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明日へと続く記憶

アニメ、ゲーム、ライトノベルの感想を書いたり、絵を描いたりしています。

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カミオロシ弐 ~人形供養の儀~ 

カミオロシ〈2〉人形供養の儀 (電撃文庫)カミオロシ〈2〉人形供養の儀 (電撃文庫)
(2012/02/10)
御堂 彰彦

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読書期間:2012/3/6~2012/3/9

【評価……B+
発想 ★★★★★★★★☆☆ … 8
設定 ★★★★★★★★☆☆
 … 8
物語 ★★★★★★★★☆☆
 … 8
人物 ★★★★★★★★☆☆
 … 8
文章 ★★★★★★★★☆☆
 … 8
挿絵 ★★★★★★★☆☆☆
 … 7
ミステリー
ホラー
ラブコメ
構成
期待感

 ★★★★★★☆☆☆ … 7
 ★★★★★★☆☆☆
 … 7
 ★★★★★★☆☆☆
 … 7
 ★★★★★★☆☆☆
 … 7
 ★★★★★★★★☆☆
 … 8


 人形が持ち主の下に帰ってくる。生徒たちの間で囁かれる噂。玖流は同級生の皐月から人形供養について相談を受ける。燃えるゴミの日にでも出しておけと、玖流は取り合わなかったが、皐月は二階から転落。異様に人形に怯えているという。
 玉響神社――地元では人形供養で知られた古社である。結局、皐月は供養に訪れたはずなのだが。事故だと切り捨てる玖流に、神社に問題があるのではと憤る美古都。美古都に無理やりお供を命ぜられた玖流は渋々神社へと向かうのだった。
 神社の説明に不審点はなかった。だが、何か違和感を覚える。そんな玖流たちを待っていたのは皐月の死だった。何かあると探り出した玖流と美古都は、恐るべき秘密へと辿り着くのだが!?

【感想】<前巻までのネタバレがありますので、ご注意ください>


オカルトホラーとミステリーが相まった、シリーズ第2巻。

明らかに面白くなったなーと感じました。
作者が本領を発揮したということもあるんですけど、読者側の心構えが出来たことも大きいかな。
1巻を踏まえて読んでいるので、ファンタジックな境界線を何処に引けばいいのか大体目星がつきます。
頑なに否定するわけではなく、神という存在があり、超越的な現象が存在することを頭に入れておけば、どちら側に流れても納得が出来ますし、ストーリーも把握しやすいですね。

その意味では、元から信仰心の強い美古都や、過去に神と関わっていた玖流よりも、ごく一般的な思想を持った御厨の方が同調できるというのが面白い仕組みだなぁ。
彼は、将来的にトリックスターとなるような予感がしますね。

登場人物を絞って、主要人物に焦点を当てたおかげで随分と読みやすくなりました。
キャラが少なくなればなるほど、ミステリーは予想しやすくなるものですが、今回の事件については、終盤まで真実が見えませんでしたね。
それだけ練られたストーリーと、巧妙な構成だったと思われます。

前巻のラストで予想はしていましたけど、早くも迫られた選択がシビアで、かなりキツイ。
厳しい現実から逃げること許さないのが、御堂彰彦さんらしい作風だなぁと思います。

しかし、これがまだ序の口だというのが散々フラグを立たせていることから分かってしまうんですよね。
まぁ、現状で仮に美古都とスナオを天秤に掛けた場合、読者側からするとスナオに対する思い入れが少ないので、何かしらのエピソードを挿入してくるんでしょう、きっと。
容赦なさに期待する一方で、一体どれほどの痛みとなるのかという恐怖も覚えます。
ううん、二律背反だなぁ。

玖流美古都の掛け合いに、デレ要素が若干ながら増えたようが気がします。
普段いがみ合っているのに、本当は大切にしているんだなというのが傍から感じ取れる二人の関係が頬が緩くなっちゃいますね。
クールな装いで玖流に絡み意地悪してしまう美古都が活き活きしていました。
冗談っぽくからかう発言に本音を混ぜたり、たまに演技を忘れてしまうところが可愛らしいですね。

この作品の凄いところは、雰囲気が出過ぎていて、オカルトチックな内容が罰当たりじゃないかと不安さを抱かせるところにあると思います。
人形の不気味さも表紙から滲み出ていますしね。

総じて素晴らしかったのですが、惜しい点も少々。
ミステリー本筋に矛盾は感じられませんでしたが、細かいところでミスが見受けられます。
例えば、324Pの2行目に対する145Pとか。
160Pで一香と連絡先の交換を今朝したとあるにも関わらず、149Pを見ると一香は寝ていたり。
199Pの文字数が増えているという話も、文字でも音でも同数だったり。
編集さんのチェックが甘いんですかねぇ。
ああでも、描写不足気味だった文章は改善されていました。

刊行ペースは決して早くない作者だけに、次が待ち遠しいですね。

大切な人の代わりとなる切なく哀しい人形物語

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テーマ: ライトノベル

ジャンル: 小説・文学

タグ: 書評  カミオロシ  御堂彰彦  さらちよみ  評価B+ 

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カミオロシ ~縁結びの儀~ 

カミオロシ―縁結びの儀 (電撃文庫)カミオロシ―縁結びの儀 (電撃文庫)
(2011/06/10)
御堂 彰彦

商品詳細を見る

読書期間:2011/6/21~2011/6/22

【評価……B-
発想 ★★★★★★★☆☆☆ … 7
設定 ★★★★★★★☆☆☆
 … 7
物語 ★★★★★★☆☆☆☆
 … 6
人物 ★★★★★★★☆☆☆
 … 7
文章 ★★★★★★☆☆☆☆
 … 6
挿絵 ★★★★★★★☆☆☆
 … 7
ミステリー
ホラー
期待感



 ★★★★★★☆☆☆☆ … 6
 ★★★★★★☆☆☆
 … 7
 ★★★★★★★★☆☆
 … 8




 神社にまつわる恋愛成就のおまじないの噂。その神社に課外活動で訪れた生徒たち。その中に玖流緋澄と識読美古都はいた。学年で双璧をなす秀才、才媛の二人だが、顔を合わせば皮肉の応酬となる間柄。おまじないとは無縁の二人だった。
 神社に訪れたほかの生徒たちは奇妙な顔ぶれだった。おまじないを信じ、互いを意識する生徒たち。だが、そんな浮ついた空気は一変する。
 他愛のない恋愛成就のそれが、次々と死をもらたらしていく。それは呪い、それとも――。謎に迫ろうとする緋澄と美古都の二人が知る真実とは!?伝承系ファンタジックホラーの登場。

【感想】


「付喪堂骨董店」シリーズが評判の御堂彰彦氏による新作。
ミステリー&ファンタジーという得意ジャンルに少々のホラー要素が混ざった意欲作です。

1年3ヶ月振りとなる新作でしたが、独特の雰囲気は変わっていませんね。
暗く地味だけど、気になるトリックと惹きつけられる人間模様は、引き継がれています。

勉強が出来るという意味だけではなく、本当の意味で賢い頭脳を持った二人が主役。
クールで冷静な判断を下せる玖流緋澄は、少年漫画系作品のアンチテーゼとも言える存在で、成長途上の知的系キャラです。
凡庸なキャラや、熱血硬派な主人公とは異なり、あくまで自己中心にした周囲のみを気遣うスタイルで、個人的に共感を覚えました。
フィクション的な主人公補正で助かっているのに、理想を語るキャラは山ほどいますが、玖流は違います。
自分の限界や引き際が分かっている人間は、好感が持てますね。

ヒロイン役の識読美古都は、玖流同様に頭の切れるタイプで、はぐらかすのが巧みな含み笑顔が似合う女の子です。
いや、女の子ってのは何となく似合わないかな。
玖流と同い年の幼馴染なんですが、幼い面を僅かに残したお姉さんっぽいキャラですね。
前作「付喪堂骨董店」のヒロイン・舞野咲を彷彿とさせるクーデレの香りが漂っています。

良くも悪くも互いのことなら大体分かる関係で、挑発的な言葉を掛け合うものの、ほぼ無意識的に大切な相手と認識している間柄という美味しいシチュエーションが楽しめます。
とはいえ、まだまだ描き切れてはいないので、これからに期待でしょうか。
またビターチョコレートのような苦味のある甘さを味わいたいものです。

しかし一方で、ストーリーはちょっと雑だったかなぁという印象を受けました。
ファンタジー要素があるおかげで、どこに境界線を引けばいいのか悩むミステリーとなっていて、作品全体が曖昧になっているように見えます。
もっと主人公勢が関わる事件内容にしないと、導入しては弱いかなーと思いました。
展開にも無理があったり、強引さが目立ちます。
2巻目以降ならまだ良かったんでしょうが、キャラ紹介を兼ねた1巻としてはインパクト不足ですね。

基本的には美麗な文章ですが、時々描写が飛ぶといいますか、説明が足りない箇所があるように感じました。
エアポケットに入ってしまったかのように、部分的に違和感があるんですよね。
舞台が現代のわりに、オカルト的要素に対して許容がありすぎるでしょう。

ミステリーについては、それなりに読み応えがありました。
ガチガチの推理モノと比較すると粗はあるでしょうが、十分楽しむことが出来ました。

さらちよみさんのイラストは、思っていたよりも良かったです。
特に美古都は可愛い絵が多くて楽しめました。
イラスト指定のポイントが、ちょっとどうかなとは思いましたけど。

現時点では、そこそこ楽しめたものの、微妙なところです。
しかし、今後に期待は持てそうなので、じっくりと腰を据えて追いかけたいなと思います。

オカルト色が濃いホラー系ミステリー

テーマ: ライトノベル

ジャンル: 小説・文学

タグ: 書評  カミオロシ  御堂彰彦  さらちよみ  評価B- 

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