明日へと続く記憶

アニメ、ゲーム、ライトノベルの感想を書いたり、絵を描いたりしています。

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嘘つきみーくんと壊れたまーちゃん10 終わりの終わりは始まり 

嘘つきみーくんと壊れたまーちゃん10 終わりの終わりは始まり (電撃文庫)嘘つきみーくんと壊れたまーちゃん10 終わりの終わりは始まり (電撃文庫)
(2011/01/06)
入間 人間

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読書期間:2011/1/8

【評価……B+
発想 ★★★★★★★☆☆☆ … 7
設定 ★★★★★★★☆☆☆
 … 7
物語 ★★★★★★★☆☆☆
 … 7
人物 ★★★★★★★★☆☆
 … 8
文章 ★★★★★★★★☆☆
 … 8
挿絵 ★★★★★★★★☆☆
 … 8

構成
ミステリー



 ★★★★★★★★☆☆ … 8
 ★★★★★★☆☆☆
 … 7
 ★★★★★★☆☆☆☆
 … 6




 まーちゃんが、殺人犯に攫われた。
 僕の元から、まーちゃんが消えた。バカップル伝説も終焉を迎えた。
 長瀬透殺人事件に起因する自分自身との無益な争いに精を出していた間に攫われたんだから、まったくもって笑えない。
 しかも犯人は、長瀬だけでなく、僕の知り合いを次々と殺してまわった人間でもある。
 そして、今だ犯人は逃亡中。
 この事件だけは、僕が終わらせないといけない。敵は二つ。殺人犯と、僕自身。内外からの挟み撃ちだ。相手にとって不足はないが、相手からすれば標的は不足だらけだろう。
 だからって、まーちゃんを諦めると、僕はみーくんじゃなくなる。
 出来る内に、出来ることを。『ぼく』が終わる前に。
 よーし。じゃあみんな、行ってきます。
 ちょいとハッピーエンドまで。

【感想】<前巻までのネタバレがありますので、ご注意ください>


嘘つき少年と壊れた少女のものがたり」終章。
第13回電撃小説大賞の最終選考会で物議を醸したみーまーシリーズ、最終巻です。

みーまーらしい終わり方。

最後の最後まで一貫とした評価がし辛い作品でした。
一言目に面白いとはなかなか言えないし、不満点も多数存在します。
しかし、独特な雰囲気、登場人物たちの魅力、癖のある文章など長所も数多くあります。
どちらに傾くのかは人それぞれでしょうが、自分にとっては購読し続けたいと思わせる力があったのは確かです。

長く続いた作品は、終わりを迎えると途方もない虚無感に襲われるのですが、今作ではありませんでしたね。
終わりを迎えたのは受け止めているのだけれど、どこかでまだ続いている感覚があります。
著者の作品がクロスオーバーしていることもあって、本作の登場人物が他の作品と同じ世界で生きているんだろうなぁと考えると、不思議とあまり寂しさを感じませんでした。
もしかすると、みーまーシリーズのみを追っている人からすると、別の感想を抱くのかもしれませんね。

200ページちょっとの最終巻は物足りない。
しかも、その多くが冗長だったのはいただけませんね。
詳しく書くとネタバレになってしまうので避けますが、もう少し練り込めたのではないかなと思います。
映画公開に合わせる為に1年間待たされた挙句に、この内容の薄さは正直残念と言わざるを得ません。
8,9巻の展開が凄かっただけに、期間を空けられると、ハードルばかりが高くなってしまいました。

犯人や物語の結末は、予想の範囲を超えることなく収まり、驚きが足りなかったですね。
みーまーには、鈍く響き渡るインパクトが欲しいと思ってしまいます。
状況は酷い惨状なんですが、その割にあっさりとしすぎでした。

とはいえ、後半というか部分的に凄く盛り上がり、それだけでも読んだかいはあったと思います。
見せ場が短すぎたのは惜しいけれど、そのかわりにある台詞に重みが凝縮されていました。
精神が崩壊するほど残虐非道な事件があったり、血みどろとなり何度も瀕死に陥ったりと、危険性ばかりがクローズアップされますが、結局のところ本作は愛の物語だったんだなぁとしみじみと感じますね。
客観的にみると歪んだ愛情でも当事者にとっては限りなく純真で、それが皮肉でもあります。

この終幕が、果たしてハッピーエンドかどうかというのは、それこそ受け取り方次第でしょうね。
個人的には、ハッピーでもバッドでもなく、唯一無二のトゥルーエンドだったという印象かな。

ヒロイン勢を始めとして登場人物に良キャラが多かったので、もっと幸せな場面を見たかったなぁという欲は正直あります。
まぁでも、××とまーちゃんのための物語としては、ここが一番いい落とし所だったのでしょう。

左さんのイラストは、初期から随分と変化しましたが、どの時期の絵も好みで見応えがありました。
挿絵が扉絵のみというのも作品のスタイルと合っていて良かったと思います。
あぁでも、ゆずゆずの絵がもっと見たかった……!

一息つく暇もなく、次々と新作を発表する著者には感服します。
とても充実した時間を過ごすことができました。
お疲れ様です。そして次回作も期待しています。

どれだけ不幸でも生きている幸せを実感させてくれるラブストーリー

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テーマ: ライトノベル

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タグ: 書評  嘘つきみーくんと壊れたまーちゃん  入間人間    評価B+ 

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嘘つきみーくんと壊れたまーちゃん9 始まりの未来は終わり 

嘘つきみーくんと壊れたまーちゃん〈9〉始まりの未来は終わり (電撃文庫)嘘つきみーくんと壊れたまーちゃん〈9〉
始まりの未来は終わり (電撃文庫)

(2010/01/10)
入間 人間

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読書期間:2010/1/10~2010/1/12

【評価……B+
発想 ★★★★★★★★☆☆ … 8
設定 ★★★★★★★☆☆☆
 … 7
物語 ★★★★★★★☆☆☆
 … 7
人物 ★★★★★★★☆☆☆
 … 7
文章 ★★★★★★★★☆☆
 … 8
挿絵 ★★★★★★★★☆☆
 … 8
狂気
衝撃度





 ★★★★★★★★ … 9
 ★★★★★★★★☆☆
 … 8





 長瀬透が殺された。
 そのあと、変な奴から殺人声明の電話が掛かってきた。
 でも僕の人生には、一片の起伏もない。僕とまーちゃんの毎日は、それでも何も変化しなかった。
 そして僕は、長瀬の死を知らされても、涙も流さなかった。
 ……ははっ。ああ、良かった。僕はまだ、笑えたぞ。

【感想】<前巻までのネタバレがありますので、ご注意ください>


みーまーシリーズ、終わりの始まりを告げる第9巻。
前回、嘘だと信じたかった衝撃のラストは、あらすじや帯にて読む前から肯定されてしまいました。

狂ってるなぁ、色々と。
言語化される前の脳味噌垂れ流しのような文章は、かつてないほどの読みにくさ。
200ページという薄い本にも関わらず、倍以上の厚さの8巻よりも労力を要しました。
精神崩壊した人間の文章を書く能力において、作者の右に出る人はそうそういないのではないでしょうかね。
脈絡のなさや日本語としておかしいところを突っ込む前に、他にはない独特の魅力があります。

時を重ねるごとに壊れていく××の姿は、痛々しくて見ていて辛かった。
嘘と捻くれた思想で構成されているため一見分かりづらいですが、酷く衝撃を受けて我を忘れようと現実逃避に必死だったんだろうなぁ。
元々不安定な精神構造をしていたところに、悪意のある現実をまざまざと見せつけられては、さすがの彼でも自分を誤魔化しきれなかったようで。
そりゃまぁ、元彼女をあんな形で殺されては、常人であっても平静を保てませんよ。

失って気付くことがあるというありふれた言葉を、××を通して実感させられました。
××にとって、長瀬がここまで大きな存在だったとはなぁ。
みーくんとなる前の「ぼく」には、恋日先生に次いで精神を安定させてくれる相手だったんでしょうね。
何でもないことだと振る舞う姿が、逆に心苦しくなります。

そして、長瀬が殺された時点で、もう安全な位置にいるキャラはいなくなりました。
先を読み進めることが、これほど恐ろしいと感じたことは今までなかったかもしれません。
狂気に満ちた街で起こる惨劇の前に、ビクビクしながらページをめくりました。
わざわざ登場する女性陣が死亡フラグに見えて困りましたよ……。

そんな混沌とした内容とは裏腹に、イラストはシンプルかつ美麗な仕上がりとなっています。
いつもながら、左さんの仕事っぷりには唸らされますね。
注目は初めてイラスト化されたジェロニモもとい奈月さん。
作品内で若い若いといわれてたけれど、この可愛らしい顔付きで三十路は反則だろうw

次巻ありきの内容で停滞してしまっているため評価はしにくいですね。
前振りとしては、次への繋がりとしてベストに近かったのではないかなと思いました。

願わくば、少しでも多くの人間が助かるハッピーエンドでありますように。

壊れていく人間の心理が、頭での理解ではなく感覚で伝わってくるクセの強い文章が売り

テーマ: ライトノベル

ジャンル: 小説・文学

タグ: 書評  嘘つきみーくんと壊れたまーちゃん  入間人間    評価B+ 

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嘘つきみーくんと壊れたまーちゃん8 日常の価値は非凡 

嘘つきみーくんと壊れたまーちゃん〈8〉日常の価値は非凡 (電撃文庫)嘘つきみーくんと壊れたまーちゃん〈8〉日常の価値は非凡 (電撃文庫)
(2009/09/10)
入間 人間

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読書期間:2009/9/12~2009/17

【評価……B+
設定 ★★★★★★★☆☆☆
 … 7
物語 ★★★★★★★☆☆☆
 … 7
人物 ★★★★★★★☆☆☆
 … 7
文章 ★★★★★★★★☆☆
 … 8
挿絵 ★★★★★★★★☆☆
 … 8
オススメ度 ★★★★★★☆☆☆☆
 … 6
ミステリー ★★★★★★☆☆☆☆
 … 6
構成 ★★★★★★☆☆☆
 … 7

ほんさくのとうじょうじんぶつです。
みどりのぼうしのたんていのひと(ろりこん)。ろりこんぎらいのおんなのこ。おかしなおじさん。じさつしたあねをもつひと。しょしんしゃなかっぷる。ねこずきさっか。きんぱつあおすーつのひと。きれいなこわいおんなのひと。
ばかんすでやってきた、うみがちかくにあるほてるにて。
だれがしんで。だれがしなないか。
僕とまーちゃんは、知らない。

……こんなゲームがあったら、面白いのになぁ。絶対に参加したくないけど。
嘘じゃないよ。

【感想】<前巻までのネタバレがありますので、ご注意ください>


悪意と狂気の織り成す現実という世界で生きる人々を描く、みーまーシリーズ第8巻にして9冊目。

あーもう、どう感想書けばいいのやら。
毎度のことながらネタバレなしで書くのに労力のいる作品だなぁ。
とにもかくにも、色んな意味で、今までとは大きく異なりますね。

今回は、群像劇となっています。
読みながら、同じ電撃文庫の「バッカーノ!」を彷彿とさせましたね。
一つの大きな物語を、複数の視点から見ることで判明する驚きや、人と人とのすれ違いを面白おかしく描かれる群像劇の特徴がよく出ていたと思います。
少々クドさを感じるくだりもあったりして、読むのに時間がかかりましたが、嫌いじゃないですね。

ただし、正直なところ、みーまーシリーズの本編で語られるべき内容だ……とは言い切れないものでした。
××が主人公役ではなく、ほぼ関係のないところで話が進みますからね。
そもそも、××視点が全体の2割程度しかないってのがおかしいでしょう。
内容の是非は関係なく、みーまー成分を感じられないところに問題がありかと思われます。

とはいっても、全面的に否定するわけではありません。
××がフラグをことごとく回避する様は、それはそれでアリだと思うんですよ。
悪意に対する嗅覚が並外れている彼が、事件に関わらないように立ち振る舞うのは新鮮です。
それに今回の主役たちとの絡みもあって、他者視点から××がどう映るのかという面白さもありました。
ただ、過去最大のページ数を費やして、主人公が脇役以下ってのは残念だなと感じました。
もっと短く絞っても良かったんじゃないでしょうかね。

個性的な登場人物が多く、覚えるのは苦になりませんでした。
どうやら著者の他作品のキャラクターも数多く登場していたみたいで、みーまー以外では電波女しか読んでいない自分としては、分かるネタが少なくて悔しかったですね。
「おかしなおじさん」と「じさつしたあねをもつひと」がお気に入り。
××や湯女に比べたら、物凄いまともな文章が多くて読みやすかったのは長所、なんでしょうね。
あの騙りが好きで読んでいる人にとっては、物足りないと思います。

みーまーシリーズが好きなのか、入間人間さんの書く作品が好きなのかで評価が変わる内容でした。
ちなみに、自分はどちらかといえば後者の方なので問題ありませんでしたね。

……と、ここまでだったら可もなく不可もなくといった無難な内容かなーで終わったのですが。

最後の最後で来ましたね。
全く予想が出来なかったわけではありませんが、この巻で仕掛けがあるとは思いませんでした。
ってか、今もなお意味不明過ぎて衝撃を受けているのかどうかも良く分かっていません。
胸の辺りで黒々としたものが渦巻いているような感覚があるんだけれど、それを上手く言語化できない状態です。
何せ、嘘で有名な作者ですから、素直に信じていいものかと。
一冊かけて新たに練られた伏線で、嘘ではないと思いますけど……。

次巻が怖い。

今作品を舞台にした新キャラクターたちの群像劇でみーまーシリーズとしては変化球

テーマ: ライトノベル

ジャンル: 小説・文学

タグ: 書評  嘘つきみーくんと壊れたまーちゃん  入間人間    評価B+ 

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嘘つきみーくんと壊れたまーちゃん『i』 記憶の形成は作為 

嘘つきみーくんと壊れたまーちゃん『i』―記憶の形成は作為 (電撃文庫)嘘つきみーくんと壊れたまーちゃん『i』―記憶の形成は作為 (電撃文庫)
(2009/06/10)
入間 人間

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読書期間:2009/6/16~2009/6/20

【評価……B+
設定 ★★★★★★★★☆☆
 … 8
物語 ★★★★★★★☆☆☆
 … 7
人物 ★★★★★★★★☆☆
 … 8
文章 ★★★★★★★★☆☆
 … 8
挿絵 ★★★★★★★★☆☆
 … 8
オススメ度 ★★★★★★☆☆☆☆
 … 6

むかしのことを考えると頭の中が深夜のテレビみたいにノイズだらけになるさっこん、いかがお過ごしでしょうか。
これは、ぼくがまだ僕になる前の話だ。家庭内にぎやか事件のあと、ぼくはいろんな人と出会った。恋日先生、じさつ志願者、いじめっ子少女、にもうと、そして、マユちゃん。みんな(とくにマユちゃん)の純粋むくな姿がめじろおしでおとどけなのである。……むかしのぼくは正直ものだったんだよね。
うそだけど……今度、じしょでうそって字を調べとこう。

【感想】<本編3巻までのネタバレがありますので、ご注意ください>


みーまシリーズ初の短編集。
全5編からなり、そのうち4編が電撃MAGAZINEに連載され、残り1つが書き下ろしとなっています。
個人的には全て初見。

素直に面白かったです。
本編も毎回面白いんですけど、純粋には評価し辛いことが多かったので、この短編は単純に良かったと思えました。

電撃MAGAZINEに連載された4編は、監禁事件から間もない頃の話。
壊れているものの、まだ子どもっぽさが残る××の二度目の小学四年生が描かれています。
××がみーくんとなるに至るまでの過去編で、何とも興味深い。

春夏秋冬に分けられたエピソードは、それぞれ違った味わいがあって楽しめました。
幼いゆえにまだ人間らしい一面を見せる××が、とっても×おしい。
そして、そんな彼を支える恋日先生が格好良すぎて惚れてしまいます。
こんなに親身になってくれたら、そりゃあ嘘つき少年といえども好きになってしまうよなぁ……と納得。

書き下ろしの「とってももしもにもしかして『壊れていない正しさのある世界なら』」は、さらに良かった。
サブタイトルでも察しがつくかと思いますが、ifストーリーです。
あの事件がなければ、狂気的な殺人事件の数々が起きなければ、××を取り巻く環境はどのようになっていたのか。
そんな妄想が実現した世界が綴られています。

このギャップは凄い。
健全な世界が逆に気持ち悪くなるくらいですから。
平和な日常シーンが語られるだけなのに、穏やかさと同時に胸に痛さを感じるというのは、なかなか衝撃的です。
これはこれでラブコメとして見続けたい気もするなぁ。
あー、柚々は可愛いのう。

刊行順に読んでも問題はないですが、本編3巻後以降であれば大きなネタバレは回避できるので、先にこの短編集を読んでもいいかもしれませんね。
これまで本編に短編の登場人物名がチラホラとあって、ずっと分からないまま読んでいましたから。
あと、「電波女と青春男」との作品間リンクを今更ながらに気付かされました。
こういう作者の遊び心は大好きです。

電撃MAGAZINEで読んだ人でも書き下ろし分だけで買う価値あり

テーマ: ライトノベル

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嘘つきみーくんと壊れたまーちゃん7 死後の影響は生前 

嘘つきみーくんと壊れたまーちゃん〈7〉死後の影響は生前 (電撃文庫)嘘つきみーくんと壊れたまーちゃん〈7〉死後の影響は生前 (電撃文庫)
(2009/04/10)
入間 人間

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読書期間:2009/4/10

【評価……B+
設定 ★★★★★★★☆☆☆
 … 7
物語 ★★★★★★☆☆☆☆
 … 6
人物 ★★★★★★★★☆☆
 … 8
文章 ★★★★★★★☆☆☆
 … 7
挿絵 ★★★★★★★★☆☆
 … 8
オススメ度 ★★☆☆☆☆☆☆☆☆
 … 2
狂気 ★★★★★★★★☆☆
 … 8
ミステリー ★★★★☆☆☆☆☆
 … 5

突然ごめんあさーせ。
嘘つきさんが舞台から退場して、どれくらい経ったかしら。私、嘘つきさんに代わって、『物騙り』を任命されたものですの。何で私なのかしら。認めたくないのだけど、きっとあの嘘つきさんとよく似ているからでしょうね。
では些か僭越なのだけれど、これから我が平和な町で起こった愉快な殺人事件をご紹介するわ。
……あら、自己紹介がまだだったかしら。
私の名前は大江湯女。
騙り部であり、誰よりも自らを知るアンノウンな十八歳であーる……嘘だけど。うーん、私にはまだまだ使いこなせないわね、これ。

【感想】<前巻までのネタバレがありますので、ご注意ください>


みーまーシリーズ第7弾。
前回のあとがきにて、終わりを漂わせることを書いておきながら、平然と新刊を出すのは想定の範囲内でした。
嘘じゃないですよ。

えー……、この作品は感想を書きづらいのが恒例ですが、今回の7巻は過去最高難易度を誇ります。
感情的にも、内容的にも。
内容に少しでも触れるとネタバレに繋がりそうで困ります。

全5章仕立てなのですが、章によって大きく評価が分かれます。
前半は正直なところ、かなり苦痛でした。
数ページ読んでは休憩を挟まないといけないくらいに精神が疲弊しまくり。
誤解のないように言っておきますが、面白いのは面白いんですよ。
しかし、文章があまりにも回りくどく脱線しまくりで、追うのが疲れるんです。

その理由は、物語りならぬ『物騙り』に任命された大江湯女にあります。
あらすじにもある通り、主役を仰せつかったわけですが、これがまたみーくん以上の曲者で読みにくいのなんの。
「みーくん」をやる気のある不真面目だとすると、湯女はやる気のない適当人間ですね。
作中では似た者同士と扱われる二人ですが、読者視点ではまるで別人!(当たり前なんですけど)
湯女独特の『騙り』に慣れるまでは、大変でした。

また事件は、シリーズで一番つまらないものでした。
新キャラに魅力が皆無というか、キャラが立っていない。
ミステリー要素もなしに等しく、ストーリーに意外性は感じられませんでした。

それでも良かったと思えるのが、6巻からの落ちの付け方に納得がいったからです。
鬱屈な前半と異なり、後半の僅かな解放感がこの作品においてはとても大きく感じられて良かったです。

それにしても、みーまーは人気作品の割にラノベ感想サイトでの取り上げが少ないような気がしますね。
やっぱり人を選んでしまうんだなぁと改めて実感。

語り手が変更されたことで受ける印象がこれまでとは大きく異なるみーまー


最後にちょっとだけネタバレ感想。
以下、収納。
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タグ: 書評  嘘つきみーくんと壊れたまーちゃん  入間人間    評価B+ 

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嘘つきみーくんと壊れたまーちゃん6 嘘の価値は真実 

嘘つきみーくんと壊れたまーちゃん 6 (6) (電撃文庫 い 9-6)嘘つきみーくんと壊れたまーちゃん 6 (6) (電撃文庫 い 9-6)
(2008/09/10)
入間 人間

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【評価……B+
舞台 ★★★★★★★★☆☆
 … 8
物語 ★★★★★★★☆☆☆
 … 7
人物 ★★★★★★★☆☆☆
 … 7
文章 ★★★★★★★★☆☆
 … 8
挿絵 ★★★★★★☆☆☆☆
 … 6
オススメ度 ★★☆☆☆☆☆☆☆
 … 3
狂気 ★★★★★★★★☆☆
 … 8
ミステリー ★★★★★★☆☆☆☆
 … 6

梅雨の季節。狂気蔓延る屋敷からどうにか抜け出し、無事まーちゃんとらぶりーな関係に戻った今日この頃をいかがお過ごしになれそうか考えていた昨今。体育の授業をサボり中、人間をお辞めになったらしき侵入者が学校に来訪した。殺傷能力を有した、長黒いモノを携えて。
そしてそいつは、無言でいきなり自我を暴発させた。つまり、長黒いモノをぶっ放した(エロい意味じゃなく)。気づけば、体育館の床一面には阿鼻叫喚の赤い花が狂い咲き始め……。
えー、最後に一言。さよなら、まーちゃん。……嘘だといいなぁ。

【感想】 <前巻までのネタバレがありますので、ご注意ください>

もしかしたら最後かもしれない、みーまーシリーズ第6弾。

毎回思うことなんだけど、いつまで経ってもこのシリーズは、評価し辛いし感想が書きにくい。
シリーズ内という縦の比較はできるんだけど、別作品との横の評価はもはや次元が違うため比較する対象にならない感じ。
上記の総合評価も、他の作品と比べても意味があまりないかと思われます。

しかし、今回はそれにも増してレビューしづらい理由があります。
終わり方が何とも不鮮明なんですよ。
4,5巻は分かりやすい上下巻仕様でしたが、この6巻は一概にそう言えるのか怪しい。
一応、6巻で起きた事件に関しては解決しているといえるんですが……その結果がうやむや。
3巻でにもうとの生死が誤魔化された時と酷似していますね。

結局、この回を正確に評価しようと思うと、次巻を読んでからじゃないと無理ですね。
でも、問題は果たして「次」があるのかどうか。
いくらなんでもこれで最終巻ということはないと思うんだけど……なにぶんこの作者ですからね。
これで終幕としてもみーまーらしいと言えるし、次で完結させるのもありだと思うし、何事もなく普通にまだまだ続いていくのだとしても「嘘」が許される作品だから問題なし。
素直に読み取るか、裏を読むか、裏の裏を読むか。
うーむ、難しい。

相変わらずの壊れっぷりで、一般人相手に面白いと公言すると頭を疑われてしまいそう。
それでも嘘でも何でもなく、僕はこのシリーズは好きです。
登場人物たちの心理が全く理解できないわけじゃないのが怖くもありますが。

今まで出てきた主要人物の再登場率が非常に高くなっています。
クラス分けの段階で長瀬や伏見の登場は予想できましたが、それ以外にも出番の少なかった同級生たちや、これまでの事件の加害者または被害者なども出てきて、まるでシリーズ完結を仄めかしているように見えます。

さらに特筆すべき点は、みーくん視点以外の短編も本筋の合間に挟まれていること。
例外的な独白などはありましたが、あの嘘ばかりの少年からの切り口でしかこの作者の文章を読んだことがなかったので、他のキャラの視点からだとどのように見えるか、気になっていたんですよ。
……うん、あまり変わらないなw
どいつもこいつも大小の違いがあるだけで、似たような壊れ方しているなぁ。
色々な感情を欠如しすぎていて、正常という言葉を持ち出すのが馬鹿馬鹿しくなってきます。

比較的まともだった恋日元先生は、完璧にニートになっちゃってるなw
ちょっと生々しすぎていて、現ニートの人には心情的に自殺したくなるかもしれませんのでお勧めできません。ご注意を。

『佐内利香×上社奈月=』のエピソードは良かった。
二人の独特の言い回しがテンポよく繰り広げられていて、素直にここは面白かったと言えます。
どちらのファンも一読の価値ありですね。

いつも楽しませてもらっているさんのイラストが、少々荒いのが気になりました。
作風を変えたのか、それとも時間がなかったのか分かりませんが、雑というか印象派のような画風になってますね。
風景ならそれでもいいんですけど、人物を描くのであれば以前の絵の方が僕は好きですね。

「このライトノベルがすごい!2009」で9位に入るくらいの人気作品なんだから、こんなところで切るわけがないよねーと希望的観測でいつまでも次巻を待ってます。

テーマ: ライトノベル

ジャンル: 小説・文学

タグ: 書評  嘘つきみーくんと壊れたまーちゃん  入間人間    評価B+ 

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嘘つきみーくんと壊れたまーちゃん5 欲望の支柱は絆 

嘘つきみーくんと壊れたまーちゃん 5 (5) (電撃文庫 い 9-5)嘘つきみーくんと壊れたまーちゃん 5 (5) (電撃文庫 い 9-5)
(2008/05/10)
入間 人間

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【評価……B
舞台 ★★★★★★☆☆☆☆
 … 6
物語 ★★★★★★★☆☆☆
 … 7
人物 ★★★★★★★★☆☆
 … 8
文章 ★★★★★★★☆☆☆
 … 7
挿絵 ★★★★★★★★☆☆
 … 8
オススメ度 ★★☆☆☆☆☆☆☆
 …3 

閉じ込められた(継続中)。まだ僕は、まーちゃんを取り戻していない。
外界と完全遮断した密閉屋敷9では、家族を殺人犯として疑い合う異常な環境が生み出されていた。もちろん、その最有力候補は、家族ですらない部外者の僕である。わはは。
……さて、それはさておき。依然としてこの屋敷に助けは来訪していない。無力すぎる脱出への工作も終わり、食糧も底をつき、大江一族の疑心と嫌悪が頂点に達した時……ついに伏見の姿まで消えた。
いよいよ、華の全滅に向かって一直線、なのかなぁ。
うーむ、まーちゃんが恋しいこの頃である。

<前巻までのネタバレがありますので、ご注意ください>

登場人物がまともな思考を持っていないので青少年にはお勧めしたくないシリーズ、第5弾。
4巻から続く大江家密室殺人事件の解決編でございます。

本の内容に入る前に、まず表紙の人物が気になりました。
これは「男装したまーちゃん」なのか「まーちゃんに扮したみーくん」なのか。
最初は後者だと思っていたんですよ。
前髪の付け根が不自然なのはカツラを被っているように見えるし、4巻のまーちゃんの絵と連動しているのかと思いました。
裏表紙には後姿が見れるようになっていてその背中に「嘘だけど」という張り紙まで付いているのも、素直に顔出しをしないのも彼らしいなぁと感じる要因でした。
……が、よーく見てみると服や靴がダボダボなんですよね。
となると、これは女の子が男装しているということになり、つまりは表紙の人物はまーちゃんのはず。
危うく騙されるところだったぜ……!
よくよく考えてみれば、彼の顔出しは作品的にNGだったね。うん。

さて、本題です。

前巻は最後で怪しい雲行きになったところで終わってしまい、先が気になっていました。
あらすじからして不吉な内容で、読むのが怖かったですね。
柚々だけは生き残ってくれと切実に願っていましたよ。
それが叶ったのかどうかは……読んでくださいw

気になる殺人事件の解決編はといいますと、まあ妥当だったかなと言えますね。
半分以上は推理が当たっていました。
大江景子と大江貴弘の顛末については、消去法で簡単に分かりましたね。

一番予想外だったのは、犯人の行動心理です。
それも一種の考え方なのかもしれませんが、常人だと自負している自分には到底考え付きませんでした。
まぁ、想像できなくて良かったと思いますけど。

しかし、真相が判明して、はい終わり、というわけではないのは面白いと思いました。
密室空間の狂気と空虚を味わうことが出来ます。
ある意味、この辺りが今シリーズで一番求めているところなのかもしれません。
自分も順調に壊れていってますね。わはは。

それだけに、オチは微妙だなぁと言わざるを得ませんでした。
もともと推理面は結構曖昧なところが多くて想像でまかなうところがありましたけど、ちょっと今回のは強引かなーと感じましたね。
ミステリー要素に期待を持ちすぎると反動が大きいかもしれません。

この作品は結局のところ推理を楽しむのではなくて、悪意に満ちた世界で壊れ続ける人間たちの醜悪な様を傍観者という安全な立場から見てはじめて楽しめるのかなと、改めて思いました。
深く考えすぎると、トラウマどころか読み手も本当に壊れてしまいそうですしね。

そんな砂利が口の中に入ってくるような物語において、柚々の癒しは救われます。
いい娘だよなぁー。
普通というのがこんなに眩しいのかと教えてくれる存在です。
柚々に萌えるのは健常の証じゃないかな。

好きなシリーズですから、これからも買い続けはしますけど、そんなに長く続けるべき作品ではないなと思いますね。
どうしても初期のインパクトは薄れつつあります。
人間、どんなことにでもいつかは慣れてしまいますから。
良作で終えるためにも下手に巻数を伸ばすよりも、強烈な内容を一発かまして完結して欲しいな。

それとは別に、著者の別作品も読んでみたいなと思いますね。
一体どういったものを書くのか、非常に興味があります。

テーマ: ライトノベル

ジャンル: 小説・文学

タグ: 書評  嘘つきみーくんと壊れたまーちゃん  入間人間    評価B 

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ちびゆず 

嘘つきみーくんと壊れたまーちゃん」のマイフェイバリットキャラである伏見柚々です。
あまり描かないチビキャラにしてみました。
ゆゆゆゆゆゆゆゆゆゆゆゆゆゆゆゆ

ゆずゆずかわいいよゆずゆず。

……あ、右手のペンを描くの忘れた。
下書き段階では描いてたのに。

テーマ: 自作イラスト(二次創作)

ジャンル: アニメ・コミック

タグ: 嘘つきみーくんと壊れたまーちゃん  伏見柚々  チビキャラ 

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嘘つきみーくんと壊れたまーちゃん4 絆の支柱は欲望 

嘘つきみーくんと壊れたまーちゃん 4 (4) (電撃文庫 い 9-4)嘘つきみーくんと壊れたまーちゃん 4 (4) (電撃文庫 い 9-4)
(2008/04/10)
入間 人間

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【評価……B+
舞台 ★★★★★★★☆☆☆
 … 7
物語 ★★★★★★★☆☆☆
 … 7
人物 ★★★★★★★★☆☆
 … 8
文章 ★★★★★★★★☆☆
 … 8
挿絵 ★★★★★★★★★
 … 9
オススメ度 ★★☆☆☆☆☆☆☆
 … 3

三月三十一日。マユが破綻した。
四月一日。僕は単身、かつて誘拐犯が住んでいた邸宅に足を運んでいた。つまり元我が家だ。今では、そこは『大江家』の所有物となっていた。
元自宅で待ち受けていたのは、以前の姿を一片も感じさせない増改築。窓には鉄格子がはめ込まれた、歪な洋館的風貌。屋敷では、家人による鳥肌な歓迎と忌まわしき過去との再会。求めるものは、マユがまーちゃんに戻るための何か。
しかし事態は混迷を極め始める。切られた電話線、水没する携帯電話、大江一家と共に閉じ込められる僕ら……ら?そうだ伏見、なんでついてきたんだよ。クローズド・サークルって、全滅が華なんだぞ。
……さて僕は。みーくんを取り戻し、まーちゃんを救うことができるのだろうか。

<前巻までのネタバレがありますので、ご注意ください>

世界にめいっぱいの悪意を振りまくみーくんとまーちゃんの物語、第4弾です。
しかし、今回はあらすじの一行目からまーちゃん離脱のお知らせです。

大筋の流れは、非常に分かりやすいあらすじを読んでもらえれば把握できるかと思われます。
つまり、ヒロイン的ポジションがマユから柚々に!嘘だけど。
それは言いすぎだとしても、まーちゃんの出番が少なくて、代わりに柚々に出番が振り分けられているのは本当。
3巻で初登場したときからは考えられない昇進です。

またしても起こる事件に巻き込まれる形となった、みーさん。
やはりこのシリーズは、ミステリー小説として見る一面を切り離せないようです。
容疑者にあたる登場人物が多く、なかなか複雑になっていますね。
4巻は5巻と合わせてシリーズ初の前後編となっています。
よって真相は後編に続くため暴かれていません。
読んでしまうと先が気になってしまうという人もそうでない人も5巻とまとめて購入するのをお勧めします。

新キャラは、一癖ある連中ばかり。
特に大江家三姉妹の長女・湯女と次女・茜は、みーさんに負けず劣らずの曲者っぷり。
イラストを見る限り長髪黒髪の和服美女である湯女は、個人的にかなり真ん中に近いストライクなのだけど、性格に難がありすぎるw
一言でいえば、みーくん♀。
いや、そこも含めて魅力的だと感じなくもないんだけどね?w

まーちゃんがいないことで、ヤンデレ度はシリーズで一番ぬるいね。ほとんどなしと言っていいかと。
別の部分で楽しみを見出せなければ、つまらないと感じてしまうかもしれません。
僕は、柚々がいるだけで問題なしw
第一章冒頭の思案部分には、困ったね。可愛くて。嘘じゃないよ。
柚々の破壊力は並のレベルじゃないね。
まーちゃんも破壊力抜群だけど。物理的な意味で。

嘘の頻度は3巻と同じくらいかな。つまり、多すぎるくらいです。
感覚的には、今回の方が読み辛かったところが多かったように感じました。

ミステリーなのに話がオチてないので評価し辛いですが、面白くないわけではありませんでした。
遠回しな感想になるのは、既存巻の醍醐味と異なるためですね。
良かったとは思うんですが、みーまーシリーズっぽくないなぁ、と。
まーちゃんの出番が少なかったからでしょうねー。

ところで、早くも9月に第6巻が発売されるそうです。
この描くペースの速さは、読者としては非常にありがたく嬉しいですね。

テーマ: ライトノベル

ジャンル: 小説・文学

タグ: 書評  嘘つきみーくんと壊れたまーちゃん  入間人間    評価B+ 

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嘘つきみーくんと壊れたまーちゃん3 死の礎は生 

嘘つきみーくんと壊れたまーちゃん 3 死の礎は生 (電撃文庫 い 9-3)嘘つきみーくんと壊れたまーちゃん 3 死の礎は生 (電撃文庫 い 9-3)
(2007/12/10)
入間 人間

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【評価……A-
舞台 ★★★★★★★★☆☆
 … 8
物語 ★★★★★★★★☆☆
 … 8
人物 ★★★★★★★★☆☆
 … 8
文章 ★★★★★★★★★
 … 9
挿絵 ★★★★★★★★★
 … 9
オススメ度 ★★★★☆☆☆☆☆☆
 … 4
ヤンデレ ★★★★★★★★☆☆
 … 8

バレンタインの季節。街では、複数の動物殺害事件が発生していた。
マユがダイエットと称して体を刃物で削ぐ行為を阻止したその日。僕は夜道で死んだはずの妹(多分)と出会う。
そして妹っぽいものに遭遇した翌日。
僕は学校の朝礼で知る。無自覚の悪意の伝染について。
三ヶ月の短い静穏へ精一杯の反抗を示す惨殺死体事件。最悪な、殺人街としての街興しが、再び始まったらしい。
あー。この立て役者は、僕の妹(暫定)なんだろうなあ、きっと。
……口癖の出番は、あるなら早めによろしく。

<前巻までのネタバレがありますので、ご注意ください>

ラノベ業界のヤンデレ部門で着々と注目を浴びている作品、第3弾。
まーちゃんが飛び抜けているため霞んでしまいますが、他の登場人物も相当なもんだと思う。
特にこの3巻からは、出てくるキャラがどいつもこいつも危険思想を持っているため、みーくんが常識人に見えてしまうw

1巻と2巻は、かなり限定的な空間で物語が進んでいましたが、今回は学校生活が主体です。
ようやく学生らしい話に……なるわけがないですよね、このシリーズの場合。
2巻の元彼女に続いて、今度は死んだはずの妹が立ちはだかります。
それに加え、可愛い女の子たちに囲まれて、みーくんは命の危機にさらわれます。主に嫉妬心に駆られるまーちゃんから。
本当にそのうちコロっと死んでしまってもおかしくない作風なので、怖いッス。

前巻同様、推理要素が散りばめられた構成となっています。
2巻では、説明不足でそんなのありかよと感じたところもありましたが、今回はきっちりとまとめられていますね。
犯人の見当は割とつきやすいんじゃないかなーと思います。
でも、話が二重三重に絡まっているので、真相は見抜けにくいかもしれません。
まぁ、もとよりこの作品は推理部分がウリってわけじゃないですけどね。

本当にこの人の文章は、いい意味で嫌な気分にさせてくれますw
この本を読んだ後に1巻を読み直してみて気づいたのですが、彼の嘘をつく頻度が異常なほど増えていますね。
感覚的には1ページに最低でも1回は言ってるんじゃないかな?というくらいの数の嘘をついています。
初めて1巻を読んだときは、嘘ばかり言ってて読み辛いなと思いましたが、今ではすっかり虜となってしまいました。
荒く雑な文章と単純には片づけられない魅力があります。
間違った単語の使い方が面白くて癖になるね。
かなり意見が分かれるところでしょうが、僕は最近読んだ文章の中でもトップクラスで好きです。

新キャラは総勢5,6人ぐらい登場します。
その中では、伏見柚々が個人的に一押しです。
電波度が高いのにある意味一番純情なところが魅力たっぷりです。
こういうギャップのあるキャラに弱いんですよ。
決して、E作戦やF攻撃に屈服したわけじゃないですよ?ホントだよ?

あとは、これだけ危ない面子の中だと、恋日先生が貴重な存在になりますね。
この話には休憩ポイントが必要ですw
それに、先生の癒しがあることで、逆に彼の周囲の異常さを際立てる効果もありますし。

今まで嘘で塗り固められていた彼の内面が少しだけ描かれています。
傷つき過ぎた心が救われることはあるんでしょうかね。
……ないような気がするなぁ、この巻のオチを見る限り。
まぁ、最後のあの文章も、どちらとも見て取れるけど、きっと素直に汲み取る方で当たっているんだろうなー。

人には勧めにくいけど、気がついたら今追っているシリーズ物の中でも優先的に読みたい作品となってますね。
おかげで、1,2巻の評価が大きく上昇しました。

4,5月に2カ月連続で出る新刊が今から待ち遠しいですね。

テーマ: ライトノベル

ジャンル: 小説・文学

タグ: 書評  嘘つきみーくんと壊れたまーちゃん  入間人間    評価A- 

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嘘つきみーくんと壊れたまーちゃん2 善意の指針は悪意 

嘘つきみーくんと壊れたまーちゃん 善意の指針は悪意 2 (2)(電撃文庫 い 9-2)嘘つきみーくんと壊れたまーちゃん 善意の指針は悪意 2 (2)(電撃文庫 い 9-2)
(2007/09/10)
入間 人間

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【評価……B+
舞台 ★★★★★★★☆☆☆
 … 7
物語 ★★★★★★★☆☆☆
 … 7
人物 ★★★★★★★☆☆☆
 … 7
文章 ★★★★★★★★☆☆
 … 8
挿絵 ★★★★★★★★★
 … 9
オススメ度 ★★☆☆☆☆☆☆☆
 … 3
ヤンデレ ★★★★★★☆☆☆☆
 … 6

評価【B-】⇒【B+】 2008.3.15修正

入院した。僕は殺人未遂という被害の末に。マユは自分の頭を花瓶で殴るという自傷の末に。
二人が入院した先では、患者が一人、行方不明になっていた。
その事件は当初、僕にとって問題となるべき事柄ではなかった。数日後に起きた出来事のほうがよっぽど衝撃的だったからだ。
数日後。マユは、頭部と花瓶を再度巡り会わされた。自傷じゃなく、誰かの手によって。マユは病室で血塗れになり、今回も気絶することなく自前の足で歩き、医者に治療を依頼した。
そして、治療から帰ってきたマユは、本題とは関係の無いことを僕に発表した。
死体を見つけた、と。
また、はじまるのかな。ねえ、まーちゃん。

登場人物が精神崩壊しまくりのシリーズ第2巻。
今回もまたレビューし辛い作品となってます。

これを読み始めて最初に思ったのは、このシリーズってこんな内容だったかな?ということでした。
その違和感は最後まで消え去ることなく読み終えてしまったので、1巻とはまるで違う印象を抱きました。

何が違うのかはすぐに分かりました。
1巻にはあって2巻にはないもの。
それは、いつ落ちてしまうかわからない綱渡りのような危うさです。

1巻は、あまりにも壊れすぎててオススメ度を星1つにしたくらいに危うさを感じられました。
それが、すっかりを鳴りを潜めてしまっています。
その理由の一つに、みーくんの嘘つき加減とまーちゃんの壊れ具合を読者は既に知っていることが挙げられるんでしょうね。
前回の冒頭が非常に読みづらかったのに対し、事前に情報を持っている今回はスラスラと読み進められました。
おかげで、良い意味でも悪い意味でも、全くの別物の作品のようになっていますね。

良い点は、もちろん人に勧めやすくなったということです。
1巻のレビュー時に書きましたが、やっぱりラノベの読者層は10代が多いので、一歩間違えれば悪い影響を与えかねないような内容の本を推奨しにくいんですよね。
この程度なら、問題なく勧めることができます。

悪い点は、他の作品にはなかった売りが消えてしまったことで、普通に面白い凡作になってしまったということ。
暗いというより昏いというべきあの雰囲気は、なかなか表現できないんじゃないかなぁ。
あったとしても部分的なものとか過去話の中だけであって、一冊丸々ってのは少ないでしょう。

正直、文章の面白さだけで言えば2巻の方が上です。
文章が洗練されていて、比喩表現が一文残らず面白い。
地の文がここまでノリノリだと、次の文が楽しみになります。

しかし、しかしですね。
僕が1,2巻を比較してどちらが良かったかと聞かれたら、1巻と断言します。
2巻には衝撃度が足りないんですね。
そりゃあ、他の作品に比べたら十二分に壊れてはいるんですけど。
共感までに至らなくても、みーくんがそういう人間だという認識を持っているだけで、驚くことは途端に減ります。
あぁそういえば、いつの間に自分はこんなにもみーくんの考え方に慣れていたんだろうかという驚きなら多少ありましたねw
慣れって怖いね。

ストーリーに関しては、前回よりもミステリー要素が濃くなっていますね。
ちょっと反則的なところもありますけれども。
登場人物も増えましたが、そのせいで肝心のまーちゃんの登場シーンが少ないような気がします。
みーくんとまーちゃんの壊れた原因が密接に関わる話を、もう1巻でやってしまっているんで、どうしても盛り上がりに欠けてしまいますねぇ。

まぁ、それでも非常に楽しく読めました。
積んでいる本をある程度消化したら3巻も買ってこようと思います。

テーマ: ライトノベル

ジャンル: 小説・文学

タグ: 書評  嘘つきみーくんと壊れたまーちゃん  入間人間    評価B+ 

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嘘つきみーくんと壊れたまーちゃん 幸せの背景は不幸 

嘘つきみーくんと壊れたまーちゃん―幸せの背景は不幸 (電撃文庫 い 9-1)嘘つきみーくんと壊れたまーちゃん―幸せの背景は不幸 (電撃文庫 い 9-1)
(2007/06)
入間 人間

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【評価……A-
舞台 ★★★★★★★★☆☆
 … 8
物語 ★★★★★★★☆☆☆
 … 7
人物 ★★★★★★★☆☆☆
 … 7
文章 ★★★★★★☆☆☆☆
 … 6
挿絵 ★★★★★★★☆☆☆
 … 7
オススメ度 ☆☆☆☆☆☆☆☆☆
 … 1
ヤンデレ ★★★★★★★★☆☆
 … 8
衝撃度 ★★★★★★★★
 … 9

評価【B-】⇒【A-】 2008.3.15修正
ヤンデレ 2008.3.15追加
衝撃度 2008.3.15追加

御園マユ。
僕のクラスメイトで、聡明で、とても美人さんで、すごく大切なひと。彼女は今、僕の隣にちょこんと座り、無邪気に笑っている。
リビングで、マユと一緒に見ているテレビでは、平穏な我が街で起こった誘拐事件の概要が流れていた。誘拐は、ある意味殺人より性悪な犯罪だ。殺人は本人が死んで終了だけど、誘拐は、解放されてから続いてしまう。ズレた人生を、続けなければいけない。修復不可能なのに。理解出来なくなった、人の普通ってやつに隷属しながら。
――あ、そういえば。
今度時間があれば、質問してみよう。
まーちゃん、キミは何で、あの子達を誘拐したんですか。って。
第13回電撃小説大賞の最終選考会で物議を醸した問題作登場。

レビューするのが、非常に難しい作品。
読んでいる途中もそうでしたが、読み終わった今でも、この作品をどう評価していいものか悩みます。
それは、点数では図れない面白さや、何とも嫌な気分になる黒さが、この本にはあるからです。
リヴァースキス以上に、賛否両論が分かれる作品だと思いますが、僕の評価は、一応高評価の方に部類されるかと思われます。

まず、タイトルで何となく分かるかと思いますが、登場人物は皆、最初から精神がぶっ壊れた人間ばかりです。
一部分が他人とズレているというよりも、根本的に心が崩壊しているというべきでしょう。
ヒロインは、近頃流行っているヤンデレの一種になるんでしょうかね。

一人称で語られる物語なのに、主人公であるみーくんには感情移入しにくい文体となっています。
嘘ばかりつくみーくんの地の文は、真実が曖昧に表現されています。
ミステリー要素があるにもかかわらず、何が正しいのか、それを考えることすら、不毛なことに感じられます。
ここを受け入れられるかどうかが、この本に対する評価で分かれるところじゃないかな。
慣れるまでは読み辛く、慣れるとクドイと感じる部分もありましたが、総じて文章は面白いものを書いているので、僕はありかなと思いました。
捻くれている人ほど、嘘で成立している会話のテンポに心地良くなるんじゃないかとw

序盤は、一人称なのに主人公だけが情報を持った時点でスタートするので、読みにくくて仕方ありませんでした。
また、登場人物の性格を把握できていないのに話だけが先に進むので、置いてけぼり感もありましたね。
ようやく流れを掴めるようになる中盤になって、ページの捲る速度が上がります。
物語が廻り始め、続きを読みたくなる気持ちを掻き立てられるようになりました。
この作品は、中盤が一番面白いように感じますね。
終盤は、今まで張り続けてきた伏線を消化していくことになるわけですが、ちょっと投げやり感があるような気がしますね。
その辺りが勿体無かったですが、話の展開としては、良い意味で無難で面白かったです。

オススメ度が星1つなのは、内容がダーク系であまり読んで欲しいと思えないからです。
電撃文庫というと、中高生も多く読んでいるラノベ文庫でしょうが、こればっかりは避けて欲しいと思ってしまうくらいです。
変な影響を与えてしまいそうで怖くて、勧められませんよ。
舞台は現代の日常世界で、ファンタジー要素など一切出てこないのが、妙にリアリティがあってイヤな感じw
褒め言葉ですよ、ええw

それ以外の方でも、読む場合は、表紙カバーを取って、裏側を見てからにして貰いたいですね。
それでも読みたいと思える方には、きっと面白く感じられると思います。
ラブストーリーを期待している人は、止めておいた方がいいかも。

イラストは、知っている人も多いんじゃないかと思われる左さんの絵です。
残念ながら、本文内では挿絵はほぼないので、鑑賞できるのは表紙等だけです。
まぁ、挿絵がない方がこの作品には合っているとは思いますけどね。

一つ驚いたのは、2巻目が早くも発売されたということ。
というか、これに続巻が出るとは思わなかった。
理由の後付として弱かったり、消化されていない伏線などもあったんで、それらが明らかになったりするのかな。
結構気になっているんで、読んでみるつもりです。

「嘘だけど」

テーマ: ライトノベル

ジャンル: 小説・文学

タグ: 書評  嘘つきみーくんと壊れたまーちゃん  入間人間    評価A- 

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