分を占めていて、残った分を第2章「ネバーランド」がさらに半分占めています。
そのため第3章「ちっぽけな魚」は15ページ、第4章「ゆうやけこやけ」も30ページと非常にアンバランスになっています。
そこに意味があるのであればいいんですけど、特にそういったものはないようで。
必要性こそ感じなかった第3章は、内容が結構好みだったので、もう少し膨らませて欲しかったですね。

短編連作のため、章によって主人公は違います。
第4章だけは反則的で浮いていますが、どの主人公も自分の居場所に悩むところが共通しているといえるのかな。

第1章は感情を演技でしか表現できないと思っている高校二年生の少年・水本修一が主人公。
この章は、内面に比重を置いて描かれている作品のはずなのに、キャラ設定が少々浅いところがありますね。
察しがいいところと鈍感なところが不自然で、説得力に欠けるというか。
これだけで一冊書ききった方が物語に深みが出て良かったんじゃないかなぁと思いました。

第2章は、いかにもお涙頂戴と言わんばかりのシナリオ。
主人公は夢久島に遊びにきた女子大生・岬京子
第1章が10代向けなら第2章は20代向けですね。
イマドキのお調子者な女性ですが、とある出来事により過去を顧みることになり、大きく意識を変えることになります。
似たような体験をしたことがあるという人は、実のところそんなに珍しくないんじゃないかなと思います。
今の自分は、昔の自分が思い描いていた姿になれているのかと考えると、切なくなりますね。

総評としては、全体的に綺麗にまとまっているのが好印象でもあり、物足りなくもあります。
無駄な改行が目立つところもありますが、文章にトゲがなく読みやすいですね。
イラストなしというのも、この作風であれば正解でしょう。
まぁ、第1章だけならあってもよかったかもしれませんが。

しかし、この本はどういう狙いで書いたものなんでしょうね。
明確なテーマや意図が伝わってこずに分かり辛かったです。
雰囲気で読むべき作品だったってことなのかなぁ。
惜しい面も多々あったので、もう少し詰めて書けていれば化けたのかもしれないですね。

テーマ: ライトノベル

ジャンル: 小説・文学

タグ: 書評  夏月の海に囁く呪文  雨宮諒  評価B- 

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