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明日へと続く記憶

漫画、アニメ、ゲーム、音楽、ライトノベルの感想を書いたり、絵を描いたりしています。

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『花は咲く、修羅の如く』2巻 感想 



花は咲く、修羅の如く」2巻のネタバレ感想です。

朗読の基礎をなぞりながら、学友と交流を深めていく展開。
主人公含めて部員が7人いるので、掘り下げには時間を要することになりそうですね。
まず今回は表紙にもある夏江杏と友達になりたい花奈が頑張るお話でした。

課題図書選びで悩む花奈。
そんな彼女に声をかける整井先輩と夏江は、手段と目的がまるで逆。
一番自分の声に合っているべきだと豪語する夏江、好きなものを読まないと意味がない断言する整井先輩。
評価されることが唯一の目的でないのなら、好きなもので上手くなるのが一番良いと思います。

部活の先輩や同級生の意見を聞きつつそんな結論に至った花奈の考え方には共感できます。
しかしその一方で夏江が間違っているとは思いません。
秋山がフォローしたように、努力の対価で見返りを求めることはいたって当然ですから。
ただ、1巻では秋山に一目惚れの勢いでデレたこともあって可愛く見えた夏江ですが、2巻では非常に嫌な感じ。
プライドの高さが悪い方に出てしまっており、部活の先輩含めて見下しているように見受けられます。
負けることが大嫌い、勝利が渇きを満たすという台詞は格好良いけど、幼馴染みに負けを認めて逃げ出したようなものなのは格好悪いなと思いました。

花奈と夏江の衝突は結局どっちも押しつけがましかったってことかな。
友達でなくても人間同士の付き合いの上で相手を尊重することは大事です。
思春期真っ盛りの中高生は、世界が狭くて目の前のことが全てだと思いがちですよね。
初々しく不器用だけど、本音でぶつかり合うことで生まれる友情は眩しく映りました。
まだすぐに仲良くなるなんてことはないでしょうけど、きっと部活を続けていく上で認め合っていくんでしょうね。

それにしても、花奈はリアクションで表情コロコロ変わるから見てて楽しい主人公だなぁ。
校内放送で失敗して目をぐるぐる回したり、しょんぼりと落ち込んだり。
瑞希に手を振ってもらうだけで嬉しくなったり、焼きマシュマロに喜んだり。
雨に濡れてどよーんとしたり、自己中と言われて動悸が激しくなったり、たこ焼きを頬張って目を丸くしたり、目が止まるコマはもう数え切れません。

LINEスタンプになったら使い勝手いいだろうなー。

一見すると整井先輩がまとめあげていると思いきや、瑞希もしっかり先輩として頼りになりますね。
花奈のように引っ込み思案なタイプは引っ張り上げてくれる原動力みたいな瑞希と相性が実にイイ。
初めてのお昼放送でアドリブを振って後輩を困惑させる一面もあるけど、嫌がらせとは感じさせないのはサッパリ系だからでしょうか。

そして、花奈をフォローする知的で真面目な副部長だと思っていた整井先輩が文学的変態だった件。
優しい先輩というのもいいけれど、クセがあった方がキャラが濃くなって面白いのでアリだと思います。
活字に目を輝かせて饒舌となるのはオタクそのものですね。

作中の本に自書の「青い春を数えて」を活用しているようです。
自分の本をキャラに褒めさせるのって自画自賛のようで恥ずかしくなっていそう。

録音した自分の声に拒否反応が出る気持ち、めっちゃ分かる。
長時間聞いていられず再生ストップする花奈と同じようなことを何度か経験した覚えがありますよ。

漫画としては素直に面白いです。
問題は朗読の良さを絵で表現する上で、どれだけ引き出しがあるかどうか。
期待しています。

テーマ: 漫画の感想

ジャンル: アニメ・コミック

タグ: 花は咲く、修羅の如く  花は咲く、修羅の如く(巻感想)  武田綾乃  むっしゅ 

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『花は咲く、修羅の如く』1巻 感想 



花は咲く、修羅の如く」1巻のネタバレ感想です。

離島に住む春山花奈は朗読が好きな女の子。
島の外にある高校進学を機に初めて同世代の学友と交流を深めていきます。
その中の一人である先輩の薄頼瑞希に出会い世界が広がっていく、そんな思春期の物語。
ドラマでありそうな舞台設定が好みですね。

放送部の大会を題材として描いた珍しい部活動モノ。
放送部キャラは漫画ではありふれているけど、主体に据えることは少なかったので新鮮に映ります。
どの界隈でも真剣に挑んでいる人は凄く惹き付けられて青春を感じさせてくれますね。

ガールミーツガールだけど、百合展開って感じでもなさそう。
個人的に部活モノといえば友情と熱血に一定量の恋愛要素が混じるものを求めているので直球勝負で描いて欲しい。
まだまだ序盤のため放送部に関する薀蓄やキャラ紹介に留まっている段階ですが、期待できそうな雰囲気は漂っています。

演劇や音楽など漫画だとハンデがある題材はいくつか読んできましたが、朗読はさらに作者の力量が問われるであろうことは想像に難くないですね。
なにせ抑揚やアクセントを表現するのに音程を使えないジレンマが発生しますから。
キャラの表情やイメージ映像の背景などで引き込むことはよくある手法ですが、果たしてどこまで通用するか。
吹き出しの形状とフォントに気遣っているのは見て取れ、随所に丁寧さが仕込まれているので読みやすいのは確かです。
魅力的な絵も含めて安定して連載できるかどうかが見所の一つになるでしょうね。

春夏秋冬をなぞらえた苗字を持つ1年生カルテットがメインになっていくのかな。
夏江が秋山のことを一瞬で惚れたのはチョロすぎと思いつつも、夏江が可愛いと思ってしまう自分も相当チョロい。
ま、ベタは大事ということですね。

原作担当が「響け!ユーフォニアム」の作者である武田綾乃さんであることに気付いたのは1巻読了後でした。
おかげで今後に一層の期待感が膨らむと同時に安心感も増し増しです。
絶対にいい作品になるぞー、これ。

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