fc2ブログ

明日へと続く記憶

漫画、アニメ、ゲーム、音楽、ライトノベルの感想を書いたり、絵を描いたりしています。

01«1.2.3.4.5.6.7.8.9.10.11.12.13.14.15.16.17.18.19.20.21.22.23.24.25.26.27.28.29.»03

妄想ジョナさん。 

妄想ジョナさん。 (メディアワークス文庫)妄想ジョナさん。 (メディアワークス文庫)
(2011/09/23)
西村 悠

商品詳細を見る
読書期間:2011/11/16~2011/11/18

【評価……B-
発想 ★★★★★★☆☆☆☆ … 6
設定 ★★★★★★☆☆☆☆
 … 6
物語 ★★★★★★☆☆☆☆
 … 6
人物 ★★★★★★☆☆☆☆
 … 6
文章 ★★★★★★☆☆☆☆
 … 6
挿絵 ★★★★★★★☆☆☆
 … 7
恋愛
青春




 ★★★★☆☆☆☆☆ … 5
 ★★★★★★☆☆☆☆
 … 6





 大学一年生の春、恋する僕は確かに幸せだった。憧れの人が、自分の妄想の産物だと気付くまでは。大学二年の秋、傷心から立ち直れない僕の前にひとりの女性が現れる。その名はジョナさん。彼女もまた僕の妄想の産物だ。驚いたことに彼女は、僕を妄想から解放すると宣言した。
 自らの妄想に導かれ、壮大な脱妄想計画が幕を開ける!大学キャンパスがロンドンに変じ、ラブホテルが魔王の城と化す、妄想にまみれた東京多摩市で展開する、騒々しくも切なく、悲しくも情けない恋の物語。

【感想】


自ら生み出した妄想の女性とともに現実と立ち向かおうとする青春恋愛モノ。
MW文庫からの出版ですが、電撃文庫で発売されても違和感ないぐらいラノベ色が強い作品でした。

大学2年生の主人公は、現実が妄想に浸食される奇妙な現象を患っていた。
妄想はあくまで妄想でしかなく、他の人間からは一切視認されることがない。
妄想だと気が付かず行動したことで、周囲からは奇異の目で見られるようになる失敗も数多く重ねてきた彼は、他者との距離をはかれず、コミュ障に陥っていた。
そんな折、彼の前に新たな妄想の女性・ジョナさんが現れる。
妄想から脱却する助力をしようという彼女に導かれるまま動き出す、青春ストーリーです。

冴えない引き籠りがちな男が、突然現れた美少女によって、精神的に成長を果たしリア充になっていく展開は、小説等に限らず創作では定番中の定番ですね。
ご多分に漏れず、徐々にコミュニケーション能力が上昇していき、逆説的に妄想であるジョナさんの存在が危うくなっていくのも予想通りです。
それを踏まえた上での特徴を期待したのですが、普通に終わってしまいましたねぇ。
妄想の設定を絡めたどんでん返しがあると思っていたんですが……。

各章の話と本筋の密接度が薄いのが惜しいかな。
それぞれ面白く読めましたが、伏線が仕込まれている訳でもなく、必要性が感じにくかったです。

感覚としては、「さようならドラえもん」のエピソードに似ています。
あれよりは感動することは出来ませんでしたが、切なさは滲み出ていました。

積極的に引っ張ろうとするジョナさんは献身的だなぁ。
しかし、妄想なんだから、男が望む女性を体現化したような存在にしても良かったかも。
ツンデレ要素もあって可愛くないわけじゃないんですが、描写不足だと感じました。
恋愛よりも主人公の成長物語として読む作品なんでしょうね。

イラスト担当は、ふゆの春秋さん。
表紙やカラーページで使用される派手過ぎない色合いが好みです。
章題にある絵も見応えありました。
そう思うと、挿絵のあるラノベとして読んでみたかった気持ちが高まりますね。

己の妄想である美女に一緒にコミュ障から脱しようとする青春小説

テーマ: ライトノベル

ジャンル: 小説・文学

タグ: 書評  妄想ジョナさん。  西村悠  ふゆの春秋  評価B- 

△page top

僕と彼女とギャルゲーな戦い 

僕と彼女とギャルゲーな戦い (メディアワークス文庫)僕と彼女とギャルゲーな戦い
(メディアワークス文庫)

(2010/11/25)
西村 悠

商品詳細を見る
読書期間:2010/12/14

【評価……B+
発想 ★★★★★★★★☆☆ … 8
設定 ★★★★★★★★☆☆
 … 8
物語 ★★★★★★★★☆☆
 … 8
人物 ★★★★★★★☆☆☆
 … 7
文章 ★★★★★★★☆☆☆
 … 7
挿絵 ★★★★★★★☆☆☆
 … 7
青春
情熱




 ★★★★★★★★☆☆ … 8
 ★★★★★★★★☆☆
 … 8





 小説家を目指すも夢破れ、就活では60社を受け連敗中。そんな失意の底に沈む嶋谷一(通称イチ)の前に現れたのは、高校時代に憧れていた美しき先輩。彼女は昔と変わらぬ笑みを浮かべ、戸惑うイチにこう告げるのであった。「私に、付き合ってほしいの」。
 ギャルゲーのような展開で騒がしくなったイチの夏休み。しかしイチが引きずり込まれたのは、まさにギャルゲー作りの現場そのものだった!?
 ちょっとショッパイ青春グラフティ。

【感想】


ゲーム制作に携わることになった元小説家志望の大学生が主人公の物語。

就活が失敗続きで落ち込む嶋谷一の前に、高校時代の先輩・三奈木仙香が現れる。
ゲーム開発会社に勤める彼女は、突発的なトラブルで足りなくなったシナリオライターを補充するため、かつて文芸部で小説家を志していた後輩の一を訪ねてきたのだった。
業界用語を全く知らない素人が、自分に何が出来るのかと考え行動する熱い青春ストーリーです。

情熱溢れる素晴らしい話でした。
正直あまり期待していなかったのですが、一気に読んでしまうほど面白かったです。
真っ直ぐに訴えてくるメッセージが、胸に響きました。

いわゆる業界モノという区分にあたる話ですが、主人公が無知のため、分かりやすく説明がされています。
作者が本物のシナリオライターということもあって、実際の制作現場に近いのかなと思わせるほどのリアリティがありますね。
多少都合のいいところはありますが、許容範囲内でしょう。

ラノベを娯楽として捉える高校生ならば、厳しすぎる話かもしれません。
逆に、社会人の観点からすると、甘いと感じるところも見受けられると思いますが、共感できる部分も多くて楽しめるはずです。
創作ならではの緩さと、現実味のある苦しさが絶妙なバランスで混ざっていました。
誰にでも勧められるわけでもないですが、個人的には好きですね。

プレイヤー側からすると、発売日を延期してでも質を高めて欲しいと思う人は少なくないはずです。
でも、現実問題、それは許されるわけではなく、会社に甚大なダメージを与えることは必至です。
信頼とお金が何よりも重要ということは分かっていても、融通の利かなさに憤りますね。

キャラ造形が、ラノベ寄りだったのは、取っ付きやすい反面、浮いているように見えました。
記号的な属性をつけるのではなく、中身を強調した人物像を描いて欲しかったかな。

夢や理想と現実や社会との差を痛感させられる内容で、苦味は強めです。
しかし、それと同時に得られるモノは、確かにありました。
読了感がとても爽やかで、何かに打ち込めることって素敵だなと思える良作でした。

何度も壁にぶち当たり、現実に挫折して、しかし最後までやり抜くプロ達の物語

テーマ: ライトノベル

ジャンル: 小説・文学

タグ: 書評  僕と彼女とギャルゲーな戦い  西村悠  夏生  評価B+ 

△page top