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明日へと続く記憶

アニメ、ゲーム、ライトノベルの感想を書いたり、絵を描いたりしています。

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とある飛空士への恋歌 第1話「旅立ちの島」 

冬の新番組の第一弾として「とある飛空士への恋歌」を視聴しました。
原作はガガガ文庫のラノベで、既読済みです。
序盤はともかく、中盤から終盤にかけてガチ泣きした思い入れのある作品ですね。

まず第1話の率直な感想としては、悪い意味でヤバめ。
現時点で駄目とは言いませんが、既にコケそうな雰囲気が漂いまくっています。
これは先行き不安だなぁ……。

原作ありのアニメ第1話を作る場合、大きく分けて二つのパターンに分かれます。
主にNHKアニメやジャンプ系アニメで見られる原作通りに順番に放送する方法。
そして、初手のインパクトを与えるために構成を大きく変えて脚本を練り直す方法。
大抵の深夜アニメは1,2クールなので、ほぼ後者の方法が選択されます。
本作品もそうだったのですが、この方法で上手く行った試しがほとんどありません。
大事な説明や土台を素っ飛ばしているため、説明不足になってしまっています。

キャラの名前、人間関係、目的、世界観。
原作を読んでいるから分かりますが、アニメから入った人だと意味不明に感じると思います。
もちろん、後々謎が解けていくという展開も物語的にありだとは思うのですが、そもそもの前提として情報が欠けているかな。
確かに30分で説明するのは難しい内容だとは思うですけどね。
おそらく2話以降で説明が入ると思われるので、そちらに期待するとします。

カルエルの情緒不安定さが原作から更に増していました。
どうみても取っ付きにくい人間だよなー。
主人公として魅力的かと問われると物凄く微妙なライン上なのですが、成長は見ていて楽しかったです。
アニメでも見違えるようになると良いんですがね。

キャラ立ちが怪しい面々の中で、クレアは可愛く見えました。
あんなにあざといキャラじゃなかったと思うんだけどなぁw
妙に立ち回りがジブリっぽかったのは意識して描いているんでしょうね。

アニメ的に最も評価できる点は、やはり臨場感のある空戦でしょう。
物語的にはまだまだ先ですが、アバンで見せてくれた戦いはなかなか見応えありました。
あのクオリティで動いてくれるのなら、鳥肌が期待できそうです。

中身の濃い原作5冊を1クールで収められるのかどうか。
正直無理っぽいですけど、その予想を裏切って是非ともあの感動を再び味わいたいですね。

⇒ 原作「とある飛空士への恋歌」 1巻感想

テーマ: とある飛空士への恋歌

ジャンル: アニメ・コミック

タグ: とある飛空士への恋歌 

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とある飛空士への恋歌5 

とある飛空士への恋歌 5 (ガガガ文庫)とある飛空士への恋歌 5 (ガガガ文庫)
(2011/01/18)
犬村 小六

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読書期間:2011/9/6~2011/9/11

【評価……A-
発想 ★★★★★★★★☆☆ … 8
設定 ★★★★★★★★☆☆
 … 8
物語 ★★★★★★★★☆☆
 … 8
人物 ★★★★★★★★☆☆
 … 8
文章 ★★★★★★★★☆☆
 … 8
挿絵 ★★★★★★★☆☆☆
 … 7
感動
ロマンス
切なさ



 ★★★★★★★★☆☆ … 8
 ★★★★★★★★☆☆
 … 8
 ★★★★★★☆☆☆
 … 7




 イスラとの休戦交渉の座に就いた空の一族の要求は、風呼びの少女ニナ・ヴィエントの身柄だった。イグナシオの取りなしにより機会を得たカルエルは、出立の日、想いの丈を彼女にぶつける。
 「このまま逃げよう、クレア。ふたりで。空の果てまで――」
 かつての力を取り戻し、愛すべき人を救った風呼びの少女。革命によりすべてを失い、追放劇の果てにかけがえのない生を得た元皇子。ふたりの選ぶ道、未来は……。
 そしてイスラは「空の果て」にたどり着く。すべての謎が解き明かされる!
 超弩級スカイ・オペラ「恋歌」、感動のフィナーレ!!

【感想】<前巻までのネタバレがありますので、ご注意ください>


「とある飛空士への恋歌」最終幕。
憎悪を越えた愛情に気付いた少年と少女の終わりと始まりが綴られます。

怒濤の戦場を描いた3,4巻とは異なり、物語は急激にエピローグへと突入。
遂に本当の意味で相思相愛となったカルエルとクレアだが、残酷な現実は二人を引き離す。
決断に迫られた彼と彼女の選択が最大の見せ場になる――そう思っていました。

しかし、実際はそれだけで留まっていません。
イスラが旅立った本当の目的である「空の果て」に辿り着いた先が描かれています。
恋物語が中心になるかと思いきや、空の浪漫が零れんばかりに詰まっていました。
そして、感動のエピローグへと続いていきます。

心に残る物語でした。
けれども、これは賛否両論になるのも致し方がないかなぁと思いますね。
結末自体に異論を唱える人は少ないでしょうが、最後の最後で焦点がズレた感覚があります。
ここまでカルエルとクレアの悲恋で引っ張ってきただけに、スッキリとしないといいますか。
見たかったものが見れなかったという想いは、少なから残ってしまいました。

でも、これは今後の布石だと思うんですよね。
「とある飛空士」シリーズは、今後も続きそうですし、いつか本当の最終回が読める日が来るのではないかと根拠もなく信じています。

それに、丁寧過ぎるぐらいに長く語られるエピローグは、決して見劣りするものでもありません。
派手さはないけれど、まるでテレビドラマの最終回のような時の流れを感じ取ることができる、素晴らしい終わり方でした。

何だか後半はずっとエンディングテーマが流れているような感覚がありました。
作中で振り返ったり、逆に未来を見据えているため、終わりの雰囲気が随所に出ていたのが原因ですね。
そのため、読了後ではなく、読みながら余韻に浸っているような不可思議な気持ちになりました。
確かに描かれた物語こそ「あれっ?」と首を傾げたものの、内容は非常に満足度の高い仕上がりになっていたと思います。

ヘタレだったカルは、よくもまぁここまで成長したもんだなぁ。
そんなカルを支えた続けたアリエルは、本当に魅力的な心優しい女の子でした。
彼女がいたからこそ、このロマンスは成り立ったんだと思います。

夕焼けが印象的な表紙を初めて見た時に違和感を覚えましたが、なるほど、そういうことですか。
該当するシーンのことを考えると、心が沁みますね。

おそらく珍しいタイプでしょうが、「追憶」よりも「恋歌」の方が楽しめました。
この本に出会えたことを感謝します。

恋歌の旋律が空へと舞い、切なさと穏やかさが感じ取れるフィナーレ

テーマ: ライトノベル

ジャンル: 小説・文学

タグ: 書評  とある飛空士への恋歌  犬村小六  森沢晴行  評価A- 

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とある飛空士への恋歌4 

とある飛空士への恋歌 4 (ガガガ文庫)とある飛空士への恋歌 4 (ガガガ文庫)
(2010/08/18)
犬村 小六

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読書期間:2011/1/9~2011/1/13
月間マイベスト作品

【評価……A-
発想 ★★★★★★★★☆☆ … 8
設定 ★★★★★★★★☆☆
 … 8
物語 ★★★★★★★★☆☆
 … 8
人物 ★★★★★★★★☆☆
 … 8
文章 ★★★★★★★★☆☆
 … 8
挿絵 ★★★★★★★★☆☆
 … 8
燃え
感動
緊張感
家族愛
ロマンス

 ★★★★★★★★ … 9
 ★★★★★★★★
 … 9
 ★★★★★★★★
 … 9
 ★★★★★★★★☆☆
 … 8
 ★★★★★★★★☆☆
 … 8


 「大好きだから……さよなら」
 級友の死に苛まれていたカルエルとクレアは、思い出の湖畔で思いがけず再会する。お互いの気持ちを確かめるため、正体を明かしたカルエルだったが、クレアには別れを告げられてしまう――。
 一方「空の一族」との戦いで多くの仲間を失い、疲弊した飛空科生徒たちは、悩みと苦しみを抱えたまま、再び決戦の空へ向かうこととなる。仲間の思いを受け継ぎ、潰滅の危機に瀕している大好きなイスラを、大切なひとを守るために……。
 超弩級スカイ・オペラ「飛空士」シリーズ、驚天動地のクライマックスに突入!!

【感想】<前巻までのネタバレがありますので、ご注意ください>


空を翔ける者たちの愛と憎しみのロマンス、第4巻。

震えた。
周囲の雑音が気にならないくらい没頭して読み耽りました。

通常、シリーズ物が途中で急激に評価を上げることは少ないはずなのですが、この作品は3巻4巻で明らかに一つ上の水準に到達しましたね。

戦争という現実の前に、学生たちが甘さを捨てざるを得ない状況になっていくのが見ていて辛い。
しかし、そんな緊迫した中で、一皮むける男たちが何と熱いことか。
「男子三日会わざれば刮目せよ」とは、まさにこのこと。
死への恐怖、逃げ出したい気持ちを抱えながらも、やるべきことを見失わない彼らが格好良すぎる。
ミツオやファウスト、ウォルフガングの勇姿にも涙しましたが、今回も同等の破壊力が胸に来ました。

空戦そのものは、戦艦や戦争に詳しくないため、細かい指摘を上げることはできません。
知識のないものからすると、説明文が的確で分かりやすく、盛り上げどころも押さえていて良かったです。
ラノベらしくない濃厚な文章で、ギリギリの戦いに何度も鳥肌が立ちました。
映像ではなく文章だからこその面白味があって、お見事だったと思います。

あらすじ通り、遂に明かされた秘密。
物語は加速し、息をつく暇もありません。
前巻同様、展開は予想の範囲内なのに、どうしてこう心躍らされるんだろうか。
伏線が見え過ぎていることに関しては気にならないわけではないんですが、これが王道の良さでしょうかね。

過去との決別があっさりと取るべきか、グダグダで情けないと見るべきか、読み手次第かな。
個人的には、周りが立派過ぎるだけで、カルエルのように苦悩するのは当然だとも思うので、適度な塩梅だと思いました。

今回キーマンとなったのは、これまで背景が謎だったイグナシオ
情報がなさすぎたので、急に湧き出てきた印象が拭えませんでしたが、良い役柄でした。
彼が居てくれて、本当に良かった。

イラストのレベルも総じて高く、見応え十分です。
登場人物が多いので、口絵でキャラ紹介してくれていると、もっと読みやすかったかな。
まともに載っているのが2巻しかいないので。

素晴らしい一冊でした。
次回の最終巻、感動のラストを期待します。

臨場感のある空戦描写が圧巻のクライマックスに打ち震えます

テーマ: ライトノベル

ジャンル: 小説・文学

タグ: 書評  とある飛空士への恋歌  犬村小六  森沢晴行  評価A- 

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とある飛空士への恋歌3 

とある飛空士への恋歌3 (ガガガ文庫)とある飛空士への恋歌3 (ガガガ文庫)
(2009/12/18)
犬村 小六

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読書期間:2010/7/7/~2010/7/12

【評価……A
発想 ★★★★★★★★☆☆ … 8
設定 ★★★★★★★★☆☆
 … 8
物語 ★★★★★★★★★
 … 9
人物 ★★★★★★★★☆☆
 … 8
文章 ★★★★★★★★☆☆
 … 8
挿絵 ★★★★★★★★☆☆
 … 8
燃え
感動
緊張感
ギャグ


 ★★★★★★★★ … 9
 ★★★★★★★★
 … 9
 ★★★★★★★★
 … 9
 ★★☆☆☆☆☆☆☆☆
 … 2



 8月の強烈な日射しのもと、過酷な陸戦訓練を続けるカルエルたち。戦闘への不安と焦燥が募る中、それは若き飛空士たちの間に恋愛をも育んでゆく。
 そして、イスラはついに噴き上がる海「聖泉」へ到達する。これより先は「空の一族」が支配するといわれる未知の空域。カルエルたちは、イスラ後方への索敵飛行を余儀なくされるが――。
 「いつまでもみんなと一緒に空を飛びたい」
 ただそれだけを願った少年少女たちが飛ぶ空は、美しいだけでなく残酷で……。王道スカイ・オペラ「飛空士」シリーズ、驚愕と慟哭の最新刊!!

【感想】<前巻までのネタバレがありますので、ご注意ください>


空に浪漫を抱く少年少女の物語、第3弾。

ボロ泣きした。

本を読んで、ここまで涙を流したのはいつ以来だろう。
涙ぐみことはあっても、とめどめなく泣いたことは数える程しかありません。
涙腺が崩壊して、泣き疲れました。

もうね、読了直後はまともに感想文なんて書けないくらい感情に整理が付かなかった。
今、思い返してみても哀しみで胸が締め付けられそうになります。

それぐらい、ツボに入りまくった話でした。
凄すぎて、あまり読みかえしたいとは思えないですね、これは。

こういっては何ですが、ストーリーはフラグや伏線があからさまで、次の展開は常に読めます。
しかし、不安に煽られながら読ませる技術といいますか、文章力が凄い。
脇役一人を取ってみても、切実なる想いが文字通り痛いほど伝わってきます。
名もなき正規兵や指揮官のセリフに幾度も全身を痺れさせられました。

だからこそ、惜しい。
明らかに浮いている設定や人物がいるのが散見されしまうのが、あまりにも勿体無い。
前半の平和な場面を表現するのはいいんだけど、アリーメンはやりすぎた。
別にギャグが面白くないとはいいませんが、この作品には相応しくなかった。
多分、普通のコメディ作品なら素直に楽しめていたんだろうなと思います。

寮長の存在も異質すぎて、受け付けません。
もう少し、どうにかならなかったのだろうか。
下手すると、それが引っかかって、せっかくの感動が全て消え去りかねませんでしたよ。

そんなgdgd気味の前半を乗り越えた先の後半の第3章、第4章はともに素晴らしかったです。
特に第3章は、完璧でした。
基本的にそれ以上がないという意味になってしまうので、本の感想では出来るだけ「完璧」という単語を使わないようにしていましたが、こればっかりは言わざるを得ません。

「追憶」では、空戦に浪漫を感じられずに熱くなりきれなかったと書きました。
今回これだけ感動させられたのは、中心にあるのが飛空機ではなく人だったからなんだと思います。
のめり込む様に燃えました。

イラストも、挿入するタイミング含めて文句なしでした。
まさか、キャラが登場しない挿絵に打ち震えることになるとは思いもしませんでしたよ。

読了後の脱力感は、言葉で表すのが難しい。
とにかく、心が消耗させられる回でした。
ホント、疲れましたよ……。
こういう話、弱いわ。

平穏な日常の終わりを告げる急転直下な転換期

テーマ: ライトノベル

ジャンル: 小説・文学

タグ: 書評  とある飛空士への恋歌  犬村小六  森沢晴行  評価A 

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とある飛空士への恋歌2 

とある飛空士への恋歌 2 (ガガガ文庫)とある飛空士への恋歌 2 (ガガガ文庫)
(2009/07/17)
犬村 小六

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読書期間:2009/10/6~2009/10/9

【評価……B-
発想 ★★★★★★☆☆☆☆
 … 6
設定 ★★★★★★★☆☆☆
 … 7
物語 ★★★★★★☆☆☆☆
 … 6
人物 ★★★★★★★☆☆☆
 … 7
文章 ★★★★★★★☆☆☆
 … 7
挿絵 ★★★★★★★★☆☆
 … 8
ラブコメ ★★★★★★☆☆☆☆
 … 6

――なんて自由なんだろう。
クレアの胸は喜びに満ちあふれていた。青空の下、ひとりで自転車をこぎ、カドケス高等学校飛空科の入学式へ向かう。
たったそれだけのことがたまらなくうれしい。そして今日は「彼」に逢える……。
空の果てを目指し旅立った空飛ぶ鳥イスラで、カルエルたちの新生活がはじまった。各国から選抜された個性的なクラスメイトたちと、彼らとの和気藹々な寮生活。そして飛空訓練。意を決し、クレアにペアを申し出たカルエルだったが――。
希望と不安の狭間でゆれるふたつの鼓動。回り出す運命の歯車。待望の続刊!

【感想】<前巻までのネタバレがありますので、ご注意ください>


空飛ぶ島に乗りこみ、まだ見ぬ世界を求め旅立つ大空ロマン&ラブストーリー、第2弾。

今回はクレアにスポットを当てらています。
この物語は、さながらダブル主人公の流れで展開するようですね。
両サイドの過去や事情を見せつけられる読者にとっては、当人たちの平和的なやり取りの裏にある哀しい事実に切なさを感じずにはいられません。

1巻でじっくりと下地を作っているなぁと感じましたが、2巻でもそれは変わらず。
丁寧過ぎて、少々スローペース過ぎるかな。
余程の長編にならない限り、準備期間が長すぎるように感じました。
設定やキャラは粒揃いですので、もう少し期待を煽るようなストーリー展開でもいいかも。
文章が上手いおかげでスルスルと読めるんですが、あっさりとしすぎた印象です。

ヘタレ代表のカルエルが、クレアやアリエルと仲良くやっているところをみると、妙な嫉妬みたいなものを覚えます。
お前、なんでもありかよ!とツッコミたくて仕方ないw
今後成長する(はず)と分かっていても、このヘタレっぷりはどうなのよと思わないでもないわけで。
クレアもアリエルもイイ娘すぎて、カルエルには勿体無いなー。

まぁ、全体的に無難な内容だったかな。
雰囲気が重いところ軽いところがハッキリしすぎているのは気になりました。
学園モノコメディは大好きなんですが、ノリがちょっと合わなかったかなぁ。
そろそろ溜め込んだ甘い想いを吹き飛ばすような急展開を期待したいところです。

登場人物紹介に一冊費やした内容で物足りなさを感じます

テーマ: ライトノベル

ジャンル: 小説・文学

タグ: 書評  とある飛空士への恋歌  犬村小六  森沢晴行  評価B- 

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とある飛空士への恋歌 

とある飛空士への恋歌 (ガガガ文庫)とある飛空士への恋歌 (ガガガ文庫)
(2009/02/19)
犬村 小六

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読書期間:2009/7/28~2009/8/3

【評価……B
設定 ★★★★★★★★☆☆
 … 8
物語 ★★★★★★★☆☆☆
 … 7
人物 ★★★★★★★☆☆☆
 … 7
文章 ★★★★★★★☆☆☆
 … 7
挿絵 ★★★★★★★★☆☆
 … 8
オススメ度 ★★★★★★☆☆☆
 … 7
期待度 ★★★★★★★★☆☆
 … 8

「これはきれいに飾り立てられた追放劇だ」
数万人もの市民に見送られ、盛大な出帆式典により旅立ちの時をむかえた空飛ぶ鳥、イスラ。
空の果てを見つけるため――その華やかな目的とは裏腹に、これは故郷に戻れる保証のない、あてのない旅。
式典を横目に飛空機エル・アルコンを操縦するカルエルは、6年前の「風の革命」によりすべてを失った元皇子。彼の目線は、イスラ管区長となった「風の革命」の旗印、ニナ・ヴィエントに憎しみを持ってむけられていた……。
『とある飛空士への追憶』の世界を舞台に、恋と空戦の物語再び!

【感想】


ネット上で評判となり、増刷のかかった「とある飛空士への追憶」の新シリーズ。

とはいえ、前作は一冊完結モノであるので、物語的な繋がりはありません。
同じ世界観というだけなので、今作から手をつけても大きな問題はないかと思われます。
作風は同じでも、作品内の雰囲気は少々緩くなっていて、ちょっと違いますしね。

「追憶」とは異なり、明らかに最初から長編大作を匂わせるような丁寧な描きぶり。
よほど前作が売れて、編集部の期待が高い作品なんでしょうね。
登場人物の心理描写がこと細かく推移していく様が描かれており、書きたいものが書けているんだろうな感じられます。

ストーリーは、ある一人の少年の没落から始まります。
幼き心に大きな傷跡を負った主人公・カルエルは、絶望の中でたった一つ残された小さな光――飛空士になるという夢を見つけます。
数年の時を経て、成長したカルエルは、何の因果か、空の果てを探す旅に参加することに。
そこにはカルエルを絶望の淵に叩き込んだ張本人であるニナ・ヴィエントの姿がありました。
復讐の念を胸に抱きつつ、夢と浪漫に思いをはせる一人の少年の空物語です。

一巻まるまる使ってのプロローグですね。
実に王道的な展開で、安心感を得ながら物語に没頭できます。
幼少時代の背景がこれからの土台となって、運命の歯車が回り始めていく……といったところで終ってしまいます。

完成度という点においては、一冊完結で綺麗に締めている「追憶」には遠く及びません。
しかし、素材は悪くないどころか、かなりいい感じ。
伏線を上手く活用してくれるよう期待したいところです。

あと個人的に、ミリタリー用語が減ったのは読みやすくて嬉しかった。
取っ掛りがつかみづらかった文章も改善されていて、ラノベらしくサクサク読めました。

キャラクターも魅力的なのが多くて好感触。
カルエルのヘタレナルシストっぷりは一歩間違えれば腹立たしいキャラになるところを、義妹のアリエルが読者の代わりにツッコミという名の罵倒をしてくれるところが素晴らしい。

そして、森沢晴行さんの絵はやっぱり可愛くていいなぁ。
ドリクラのキャラデザ担当といえば分かる人もいるんじゃないでしょうか。
イラスト枚数もそれなりにあって、非常に見応えがありました。

刊行ペースが今のところ5ヶ月周期と追いやすいのもいいですね。
「追憶」とはタイプは異なりますけれど、面白くなりそうです。

作者曰く、「天空翔るロミオとジュリエット」

テーマ: ライトノベル

ジャンル: 小説・文学

タグ: 書評  とある飛空士への恋歌  犬村小六  森沢晴行  評価B 

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