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明日へと続く記憶

漫画、アニメ、ゲーム、音楽、ライトノベルの感想を書いたり、絵を描いたりしています。

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であいもん アニメ第12話「春暁に鯛」 

であいもん」アニメ第12話のネタバレ視聴感想です。

いい最終回でした。
終わりを惜しみつつも満足感の高い締め括りに文句なしといって過言ではありません。

最後に持ってきたのは大方の予想通り一果の誕生日お出かけ回。
1クールで区切るなら、やっぱり一番ふさわしいところだったと思います。

少しずつ一果が和に打ち解けていったのがよく分かりますね。
父親と勘違いして和の腕を引いた1話との対比で、今度は和を探して服の裾を引っ張る一果が愛おしい。
一果にとって和が頼りになる大切な人になっている証で、こちらまで嬉しくなる思いです。

店員からお父さんと間違われて否定していたのに、最後は認めてくれるのですからほっこりさせられます。
父親ではなく、ましてや恋人でもなく、でも家族の一員として仲良くなる二人は本当に良い距離感だなと思いますね。

和はちゃらんぽらんのところもありますが、大事なところはしっかりと決める主人公なので好感度が常に高いです。
そのギャップもあって余計に一果は素直になれず意地っ張りになってしまうのでしょうが、それが見ていて楽しい。
最終回でいえば、前に来たことがないという一果の嘘に気付いたのに弄らないところとかめっちゃ好きです。

全体的な構成も素晴らしかったですね。
みんなで一果の誕生日を祝うアニメオリジナルシーンは幸福感が増して良かった。
和が菓子職人として成長している場面も構成を入れ替えて見せたのは正解だったと思います。
アニメ11話の看病回にて原作ラスト3ページをカットしたのは意図的かなと思っていたので、最終回Cパートで流れたのはまさに期待に応えてくれましたね。

今期1,2を争う素晴らしいアニメでした。
心温まるエピソード満載で改めて作品の良さも実感したので、アニメ組の方には原作も是非読んで欲しいな。

2期をやってくれると信じて、ずっと待っています。

テーマ: アニメ

ジャンル: アニメ・コミック

タグ: であいもん  であいもん(アニメ話感想)  2022年放送開始アニメ 

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であいもん アニメ第10~11話 

であいもん」アニメ第10話と第11話のネタバレ視聴感想です。

第10話「春待ち偲ぶ」


全編通してアニメ化された中では比較的地味な2つのエピソードからなる回。
ゲストキャラによるほっこりしたお話というのは、原作ではそれなりの数存在します。
主要キャラに絡む内容だけでも十分楽しくてストックもあったので、優先する程ではなかっただけですね。

和はすぐに誰とでも打ち解けるコミュニケーション能力の高さが有能過ぎる。
緑松が正月休みで買えなかったお客さんのために、知り合いになって譲りますというのは人が良いなぁ。

後半の梅にまつわるお話は可愛らしかったですね。
自分の名前が嫌だとごねる幼女にいい落としどころがあってよかった。
一緒になれなかった二人が時を経て、それぞれの孫の名前に梅が入っているというのは感慨深いものがあります。


第11話「よきかな」


和と一果がそれぞれ回想で思い浮かべるのは、実は同一人物だったという話。
雪平巴が和にとっての先輩で、一果の父親であるというのは、果たしてネタバレになるんだろうか。
原作では一応ぼかしていたものの、アニメでは全く隠していませんしね。
顔出ししてしまったし、そもそも声優で分かってしまいますか。

一果にとって置いていかれたという事実はトラウマ以外のなにものでもないわけで。
雪とぜんざいで哀しい日を思い出して、涙を流してしまうのも仕方がありません。

そんな苦い思い出が甦る一果を強引に連れ出す和は本当に魅力的な主人公だと思います。
寂しさを上書きで塗りつぶしてくれる相手がいることが、一体どれだけ救われることか。
自然とできる和の人間的な魅力があるからこそ、作中でモテるのも納得するばかりです。

一果のツンデレは本当に愛おしい。
まさに雪解けという言葉がぴったりなデレには、頬が緩みっぱなしです。
最後の「少しだけ」と吐息を漏らすように紡いだ言葉には安堵感がたっぷりと包まれていて、視聴後に幸せな気持ちにさせてくれました。

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であいもん アニメ第8~9話 

であいもん」アニメ第8話と第9話のネタバレ視聴感想です。

第8話「くり回顧」


原作3巻13話「くり回顧」、6巻30話「萍」、7巻31話「集青藍」を再構築した佳乃子のエピソード。
これまでも構成を変えてきたことはありましたけど、ここまで大きく変化させたのは初めてですね。

良かったところとしては、佳乃子に関する深掘りが出来たこと。
ラブコメ的には美弦ちゃんと同格のポジションのように描かれますが、やはり元カノっていうのは特別です。
和からしても嫌いになって別れたわけではないので、実質的に相思相愛と言っても過言ではありません。
一度掛け違えたボタンを戻すのに年齢が邪魔するところはありましたが、佳乃子が一歩踏み込んだのは良かった。

本来ならずっと先の6巻に収録されている出会いの回想シーンも観ることができて嬉しい。
後付けっぽいけれど、佳乃子が和に別れを告げたような言い方になってしまった回想があるだけで理解度が変わります。
佳乃子本人も言ってる通り、自惚れていたかったのかもしれませんが、あんな態度に出てしまった気持ちも少しは分かります。
そんなすぐに置いていかれるとは思っていなかったのでしょう。
そういえば、7年付き合っていたって台詞は省かれていましたね。

栗の被り物を巡るバンドメンバーとの繋がりも心温まりますね。
和が男女問わずモテるのがよく分かります。

車に吹っ飛ばされた栗の被り物が宙を舞っているのを佳乃子が目撃するアニオリは面白かった。
訝しげに眺めつつ挿入歌が入るのは印象に残りましたね。

残念なところとしては、2期の想定がまるでなさそうだなということ。
美味しいところをつまみ食いするような形になっているんですよね。
是非とも2期やって欲しいんだけどなぁ。


第9話「一陽来復」


OPが冬模様になる丁寧さに好感が持てます。

和が調子のイイことを言って一果にジト目で見られる定番パターンが好きです。
でも、アニメの一果は随分と優しいですね。
原作の一果だったらもっと蔑んだゴミを見る目をしてますもん。

8話と9話の対比が興味深い。
和との約束が好きだという佳乃子に対して、母親との約束をするのが怖いという一果。
それなのに、和の誕生日プレゼントに自分の誕生日おでかけ券をプレゼントするんだから言葉にしないだけで信頼しているのが分かります。
日頃の積み重ねの大切さを痛感させられますね。

基本的に和は思いやりができるのに、恋愛関係はラブコメの鈍感系主人公ムーブしているなぁ。
クリスマスに女性2人を連れて歩く男の心境としては、ちょっとボケすぎてますね。
まぁギャグ的には面白いのでいいのですけども。
牽制し合う佳乃子と美弦ちゃんがお互いのプレゼントに負けたと思っているのが可笑しい。

一番見たかったシーンは、そんな3人組を見つけてしまった一果のリアクション。
どこから出しているんだって呻き声で反応する一果は繰り返し観てしまいます。
母親の真理が自分に対する辛辣な言葉だと勘違いする流れまで含めて、お手本のようなコメディですね。

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であいもん アニメ第6~7話 

であいもん」アニメ第6話と第7話のネタバレ視聴感想です。

第6話「芋名月」


母親・真理が一果を迎えに来た話。
今まで父親との回想ばかりで謎に包まれていた母親が登場です。

原作読んだ時も心が音を立てて壊れた母親の気持ちが分かりましたが、一果の台詞の攻撃力が高すぎる。
声優さんのおかげで破壊力が5割増しになってました。
あんな無邪気で幼い声で「バイバイ」って言われたら、きっと泣きます。

再会しても一緒に過ごしたいと思ってくれない寂しさはあるだろうなぁ。
母親側に非がないとは断言はできませんが、それでも非難されるほどでもないと思うんですよ。
子ども視点からすると居心地のいい環境を変化させたくないという気持ちになるのは当然なのですけどね。

アニメでも和に対するジト目がそっくりなシーンが見られてよかった。
亜麻色で少しクセのある髪も継いでいるし、ホント似ている母娘ですこと。


第7話「秋色に舞う」


見習い修行の私市緋色が登場。
キリっとした面構えで完璧主義者の彼女が緑松の温かさに触れて自省するという王道的な話。

ここにも早見沙織さんが出てくるとは思いませんでした。
確かに実力があって透き通る声に魅了されますので、人気が高いのも頷けます。
実際ピッタリだったと思います。
個人的にも大好きなんですが、多数の作品に出演される割には似た演技が多いのだけが気になりますね。
もっと幅の広い声色を出せる方なので勿体ない。

後半は和菓子作り体験教室のエピソード。
こういうほっこりした気持ちにさせてくれるのが本作の真骨頂だと思います。

子どもを冗談っぽく下げる言い方をする母親って結構いますよね。
もちろん愛のある弄りなんですけど、子どもに伝わっていなければ逆効果になります。
それをきっちり伝えられる和は本当に良い人で、多くの人から慕われるのも納得できる主人公です。
母親もきちんと子どもに謝るのが素晴らしく、良いお話でした。

構成の変化で緋色を先に登場させて、この体験教室の回に参加させたのは巧い変更点でしたね。
人情に触れて成長を感じさせる緋色を垣間見ることができましたし、前後編に繋がりを持たせることに成功しました。

その弊害でスキンヘッドの担任がカットされてしまったのは可哀相でしたけど。
一応3話では出ているから存在そのものを消去しているわけではないようですがね。

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であいもん アニメ第4~5話 

であいもん」アニメ第4話と第5話のネタバレ視聴感想です。

ここからはアニメ1話につき原作2話分を詰め込んでいます。
おかげでだいぶカットされたり改変されている部分が増えました。
アニメだけ観ていたら気付かないくらい構成と脚本が優れていて、見事だと思います。
一方で、その後に原作を読むと更に深みを得られるので、アニメ気に入った人は是非漫画もお勧めします。

第4話「風青し/暑気払い」


前半は原作3話より、咲季君の女装バレ回。
実は原作では美弦ちゃんや佳乃子より早くメイン回を貰っていたんですよね。
あちこちで落し物をする姿を見ていたら、周囲にバレるの時間の問題だっただろうなと思いますね。
女装していても声は作っていないというのは、意外と珍しいタイプじゃないでしょうか。

後半は原作7話より、一果と佳乃子の水着回。
ロリ少女の水着には興味ないけれど、綺麗なお姉さんは別です。
心持ち原作より胸盛っているように見えますね。
大きいは正義だと思っている人がアニメ制作班にいるようですが、その心理は否定はしませんよ、ええ。

ラストの着替えシーンの会話内容、原作では帰りに寄った温泉で語られています。
何故この描写をカットしたのか、これだけは勿体なかったですね。


第5話「おしょらいさん」


前半は原作8話「三夏三様」より。
この回のアニメ化をずっと待っていました。
原作2巻の感想でも書きましたけど、本当に大好きなエピソードです。

これは神回といって差支えないでしょう。

女子高生の美弦ちゃんと社会人の佳乃子が表面上で親しげにしつつ水面下で和を巡って争う中で、間に挟まれた小学生の一果が気を遣うという構図がたまらなく面白い。
バラエティに富んだ焦り顔を披露してくれる一果が可哀相で可愛い。
複雑な表情で額に汗を流したり、目をまんまると広げたり、話題を変えるのに必死だったりとメッチャ楽しい。
欲を言えば「お参りでもして落ち着きませませんか?」と提案して美弦ちゃんと佳乃子に「落ち着いてるよ?」と反論されるシーンも見たかったな。

女子高生相手に無自覚でマウントを取ろうとする佳乃子。
「大丈夫?」と声かけられて「何が?」と真顔かつ食い気味で返事する美弦ちゃん。
女の争いの恐ろしさを特装席で味わう一果。
まさに三者三葉というか、一果だけ外れクジ引いたというか。
不憫ですわー。

そして最後の1分半、美弦ちゃんと佳乃子の本心を知ってしまう一果のシーンが最高でした。
誇張表現なしに軽く10回以上は繰り返し観てしまうほどのお気に入り。
内容はもちろん原作読んで知っているのですが、演出がもう素晴らしいのなんの。
美弦ちゃんの計算高い発言に環境音が無音となり、一果の「ふぇ!?」って短い息の詰まる音だけが響く見せ方はアニメならではの演出が光りましたね。
その後の軽快なBGMが楽しげなのが逆に恐ろしい。
幼少期の思い出で鬼に泣かされた記憶と重なる場面も完璧で、いやーいいものを見せてもらいました。

後半のいい話が薄れてしまうほど、前半のインパクトが絶大過ぎましたね。


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であいもん アニメ第2~3話 

であいもん」アニメ第2話と第3話の視聴感想です。

貴重な癒し枠のアニメだなぁ。
心優しい人たちばかりに囲まれているので、視聴後の余韻が凄く気分良くなります。

◆第2話「四葩に響く」


原作4話より。

女子高生バイトの美弦ちゃんエピソードをじっくりと描いた贅沢な話。
ここでも順番を入れ替えてきましたが、悪くない選択だと思います。

主人公である和の好感度の高さが大きいですね。
作中で人から好かれるのも納得できますし、物語の展開に違和感なく滑らかに入ってきます。

和と一果のやり取りがアニメで観られる幸せ。
好意を隠そうとしない和に対してスルーが基本の一果が楽しいんですよね。
「勉強見るでー」といって無視されたら「やめとこかー」と切り返しできるところは何度もリピートするくらい好きです。
イントネーションが面白くって、アニメ化成功しているなーと感じますね。


◆第3話「夏宵囃子」


原作5話と6話より。

元カノ・佳乃子が満を持して登場。
本来なら1話から登場しているはずなんですが、この構成を入れ替えたことに関しては本当に良い判断でした。
どうしても佳乃子からフったようにしか見えない別れ方だったので、印象が悪かったんですよね。
まとめて見せた方が柔らかく映ると思ったので、これでよかったと思います。

ただ、少し説明不足だったかな。

「頭冷やして考え直すだろうと思って 1週間留守にして戻ってみたら荷物も何もなくなってて」
「私がいないとダメなんだって思ってたのに」
「あんなにあっさり去っていくんだもん まだ納得できていないの」


この辺りの台詞は入れて欲しかったなぁ。
話が進むにつれて相当年季の入った深い関係だというのも分かりますしね。
まぁでも佳乃子の気持ちも分かる一方で、明らかに原因は佳乃子側の方が比重大きいなとは思います。

今回の良いところは、やはり一果との関係が一歩進んだことでしょう。
素直にお礼が言えず口をもごもごさせる一果は可愛いけど、照れながら和さんと名前を呼ぶところはもっと可愛い。
微妙な距離感がくすぐったくて微笑ましく感じます。

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であいもん アニメ第1話「和と一果」 

であいもん」アニメ第1話のネタバレ感想です。

京都にある老舗和菓子屋「緑松」に出戻りした長男・和。
親から置いていかれて緑松に居候しながら後継ぎとして働く10歳の少女・一果。
そんな二人を中心に描くハートフルストーリーです。

おおっと、これはなかなかいいですね。
原作の良さをそのままに、アニメならではの再構築をして上手く見せています。

少し淡い絵柄が「放送息子」を彷彿とさせる色彩で、作風にマッチしています。
穏やかでゆったりとしたペースで紡がれる坂本真綾さんの歌声にも癒されますね。
作品全体で雰囲気作りが見事にハマっており、指揮系統がしっかりした制作会社なのでしょうか。
この時点で既に好感が持てます。

一番評価したいのは構成を変えたことですね。
アニメ1話では漫画1,2話を大胆にカットしたり、話の順番を変えたりしています。
通常、原作漫画を弄るとろくなことにならないものですが、和と一果に焦点を合わせるのであれば、これは正解ですね。
綺麗に終わってて、まるで違和感などありませんでした。

カットした中には重要な部分もあるので、きっとアニメ2話以降でまた再構築するのでしょう。
もし回収しなければ大幅に評価を下げますが、ここまで丁寧に作っているのであれば杞憂に終わると思っています。

京都が舞台なので京都弁を話すキャラが多数登場します。
一応隣接する県に住んでいますが、方言の正確性は判断しかねますね。
個人的には特に違和感なくそれっぽくていいんじゃないかなと思いましたが、地元民はどう感じたんでしょうね。
和の父親役を務める小山力也さんは京都出身のようなので、指導役も込みで抜擢されたのかな。
お爺ちゃんに近い配役にしては声が若々しいので、別の意味で気になりましたが。

軽蔑している眼差しでツンとしている一果の演技は素晴らしい。
そういう趣味があるわけではないですけど、ゾクゾクしますね。

無難に楽しめそうです。
あとはどこまでをアニメ化するのかということだけが気掛かり。
一番いい区切りは10巻までを2クール放送なのですが……分割でもいいからやってくれないかなぁ。

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