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明日へと続く記憶

漫画、アニメ、ゲーム、音楽、ライトノベルの感想を書いたり、絵を描いたりしています。

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『あせとせっけん』11巻 感想 



あせとせっけん」11巻のネタバレ感想です。

まさに絵に描いたような大団円。
幸せに包まれた二人を中心に無事ハッピーエンドを迎えました。
奇をてらうようなことはなく、シンプルでありきたりな締め方ですけど、それがいいんです。
読者が求めていたものを実現してくれたと思います。

多忙な時期に苦労した準備段階を経て辿り着いた結婚式。
挨拶なども含めると一冊分ほどの量があったのに、本番がたった2話で終わってしまうのはある意味リアルっぽい。
大切な1日のために膨大な時間を費やすことっていくらでもありますよね。

印象的なシーンは、新郎新婦の姿の初披露を香太郎の母親視点で描写したところ。
目が不自由な母親が息子の晴れ姿を見たくても見れないことに涙を流し、そんな母親に寄り添う香太郎と麻子が素敵でした。
将来見えるようになった時のために写真を一杯撮ると言葉にするお父さんも優しくて胸に沁みます。

ウェディングドレスを着た麻子は全編通して一番美人に映りました。
正直、試着の時はいまいちパッとしなかったけど、しっかり彼女に似合うものを選んでましたね。
お色直しの着物にエプロンを重ねたスタイルは目新しい。
いずれも麻子の良さを引き立てるもので、作者の見せ方が巧かったと思います。

そういえば、お茶漬けビュッフェというのも面白かったですね。
名取園の茶葉を使用する心憎い演出でした。

結婚式まで描いた最終回で締めるのも悪くないけど、後日談の出産&子育てエピソードがあって本当に良かった。
より一層幸福感が得られる内容でしたから。
娘の紬ちゃんが見た目は麻子そっくりで、かつ香太郎の明るい雰囲気を持ち合わせてて、わずか数ページなのに家族仲良く過ごしているんだなという説得力がありました。

変態的な導入でスタートしたラブコメでしたが、中身は驚くほどに誠実でしたね。
素直に面白かったと言える良質な作品でした。

特装版は設定資料集的なもので、興味深いってほどではありませでしたが、終わりの余韻に浸れるものだったと思います。

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『あせとせっけん』10巻 感想 



あせとせっけん」10巻のネタバレ感想です。

いじめのフラッシュバックに苦しむ麻子。
過去のことでどうしようもないと自覚しているからこそ、みっともないと自分を責めたり、人に頼ることはおかしいと思い込んでしまったようですね。
確かに間違いではないのですが、麻子は気持ちを言葉にする重要性を見くびっていたと思います。
愚痴というのはこぼすだけでも楽になるものです。

香太郎の「好きな人に頼られてうれしくない男なんていない」という台詞は凄く共感できますね。
特に麻子みたいな隠しているフリしてるのに機嫌がモロバレな女性は教えてくれた方が助かります。
ある程度は察するけれど、全てお見通しってわけにはいきませんからね。

そして、結婚へ。
こんな格好もつけず、パジャマ姿でプロポーズをするのは意表を突かれました。
日常シーンで告げる方が今となってはトレンドっぽいですけどね。
シチュエーションを整えたがる香太郎のことですから、一段落ついてからデートに誘って告白するものだと思っていました。
一応すっきりした顔をしていたとはいえ、麻子のトラウマである悩みを聞いた翌朝でしたから負担になると考えそうなものですけど。

トントン拍子で準備や手続きも終わりましたが、本当は相当忙しい日々だったのでしょうね。
名字変更伴う麻子は大変だったのは容易に想像つきます。
婚約指輪の費用対効果は今時の若者らしいな。

家族同士の顔合わせも無事終了。
目が見えないからこそ敏感に反応する香太郎の母親に対して、桂太が失敗を反省して言葉で伝え直すところは偉い。
分かっていてもなかなか訂正できないことですよ。
でも第一印象が重要なこの場で機会を逃していたら、今後の関係に長らく響いていたでしょうね。

ウェディングプランナーの宝田の人相が濃過ぎ。
劇画タッチの描き込みで、もはや別漫画の領域です。
作者がノリで描きたいだけって感じですが、考えてみればこの漫画大体そんなもんでしたね。

麻子のOL姿でエッチするのに本気を見せる香太郎がアホすぎる。
男なんてそんなものかもしれないけどさー。
でも花嫁専用の下着で目を開いて終わる今巻の引きは、ちょっと性欲に正直すぎませんかねぇ。

特装版について。

名取香太郎独身最後の夏
チーム名取の打ち上げ軽井沢キャンプ編21P番外編。

松苗さんの事情が語られるのは初ですよね?
25歳の時に結婚して8年目ってことは現在33歳か。
香太郎より少しだけ年上なんですね。

涼村の「恋愛に割くリソースが足りない」にめっちゃ共感を覚える。
日々が充実しているからというよりは、多忙で余裕がないという意味合いですが。
新婚を飲むに誘うハードルが高いという話も含めて、涼村は独身一般男性の代表みたいな意見を言ってくれますね。

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『あせとせっけん』9巻 感想 



あせとせっけん」9巻のネタバレ感想です。

前半は比較的平和ないつも通りのエピソード。

まずは夏祭りデート。
はぐれてしまった後、二人揃ってクソ真面目日に香太郎の嗅覚を有効活用しているのが可笑しい。
もはや固有能力扱い。
思わずシリアスな笑いに誘われました。

麻子の看病のために香太郎がお粥を作る話が結構好き。
優しさと信頼で結ばれていて、ほっこりします。
同時に汗を拭くため上半身裸になる麻子が、過去イチ争うくらいエロいのは無防備だからでしょうかね。

一方、後半はシリアス一辺倒な話。

麻子に友達いない疑惑は前々から抱いていました。
昔話で友達のことを触れていたこともあるとはいえ、影らしきものは全く見えませんでしたから。
中学の同級生みつきは、友達ではあるんだろうけど、お互い都合の良い相手だったように感じます。
それだけ麻子は自身が抱える心の奥底を見せたがらなかったということなのでしょうね。

小学生時代のイジメっ子との再会でトラウマが甦る麻子。
本人もなんでもない話と言うように、人からみたら些細なことなのかもしれません。
しかし、イジメというのは結局受け手の気持ち次第。
根強く傷痕を残していたものが、なんでもないわけない。
汗っかきの麻子にとって、人生の行動指針とまでなった原因から香太郎には救ってあげて欲しい。

いつも会話を大事にしているカップルがここまで躊躇うことになるほど奥深い問題。
今の彼女に届く言葉は必見ですね。

特装版について。

クンクン現行犯
タイトルでほぼ全て説明しているフェチズム4P番外編。
唯一いつもと違うのは麻子はクンクンする方だということ。

立石渉とシホちゃん
営業部の立石が合コンに参加したら元カノのシホちゃんに遭遇した16P番外編。
本編で語られた立石の境遇に居たたまれなかったので、何とか挽回のチャンスを与えて欲しいと思っていたんですよね。
この話が読めて本当に嬉しい。
今までの特装版の番外編で一番読み応えがありました。
シホちゃんも一度は愛想を付かしたけど、嫌っているわけではないようなので、このまま一緒に歩める道があるといいな。

椿先輩の秘密
椿嶺花の知られざるプライベートが明かされる4P番外編。
最後に隠した写真の相手は誰なのか気になるー。

あとは記念イラスト中心に13点。
十分満足できる特装版でした。

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『あせとせっけん』8巻 感想 



あせとせっけん」8巻のネタバレ感想です。

8巻でも初っ端からイチャイチャしてますな、このバカップルは。
交際1周年記念デートやお風呂で背中流しなど、ラブいやり取りで充満しています。

ダイエットをこっそり一人で画策する流れかと思いきや、しっかり香太郎に伝えたのは麻子の変化がよく分かる例ですね。
本当にこのカップルはホウレンソウを大事にしているから、無駄にこじれずに済むのがいい。
漫画的にはついストーリーありきになってしまうところですが、キャラクターを作者の都合のいいように動かすなんてことがありません。
自立しているように行動するおかげで温度感のあるキャラクターとして魅力がアップしています。

だからこそ嗅がないでと言われた時の香太郎の衝撃が、過去最大級だったことも笑いつつ自然なリアクションだと思いました。
ってか、変な人と評価されることにもショックを受けていますが、何を今さらというか。
どうみても変人です。

2度目の社員旅行は、キャラが増えたこともあって賑やかですね。
椿のしなやかな身体の水着姿や、ビーチバレーで胸がゆっさゆさと揺れる麻子など夏って開放的で素敵。

将来の図がイメージできるぐらい現実的になってきた麻子。
結婚を具体的に考えるのも時間の問題のようですね。

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『あせとせっけん』7巻 感想 



あせとせっけん」7巻のネタバレ感想です。

多くのキャラが再登場する新展開。

まずは何より名取家訪問というビックイベント。
アットホームな雰囲気で彼女を迎え入れてくれる理想的な彼氏宅でした。
すぐに緊張が和らぐほどの歓迎っぷりで、麻子も安心したようです。
まぁ、息子が彼女を連れて来たら普通は喜ばしいことですしね。

香太郎の妹·柚香も匂いに関する名前なんですね。
普通に可愛くていい名前だと思う。
作中でも振り返っている通り、一瀬を彷彿とさせる性格ですね。
8歳も離れていたらこんな感じで仲がいいものなのかな。

香太郎の母親も本格的に登場。
失明の度合いについて明確な描写はありませんでした。
以前、香太郎が身の回りのことは自分で出来ていると言っていましたが、包丁使って料理するまでとは。
実際、世の中にはそんな人もいるらしいですが、素直に凄いなって思います。
本人的には、可能な限り一人でやりたいって思っているだけなのかもしれませんけどね。
ただ細かいところですが、玄関先に階段があるのは違和感ありました。
何でバリアフリーにしないんだろう。

香太郎の父親の達観した考え方も素敵。
いい意味でうちはうち、よそはよそ。
香太郎のことも子供ではなく、一人の大人として扱っているのが感じられます。

こうしてみると名取家は出来た人ばかりだなぁ。
……どうして香太郎だけ変態的な匂いフェチなんだろう。

香太郎はともかく、麻子は彼氏の実家初訪問で事をいたそうとするなんて大胆というか恐いもの知らずというか。
結局未遂で終わってよかった。
やっちゃっていたら、きっとバレてしまい心証に変化あったでしょうから。

香太郎のライバル?の椿嶺花、再登場。
3話にして名前有りで登場したキャラなのに、今まで出てこなかったので意外だったんですよね。
汗かきを代謝がいいと捉えるのはスキンケアの知識としては一般的なのかもしれませんが、麻子には嬉しい言葉だったでしょうね。

麻子をナンパしたヘンリックも再登場。
こちらは伏線残していましたし、予想通り。
香太郎にとっては因縁の相手でしょうが、ヘンリックにとっては顔も覚えていなくて当然でしょうね。
二人ともいい大人ですから、ビジネスは割りきって話できたことはよかったと思います。

特装版について。

八重島桂太と厄介な客たち
桂太が勤めるレストランに名取が同僚を連れてきた5P番外編。
姉の彼氏や知人にホメ殺しされるのが嫌で顔を見せたがらないシャイな桂太が見られます。

お取り込み中すいません
Hしている真っ最中に誤って着信を取ってしまった7P番外編。
AVやエロ漫画でよくあるシチュエーションです。

性別逆転の昼休み
まさかの性別逆転ネタが続いた4P番外編。
一発ネタとしてはいいけど、本編の性別の組み合わせでよかったと思ってしまいました。

ほか、イラスト18点が収録されています。
読者全員にお勧めとまではいかないけど、ファンなら楽しめるのではないでしょうか。
個人的には20Pぐらいのスピンオフ一本の方が満足感得られると思うんですけどね。

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『あせとせっけん』6巻 感想 



あせとせっけん」6巻のネタバレ感想です。

涼村の気遣いに惚れる。
義理で貰ったバレンタインチョコであることを言葉にせずに麻子に伝えるさりげなさ。
失恋のショックから立ち直れない立石のフォロー。
作中で一番女性受けしそうなのに浮いた話の一つもないのは不思議というか不自然だわ。
女性社員の多そうな職場なのに、存在を気付かれていないんだろうか。

誕生日デートの麻子のファッション可愛い。
三葉のワンピースにお洒落メガネの組み合わせが新鮮でイイね。

彼女限定じゃなくても親しい相手にプレゼントを考えるのって大変だけど楽しい気持ち分かるなー。
デートスポットに香水のお店もナイスチョイス。
いい誕生日エピソードだったー……と思ったら、ナンパ男が登場して珍しく雲行きが怪しい展開。
溜め込まずに話し合って、身体を重ねるのはリアルでも効果的な解決策ですよね。
原因に関しては、個人的には香太郎に余裕がなさすぎるなと思いましたけど、今回は仕方がないでしょうね。

そんな中で遂に同棲生活スタート。
幸せ漏れ出てるのが丸分かりで、読んでて頬が緩みっぱなしです。
麻子自身は曇りがちでも、外から見たら惚気のようなもんですよ。
というか、香太郎が多忙の中で家事をやってくれることに申し訳なさを感じているようけれど、炊事だけで他の家事全般とイコールになるぐらい負担があると思っているので、ちょうどいいバランスなんじゃないかなぁ。

謝ってばかりで欲望を出してくれない香太郎に声を荒らげる麻子には、以前のような意見が言えない姿はもうありませんね。
でも、親しき仲にも礼儀ありといいますか、相手を思いやることは素晴らしいことなので、実際には疲れすぎない程度に気遣う方が上手くいくと思います。
麻子の考え方は男にとって都合がよすぎますもんね。

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『あせとせっけん』5巻 感想 



あせとせっけん」5巻のネタバレ感想です。

結婚を意識し始め、お互いの家族の話が増えてきました。

香太郎が母親の目が見えないことに対して言いにくいと思う心情は理解できるので辛いな。
自分の親だったら別に負担になるとは思わないにしろ、彼女の立場を考えると二の足を踏むのでしょうね。
実際、回想で元カノが重たいと口にしていたことは批難し辛いですし。

麻子の父親の子供に関することを知るのは一番後だったって独白は寂しいな。
よくある日本の家庭の縮図なんでしょうね。
でも、娘に彼氏が出来たことをショックだと思いつつも嬉しがってくれる良い父親だと思います。

息子と娘がいなくなって、ポツンと取り残された母親の姿は胸に痛い。
賑やかな団らんとの落差はしょんぼりしちゃいますよね。
お父さんの箱根に行こうかってフォローは何気なくて好きだなー。

クリスマスも二人ならではの緩い空気で微笑ましい。
その一方で夜だけは変態的にエロティックですが、世のカップルもみんな二人っきりのベッドの上では変態ですよね、ええ。
ただ、香太郎が麻子と出会い商品化した「ベッドで香るやすらぎせっけん」の実体験レポートは真似ることが難しいハイレベルなフェチだというだけです。

不動産担当の浦沢みたいなゲストキャラにも手を抜いていないのは好印象。
悪人っぽい振りで登場したけど、やっぱり良い人でした。
契約件数トップなのは、しっかり顧客と向き合って求めているものを理解した上で提案できているからなんだろうなと、よく分かりました。

特装版について。

涼村悠二のダーツバー探訪
涼村のプライベートを描いた8P番外編。
雰囲気で分かっていたけど、デキる男で格好良すぎる。
香太郎よりよっぽどモテるでしょうに、副官ポジションで目立ちにくいのかな。

まろ助とせっけん
実家の猫·まろ助をお風呂に入れる4P番外編。
ただ可愛い猫を愛でるだけと思いきや、麻子の下乳セクシーショットが拝めます。

大蔵部長のありふれた休日
頼れる我らの大蔵部長のベールが明かされる7P番外編。
まさか大蔵部長が既婚者かつ子供がいるとは……!
独身を貫くオネエだと思い込んできたので、衝撃的でした。
特装版買わなければ知らず仕舞いだったと思うと、買って正解でしたね。

他にもTwitterで公開していたイラスト数点やラフ漫画、性別逆転ネタなどがまとめられています。
この作品の世界が好きな人なら買って損はないと思いますね。

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『あせとせっけん』4巻 感想 



あせとせっけん」4巻のネタバレ感想です。

名前で呼び合うことにも慣れ、一層仲が深まってきました。

遂に付き合っていることを周囲に公開。
祝ってもらえた時の喜びは、こそばゆいけど嬉しいものですよね。

麻子も香太郎も職場環境に恵まれていますね。
羨むぐらいのホワイト企業です。
女子会に平然と混ざる大蔵部長がインパクト強すぎるけど、同僚の女性陣も良い反応してくれます。

香太郎の同僚もいい人ばかり。
お姉さん属性溢れる松苗さんもクールな二枚目かと思いきや香太郎の弄りもバッチリな涼村も素敵です。
同期の立石も頼りになります。
悲惨なフラレ方をしたとはいえ、仕事で成果を残してから結婚に踏み切りたかったという気持ちは否定されるものでもないですしね。

同棲を思いつきみたいな感じで提案してしまったことで少しこじれかけましたけど、すぐにちゃんと面と向かって話し合えたので嫌な展開で引っ張られることもありませんでした。
30男と26女が同棲するのなら、結婚は意識して当然です。
香太郎の行動は軽率だったと思います。
二人の関係をまた一歩進められる形となったので、結果オーライって感じですね。
その後、桂太に頼んで値踏みしてもらおうとしているところなんかは、頑張って改善したいという意識が強く表れていて成長を見受けられました。

麻子も見るからに積極的になっています。
ポジティブな考えは大事ですよね。
弁当を渡す話は何気ないとはいえ、諦めない姿が喜ばしかったです。

モーニング出張版エピソード、ちょっぴりエッチ度増した番外編、表紙裏漫画、購入特典イラストなどおまけも充実。
満足度の高い一冊でした。

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『あせとせっけん』3巻 感想 



あせとせっけん」3巻のネタバレ感想です。

2巻巻末にてキャラプロフィールが公開されていましたけど、作者も言う通り名取は相当若く見えますね。
どうしても大学生っぽく見えてしまうので、スーツを着て仕事をしている場面などは違和感あるぐらいです。

大蔵部長の有能エピソードは途切れることがないですね。
周囲に秘密にしていることもあって恋バナできる相手が限定されるんだろうけど、部長だけで千人力ですよ。
麻子の相談を乗りつつ自信をつけさせるなんて見事すぎます。

部長と名取のおかげで麻子は強くなりましたね。
弟の回想にあった時の面影はほとんどなくなりました。
誰かを想う気持ちがこんなにも人を素敵にさせるんだという良い例です。

こりすは麻子視点からすると彼氏の近くにいてちょっと特別な存在となっている女の子だから、読者としてもあまりいい気分にはなれません。
でも彼女の気持ちも共感できる部分があります。
決して恋愛相手としては見てもらえないのは分かっているけれど、他の人よりは距離感が近い今のポジションを奪われたくなかったんですよね。
3年間も大事にしていた想いですから、こんな形とはいえ打ち明けることができたのは、結果的に彼女にとっても良かったのかな。

二人の関係も着実に育んでますね。
名取が神妙な顔をしていたら、変な妄想しているのではと疑うぐらいですから。
その通り、ただ麻子と露天風呂で混浴することに全神経研ぎ澄まして考えているですし。
まぁでもこれは変態とは言いたくないな。
男として気持ちは分からないでもないですからね。
誕生日を温泉旅行で祝ってもらえる時点で幸福度MAXだろうなー。

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『あせとせっけん』2巻 感想 



あせとせっけん」2巻のネタバレ感想です。

何かと遠慮がちな女性が好きな相手を譲りたくない一心で積極的になること自体はいい変化だと思います。
不安にさせていた原因は名取のフレンドリーさが所以なので、あまり否定してはいけないんだろうけど彼女の立場からしたら面白くないのは確か。
こういうのをモヤモヤしながら抱え込んでしまう人は多いはず。

そういう意味でも、このカップルの最も素晴らしいことは、ちゃんと気持ちを言葉にして口にすること。
頭ポンポンとかズビシッとツッコミを入れられることにやきもちを妬いたと素直にいえる麻子は凄いなと思います。
反省してちゃんとすると宣言する名取も良かったですね。

視力を失った母親とガーデニングをする回想はわすか2ページ足らずでしたが、この巻で一番心に残る話でした。
もしかしなくても、石鹸を開発していることだって多少なりとも母親が関係しているのかな。
こんな親孝行エピソードを見せられては、名取の好感度が上がってしまいます。
多少の変態行為も目をつぶりますよ。

八重島家も仲が良くて微笑ましいなぁ。
家族揃って3時間も麻雀なんてなかなかできませんよ。
弟もシスコン気味だけど、自己主張が苦手な姉を心配して過保護になっているだけで、麻子の幸せを願っているのが伝わってきます。
この弟は推せる。

大蔵部長が頼りになりすぎる。
麻子と名取が二人でいるところを見ただけで、一発で関係を見抜いた上で口外しないと約束するところが漢だなぁ。
バレバレのデート服で出勤してきて恥ずかしがる麻子をフォローしたりと、さりげなさも完璧です。

まだまだ付き合い始めたばかりで、安心感よりもドキドキや不安がいっぱいの時期ですね。
ああ、一番楽しい時だろうなあ。

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『あせとせっけん』1巻 感想 



あせとせっけん」1巻のネタバレ感想です。

2021年完結した長編漫画の中でも高評価を得て、先日深夜ドラマがスタートした話題作です。

めっちゃくちゃ人を選ぶ作品ですね。
面白いと思う人と毛嫌いする人の両極端に割れる漫画です。

軽薄そうな男が女性に背後から抱こうとしている表紙と一瞬のフェチズムを連想させるタイトルから食わず嫌いといかなくとも手を出そうとはしていませんでした。
たまたま無料だったので読んでみたところ、予想は半分的中、半分外れ。
拒否反応が出つつもそれを上回る面白さに惹かれて夢中になりました。
なるほど、確かに評判になるのも頷けます。

バス用品メーカーに勤める主人公の八重島麻子は極度の汗っかきにコンプレックスを抱くOL。
ある日、異常な嗅覚を持つ同じ会社の商品開発部プランナーの名取香太郎に体臭を嗅がせて欲しいと懇願されるところから始まります。

この冒頭書いてても改めて思いますけど、誰がどうみても変態です。
作中に痴漢も出てきますけど、違いはイケメンであることと強引とはいえ嗅ぐことを宣言していることくらい。
漫画だから許されることであって、現実ならたとえ芸能人だろうと警察呼ばれるレベルです。

元々読み切りで発表された作品らしく、1話でセックスまでしているのである意味完結しています。
1話で切った人も多数いると思いますが、あえて言いましょう。
この作品の真価を垣間見ることができるのは2話である、と。

理由はオネエ言葉で話す大蔵部長の存在です。
麻子の体調不良を見抜き半休申請したり、仕事を休む後ろめたさを軽減させるためにあえて麻子に翌日以降にしか買えない洋菓子を食べたいと叫んだりと気遣いの達人です。
理想的な上司のおかげで、職場環境が羨ましくなってきます。

そして読み進めると分かりますが、この世界は優しさで溢れているんですよね。
その筆頭が部長というだけで、みんな心が綺麗です。
名取だって変態だしアホだし自分勝手だけど、決して嫌な奴ではないんです。たぶん。

自分に自信のない麻子にとっては、名取のような多少強引なぐらいでちょうどいいバランスなのかもしれません。
何だかんだで臭いを嗅がれて嫌がりつつも嬉しい気持ちを抱く麻子も相当なものですしね。

「次にくるマンガ大賞」や「このマンガがすごい」など多くの受賞経歴にのある作品といえども、万人におすすめできるものではありません。
しかし、生理的に忌避される作風にもかかわらず高評価を得ているのは、それだけ本質的な面白さを追求している証でもあります。

好きか嫌いか断言はし辛いですが、面白かったのは間違いありませんでした。

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