明日へと続く記憶

アニメ、ゲーム、ライトノベルの感想を書いたり、絵を描いたりしています。

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AHEADシリーズ 終わりのクロニクル7 

終わりのクロニクル〈7〉―AHEADシリーズ (電撃文庫)終わりのクロニクル〈7〉―AHEADシリーズ (電撃文庫)
(2005/12)
川上 稔

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読書期間:2012/4/9~2012/4/24

【評価……B
発想 ★★★★★★★☆☆☆ … 7
設定 ★★★★★★★☆☆☆
 … 7
物語 ★★★★★★☆☆☆☆
 … 6
人物 ★★★★★★★☆☆☆
 … 7
文章 ★★★★★★★☆☆☆
 … 7
挿絵 ★★★★★★★☆☆☆
 … 7
SF
燃え
世界観



 ★★★★★★☆☆☆ … 7
 ★★★★★★☆☆☆
 … 7
 ★★★★★★☆☆☆
 … 7




 2nd-Gの概念化で命刻の攻撃を受け、危篤状態に陥った新庄……。
 一方、その命刻は詩乃を抱え、かつてTop-Gで新庄の両親が作り上げた、概念創造機械ノア=バベルへと向かった。
 そして、マイナス概念の活性化により、全てが喪われる運命の日――。
 佐山たち全竜交渉部隊は、己の全ての力と想いを込め、最後の戦闘を開始する!
 果たして、彼らは滅亡の危機から世界を救うことができるのか!?
 全竜交渉は、未来への道を拓くことができるのか!?
 オールキャストが揃い、「終わりのクロニクル」、遂に感動の完結!!

【感想】<前巻までのネタバレがありますので、ご注意ください>


終わりのクロニクル、最終章。
長く続いたAHEADシリーズは、ここで一つの完結を迎えます。

まず最初に語らねばならないのは、内容ではなく厚さでしょう。
電撃文庫初となる1000ページ越えは、噂に違わぬ重量感で鈍器と呼ばれる所以を身を持って体感しました。
確かに最初から最後までクライマックスが続くのですが、一冊にまとめる必要性があったのかと問われると、ただ読みにくかっただけだと思います。
改行が多くて、紙面に載る文字の割合が少ない。
本の値段は安くなったのかもしれませんけどねぇ。

そんなわけで四苦八苦しながら読み進めました。
物事を段階的に捉えた書き方をする特徴は、とうとう最後まで変化ありませんでしたね。
話が盛り上がるところと単調なところの差が激しく、一定のペースで読むのは難しいです。
作者のアクが強い文章が、全てを同じ彩色にしてしまっているような印象がありますね。

登場人物が増えれば増えるほど、一人当たりの見せ場が減るはずなんですが、この方は万遍なくレギュラーメンバーに機会を与えています。
だからこその量で、面白いんだけどゲップが出てしまいますね。
もう少し直接的かつ簡略的に書いてくれると、ページをめくる手も早く動いたんですがね。
メリハリが足りなかったかな。

川上節のおかげで、キャラ造形が似通っており、人数の割には幅は狭く感じました。
良キャラ揃っているし皆好きだと思う反面、お気に入りキャラは特になく。
強いて言えば、口が立つ佐山かなぁ。
そして、彼が本気で動揺すればするほど物語的には面白かったですね。
中盤で気持ちの整理をつけようとする佐山は、普段見ることが出来ない哀愁を漂わせていて、珍しく直に心を触れたかのような感覚でした。

ギャップという意味合いでは飛場竜司の活躍は嬉しかった。
10代の癖して妙に達観している面子の中で、がむしゃらさが輝いて見えました。

至とsfの関係性は、もはや一種の様式美とさえ言えると思います。
幾度となく繰り返してきた禅問答により作り上げられた二人だけの距離感が良かったです。

全竜交渉と大々的なことを掲げながら、争いの種は限りなく個人的な事柄が発端なのか。
結局のところ、それが人の動機や指針となるのかもしれませんけど、如何せん小物っぽく感じてしまいました。
世界を巻き込んでおいて、命刻は詩乃に比べると覚悟が足りなさ過ぎます。
全竜交渉部隊の面々もそうですが、死人が出ていることを頭で理解していても感情は麻痺しちゃっていたのかなぁ。
第1章の頃は、そうではなかったはずなのに。

その一方で、身近な人物や親、過去に護国課に携わってきた者たちの想いは余すところなく引き継いでいます。
それは素晴らしいことなんですが、その熱意をちょっとでも端役に分けてやって欲しかったな。
まぁ、シリアスなはずの場面でギャグで流されることが常の作品では、野暮ってもんかもしれません。

さとやすさんの絵は安定しているなと思っていましたが、1巻と7巻を見比べるとまるで違いますね。
気付かないうちに、相当腕を上げていたことに驚かされました。
ラノベでエロの限界に挑んでいるかのようなモロな絵が多かったのもビックリしました。

さすがに達成感はありますね。
通算14冊で1冊単位のページ数が半端じゃないので、本当に長かったです。
すぐさま「境界線上のホライゾン」に取り掛かる気力は沸きませんが、いつかまた挑戦してみたいなとは考えています。

長距離を短距離走のスピードで駆け抜けるかのような最終決戦

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タグ: 書評  終わりのクロニクル  川上稔  さとやす  評価B 

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AHEADシリーズ 終わりのクロニクル6<下> 

終わりのクロニクル (6下) (電撃文庫―AHEADシリーズ (1176))終わりのクロニクル (6下) (電撃文庫―AHEADシリーズ (1176))
(2005/11)
川上 稔

商品詳細を見る
読書期間:2011/11/19~2011/11/26

【評価……B+
発想 ★★★★★★★★☆☆ … 8
設定 ★★★★★★★★☆☆
 … 8
物語 ★★★★★★★★☆☆
 … 8
人物 ★★★★★★★★☆☆
 … 8
文章 ★★★★★★★★☆☆
 … 8
挿絵 ★★★★★★★★☆☆
 … 8
SF
世界観
構成



 ★★★★★★★★☆☆ … 8
 ★★★★★★★★☆☆
 … 8
 ★★★★★★★★☆☆
 … 8




 “軍”の元9th-Gの将軍ハジの糾弾により全てのGの信頼を失ったLow-G。それに対して、各Gは概念核の返却を求め行動を開始し、全竜交渉部隊に再び高いを挑む。
 一方、出雲へと向かった佐山と新庄はそこで8th-Gの全竜交渉を行い、更にはTop-G崩壊の鍵となった新庄の母親・由紀緒の過去を知るために堺へと向かうこととなった……。
 その後に佐山が取り行おうとしている“最終手段”とはどのようなものとなるのか、その場で明かされる衝撃の真実とは!?全竜交渉の結末は!?
 次巻、「終わりのクロニクル」シリーズ、遂に完結!

【感想】<前巻までのネタバレがありますので、ご注意ください>


終わりのクロニクル第6章、後編。

これは来た。
これだけ面白いと感じたのは第1章の上下巻以来でしょうか。

今更言うまでもありませんが、非常に癖の強い作家さんですよね。
物事の運ぶための手段として文章が並べられていて、機械的な印象を受けます。
それは冷たいイメージがあると言っている訳ではなく、緻密で正確であるということです。
物語を描くというよりも、世界を作っているという感じ。

絶妙なバランス感覚で重ねられた事柄を、必要なタイミングで開示する構成力が素晴らしい。
緻密な設定を矛盾させずに綴ることができるのは、それだけで一種の能力だと思います。

今回何と言っても見所は、各Gとの交渉でしょう。
シリーズの特徴ともいえるんですが、それが読み応えたっぷりとなる量が詰み込まれています。
いかなる不利な状況下でも、口達者な佐山が打破していく展開が楽し過ぎます。

作品の性質上、戦闘描写が多いのですが、細か過ぎて逆に分からないことが多々あります。
動き全体を説明するのではなく、個々の動作を繋げていく文章は、時折見失ってしまいます。
ギャグを織り交ぜたセンスは、好みの差はあっても、優秀であることには違いないでしょうね。

毎度ながらラノベトップクラスの量を誇るさとやすさんのイラストに惹かれました。
R指定入っちゃうエロい意味ではないですよ?
まぁ、まさかの○○解禁には驚きましたけどw
そうではなく、各G代表の絵や最終章のカットが見事だった章題のことですね。
コミカルな絵柄が目立ちますが、シリアスな表情も息をのむ完成度です。

物理的に長かった物語も遂に次でラスト。
とうとう伝説の鈍器に手が届くところまできました。
あの物量だと、丸一日費やしても読み切る自信がありません。
続きが気になる最後だったので、時間を見つけては読み始めてみたいと思います。

会話の組み立てが面白い交渉術が存分に味わえます

テーマ: ライトノベル

ジャンル: 小説・文学

タグ: 書評  終わりのクロニクル  川上稔  さとやす  評価B+ 

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AHEADシリーズ 終わりのクロニクル6<上> 

終わりのクロニクル (6上) (電撃文庫―AHEADシリーズ (1175))終わりのクロニクル (6上) (電撃文庫―AHEADシリーズ (1175))
(2005/11)
川上 稔

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読書期間:2011/7/20~2011/7/29

【評価……B-
発想 ★★★★★★★☆☆☆ … 7
設定 ★★★★★★★☆☆☆
 … 7
物語 ★★★★★★☆☆☆☆
 … 6
人物 ★★★★★★★☆☆☆
 … 7
文章 ★★★★★★★☆☆☆
 … 7
挿絵 ★★★★★★★★☆☆
 … 8
世界観





 ★★★★★★☆☆☆ … 7






 マイナス概念の活性化により、世界が崩壊するまで、あと5日――。
 だが、“軍”の元9th-G将軍ハジが糾弾したLow-Gの罪とTop-Gの存在が、思わぬ波紋を呼んでいた。そして、Top-Gの存在を秘していたLow-Gに対し、各Gは疑念を抱き、全竜交渉は最大の危機を迎えることに。
 そんななか、佐山と新庄は一つの答えを求め、再び出雲と堺へ向かう……。
 果たして、全ての謎は解き明かされることになるのか!?各Gの疑念はどんな結論を導くのか!?
 シリーズ完結に向け、物語はいよいよクライマックスを迎える!

【感想】<前巻までのネタバレがありますので、ご注意ください>


終わりのクロニクル第6章、開始。

今巻あわせて残り3巻となりましたが、クライマックスが近いとは感じられませんでした。
なーんかイマイチ盛り上がりに欠けるんですよねぇ。
タイムリミットが迫っているのに、緊迫感はありません。
軍の襲撃という山場を乗り越えて、のんびりしているようにさえ感じます。

派手な展開から一転して、地味な内容に移ったのも大きな理由でしょうか。
責任追求する材料を得て喜ぶ他国UCATがウザったい。
まさに現実の政治を見ているかのようです。
関係のない外野が、でしゃばってくると腹立たしいのは、フィクションでも共通ですね。
ま、そういう輩を正論で捻り伏せられると実に爽快ですが。
京かっけーっす。

一方で、全竜交渉を終えたはずのGとの再衝突が避けられなくなってしまった問題は、各Gの体裁もあって面倒臭いことに。
プライドを賭けた戦いは、バトルそのものよりも組み合わせや場外戦が面白かったですね。
貧乳ならまだしも枯胸は酷過ぎる……w

登場人物が多い中、今回一番輝いていたのは飛場竜司だったと思います。
ややエロだった彼が、もはやエロい本質を隠すことなく晒すまでに……って、それは前からかw
竜司も十分力を持っているはずなんですが、強力な仲間に囲まれ、対峙する相手が化け物クラスばかりということもあり、どうしてもヘタレなイメージが付きがちです。
しかし、だからこそ超人的なキャラとは異なり、劣等感に共感し、成長が嬉しく感じられます。

軍の再始動も垣間見られる中で、果たしてどのように締めにかかるのか。
盛り上がりに期待したいと思います。

各々が再び歩み出すための整理を行う回

テーマ: ライトノベル

ジャンル: 小説・文学

タグ: 書評  終わりのクロニクル  川上稔  さとやす  評価B- 

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AHEADシリーズ 終わりのクロニクル5<下> 

終わりのクロニクル5〈下〉―AHEADシリーズ (電撃文庫)終わりのクロニクル5〈下〉―AHEADシリーズ (電撃文庫)
(2005/07)
川上 稔

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読書期間:2011/5/27~2011/5/31

【評価……B
発想 ★★★★★★★★☆☆ … 8
設定 ★★★★★★★★☆☆
 … 8
物語 ★★★★★★★☆☆☆
 … 7
人物 ★★★★★★★★☆☆
 … 8
文章 ★★★★★★★★☆☆
 … 8
挿絵 ★★★★★★★★☆☆
 … 8
世界観
燃え
期待感



 ★★★★★★☆☆☆ … 7
 ★★★★★★☆☆☆
 … 7
 ★★★★★★☆☆☆
 … 7




 UCATが回収を急ぐ10個目の概念核。それを持つ、7th-Gとの全竜交渉が始まった。
 だが、それと同時に、UCATに集められた概念核を奪取するため、9th-Gの元大将軍ハジの率いる“軍”が、遂に攻撃の準備を終え行動を開始する。
 果たして、それらを相手に全竜交渉部隊はどのような判断を己に課すのか!?佐山の下した重大な決断により波紋が生じた、全竜交渉部隊の行方は!?そして奥多摩に向かった佐山と、堺を訪れた新庄が出会った、それぞれの過去とは……!?
 世界の崩壊まで後一ヶ月。いよいよ佳境を迎えるシリーズ第5話、完結!

【感想】<前巻までのネタバレがありますので、ご注意ください>


終わりのクロニクル第5章、完結編。

気が付いたら、上巻を読んで一年以上が経っていました。
内容は、しっかりと覚えていたので、そんなに間が空いていたとは思いもせず。
今回も楽々と500ページを超える分厚さで、どうしても読むための気力が必要になるんですよね。

遂に軍との衝突が始まり、戦闘シーンが連続する流れに燃えました。
秘められし事実が次々と明るみとなり、根底を引っくり返された驚きがあります。
しかし、まだまだ隠し玉は幾つか残されているようで、今回は一部を放出した感じですね。

そのためなのか、何だかあえてセーブして書いているかのような印象を受けました。
戦闘の規模は過去最大級なので、もっと盛り上がってもいいはずですなんですが、思ったよりも小さくまとまっています。
まぁ、きっと今後に爆発的な展開が待ち受けているでしょうから、期待度は高まります。

上巻で随分とプッシュしているなぁーと思っていたら、何という風見無双。
下巻こそ風見が表紙を飾るべきだったのではないかと思うほどです。
落として上げる手法は、古典的ながらも効果絶大で、その幅が大きければ大きいほど勢いが増します。
風見周りの伏線回収も巧く、実に魅力的なキャラとして仕上がっていました。

多数いるキャラ全員に見せ場を作ろうとしているから、こんなに厚くなっちゃうんですかね。
本当にどいつもこいつもやたらと濃いからなぁ……w
まぁその中でも、主人公の佐山はさすがに目立っていました。

さとやすさんの絵は、枚数が多いのに安定した描き込みで見応えありますね。
拘り派の著者との相性の良さをひしひしと感じます。

全竜交渉が開始した段階で、ここまではある意味予想通りでした。
次回から、どのように物語が進むのか、さっぱり分かりません。
だからこそ、ワクワクしますね。

心の叫び声をぶつけ合う全力バトルが燃えたぎります

テーマ: ライトノベル

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AHEADシリーズ 終わりのクロニクル5<上> 

終わりのクロニクル5〈上〉―AHEADシリーズ (電撃文庫)終わりのクロニクル5〈上〉―AHEADシリーズ (電撃文庫)
(2005/06)
川上 稔

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読書期間:2010/5/2~2010/5/7

【評価……B
発想 ★★★★★★★★☆☆ … 8
設定 ★★★★★★★★☆☆
 … 8
物語 ★★★★★★★☆☆☆
 … 7
人物 ★★★★★★★☆☆☆
 … 7
文章 ★★★★★★★★☆☆
 … 8
挿絵 ★★★★★★★☆☆☆
 … 7
世界観





 ★★★★★★☆☆☆ … 7






 5th-Gとの戦闘から一ヶ月。UCATには9個の概念核が揃い、いよいよ回収は7th-Gを残すのみとなった。だが、その7th-Gとの全竜交渉を前に、佐山と新庄は自らの過去を追うことを決める。そして、佐山は奥多摩の山奥へ、新庄は堺へ向かった。
 一方、UCATに全ての概念核が揃う機会を伺っていた“軍”は、総攻撃の準備を整え、遂に行動に移そうとしていた。
 果たして、佐山と新庄は、どのような過去を見つけ出すのか?そして、新たな危機を迎えた全竜交渉の行方は……!?
 次第に大いなる謎が明らかになる第5話スタート!

【感想】<前巻までのネタバレがありますので、ご注意ください>


終わりのクロニクル第5章、開幕。

4章下巻で積んでいたこのシリーズ。
最初から読み直し始めて、遂に未知の領域に突入です。
実に5年振りに続きを読むことになります。

読み進めるごとに各Gとの交渉がマンネリになりつつあったので、もしかして今後はずっと楽しめないんじゃないかなぁと不安を感じていたのですが、杞憂に終わりました。
久しぶりに素直に面白いと思えた終わクロシリーズでしたね。

主要メンバーが揃い、全竜交渉もあとは7th-Gを残すのみとなり、いよいよ物語が動き始めます。
とはいっても、この上巻では大きな進展はありません。
丁寧と言えば聞こえはいいですが、展開が遅く少々じれったいのは確かです。
それゆえに、次に起こるであろう爆発的な盛り上がりに期待が高まりますね。

相変わらず場面転換が多用されるけれど、向かっている方向が同じであるため、今回は読みやすかった。
全竜交渉部隊の中で視点を切り替えることにより、各キャラが何を考えて動いているのかが分かりやすく描かれており、登場人物の多さを上手くフォローしていたように思います。

その中でも個人的に好きなのは、飛場竜司かな。
ややエロ&パシリ属性の彼が、たまに見せる格好良さに妙に惹かれるものがあるんですよねー。
変態ばかりが登場する中で、さっぱりとした立ち振る舞いは清々してイイ。

逆に、新庄の面倒臭い考え方は、ややウザったい。
2章の時も似たような感想を書きましたが、徹底的に合わないんだよなぁ。
佐山が真逆の存在であることを有難がっているのが不思議です。
まぁ、佐山は暴走することがしばしばあるので、ストッパーとしては適役だとは思いますけどね。

通算10冊となる今回で、ようやく風見が表紙を飾りました。
初期メンバーでありながら、これまではあえて出さなかったんでしょうね。
風見の出番は多い回ではあるものの、果たしてこれはメイン回なんだろうか。
後半にもう1つ大きな山が待っている気もしますが……。

あと残り4冊……といっても、1冊のページ数が半端じゃないのでまだまだ先は分かりませんね。

最終局面の全竜交渉を控え、徐々に緊張感が高まっていく準備の回

テーマ: ライトノベル

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AHEADシリーズ 終わりのクロニクル4<下>  

終わりのクロニクル4〈下〉―AHEADシリーズ (電撃文庫)終わりのクロニクル4〈下〉―AHEADシリーズ (電撃文庫)
(2005/01)
川上 稔

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読書期間:2009/12/19~2010/1/5

【評価……C
発想 ★★★★★★★☆☆☆
 … 7
設定 ★★★★★★★☆☆☆
 … 7
物語 ★★★★★★☆☆☆☆
 … 6
人物 ★★★★★★☆☆☆☆
 … 6
文章 ★★★★★★★☆☆☆
 … 7
挿絵 ★★★★★★★☆☆☆
 … 7
世界観 ★★★★★★☆☆☆
 … 7

佐山と新庄は、祖父の代に交わされた4th-Gとの「約束」を無事果たそうとするが、はたして4th-Gが秘めていた「約束」の真意とは何なのか!?
その一方で、ある書類により思わぬ方向に動きだした5th-Gとの全竜交渉の行方は!?
植物の世界4th-Gと、機竜の支配する世界5th-G。
かつて佐山の姓を持つ者と4th-Gが交わした約束は全竜交渉に新たな答えと謎を与え、5th-Gは一つの決着を求めようとする。
それぞれが過去の想いを秘め、2つの世界を相手にした全竜交渉が、ここに完結する!
大好評AHEADシリーズ、第9弾!

【感想】<前巻までのネタバレがありますので、ご注意ください>


終わりのクロニクル第4章、完結。

個人的には、シリーズ最大の難関であった本といえる今巻。
かつて発売当時に積むキッカケとなり、再挑戦となった今回でも読了までに半月以上かかりました。
正直な感想をぶちまけますと、かなり辛かったです。

何か決定的な欠点があるのかというと、そうでもありません。
むしろ、冷静に判断すれば、長所は限りなくあるように見えます。
キャラの掛け合いは笑いを誘われますし、熱のこもった描写もストーリーを盛り上げてくれます。
緻密に計算された設定と伏線の出し入れには感服さえするほどです。

ただ、そのいずれもがしつこくて、飽きが回ってきたようになってしまったのが痛かった。
味が濃い料理は最初のうちは美味しくても、量を食べ過ぎると胸焼けするんですよ。
本でも同じことが言えます。

キャラ数が膨大な割に笑いのセンスが似たり寄ったりなので、またこのパターンかと思ってしまいます。
しかも、みんな頭でっかちな考え方をするので、非常に面倒臭いんですよねぇ。
シーンごとに読み返してみると面白く感じるのに、連続して読んでいると飽きてしまいます。

元々場面転換が多い作品ですが、登場人物が増えたことでさらに拍車がかかっているのも気になる点。
実際に調べてみたら、500ページを25キャラで100回以上場面転換しています。
単純計算すると1度の場面が平均5ページ足らずなんですから、これは多すぎですね。

それにも関らず場面描写には手を抜かないため、混乱せず想像できる長所と、テンポが削がれる短所が生まれています。
機竜や空戦の描写にもこだわりが見え、好きな人には燃える要素となるのではないでしょうか。
好みではない人間からすると、読み飛ばし気味になってしまう箇所でしたがね……。

内容的には、4章の主役である原川とヒオの順応度の高さに違和感を覚えましたね。
佐山は知らず知らずのうちに佐山翁などから訓練を受けていたので1章上巻の活躍も理解できるのですが、この二人はただの一般人のはずなのに戦いに慣れ過ぎじゃないかなぁ。
お互いが惹かれたり信じ合えたりするのも急すぎて、どうにも引っかかってしまいました。

各項目を評価すると、平均以上の作品であるのは間違いありません。
コツを掴めなかったのか、肌に合わなかったのか、とにかく自分にとっては残念ながらあまり楽しむことが出来ない本でした。

機体の設定が細かければ細かいほど好きだという人ならハマれる(かも)

テーマ: ライトノベル

ジャンル: 小説・文学

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AHEADシリーズ 終わりのクロニクル4<上> 

終わりのクロニクル4〈上〉―AHEADシリーズ  (電撃文庫)終わりのクロニクル4〈上〉―AHEADシリーズ (電撃文庫)
(2004/12)
川上 稔

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読書期間:2009/11/20~2009/12/1

【評価……B
発想 ★★★★★★★☆☆☆
 … 7
設定 ★★★★★★★☆☆☆
 … 7
物語 ★★★★★★★☆☆☆
 … 7
人物 ★★★★★★★☆☆☆
 … 7
文章 ★★★★★★★☆☆☆
 … 7
挿絵 ★★★★★★★★☆☆
 … 8
世界観 ★★★★★★☆☆☆
 … 7

世界の崩壊が3ヶ月後と迫るなか、佐山と新庄は4th-Gとの全竜交渉を進めるため、九州の離島へと向かう。
それと前後して、5th-Gとの全竜交渉のため、八大竜王の一人、サンダーソンが曾孫の少女と共に日本へと降り立った。だが、彼は米国UCATにある書類を預けていた。それは、後に5th-Gとの交渉に際し、障害となる内容を秘めたものだった……。
かつて佐山の姓を持つ者と交わした約束の履行を迫る植物の世界――4th-G。
そして、機竜同士の戦いにより滅んでいった機竜が支配する世界――5th-G。
2つの世界を相手に、佐山達の全竜交渉が始まる!

【感想】<前巻までのネタバレがありますので、ご注意ください>


終わりのクロニクル第4章の始まり。

緻密な設定、重厚なストーリー、魅力的な多くのキャラクター。
作品の質の高さは、明らかに一般的なライトノベルと比較すると全ての面において上回っています。
単純に一言で評価をすると、凄いという言葉が一番ピッタリ似合うシリーズです。
筆者は、ラノベ作家の中でも頭を一つ飛び抜けた存在であることは間違いないだろうと実感させられます。

……なのですが。
うーん、何故か本の面白さは追随していないんですよねぇ。
作品のレベルに対して、得られる満足感が少ないといいますか、本来はもっと楽しめる本なのではないかなと思うんです。

考えられる要素はいくつかありますが、最大の要因はおそらく慣れなんでしょうね。
どうしても展開的に順々に全竜交渉を行うため、話の流れが似てしまうという欠点があります。
今回は、新たな勢力として米国UCATが本格的に参戦したおかげで幾分マシではありますが、ちょっと飽きつつあるのも事実ですねぇ。

4th-Gと5th-Gの交渉を同時進行する話となっていて、新キャラが続々と登場しますが、これまた似たタイプばかりが並んでいます。
口調や語尾で違いをつけているだけで、全員妙に察しが良かったり、真面目なシーンでもボケたりするところは変わりません。
造形は異なっても着色が全部一緒のようなものです。
いくらそのキャラ達が面白くても、さすがに飽きてしまうのも仕方ないのかなぁと思うわけです。

作者の文章が好きな人であれば、相変わらず文句なしに楽しめると思います。

少々中だるみするものの、圧倒的な重厚感は中身もページ数も持続中です

テーマ: ライトノベル

ジャンル: 小説・文学

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AHEADシリーズ 終わりのクロニクル3<下>  

終わりのクロニクル (3下) (電撃文庫―AHEADシリーズ (0963))終わりのクロニクル (3下)
(電撃文庫―AHEADシリーズ (0963))

(2004/07)
川上 稔

商品詳細を見る
読書期間:2009/9/18~2009/9/24

【評価……B
設定 ★★★★★★★☆☆☆
 … 7
物語 ★★★★★★★☆☆☆
 … 7
人物 ★★★★★★★☆☆☆
 … 7
文章 ★★★★★★★★☆☆
 … 8
挿絵 ★★★★★★★★☆☆
 … 8
オススメ度 ★★★★★★☆☆☆
 … 7
世界観 ★★★★★★☆☆☆
 … 7

ついにUCAT恒例の夏合宿が開始された。ディアナが、風見が、新庄が、とにかく水着で勢揃い!?だが、その裏では男達の暑苦しい戦いが……。
一方、3rd-Gの居城にいた京は、自動人形達の信頼を得、3rd-Gの“穢れ”の本質に近づきつつあった。
果たして、3rd-Gの第二の“穢れ”とは何か?白い武神テュポーンの謎とは?“穢れ”に対して、佐山や自動人形達の出す結論とは?
全ての謎を解き明かし、全ての“穢れ”を祓うため、最後の戦闘が始まる!
神々の力を持つ人々が創り上げた自動人形と武神の世界―3rd-Gとの全竜交渉、ここに終結!

【感想】<前巻までのネタバレがありますので、ご注意ください>


終わりのクロニクル第3章、最終巻。
3rd-Gとの決着編となります。

永かった3rd-Gとの因縁も、ひとまずの幕が降りることになりました。
ついに明かされる第二の穢れ。
佐山が、アポルオンが、京が取る選択。
そして、飛場と美影の変わりゆく関係に目が離せない内容となっています。

3巻構成にも関わらず、下巻も相変わらずの厚さで、読むのに気力を要しますね。
頻繁に場面転換がありますから、ペースに乗ってきたと思ったタイミングでテンションが一度落ちてしまい、度々休憩を入れてしまいます。
もうちょっと連続して一場面を見せてくれると、読みやすくていいのですが。
舞台である倉敷の描写がクドいのも難点。

ページ量があることで活きるのがキャラクターたちですね。
脇役というより準主役といった方が差し支えないぐらいに、登場人物がみんな濃く描かれています。
飛場&美影、アポルオン&京は今回のメインキャラですから当然として、さらにメイド勢や戦闘型自動人形たちまでもが心情を事細かに抜き出しているため、キャラの立ち具合が半端じゃないです。
本当に捨てキャラが全然いない作品ですねぇ。

3rd-Gの面々とチーム全竜交渉が接触し、駆け引きする模様が描かれた前半が特に面白かった。
やっぱり佐山が頭を巡らせて、屁理屈をこねるところがシリーズの醍醐味ですからね。
提示された条件の中での言葉遊びがたまりません。

その一方で、戦闘シーンは残念ながらイマイチ迫力に欠けたかなぁ。
散々引っ張ってきたバトルの終結としては、伏線通りではあるのですけど物足りなさを感じました。
一番良かったと思うのは、中巻ラストからの引きの飛場vs出雲であったりするくらいです。

これだけの厚さでありながら物語の締めは、いつも余韻が短めに感じられます。
おかげで、少し物悲しい気分になりますね。
一つの章の終わりとしては、このあっさり具合は悪くないかと思います。

敵味方ともにじっくりと描かれたキャラクターたちの成長の見せ方がお見事

テーマ: ライトノベル

ジャンル: 小説・文学

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AHEADシリーズ 終わりのクロニクル3<中>  

終わりのクロニクル3〈中〉―AHEADシリーズ (電撃文庫)終わりのクロニクル3〈中〉―AHEADシリーズ
(電撃文庫)

(2004/06)
川上 稔

商品詳細を見る
読書期間:2009/8/23~2009/8/29

【評価……B
設定 ★★★★★★★★☆☆
 … 8
物語 ★★★★★★★☆☆☆
 … 7
人物 ★★★★★★★☆☆☆
 … 7
文章 ★★★★★★★★☆☆
 … 8
挿絵 ★★★★★★★★☆☆
 … 8
オススメ度 ★★★★★★☆☆☆
 … 7
世界観 ★★★★★★☆☆☆
 … 7

黒の武神を駆り、UCATに属さず3rd-Gと戦闘を繰り返してきた飛場と美影。だが、美影は敵の手に落ち、概念空間に連れ去られてしまった。そんな彼女を取り戻すため、佐山たち全竜交渉部隊は飛場とともに3rd-Gとの激しい戦闘を開始するが……。
そして、様々な謎と思惑が交錯するなか、遂に“軍”がUCAT本部へ破壊工作の手をのばす!
神々の力を持つ人々が創り上げた自動人形と武神の世界――3rd-Gとの全竜交渉、いよいよ佳境!

【感想】<前巻までのネタバレがありますので、ご注意ください>


終わりのクロニクル3章、中編。

ここまで上下巻で収まっていた中で、シリーズ初の中巻となります。
それにも関わらず、容赦のないページ数で相変わらず読むのに時間がかかりますね。

3rd-Gの話のはずなのに、謎の大半は判明しないままストーリーが進みます。
主人公・佐山以外の視点から語られることが多く、もはや登場人物全員が主人公並みに丁寧に描かれています。
キャラ数も半端じゃないのに、こんなことやっていたら、そりゃあいくら紙面があっても足りないよなぁ。

ひたすら設定や伏線、フラグなどを張り巡らせる地味な展開で、物語的には少々退屈だと言わざるをえません。
キャラ同士の妙にエロい掛け合いなどは確かに楽しいのですが、癖が強くて胸焼け気味。
川上節というフィルターをかけられて、登場人物が皆どこか似ているんですよねぇ。

とうとう“軍”がUCATと接触を試みるところは、ストーリーが動いているはずなのに、コメディ調となっているため緊迫感が全くありません。
これはきっと狙ってやっているんだろうけど、もうちょっと真面目にやれと突っ込みたくなるくらいです。

ひとまず登場人物たちの整理をしてみた、といった内容ですね。
うーん、厚さの割に語ることがあまりないなー。
普通に面白かったんですがね。
描写が分割されすぎて、特定のキャラに思い入れることが出来なかったのが痛かったか。

土台を固め続けるかのような内容なので、焦らずじっくりと読むのがオススメ

テーマ: ライトノベル

ジャンル: 小説・文学

タグ: 書評  終わりのクロニクル  川上稔  さとやす  評価B 

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AHEADシリーズ 終わりのクロニクル3<上> 

終わりのクロニクル (3上) (電撃文庫―AHEADシリーズ (0920))終わりのクロニクル (3上) (電撃文庫―AHEADシリーズ (0920))
(2004/04)
川上 稔

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読書期間:2009/5/6~2009/5/11

【評価……B
設定 ★★★★★★★★☆☆
 … 8
物語 ★★★★★★★☆☆☆
 … 7
人物 ★★★★★★★☆☆☆
 … 7
文章 ★★★★★★★☆☆☆
 … 7
挿絵 ★★★★★★★★☆☆
 … 8
オススメ度 ★★★★★★☆☆☆
 … 7
世界観 ★★★★★★☆☆☆
 … 7

初夏の夜、奥多摩の街外れに突然現れた概念空間で、一つの戦闘が行われた。それはかつて3rd-Gが生み出した人型機械「武神」同士によるものだった。
3rd-Gは、神々の力を持つ人々が創り上げた自動人形と武神と呼ばれるロボットの世界。そして、60年前の大戦時のある出来事により二つの穢れを持つという。
佐山たちは、この3rd-Gを次の全竜交渉の相手に選ぶが、この穢れにより全Gを敵に回す危険性を抱え込むことに……。
果たして、3rd-Gが持つ二つの穢れとは何か?2体の武神の闘いの意味は?佐山たちは過去の遺恨を取り除き、無事交渉を成功させることができるのか?
「AHEADシリーズ」第3話スタート!

【感想】


終わりのクロニクル第3章、序章。

このシリーズ、章が移るたびに仕切り直しできるところは長所ですね。
また新鮮な気持ちで取り組むことができますから。

順当に進む全竜交渉の次なる相手は、ギリシャ神話の元となった3rd-G。
詳しくない人でも、名前くらいは聞いたことがあるような神様がボロボロと出てきます。
神々しい話かと思えば、何故かロボットとメイドで調理されていて、実にラノベらしい味付けですね。
これが川上氏の真骨頂とも言えるかもしれません。

シリーズ通して、唯一の中編が存在する章となっているため、物語の開始がいつも以上に遅めです。
どうしても3rd-Gの設定と背景の説明に、多くのページを割くためストーリー的な愉しみは少なめになってます。
その一方、各チームの対立関係を丁寧かつ複雑に描いているため、読み応えはありすぎるぐらい。
魅力あるサブキャラが多いのもこの作品の特徴の一つではありますが、主役の佐山たちの動きをもっと見たいと思ってしまうのは我儘でしょうか。

今回、一番良かったなと思ったシーンは、まさにその佐山の交渉シーンとその後の結果。
これまでの交渉とはまた違った重みがあり、佐山の意志の強さを感じられました。
リーダーはこうではなくてはね。

新キャラは、一応これまでに伏線が張られていたキャラと、3rd-Gの住人達。
ざっと10人以上は増えています。
濃いキャラばかりなので覚えられないどころか忘れられないほどです。

その中でも、お気に入りは竜司と京かな。

は、これまで作中にはいなかった姐さんキャラで、ガサツなところはあるけれど強い信念を持った素敵なお姉さんですね。
個人的な女性の好みとは微妙にズレるんですが、物語に1人はいて欲しいなと思う人材です。

竜司は、純朴そうに見えて実はエロいところが素晴らしいw
本人にとっては気の毒ですが、いじめられることで光るキャラだなぁw

少々スローペースすぎるところはありますが、無難に面白かったです。
さすがの仕上がりといったところですね。

ギリシャ神話+ロボット+メイド=川上ワールド

テーマ: ライトノベル

ジャンル: 小説・文学

タグ: 書評  終わりのクロニクル  川上稔  さとやす  評価B 

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AHEADシリーズ 終わりのクロニクル2<下> 

終わりのクロニクル (2下) (電撃文庫―AHEADシリーズ (0864))終わりのクロニクル (2下) (電撃文庫―AHEADシリーズ (0864))
(2003/11)
川上 稔

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読書期間:2009/4/21~2009/4/28

【評価……B
設定 ★★★★★★★☆☆☆
 … 7
物語 ★★★★★★☆☆☆☆
 … 6
人物 ★★★★★★☆☆☆☆
 … 6
文章 ★★★★★★★☆☆☆
 … 7
挿絵 ★★★★★★★★☆☆
 … 8
オススメ度 ★★★★★★☆☆☆☆
 … 6

今まで味方であったはずの2nd-Gとの全竜交渉は、佐山と月読の事前交渉により一つの方向性を与えられていく。誰もが過去を忘れないために、そして目を醒ますために……。
かくして、一度は恭順した2nd-Gとの戦闘が開始された。突然、知覚不可能となる“歩法”を使いこなす軍神・鹿島と剣神・熱田。名が力を持つ概念空間の中で、はたして佐山たちは彼らに勝利し、無事、概念核の八叉を封印することができるのか!?
そして、相反する2つの道に対して、佐山が、鹿島が、新庄姉弟が、それぞれ選んだ答えとは!?
「AHEADシリーズ」第2話、完結!!

【感想】<前巻までのネタバレがありますので、ご注意ください>


終わりのクロニクルシリーズ第2章、後編。
貫禄の480ページ越えです。

長かった……。

ようやく終わったというのが、読了後の率直な感想です。
総合的な評価を一言で表すならば……惜しい。
良いところは多いのですが、唯一の欠点、長過ぎるという点が全ての要素を減点させてしまっています。

2章の主役である鹿島と新庄の葛藤を描くのは構いませんが、これはあまりにも無駄に尺が長い。
キャラクターとしては好感持てますが、自分の中だけでウダウダと考え込む頭でっかちな2人を見ていると、ストレスが溜まりました。
テンポが悪くならないところはさすがですけど、同じような展開がクドすぎて、読んでいて楽しくなかったです。

テーマはいいと思うんですよ。
鹿島と新庄の対比はなるほどなぁと感心させられますし、オチの付け方も納得。
後半、戦闘に突入してからは格好良いキャラ達と時折混ぜられるギャグに魅せられます。
それだけに、前半のスローペースが勿体無い。
確かにキャラ背景を深く書けば、その分感情移入もするんでしょうけど、やり過ぎだと感じました。

この2巻の内容は、1冊でまとめても良かったんじゃないかなぁ。
まぁ、著者の文章が好きな方なら問題なく楽しめるとは思います。

良くも悪くもストーリーとキャラ設定が濃すぎ

テーマ: ライトノベル

ジャンル: 小説・文学

タグ: 書評  終わりのクロニクル  川上稔  さとやす  評価B 

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AHEADシリーズ 終わりのクロニクル2<上> 

終わりのクロニクル2〈上〉―AHEADシリーズ (電撃文庫)終わりのクロニクル2〈上〉―AHEADシリーズ (電撃文庫)
(2003/10)
川上 稔

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読書期間:2009/3/25~2009/4/1

【評価……B
設定 ★★★★★★★☆☆☆
 … 7
物語 ★★★★★★★☆☆☆
 … 7
人物 ★★★★★★★☆☆☆
 … 7
文章 ★★★★★★★★☆☆
 … 8
挿絵 ★★★★★★★★☆☆
 … 8
オススメ度 ★★★★★★☆☆☆
 … 7
世界観 ★★★★★★☆☆☆
 … 7

マイナス概念による世界の崩壊を防ぐため、全竜交渉部隊の長となった佐山御言が、次に相対することになったのは、2nd-Gと呼ばれる日本神話の八叉を概念核にもつ世界だった。
2nd-Gは60年前の概念戦争で既に滅び、現在はLow-G(しかも佐山と同じUCAT)に帰属しており、交渉は簡単に成立するかに思えた。だが、過去の遺恨を残した彼らとの交渉は難航し、新たな戦闘へと発展していく……。
選ばなければならない未来への2つの道。果たして、2nd-Gの人々が、そして佐山が、新庄が選んだ答えとは……。
川上稔が贈る新シリーズ。第2話スタート!

【感想】<前巻までのネタバレがありますので、ご注意ください>


終わりのクロニクル第2章、開幕。
あくまで主人公・佐山御言が異世界との交渉に関わることを決めただけである1巻に対し、2巻はようやくもって本格的に物語が始まりを告げます。

今回の交渉相手は、神州世界対応作戦では日本にあたる2nd-G。
何だか途中から日本史の勉強をしているような気分になったのは僕だけでしょうか。
好きな人にはたまらないのでしょうが、苦手な自分にはちょっと辛い題材でした。

2巻のテーマは「嘘」と「秘密」。
人間誰しもある程度人には隠しておきたいことがあります。
それに対して逃げずに正面から向き合うことも、大切な人に告げることも勇気がいります。
新庄運と切、そして2nd-Gの軍神・鹿島昭緒の「秘密」を抱えることに悩み苦しむ姿が印象的でした。

派手な展開はなく地味な話が続くため、分かりやすい面白さは少なかったですね。
キャラ同士の掛け合いや、ギャグシーン(エロス多め)は楽しめますが、テーマがシリアスで重たいため、あまりそちらに傾けなかったところもあります。

背景と人物紹介に一冊費やしているため、ストーリーの評価はし辛い。
総合的な話となれば、文句なしに高レベルなんですけど。

日本神話が好きな人ならば読みやすい題材

テーマ: ライトノベル

ジャンル: 小説・文学

タグ: 書評  終わりのクロニクル  川上稔  さとやす  評価B 

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AHEADシリーズ 終わりのクロニクル1<下> 

終わりのクロニクル 1〈下〉  電撃文庫 か 5-17 AHEADシリーズ終わりのクロニクル 1〈下〉 電撃文庫 か 5-17 AHEADシリーズ
(2003/07)
川上 稔

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読書期間:2009/2/15~2009/2/22

【評価……B+
設定 ★★★★★★★★☆☆
 … 8
物語 ★★★★★★★★☆☆
 … 8
人物 ★★★★★★★★☆☆
 … 8
文章 ★★★★★★★★☆☆
 … 8
挿絵 ★★★★★★★★☆☆
 … 8
オススメ度 ★★★★★★★★☆☆
 … 8
世界観 ★★★★★★★★☆☆
 … 8

祖父の遺言により、10個の異世界との戦後交渉を任された佐山御言。この交渉に成功し10個の概念を解放すれば、マイナス概念の加速で滅びようとしている自分たちの世界が助かるという。佐山は、この交渉権を本当に引き受けて良いものか迷いながらも、一個目の異世界1st-Gとの戦闘に巻き込まれていく……。
10個あると言われる概念世界と、この「世界」の間に過去何が起こったのか。現代にまで残された遺恨を解消し、佐山は無事1st-Gとの“全竜交渉”を果たすことができるのか――!?
「AHEADシリーズ」第1話、完結!

【感想】

第1話にして恐るべき物量を持った「終わりのクロニクル」1巻下巻。
早くも2冊目にして450Pオーバーってのがおかしい。
ラノベの場合、パラパラとページをめくれば大体の内容を思い出すことができるはずなんですが、この人の作品だけは別です。

この上下巻を費やして、ようやく物語が始まったところ。
土台固めとしては成功していると思います。
ちょっと情報量が多すぎる点は否めませんが、これでも作者がセーブしているということが伝わってくるのでホント底が知れません。

シリアスな場面での馬鹿馬鹿しい悪ふざけが楽しい。
絶妙なギャグバランスで、雰囲気的に重くなりそうなところでブレイクが入り、かといって本筋を見失わないところが素晴らしい。
特に変態・佐山の奇行は、あと一歩でも踏み込んだら引いてしまうところで踏みとどまっています。
まぁ、内容は完全にアウトですけどねw

主要メンバーの戦闘シーンも、今回お披露目。
戦闘描写はなかなか面白かったけど、緊迫感はあまりなかったかな。
あくまで、顔見せレベルという感じ。

一番楽しかったのは、ファーゾルトとの交渉シーン。
相手を罠に仕掛けて優位に立とうとする駆け引きの決着が予想付かなくて面白い。
先読みができない展開ほどワクワクするものはありませんね。

全ての要素においてラノベの平均点を上回っていて、隙のない良作。
上巻でつまづいた人も、下巻までは読んで欲しいですね。
癖が強い作品なので、下巻を読んでも面白くないと思ったら、きっと作者との相性の問題です。
今後も同様の展開が続くので、その時は諦めた方がいいと思います。
気軽に読める量ではありませんからね。

戦後交渉の落とし所の上手さに唸らされます

テーマ: ライトノベル

ジャンル: 小説・文学

タグ: 書評  終わりのクロニクル  川上稔  さとやす  評価B+ 

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AHEADシリーズ 終わりのクロニクル1<上> 

終わりのクロニクル1〈上〉   電撃文庫 AHEADシリーズ終わりのクロニクル1〈上〉 電撃文庫 AHEADシリーズ
(2003/06)
川上 稔

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読書期間:2009/1/1~2009/1/9

【評価……B+
設定 ★★★★★★★★☆☆
 … 8
物語 ★★★★★★★☆☆☆
 … 7
人物 ★★★★★★★★☆☆
 … 8
文章 ★★★★★★★★☆☆
 … 8
挿絵 ★★★★★★★★☆☆
 … 8
オススメ度 ★★★★★★★★☆☆
 … 8
世界観 ★★★★★★★★
 … 9
期待感 ★★★★★★★★☆☆
 … 8

かつて世界は、平行して存在する10個の異世界と戦闘を繰り広げていた。概念戦争と呼ばれるその戦争に勝利してから60年。全てが隠蔽され、一般の人々に知られることなく時が過ぎた現在……。
高校生の佐山御言は祖父の死後、突然巨大企業IAIより呼び出しを受ける。そして、この世界がマイナス概念の加速により滅びの方向へ進みつつあること。それを防ぐには、各異世界の生き残り達と交渉し、彼らが持つ10個の概念を解放しなければならないことを伝えられる。
かくして、佐山は多くの遺恨を残した概念戦争の戦後処理として、最後の闘いに巻き込まれていくが……。
川上稔が放つ新シリーズ、遂に始動!

【感想】


川上稔氏の超特大長編。
個人的には2009年に読んだライトノベル1冊目であり、再読となります。
当時は4巻下でドロップアウトしましたが、今度こそ最後まで読み切って見せますとも。

最終巻がとんでもない厚さで有名な今シリーズ。
比較すると大したことがないように思えますが、実際は1巻からして圧倒的なまでのボリューム、384ページ。
シリーズを通して見ると、この量が最低ラインとなっているんですから、ちっともライト感覚で読むことができませんね。
再読のはずなのに、年始で忙しかったという点を省いても、読むのに滅茶苦茶時間がかかりました。

しかも、これだけ使ってもまだ序章が終わっていません。
ライトノベルとしては途方もない文章量なので、根気のある人じゃないと読めませんね。
見ての通り、ハードルはかなり高いです。

しかし、これがまた困ったことに、今後を期待させてくれる面白さが凝縮されているんです。
膨大かつ緻密な設定は驚愕の一言。
著者の凄いところは、この時点で既に最終話までのプロットが完成していること。
以前に途中まで読み進めたからこそ分かるネタもありました。
これだけ文章を書いていれば種を仕込ませるのも楽だろうという見方もあるかもしれませんが、設定を矛盾させずに書ききるのは相当大変なはずですよ。

▼見どころ
舞台は戦後60年の現代の日本。
現実は確固たるものだと信じて疑わなかった主人公・佐山御言
そんな彼が、人知れず繰り広げられていた異世界との戦争の過去を知るところから始まります。

戦争そのものではなく、戦後交渉に巻き込まれていくという観点が新しい。
まぁ、巻き込まれていく上で、実際には戦いは避けられないものにはなるんですがね。
しかし、戦いそのものよりも、このシリーズの見どころは交渉シーンです。
言葉を巧みに操る駆け引きがたまらなく面白い。

佐山の頭の回転の早さに惚れ惚れします。
いやぁ、軍師系キャラって大好きなんですよ。
どんな苦難もすぐさま冷静に分析して突破する姿がカッコイイんですよね~。

▼全体的な完成度はラノベトップクラス
さとやすさんの絵はいいですねぇ。
文中だけでは尖がっているようにしか見えないキャラを、上手い具合に柔らかい雰囲気にしてくれています。
川上さんとのコンビ相性は抜群です。

肌に合わないという方もいるでしょうが、内容の濃さは感じられるんじゃないでしょうか。
電撃文庫にとどまらず、業界で見てもこの作者以上に設定の鬼と呼べる人はいるかどうか。

読み応えは文句なし。
時間がないと辛いかもしれませんけど、お勧めのシリーズです。

設定が細かければ細かいほど嬉しいという方向け

テーマ: ライトノベル

ジャンル: 小説・文学

タグ: 書評  終わりのクロニクル  川上稔  さとやす  評価B+ 

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新年の勢いで過去にぶつかった壁を登り切る 

昨年同様に、新年一発目のライトノベルは長編大作を読もうと思い、ここ数週間考えていました。
去年は結局その時に選んだ『BLACK BLOOD BROTHERS』が個人的に年間ベストラノベとなったので、今年もまた脳内で選考を重ねました。

まず思いついたのは、BBBの作者・あざの耕平さんの『Dクラッカーズ』。
これだけBBBを楽しんでいるんだから面白くないわけがない。
しかも完結しているので非常に読みやすいときた。
最後まで悩みつつも選ばなかった理由は、2年連続であざの耕平さんの本だと面白みに欠けるかなと思ったからw

次に考えたのは冲方丁さんの『マルドゥック・スクランブル』。
作品よりも著者の文章に興味がありますね。
しかしこれは1年かけて読むには、量が少ないかなぁと思って選択肢から外しました。

著者に興味がありつつ作品数も多いものというと、西尾維新さんの『戯言』シリーズがありますね。
作品内容だけ言えば上記2作品よりも何となく好みそうな気配がします。
でも、単行本ってのがネックなんですよねぇ。
文庫本でも発売開始されたので、そちらが完結してから手を出してもいいかなと思いました。


さて。

これらの作品を差し置き、2009年の記念すべき1冊、且つ1年を通して読もうと決めた本はこれです。

終わりのクロニクル1〈上〉   電撃文庫 AHEADシリーズ終わりのクロニクル1〈上〉 電撃文庫 AHEADシリーズ
(2003/06)
川上 稔

商品詳細を見る


川上稔さんのAHEADシリーズ 終わりのクロニクルです。

一部の方は「あれっ?」と思ったのではないでしょうか。
そう、僕は以前このシリーズを読んでいたんです。
しかしながら、実は途中で挫折していたんですよ。

理由は大きく分けて2つ。
1つは、途中で中だるみしてしまい、文章量の多さが辛くなってしまった点。
もう1つは、ちょうどその時期は外で本を読む時間がなくなり、家の中でもROばかりやっていて、ライトノベルそのものを読むことが少なくなってしまったからです。

面白い本だというのは実証済みです。
当時は『イリヤの空、UFOの夏』と『涼宮ハルヒの憂鬱』と並ぶ好きなラノベ3本柱だったほどです。
以前は最後まで読み切れませんでしたが、今なら読めるはず!
挑戦という意味合いも含めて、この『終わりのクロニクル』を今年の1冊目に持ってきました。
全14冊だから、1ヶ月に1冊+αくらいで読み切れるかと。
勢いに乗れば、BBBのようにあっという間に消化してしまう可能性だってあります。

さらにこの本を選んだ理由として、著者の新作である『境界線上のホライゾン』を早く読みたいというのもありますね。
途中まで読んでいる既存作を飛ばして新作を読むというのは性に合わないのでね。

ちなみに4巻下のラスト付近で止まっていましたが、1巻から読み直しています。
この本を途中から読み直すなんて不可能に近いですから。
膨大な設定量を細かくは覚えていませんからね。

今度こそ読むぞー。
あの伝説の最終巻の分厚さには、いつ頃辿り着けるかなぁ。

テーマ: ライトノベル

ジャンル: 小説・文学

タグ: 終わりのクロニクル 

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