明日へと続く記憶

アニメ、ゲーム、ライトノベルの感想を書いたり、絵を描いたりしています。

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『ビブリア古書堂の事件手帖』3巻 感想 (カドカワコミックス・エース)  

ビブリア古書堂の事件手帖 (3) (カドカワコミックス・エース)ビブリア古書堂の事件手帖 (3) (カドカワコミックス・エース)
(2013/07/24)
ナカノ

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久々に時間があったので本屋をブラブラしていたら漫画版「ビブリア古書堂の事件手帖」3巻が積まれていたので買ってきました。
そういえば、すっかりチェックするのを忘れていましたよ。

帯にてコミックス累計50万部突破が告知されてました。
原作小説だけでなく漫画も売れていますねー。
出来がなかなかいいので納得です。

さて、今回は2巻から続く原作1巻3話の途中から4話の途中まで。
相変わらず丁寧過ぎるぐらいじっくりと描かれており、小説未読の人でも楽しめるようになっています。
小説のコミカライズの場合、情報量の差があるためどうしても見たかったシーンが飛ばされがちですが、この作品に限っては余すところなく見せてくれるので満足度が非常に高いです。

「論理学入門」の話は好きだなぁ。
坂口夫妻の相手を思いやりながら必要なことだけを言葉にする間柄が素敵。
隠し事をしていた夫を労わるように知っていたと嘘をつく妻の姿は感動的ですらあります。

そんな良い話とは対照的なのが、後半の「晩年」を巡る物語。
栞子の怪我の重さ、抱え込んでいた事情などが明かされ、急にシリアスな展開へと突入しています。
当然ながら先の内容も知ってはいるんですが、それでも夢中にさせてくれますね。

しかし、あれだけ落差のある階段の上から落ちてよく生きていたもんだ。
あれは即死でもおかしくないですよ。

残りの話数的に原作2巻以降の話も漫画化されそうですね。
1巻で区切らなければ、あとはずっと続けるしかなさそうですが、どうなるんでしょう。
ああでもドラマみたいな例もあるのか……。
まぁ、あれは黒歴史だしね。
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タグ: ビブリア古書堂の事件手帖  ナカノ 

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ドラマ『ビブリア古書堂の事件手帖』 第1話「それから」 

ドラマ版「ビブリア古書堂の事件手帖」第1話を観ました。

ドラマ化が発表された時、配役に物凄い不安を抱いていましたが、実際観るまでは分からない。
そう思っていた時期もありました……。

いやー、酷いってもんじゃない。
酷過ぎて笑えるかなーと思ってましたけど、それさえ通り越して腹が立ちました。
いくらなんでもつまらなさすぎでしょう、コレ。
褒めるところが何一つなく、何故これをOK出したのか意味不明です。
本当ならば、一つ一つツッコミを入れて不満を撒き散らそうかとも考えていたのですが、それすら億劫ですよ。

原作通りのところを探すのが難しいレベル。
設定はまるで別物ですね。
まぁ、アニメ化と違ってドラマ化の場合は、原作から大幅な改変が行われることも少なくないので、多少は仕方のないことだと思います。
それを覚悟していましたから、名前だけ借りたかのような作りになっていても、まだ我慢できると信じていました。
しかし、これは文句の一つや二つ言いたくなっても仕方ありません。

・キャスティングが合っていない
・主役二人に演技力がなさすぎる
・「え?」「あ?」という台詞が多過ぎる上に白々しい
・動揺する演技はギャグにしかみえない
・何故妹を弟に変えた
・栞子の柔らかで清楚なイメージ崩壊
・音楽が邪魔過ぎる
・大輔の祖母の秘密を隠そうとする栞子の意図が読めない
・そんなに話すのが嫌だったら自分から突っ込んでいくなよ
・栞子の入院設定が消えているから大輔が雇われた理由が分からない
・男手が必要ならば改変した弟がいるじゃないか
・淡々と続く会話が大して面白くない
・演出もセットも安っぽいけど今のドラマはこれが標準レベルなの?


篠川栞子役の剛力彩芽は、猛烈にプッシュされていることは知っていましたが、演技を見るのは初めてでした。
うーん、見事なまでに棒読みでしたねぇ。
抑揚をつけた喋り方が出来ておらず、とにかく平坦。
本のことだけお喋りになる設定がないため、ギャップが生まれないのが悲しい。

そもそも制作側は、越島はぐさんのイラストのおかげでヒットしたことを理解しているんでしょうか。
もちろん相応の内容もありましたけど、スタートダッシュが凄まじかったのは、明らかに表紙絵の力によるものです。
栞子の可憐で綺麗な若々しい女性像とかけ離れた配役では、批難殺到するのも当然でしょうに。

そして、地味に五浦大輔役のAKIRAもヤバイ。
まだこちらは頑張って演技しようとしている感じが出ているのですが、だからといって、それが伝わってしまうのが致命的です。

二人の距離感を楽しむことが出来る作品だったのに、ドラマは恋愛展開に持っていかないのかな。
高校生時代に大輔が栞子を見かけたエピソードもなかったことにされていましたし。

好きな原作の映像化は、大抵どんな酷い出来になったとしても、批判するために一応全て観ることにしているのですが、この作品に関しては苦痛でしかありませんね。
正直、何だかんだ言いつつも楽しめるんじゃないかなと思っていただけに衝撃的でした。
たとえ原作と全く別作品となっていようとも面白ければまだ良かったのですが、クオリティも最悪でしたね。
貴重な1時間をこのためには割けません。
視聴切りします。

テーマ: ドラマ感想

ジャンル: テレビ・ラジオ

タグ: ビブリア古書堂の事件手帖 

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『ビブリア古書堂の事件手帖』2巻 感想 (カドカワコミックス・エース)  

ビブリア古書堂の事件手帖 (2) (カドカワコミックス・エース)ビブリア古書堂の事件手帖 (2) (カドカワコミックス・エース)
(2013/01/09)
ナカノ

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漫画版「ビブリア古書堂の事件手帖」の2巻を購入しました。
交田稜さんが描かれている方の発売はチェックしていたのですが書店で見当たらず、一方すっかり忘れていたナカノさんが描くこちらは店頭ですぐ見かけました。
同時期に同作品のコミカライズをする狙いがそもそも分かりませんが、売り出し方にも違いがあるんでしょうかね。
隔月刊雑誌の連載作品なのに単行本化が早いのは、今が売り時だと考えているからでしょうか。

さて、第2巻は原作1巻の第2章のラストまでと第3章の序盤までを扱った話となっています。
導入だけじっくり描いたのかと思いきや、ペースは変わっていませんね。
原作ストックがそんなにあるわけでもないので、このぐらいで丁度良いのかもしれません。

漫画だけでも十分成立するくらいストーリーのポイントを抑えてあります。
まぁ、第2章の話は、都合良過ぎる展開もあるのですが、それは原作の仕様なので仕方ありません。
通りかかった人にハサミを持っているか尋ねたりするなんて、普通ないと思うんですよねw

絵については、所々に変化が見られます。
まず、表紙絵からして前回とは比較にならないほど進化していますね。
1巻の表紙は以前酷評しましたが、今回の描き込み具合と色の配色は凄く良かったです。
大輔も栞子も身体つきがイイなぁ……意味は違うけれどw

漫画の手法としては、コミカルな絵柄が増えました。
デフォルメされたキャラが多用されており、漫画らしさがアップしたように感じます。
突出したものはなくとも、コマの取り方を工夫している様は窺えますし、全体的に読みやすくなりました。
1巻の時点では購読を悩んでいましたけど、これなら継続的に買っても満足できそうです。

漫画版で初めてキャラデザされた小菅奈緒や坂口夫妻は、大方イメージ通りかな。
坂口昌志は政治家の石破茂氏、坂口しのぶは「とらドラ!」の高須母・やっちゃんを想像していました。
何となく共感してくれる人が多そうな気がするのですが、どうでしょうw
ちょっと気になったのは、小菅が男っぽく見えてしまうところでしょうかね。
もう少し可愛く描いても良かったのではないかなと思いました。

ちなみに、帯にて月9ドラマ化決定!と謳っていました。
そちらについては、おそらく初回放送は視聴すると思うので、また今度語りたいと思います。

テーマ: 漫画

ジャンル: アニメ・コミック

タグ: ビブリア古書堂の事件手帖  ナカノ 

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ビブリア古書堂の事件手帖3 ~栞子さんと消えない絆~ 

ビブリア古書堂の事件手帖3 ~栞子さんと消えない絆~ (メディアワークス文庫)ビブリア古書堂の事件手帖3 ~栞子さんと消えない絆~ (メディアワークス文庫)
(2012/06/21)
三上 延

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読書期間:2012/6/23~2012/6/26

【評価……B
発想 ★★★★★★★☆☆☆ … 7
設定 ★★★★★★★★☆☆
 … 8
物語 ★★★★★★★☆☆☆
 … 7
人物 ★★★★★★★☆☆☆
 … 7
文章 ★★★★★★★★☆☆
 … 8
挿絵 ★★★★★★★☆☆☆
 … 7
ミステリー
恋愛
構成
家族愛


 ★★★★★★☆☆☆☆ … 6
 ★★★★★★☆☆☆
 … 7
 ★★★★★★☆☆☆
 … 7
 ★★★★★★☆☆☆☆
 … 6



 鎌倉の片隅にあるビブリア古書堂は、その佇まいに似合わず様々な客が訪れる。すっかり常連の賑やかなあの人や、困惑するような珍客も。
 人々は懐かしい本に想いを込める。それらは予期せぬ人と人の絆を表出させることも。美しい女店主に頁をめくるように、古書に秘められたその「言葉」を読みとっていく。
 彼女と無骨な青年店員が、その妙なる絆を目の当たりにしたとき思うのは?絆はとても近いところにもあるのかもしれない――。
 これは“古書と絆”の物語。

【感想】<前巻までのネタバレがありますので、ご注意ください>


古書が過去と現在を繋ぐ架け橋となる物語、第3巻。
累計発行部数は遂に300万部を突破し、勢いは留まるところを知りません。

今回も面白かったです。
物語をダラダラと読むのに適したお手軽な大人のライトノベルのスタイルを貫いていました。
あっさりとしながらも確かな手ごたえも感じられる読後感は素敵です。

ただ、やや安易かなと感じる部分が幾つか見られましたね。
ミステリー要素がメインではないとはいえ、もう少し捻りがないと驚きが得られません。
意外という感情は作品の面白さに直結するので、構成などにも拘って欲しいところでした。
オチが良くてもヒントを与え過ぎた結果、予想通りに事が進んでしまいましたね。

2巻で露わとなった栞子と母親・智恵子の確執。
行方知れずの智恵子が一体何処にいるのか、そして栞子の抱える闇が晴れる時が訪れるのか。
長期路線に突入した以上、多少引っ張る分には構いませんが、テンポが崩れないかが気掛かりです。

登場人物の固定が多く、身内の話に終始している印象を抱かせます。
せっかく古書店を構えているのですから、新たな人物との交流を育めばいいのに。
確かに、店主の栞子は人見知りですが、五浦と出逢って変わってきているようですし、一応客商売をしているんですからね。
探偵ごっこもよりも、本の魅力でグイグイと引っ張ってくれるとなお嬉しいです。

本を取り扱いに関する話は、実に興味深いですね。
古書交換会」なるシステムがあることを初めて知りました。
読書家の人達にとっては、是非とも参加してみたい会合なのではないでしょうか。
同業者のみの集いのようですけど、買い手を探したいのであれば、開かれた集まりにすればいいと思うんですけど、何か理由があるんでしょうかね。

表紙は、毎度ながら越島はぐさんによる、瞳を閉じた横向きの栞子。
うなじに流れた黒髪が扇情的で大変よろしいですなぁ。
首が長すぎるのは気になりますけども。
口絵にある篠川家の古びた写真は、家族が一緒だった時の空気を感じ取れる素晴らしい一枚でした。

ミリオン作家となった手前、今まで以上に一定の刊行ペースを求められると思うのですが、質に影響するのであれば、時間をかけてでもいいので良い物を書いて欲しいと思います。

古書に関わる謎解きから家族愛へと変化しつつある主軸が好みを分けます

テーマ: ライトノベル

ジャンル: 小説・文学

タグ: 書評  ビブリア古書堂の事件手帖  三上延  越島はぐ  評価B 

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『ビブリア古書堂の事件手帖』1巻 感想 (カドカワコミックス・エース) 

ビブリア古書堂の事件手帖 (1) (カドカワコミックス・エース)ビブリア古書堂の事件手帖 (1) (カドカワコミックス・エース)
(2012/06/22)
ナカノ

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漫画版「ビブリア古書堂の事件手帖」の単行本1巻を購入しました。
隔月刊漫画雑誌「アルティマエース」で連載しているものですね。
今年の3月に始まったばかりなのに、もう単行本化したのは、原作3巻との発売時期を合わせたかったのかな。

来月から「good!アフタヌーン」でも連載が開始される予定なのですが、個人的にはこちらの方が好みの絵柄ですね。
ただ、「アルティマエース」の表紙絵などに比べると、些か描き込みが物足りない感じ。
絵が平面的で、のっぺりした塗り方となっており、どこか安っぽい印象を与えています。

さすがに、越島はぐさん独特の濃淡タッチは再現しきるのは難しいか。
まぁ、漫画は量を描かないといけないので、如何に簡略化できるかも大事ではあるんですけどね。

五浦大輔も篠川栞子も3歳くらい若く見えます。
特に栞子は、もっと気品溢れるお姉さんで、本以外のことは抜けているような人というイメージだったのが、綺麗というより可愛い系に変化しています。
でも、考えてみれば、大学卒業して間もないんですから、むしろこちらの方が合っているのかも。

ストーリーは、原作1巻の第1章を丁寧に描いています。
改変など特になく、本当にそのまんま絵に起こしてみましたといった具合。
原作既読済みだと、よく出来ているとは思っても、面白味も少ないかなぁと感じてしまいました。
逆に、小説に抵抗がある人ならば、お手軽に読めるのでお試し感覚で読むことが出来ていいかもしれません。

大輔は、栞子のことを意識し過ぎじゃないか?w
完全に一目惚れしちゃってて、栞子が無防備な振る舞いをするたびに、頬を赤らめています。
確かに、こんな天然記念物級の女性がいたら、ドキドキしてしまうのも仕方がないか。

原作で絵がないキャラを見ることが出来たのが良かった。
大輔の母親のゴツさとか、祖母の厳しい眼差しとか、若づくりしている叔母とか。
栞子の妹である篠川文香が、小麦色に焼けた肌になっているのは意外でした。
ポニーテールもしていませんでしたしね。

悪くはないけど、絶対に買い続けたいというほどのものでもなかったかなぁ。
良い絵を描いていると思いますが、もう少し描き込み量が欲しかったです。

テーマ: 漫画

ジャンル: アニメ・コミック

タグ: ビブリア古書堂の事件手帖  ナカノ 

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ビブリア古書堂の事件手帖2 ~栞子さんと謎めく日常~ 

ビブリア古書堂の事件手帖 2 栞子さんと謎めく日常 (メディアワークス文庫)ビブリア古書堂の事件手帖 2 栞子さんと謎めく日常 (メディアワークス文庫)
(2011/10/25)
三上 延

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読書期間:2012/3/10~2012/3/12

【評価……B+
発想 ★★★★★★★★☆☆ … 8
設定 ★★★★★★★★☆☆
 … 8
物語 ★★★★★★★★☆☆
 … 8
人物 ★★★★★★★★☆☆
 … 8
文章 ★★★★★★★★☆☆
 … 8
挿絵 ★★★★★★★★☆☆
 … 8
ミステリー
安定感
恋愛
構成


 ★★★★★★☆☆☆ … 7
 ★★★★★★★★☆☆
 … 8
 ★★★★★★☆☆☆
 … 7
 ★★★★★★★★☆☆
 … 8



 鎌倉の片隅にひっそりと佇むビブリア古書堂。その美しい女店主が帰ってきた。だが、入院以前とは勝手が違うよう。店内で古書と悪戦苦闘する無骨な青年の存在に、戸惑いつつもひそかに目を細めるのだった。
 変わらないことも一つある――それは持ち主の秘密を抱えて持ち込まれる本。まるで吸い寄せられるかのように舞い込んでくる古書には、人の秘密、そして想いがこもっている。青年とともに彼女はそれをあるときは鋭く、あるときは優しく紐解いていき――。

【感想】<前巻までのネタバレがありますので、ご注意ください>


古書店に持ち込まれる本を巡って紡がれる人と人と繋ぐ物語、シリーズ第2巻。
今やシリーズ発行部数200万部となり名実ともにメディアワークス文庫の看板作品となりましたね。
本屋大賞8位入賞は伊達ではありません。

やはり安定した面白さを提供してくれる作家さんですね。
雰囲気も質も1巻と変わりないので、安心して読むことが出来ました。

前回同様に短編連作となっており、多様な物語を楽しむことが出来るのが嬉しい。
古書と持ち主に関わる背景を見通すかのように言い当てる栞子の推理が実に爽快です。
これは本格ミステリー小説をあまり読まない人間だからなのかもしれませんが、ミステリーの難易度が適度に感じられます。
ある程度予想が付くけれど、最後の核心の部分までは読めない微妙さ加減。
一般とラノベの中間に属するレーベルとしては、この中途半端なヌルさがベストだと思いますね。

例えば、第一話・アントニイ・バージェス『時計じかけのオレンジ』
栞子が隠している内容は、態度から途中で分かるんですが、何故秘密にしているのかまでは拾えなかったんですよね。
読み返してみると、なるほどなと思わせてくれる構成となっており、物語の畳み方に唸らされます。

第二話・福田定一『名言随筆 サラリーマン』も良かった。
大輔と栞子の絶妙な距離感に、第三者を入れることで僅かに進展する様が楽しい。
もうひたすら焦れったくて、モヤモヤとして、しかし微笑ましい二人の関係が大好きです。

そして、ストーリーとして秀逸だったのが、第三話・足塚不二雄『UTOPIA 最後の世界大戦』
栞子の推理力は異常過ぎる部分はありますけど、それをフィクション上でも納得させてくれるだけの力強さはあったと思います。

シリーズ化が決まっていない1巻で一応の区切りをつけるのは、新作を書く上で当然のことです。
なので、これだけの大人気シリーズとなった今、ここから本格的な長期シリーズとなるための伏線が仕込まれていくことになるわけです。
是非ともダレることのない物語を作り上げて欲しいものですね。

伏線といえば、表紙の栞子が1巻と2巻で若干違うように描かれているのは気のせいなのか、それとも……。
作中の描写からすると、もしかしなくても、あれはそういうことですよね?
ううむ、越島はぐさんもさすがの仕事っぷりですね。

あー、栞子さんと一緒に働きてぇなー。
確かにキャラ造形が出来過ぎ感がありますが、あざとい面も含めて可愛いと思ってしまいます。
人見知りではあっても頑固なところがあったり、鋭いくせに恋愛に関しては疎かったり。
こういうギャップに弱いんですよねぇ。

古書に関わる人々の過去と想いを紐解く女店主の推理と合間に挟まれるロマンスが見所

テーマ: ライトノベル

ジャンル: 小説・文学

タグ: 書評  ビブリア古書堂の事件手帖  三上延  越島はぐ  評価B+ 

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ビブリア古書堂の事件手帖 ~栞子さんと奇妙な客人たち~ 

ビブリア古書堂の事件手帖―栞子さんと奇妙な客人たち (メディアワークス文庫)ビブリア古書堂の事件手帖―栞子さんと奇妙な客人たち (メディアワークス文庫)
(2011/03/25)
三上 延

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読書期間:2011/8/9~2011/8/12

【評価……B+
発想 ★★★★★★★☆☆☆ … 7
設定 ★★★★★★★★☆☆
 … 8
物語 ★★★★★★★★☆☆
 … 8
人物 ★★★★★★★★☆☆
 … 8
文章 ★★★★★★★★☆☆
 … 8
挿絵 ★★★★★★★★★
 … 9
ミステリー
安定感




 ★★★★★★☆☆☆☆ … 6
 ★★★★★★★★☆☆
 … 8





 鎌倉の片隅でひっそりと営業している古本屋「ビブリア古書堂」。そこの店主は古本屋のイメージに合わない若くきれいな女性だ。残念なのは、初対面の人間とは口もきけない人見知り。接客業を営む者として心配になる女性だった。
 だが、古書の知識は並大抵ではない。人に対してと真逆に、本には人一倍の情熱を燃やす彼女のもとには、いわくつきの古書が持ち込まれることも。彼女は古書にまつわる謎と秘密を、まるで見てきたかのように解き明かしていく。
 これは“古書と秘密”の物語。

【感想】


「モーフィアスの教室」「偽りのドラグーン」など数多くの著作を持つ三上延氏の初MW文庫作品。

まさかと言ってしまうと失礼でしょうが、そうとも言いたくなるくらい爆売れしましたね。
10月現在で25万部発行しているそうなので、著者の既刊累計発行部数を、たった一冊で上回ってしまっているのではないでしょうか。
おそらく巻単位ではMW文庫のエース作品「シアター!」とも良い勝負しているはずです。

発売前の情報から面白そうだと思ってはいましたが、ここまで人気が出るとは予想できませんでした。
一応何とか初版を入手できましたけど、本屋を巡ってもなかなか見つかりませんでしたね。

人気が出た理由は、大きく分けて二つあると推察できます。
一つは、清楚で美人なお姉さんの表紙が目を惹くこと。
越島はぐさんの仕事っぷりは素晴らしかった。
もう一つは、そのお姉さんが、古本屋の店主をやっていて、古書の知識が膨大である文学少女であること。

はっきりいって、サブタイトルにもある女性・篠川栞子は、文系男子の理想の女性像でしょう。
名前からしても知的なイメージを抱かせるってのは、何気に凄いことですよ。
男性の読書家ならば、読んでみたくなる要素が、表紙とあらすじに凝縮されています。
もちろん、内容が伴わなければ口コミで広がることもなかったでしょうが、この作品が成功を収めた最大の理由は、発売前に決まっていたと思いますね。

実際に読んでみたら、栞子さんの魅力にやられました。
人見知り具合がおどおどしていて可愛く、本の話になった途端に目を輝かせるギャップもイイ。
度が過ぎている一面もありますが、それも含めて好きになれます。
20代の女性が時折見せる子供っぽさは、愛らしいなぁ。

主人公の五浦大輔は、良くも悪くも地味で作品に溶け込んでいます。
成り行きで栞子さんと関わっていくようになるのですが、いい人なんだろなというのが伝わってきますね。

作風は、大方予想した通り、古書を媒介とした人の繋がりをミステリー仕立てで描いたもの。
北鎌倉を舞台に、本好きの想いが詰まった短編が4話収録されています。
変に凝った設定はなく、物語も程良い謎かけで、あっさりと読むことができるのが特徴です。
驚かされるような物凄い仕掛けは見当たりませんが、シンプルなストーリーラインの中に芯が通っているため、中身が薄っぺらいと感じさせることはありません。
エピソード毎にしみじみと浸れる読了感が素晴らしい良作です。

個人的には、第三話ヴィノグラードフ・クジミン『論理学入門』が一番良かった。
想いを汲み取り、頭を働かせてから言葉を口にする。
そんな優しい人間になりたいもんですね。

感覚としては「付喪堂骨董店」と「文学少女」シリーズを足して、ラノベ臭を薄めた感じ。
癖のある言い回しや派手な装飾はなくても、飾らない文章が逆に綺麗で素敵。
一般文芸とライトノベルの中間を目指したメディアワークス文庫ならではの一冊ですね。
ぬるすぎず、甘すぎず。
良いお話でした。

清楚系美人の女性店長が経営する古本屋を舞台に、ちょっと不思議な事件が起きます

テーマ: ライトノベル

ジャンル: 小説・文学

タグ: 書評  ビブリア古書堂の事件手帖  三上延  越島はぐ  評価B+ 

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