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明日へと続く記憶

漫画、アニメ、ゲーム、音楽、ライトノベルの感想を書いたり、絵を描いたりしています。

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『やさしいヒカリ』3巻 感想 



やさしいヒカリ」3巻のネタバレ感想です。

早くも最終巻を迎えてしまいました。
もっとこの世界観に触れていたかっただけに残念です。

基本的に大きな軸がない作品内で、唯一継続して展開していたのが日和子の大学進学の話。
島から離れる寂しさ、簡単には会えなくなるもどかしさ、親密であればあるほど悲しくなる別れ。
いつの間にか、日和子にとって三宅くんは大きな存在となっていたようで。
恋模様に舵を切るには紙幅が尽きたけど、限りなく唐突感はなくそうと配慮しているのが感じられる構成でした。
恋人というよりも家族と言った方が近い間柄ですね。
こんなほんわかした関係があってもいいのではないでしょうか。

代わりのない仕事なんてないけれど、誰かにとって代わりのない相手になれたらとても素敵なこと。
今の自分は過去の嫌な出来事含めて辿ってきた道の上に成り立つものだから、否定しなくてもいい。
変わらないままでいてくれる人の有難さは時間を置くと身に沁みる。
とにかく個人にかかる重責を緩和して、自己肯定感を正してくれるメッセージ性を感じさせてくれる作品でした。

最終話の「海を見に行きませんか」はとっておきの口説き文句でしたね。
何気に直前の13話で満月に対して「綺麗だね」と返答している構成がお見事でした。

一番笑ってしまったのは13話と14話の合間に挟まれるおまけ四コマ。
「由樹さんだけ時が止まってる…」っていうオチは吹き出してしまいました。
最終話でも4年経過しているから少なくともアラフォー前後なのに、全く老けず見た目麗しいままでしたからね。

穏やかな愛情表現にあふれた良作でした。
作者の次回作に期待して待ちたいと思います。

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ジャンル: アニメ・コミック

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『やさしいヒカリ』2巻 感想 



やさしいヒカリ」2巻のネタバレ感想です。

1巻以上に優しい気持ちに浸れる内容でした。
大事件など起きるわけでもなく、ただただ日常の延長線上でのんびり時が流れます。
作品全体でふんわりと包み込まれるような温もりが伝わってきて、たまらなく愛しく感じます。

主人公の三宅飛鳥がちょっと抜けてるところがあるけど、それが逆に愛嬌があって好感が持てます。
これだけ善人だと日和子ちゃんはじめ綿里家から信頼してもらえるのも当然ですね。
微かに匂わせる程度ならいいですが、あまり恋愛事情などには発展しないでもらいたいな。

特に好きなエピソードは6話のプチ観光話。
目的も決めずに、ふらりと気の向くまま散歩に出かけるように観光地を回るスタイルは贅沢な時間の使い方だなぁ。
隣に座った人と世間話したり、適当に美味しそうなものを食べたり、真似してみたいと思わされます。
ご当地キャラクターのわぐまくん特製ぬいるぐみの可愛さと、雨に濡れないよう服の中に入れようとする三宅くんの人柄の良さがエモい回でした。

「カントリーマアムはココアとバニラどちらがおいしいか」っていうくだらないけど和む会話が本当に好きです。
まさに優しく淡い光のような作品ですね。

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『やさしいヒカリ』1巻 感想 



やさしいヒカリ」1巻のネタバレ感想です。

この作品に出会ったのはkindleのオススメリストに並んでいたことがキッカケです。
絵柄からも伝わる柔らかさに惹かれ、サンプルを読んだ後にすぐ購入しました。

現代社会に疲れた人に超お薦め。
ヒーリング効果絶大の一冊だと思います。

都会の仕事や環境に限界がきて倒れてしまった主人公が島の郵便局員になる物語。
今までの生活を捨て去る覚悟はいるけれど、理想的なスローライフがここにあります。

こんな生活送りたいと羨ましくなりますね。
実際は想像はしてもアクション起こすのは難しく、ただの妄想で終わるのがオチです。
そういう意味では主人公の三宅飛鳥は運が良かったと思います。
駅のホームで倒れた時に命にかかわることはなかったこと、友人の誘いで島の郵便局員を紹介してもらえたこと、同居人がみなアットホームな雰囲気で迎え入れてくれたこと。
全て重なるなんてとんでもない強運ですね。

1話完結型で進むのでサクサク読めるのも長所。
思いやりのある人たちが紡ぐ日常の話に心温まります。

タイトル通り「やさしいヒカリ」が差し込むような空気感が心地良い。
ゆったりとした時間の流れ方、晩御飯の匂いが漂ってくる夕暮れ、雨上がりの早朝の静けさなど空気の表現が素晴らしい。

現実逃避したい時に読むとリフレッシュできて、また頑張ろうって思える貴重な漫画だと思います。

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