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明日へと続く記憶

アニメ、ゲーム、ライトノベルの感想を書いたり、絵を描いたりしています。

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東京レイヴンズ7 _DARKNESS_EMERGE_ 

東京レイヴンズ7_DARKNESS_EMERGE_ (富士見ファンタジア文庫)東京レイヴンズ7_DARKNESS_EMERGE_ (富士見ファンタジア文庫)
(2012/05/19)
あざの 耕平

商品詳細を見る
読書期間:2012/5/23~2012/5/25

【評価……A-
発想 ★★★★★★★★☆☆ … 8
設定 ★★★★★★★★☆☆
 … 8
物語 ★★★★★★★★☆☆
 … 8
人物 ★★★★★★★★☆☆
 … 8
文章 ★★★★★★★★★
 … 9
挿絵 ★★★★★★★☆☆☆
 … 7
燃え
世界観
期待感



 ★★★★★★★★☆☆ … 8
 ★★★★★★★★☆☆
 … 8
 ★★★★★★★★
 … 9




 『D』による陰陽塾銃撃事件からしばらく。
 その傷跡は大きく、陰陽塾は一時閉鎖に追い込まれ、退塾する生徒も続出していた。そんな中、『D』と大友の熾烈な呪術戦に心を奪われたままの春虎は、夏目とともに訪れた陰陽塾屋上の祭壇で、一人の少女と出会う。
 「君たち二人のことはよく知ってる。初めまして――ぼくは相馬多岐子」
 その出会いが、のちにもたらす意味を知らないままに。
 時同じくして、呪捜部公安課による双角会掃討作戦が密かに始動。陰陽庁内部に潜む“敵”の炙り出しが行われるのだが!?

【感想】<前巻までのネタバレがありますので、ご注意ください>


陰陽術を駆使して邪念を祓う若き闇烏たちの物語、第7巻。
信じていたものが崩れていく分岐点といえるエピソードでした。

良い意味でイヤな感じに盛り上がってきた!

表面上は見えていなかったものが、遂に噴出してきましたね。
前回が分かりやすい燃え回だとすると、今回は様々な陰謀に混迷をきたす回でした。
絶望的な状況を作り出し、先の見えない不安を与えることに長けた作者さんらしい巻だったと思います。

450ページを超えるボリューミーな内容は、複数サイドの視点によるものです。
数々の思惑と困惑が絡み合い、継続する緊迫感のために心休まる暇はありません。
一歩誤れば、どこからでも破綻してしまう危うい道を進む春虎たちでしたが、いつまでも耐えられると思っていたら大間違いですよね。
たまたま成功していただけで、失敗はすぐ傍にまで迫っていました。

ストーリー展開は、最初から物凄く嫌な予感があったので、衝撃的といえども「やっぱりな」という思いを強く抱きました。
一体どこに人が頼っている柱があるのか認識し、的確に折ってくるから容赦がない。
登場人物と読者をまとめて精神的なダメージを与えてくれますなぁ。

裏でおっさんが暗躍する話こそ、あざのさんの真骨頂でしょう。
6巻では大友先生の術比べに鳥肌が立ちましたが、今度は天海大善の渋さにゾクゾクとしました。
二手三手先を読む洞察力と、言葉は悪いですが、老獪な駆け引きが格好良すぎます。

執り成し役のポジションが板についていた京子に、再びヒロインとしてのスポットライトが当てられたことは素直に嬉しい。
なあなあで済ませてしまわず、しっかりと伏線を回収してくれたことを評価したい。
彼女だって、まだ春虎たちと歳も変わらない学生。
弱さを見せたっていいと思います。
彼女の宙ぶらりんとなった想いは、果たしてどちらへ向くのか気になります。

春虎にとってのターニングポイントは、大友vs蘆屋道満を間近で目撃したことだったようですね。
これまでも比較的機転を利かせられるタイプではあったのですが、術の連動性という意味合いでは皆無で、呪符にしろ護符にしろ単発的なものばかりでした。
それを見よう見まねで、拙いながらも工夫を自分なりに重ねて、次へ次へと繋げようとする様は、成長を感じさせます。
必死に頭を使って組み立てようとする春虎が、何だか頼もしくなってきました。

前半の説明過多は、それはそれで読み応えがあったのですけれども、やはり特筆すべきは後半に突入してからのノンストップ展開。
ギリギリの状況下の中で、仲間と共に立ちあがる春虎パーティーが熱い。
着々と経験値を稼いでいっていますね。
まぁ、それでも実力は足りなさ過ぎなんですけども。

部分的に発覚した真実が、どのように連鎖反応を起こしていくのか。
次巻も目が離せません。

繋がり始めたピースと暴かれた事実が、人間関係に変化をもたらします

テーマ: ライトノベル

ジャンル: 小説・文学

タグ: 書評  東京レイヴンズ  あざの耕平  すみ兵  評価A- 

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東京レイヴンズ6 Black Shaman ASSAULT 

東京レイヴンズ6  Black Shaman ASSAULT (富士見ファンタジア文庫)東京レイヴンズ6 Black Shaman ASSAULT (富士見ファンタジア文庫)
(2011/10/20)
あざの 耕平

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読書期間:2011/11/27~2011/11/28

【評価……A-
発想 ★★★★★★★★☆☆ … 8
設定 ★★★★★★★★☆☆
 … 8
物語 ★★★★★★★★☆☆
 … 8
人物 ★★★★★★★★☆☆
 … 8
文章 ★★★★★★★★★
 … 9
挿絵 ★★★★★★★☆☆☆
 … 7
燃え
青春
期待感



 ★★★★★★★★ … 9
 ★★★★★★☆☆☆
 … 7
 ★★★★★★★★
 … 9




 思い出の中の大切な少女、北斗の正体は、夏目――?
 実技合宿以来、そんな疑念が拭いきれない春虎。北斗への自分の気持ちが整理できないままの春虎は、夏目に対しても今までのように接することができず、二人の中は次第にぎくしゃくしたものとなっていく。一方、『上巳の再祓』以降、その脅威が現実的なものとなった『D』は、陰陽庁に宣戦布告。事態を重く見た陰陽庁は『十二神将』を配置し迎撃を試みる。いち早く情報を察知した陰陽塾でも、警戒を強め、密かに準備を整えるのだが――!?
 すれ違う式神と主、激しさを増す陰と陽の戦い。若き闇鴉たちを取り巻く戦いは、いよいよ本格的になり!?

【感想】<前巻までのネタバレがありますので、ご注意ください>


本格的な陰陽バトルが開始される、シリーズ第6巻。

面白かった!
スロースターターとして有名な著者ですが、遂にエンジンがかかりましたね。
まぁ、いつか必ず爆発するとは信じていたので心配はしていませんでした。

前半は、5巻からの流れで春虎と夏目の関係がギクシャクする話。
2冊ほど続いたラブコメの余韻を残す展開で、モヤモヤとする人間模様が描かれています。
少しバカで天然だけど真っ直ぐでイイ奴である春虎が下手に考え出すと、空気が停滞していまいますね。
今更ながらに夏目と北斗が同一人物なのかと思い悩んでいることを冬児あたりが知ったら、きっと呆れながら苦笑するんだろうなぁ。
本人はいたって真剣なんでしょうが、夏目からのカミングアウトを誤解した経緯を考えると、ツッコミの一つでも入れたくなります。

そんな春虎の代わりにムードメーカーとして活躍したのが、鈴鹿でした。
勝気な性格をしている一方で弄られ慣れていないので、リアクションが凄く可愛らしくて場が和みますね。
京子や冬児からの挑発に乗っかってしまう彼女を見ているだけでも楽しかったです。

ギャグパートでは、幼女先輩とのもコントも相変わらず畳みかける構成が見事でした。
先輩の春虎弄りは一級品で、この辺りのくだりを読んでいると、一冊丸々ギャグ小説を書けるのではないかなと思いますね。

しかし、今回の真髄は、ギャグではなく間違いなくバトルでしょう。
これまで姿を掴ませなかった蘆屋道満からの陰陽庁へ襲撃予告が入り、不穏な空気が漂い始めます。
その情報は陰陽塾にも伝わり、警戒態勢が敷かれる中、いよいよその時が訪れます。

危機に瀕した際に、未熟ながらも助け合う春虎たちパーティーが熱くて燃える。
まだまだ陰陽師としての力量は大したことがなくても、お互いにフォローしながら打破しようとするところがイイ。
RPGを彷彿とさせるような攻守は、見応え抜群でした。
こんな多人数バトルを的確な文章のみで表現する筆力は素晴らしいの一言です。

中でもやっぱり鈴鹿は、格の違いを見せつけてくれました。
研究職だったとはいえ、さすが十二神将の肩書きは伊達ではないですね。

あと、地味に天馬にも成長フラグが立っているところも見逃せません。
彼の活躍の方向性が垣間見ることが出来ました。

そして、後半の手に汗握る決戦には痺れましたね。
大友先生の格好良さが半端じゃねえ!
著者があとがきで述べていた通り、おっさんが活躍してからが本番ですよね。
ただ強いだけではなく、講師として、人間として魅せてくれます。
『BBB』でも陣内が一番好きな身としては、これは惚れてしまうわ。

加速し始めた物語は、もう止まらないでしょうね。
予告ページにある「覚醒」に期待せざるを得ません。

壮絶なる力と知恵の陰陽バトルにゾクゾクと震え上がります

テーマ: ライトノベル

ジャンル: 小説・文学

タグ: 書評  東京レイヴンズ  あざの耕平  すみ兵  評価A- 

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東京レイヴンズ5 days in nest II & GIRL AGAIN 

東京レイヴンズ5 days in nest II & GIRL AGAIN (富士見ファンタジア文庫)東京レイヴンズ5 days in nest II & GIRL AGAIN (富士見ファンタジア文庫)
(2011/07/20)
あざの 耕平

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読書期間:2011/9/16~2011/9/19

【評価……B+
発想 ★★★★★★★☆☆☆ … 7
設定 ★★★★★★★★☆☆
 … 8
物語 ★★★★★★★★☆☆
 … 8
人物 ★★★★★★★★☆☆
 … 8
文章 ★★★★★★★★☆☆
 … 8
挿絵 ★★★★★★★★☆☆
 … 8
ラブコメ
青春
期待感



 ★★★★★★★★☆☆ … 8
 ★★★★★★★★☆☆
 … 8
 ★★★★★★★★☆☆
 … 8




 嵐のような新入生――鈴鹿から解放され、束の間の自由を満喫する春虎と夏目。向かった先は、陰陽塾に所属する上級生のみで行われる、富士山麓の実技合宿所。
 「いやぁー楽しみだなぁ、合宿!」「何しろ『一年には関係ない』もんね!」「いいよなー!」「いいよねっ」
 浮き立つ心をおさえきれずにハシャぎまくる二人。しかし――
 「もうっ!ダーリンたら遅いぃ~~」
 まさかの嵐が再び襲来!!忠義心は人一倍・仁侠式神コンや男装夏目を初恋の王子と慕う京子、そして謎の幼女好きまでが入り乱れ、楽しいはずの合宿は悪夢の合宿へと変貌する!?

【感想】<前巻までのネタバレがありますので、ご注意ください>


陰陽塾に通う少年少女たちによる現代ファンタジー、第5弾。
前巻同様、本編と共に短編4編を含んだ構成となっています。

安定して面白いなぁ。
主要キャラが確立してきたことで、物語に没頭できるのが大きい。
筆力がある文章が、軽い掛け合いでも発揮されていて、滑らかに読ませてくれます。

前半は前回からの続きで、鈴鹿に1年の時の話を披露する流れ。
基本的にコメディ路線かつベタな話が多く、キャラ崩壊が激しいです。
短編第二話「ある冬の日の晩餐」は、典型的な酒に溺れる回で、テンプレ通りなのに楽しい気分にさせてくれました。

とはいえ、やっぱり一番良かったのは200ページほどある本編。
次に繋がる布石を打った話で、大々的に物語が動いたわけではないんですけど、大きなうねりを予感させるものがあり、実にワクワクとさせられました。

恋愛事情に思うことは色々ありますが、最終的に春虎×夏目の鉄板が堅過ぎるからなー。
夏目の自爆や、春虎の鈍感さは重症ですけど、絶対にくっつくだろうと思っているので、一喜一憂したりしません。
そう考えると、鈴鹿の立場は辛いなぁと思いますね。
京子も早く真相に気付かないと、手遅れになってしまうので、早々に参戦してもらいたいなぁ。
今のような姉御的な立ち位置も非常に魅力的ではあるんですけどね。
夏目が嫌いなわけではないんですが、個人的に好きな女キャラは、京子>先輩>鈴鹿>夏目という順なので、もう少し春虎がなびかれるような展開を期待したいなと思ってしまいます。

それにしても、幼女好きの先輩の正体が全然読めない。
意味ありげに登場しているので、ただのサブキャラでは終わらないと思うんですが……。
コンに対する執着心と、春虎への対応のギャップの差が良い意味で酷くて、まるでここだけギャグ漫画みたいです。
今後もレギュラー化してくれると嬉しいな。

著者の作品は大人が格好良いのが特徴ですよね。
ラノベなのに、おっさん臭いところが大好きです。
次回はバトル展開になりそうなので、渋い活躍を期待したいと思います。

恋愛要素多めの平和な日常を描いた種蒔き回

テーマ: ライトノベル

ジャンル: 小説・文学

タグ: 書評  東京レイヴンズ  あざの耕平  すみ兵  評価B+ 

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東京レイヴンズ4 GIRL RETURN & days in nest Ⅰ 

東京レイヴンズ4 GIRL RETURN & days in nest I (富士見ファンタジア文庫)東京レイヴンズ4 GIRL RETURN & days in nest I (富士見ファンタジア文庫)
(2011/05/20)
あざの 耕平

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読書期間:2011/7/16~2011/7/19

【評価……B
発想 ★★★★★★★☆☆☆ … 7
設定 ★★★★★★★☆☆☆
 … 7
物語 ★★★★★★★☆☆☆
 … 7
人物 ★★★★★★★★☆☆
 … 8
文章 ★★★★★★★★☆☆
 … 8
挿絵 ★★★★★★★★☆☆
 … 8
ラブコメ
ツンデレ
期待感



 ★★★★★★★★☆☆ … 8
 ★★★★★★★★☆☆
 … 8
 ★★★★★★★★☆☆
 … 8




 土御門夏目――芯が強くて楚々とした、春虎自慢の幼なじみ。……のはずだった。半年前までは。
 しかし現在。「このバカ虎!」。半年ぶりに再会した幼なじみは、陰陽塾きっての秀才で口が悪くて素直じゃなくて、とある理由で男装女子となっていた!?そして、その男装女子に日々振り回されている、日本一ツイていない少年、土御門春虎。「夏目君とデキてる……ホモなんでしょ?」「いや実は幼女好きだって」。クラスメイト曰く『ホモだと思ったらロリコンだった』。心ない噂と運の悪さに苦しむ春虎。しかも二年になった二人を襲ったのは、あの夏の日の「嵐」!大騒動の学園生活を経て波乱の新学期がいまはじまる!?

【感想】<前巻までのネタバレがありますので、ご注意ください>


陰陽師を育てる塾にて繰り広げられる現代ファンタジー、第4巻。
「ドラゴンマガジン」にて掲載された短編を含む挿話集となっています。

サブタイトル「GIRL RETURN」の冠の通り、あの少女が帰ってきました。
あの夏の日、春虎が夏目の式神となるキッカケを作った張本人・大連寺鈴鹿です。
彼女の登場により、春虎たちの日常が大きく動き出します。
まさに波乱の幕開けといった内容でした。

絶対にまた戻ってくるだろうなとは思っていましたけど、こんなに早い再登場となるとは予想外でしたね。
どうやら人気の高さもあって、予定を繰り上げたそうですが、キャラが活き活きしてて良いですね。
ラブコメ的にも、夏目の対抗馬として面白い立ち位置にいます。

ぼっちは異性から優しくされると、コロッと惚れちゃいますよね。
鈴鹿の場合、遺恨もあるため簡単な関係ではないところが、なお複雑化させています。
サドスティックな鈴鹿を投入しただけで、舞台が荒れまくってて楽しいなぁ。

今回収録されている短編の中にもありますが、基本的に夏目は耐性がなさすぎるので、他の女の子が春虎と少しでも仲の良い素振りを見せると、嫉妬に狂う鬼と化します。
春虎に対してツンツンした態度を取りつつ、第三者から見るとボロボロと好意をこぼしていく彼女は、可愛いというよりもやれやれって感じw
ギャップ萌えを狙ったようですが、やりすぎてて別の意味で面白いキャラになっちゃってますよ。
ああ、これが流行りの残念系ヒロインなのか。
多分、読者としてはニヤニヤ半分、呆れ半分であろう冬児と一番共感しているでしょうね。

春虎も春虎で、超絶的な鈍感野郎なので、既に痛い目に遭っています。
そんな過去エピソードが全4話の短編という形で語られているのですが、これがどれもこれも酷いw
BBBの時もそうでしたけど、長編シリアスと同じ世界観とは思えないぐらい、砕けたまくった話で良くも悪くも雰囲気がガラリと変わります。
今作はナンバリングタイトルとして挟まれているために飛ばすこともできませんし、人を結構選びそうな気がしますね。

短編の夏目無双も良かったけれど、個人的には中編の鈴鹿の絡みが楽しかったです。
これから発展に期待大ですね。

不幸体質の主人公が女の子に振り回され続けるラブコメ成分多めの短編集+α

テーマ: ライトノベル

ジャンル: 小説・文学

タグ: 書評  東京レイヴンズ  あざの耕平  すみ兵  評価B 

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東京レイヴンズ3 cHImAirA DanCE 

東京レイヴンズ3  cHImAirA DanCE (富士見ファンタジア文庫)東京レイヴンズ3 cHImAirA DanCE (富士見ファンタジア文庫)
(2010/12/18)
あざの 耕平

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読書期間:2011/3/17~2011/3/22

【評価……B+
発想 ★★★★★★★★☆☆ … 8
設定 ★★★★★★★★☆☆
 … 8
物語 ★★★★★★★★☆☆
 … 8
人物 ★★★★★★★★☆☆
 … 8
文章 ★★★★★★★★☆☆
 … 8
挿絵 ★★★★★★★★☆☆
 … 8
青春
友情
燃え
期待感


 ★★★★★★★★☆☆ … 8
 ★★★★★★★★☆☆
 … 8
 ★★★★★★☆☆☆
 … 7
 ★★★★★★★★☆☆
 … 8



 「春虎っ?今の試験、一体いくつわからなかったのさ!」
 「……ぜ、ぜんぶ」
 進級試験に挑む、陰陽塾の若き闇鴉、春虎たち一年生。しかし落ちこぼれの春虎は、筆記試験は壊滅的、実技試験でも呪術をうまく使いこなせず夏目をはらはらさせるハメに。そんな中、都内各地で突如として霊災が発生。かつて霊災で後遺症を負った春虎の親友、冬児の身体にも異変が起き、同時に『オーガ・イーター』と呼ばれる『十二神将』最凶の陰陽師が現れ――!!
 「魔」に蝕まれる冬児、土御門次代当主として事態収拾に走る夏目。春虎は、親友を救うため、主である夏目のために、奔走するが!?

【感想】<前巻までのネタバレがありますので、ご注意ください>


現代陰陽ファンタジー、第3巻。
2巻から一気に時間が飛んでいますが、その間の話は、BBB同様に短編で補うようです。

おおー、予告通り、随分と物語を動かしてきましたね。
面白かったです。

それにしても、作者があとがきで触れるぐらい、巷でスロースターターだという認識が根付いちゃいましたね。
しかし、これはおそらく狙ってやっているところが多分に含まれるかと思われます。

ようやく主人公周りの説明、駒の配置、舞台設定などが出揃ったといった具合。
スタートラインに立ったと明言しているほどですから、ここまでがプロローグみたいなものなんでしょう。
そんな序章のクライマックスにあたる今巻は、若々しく燃える物語でした。

登場人物が大幅に増員していて、ちょっと混乱します。
しかも、昨今のハーレム風味のラノベの逆行するかのように、新キャラがほとんどが男なので、むさ苦しいw
格好良い中年や、渋い男を魅力的に描いてくれる作者さんなので、それは大歓迎なんですが、もうちょっと華があってもいいんじゃなかろうか。
夏目の活躍が少なすぎて、ヒロイン不在みたいになっちゃってますからなー。
大友先生は確かに、格好良いんだけどさw

今回、スポットにあたったのは、春虎のよき理解者であり悪友でもある冬児でした。
ニヒルな笑みが似合う彼の抱えているものは、少々意外だったかも。
春虎と共に成長していく様が、何とも青臭くて、胸を躍らせてくれます。
あー、天然だけど実直な男と、クールだけど内に熱いモノを秘めた男のコンビっていいなぁ。

十二神将を始めとして、春虎たちの格上の陰陽師が現れ、壮大さが増しています。
現状では、夏目でさえも付いていけないぐらいのレベル差を感じますね。
これは、もしかすると、相当長い年月を作品内で経過することになるのかもしれません。

面白かったのは事実ですけど、まだ加速が足りないと感じてしまうのは、訓練されすぎでしょうか?
いや、あざのさんなら、さらに上の領域を見せてくれるはず!
ハードルを上げすぎると、ロクなことにならないは重々承知ですが、この作品ならきっと大丈夫。
そう思わせてくれる、3巻までの土台作りでした。

親友のために行動ができる男たちの熱い友情ストーリーが見所

テーマ: ライトノベル

ジャンル: 小説・文学

タグ: 書評  東京レイヴンズ  あざの耕平  すみ兵  評価B+ 

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東京レイヴンズ2 RAVEN゛s NEST 

東京レイヴンズ2  RAVEN゛s NEST (富士見ファンタジア文庫)東京レイヴンズ2 RAVEN゛s NEST
(富士見ファンタジア文庫)

(2010/09/18)
あざの 耕平

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読書期間:2010/10/13~2010/10/14

【評価……A-
発想 ★★★★★★★★☆☆ … 8
設定 ★★★★★★★★☆☆
 … 8
物語 ★★★★★★★★☆☆
 … 8
人物 ★★★★★★★★☆☆
 … 8
文章 ★★★★★★★★★
 … 9
挿絵 ★★★★★★★★☆☆
 … 8
燃え
ツンデレ
期待感



 ★★★★★★☆☆☆ … 7
 ★★★★★★★★☆☆
 … 8
 ★★★★★★★★
 … 9




 教室中から突き刺さる、視線、視線、視線。好奇と、僅かな敵意。級友から向けられる幾つもの視線に春虎は気圧される。けれど――
 ――バカ虎!
 迷いのない、まっすぐな瞳。自分を見つめる幼なじみの少女――夏目の姿に、春虎は自分を取り戻す。
 闇鴉たちを育成する陰陽師育成機関、陰陽塾。夏目の式神として生きることを決めた春虎は、東京の陰陽塾に転入する。しかし、そこで春虎を待っていたのは、『しきたり』により男装した夏目と、土御門に冷たい塾生たち――そして、二人を付け狙う呪術界の闇だった!?時を超える陰×陽ファンタジー、学園編スタート!!

【感想】<前巻までのネタバレがありますので、ご注意ください>


陰陽師の学園生活が始まる現代ファンタジー、シリーズ第2巻。

いいねいいね、面白くなってきた!

1巻も悪くはなかったのですが、ボチボチといったところでした。
著者の腕を疑っているわけではないんですが、個人的な好みに合うかどうかが不安だったんです。
滑り出しが慎重すぎるのは、あざの耕平さんの良いところでもあり悪いところでもありますね。

悪友の冬児とともに陰陽塾に転入してきた春虎。
転入生の土御門という名に対して構える級友たちと、クラスから孤立している夏目。
一筋縄ではいかないクラスの人間関係に頭を抱える春虎だったが、そんな最中に夏目に魔の手が忍び寄る――という展開なんですが、口絵を見ただけで流れが大体分かってしまいました。
的確なイラストは素晴らしいのだけれど、もうちょっとネタバレを自重して欲しいな。

完全にエンジンが掛りきっているわけではないものの、物語がノってきてワクワクしてきました。
1巻は意図的に規模を抑え気味に書いていたのに対し、2巻で風呂敷を一気に広げています。
伏線を張りつつ綺麗にストーリーを完遂するってのは、存外難しいはずなんですけど、いとも容易くやってのけちゃうように見えてしまいますね。

舞台が変わり、新キャラも盛り沢山となっていますが、まだまだ序の口だそうです。
過去の例を振り返ってみれば、そうだろうなぁと激しく納得。
キャラを覚えるのは、さほど難しくないのですけど、式神の設定は少々複雑で大変ですね。
期間を空けすぎると、忘れてしまいそうなので、早い周期で読みたいところです。

今回登場したキャラの中では、クラスメイトの倉橋京子がお気に入り。
夏目と同様に尖がった性格をしていますが、京子の方が可愛げがあっていいですねー。
すみ兵さんのイラストもお団子が可愛らしくて、惹きつけられました。
渋い男とか爺婆が活躍することの多い作者さんにしては、比較的普通の女の子って感じが珍しくもあります。

春虎の天然で人懐っこいところは、魅力的だなぁ。
主人公のキャラが立っていると、作品の面白さが段違いに良くなりますね。
冬児の悪友ポジションもニヤリとさせられますし、主要キャラについては文句のつけようがありません。
表紙の狐娘も賑やかし要因として良かったですよ。

あと、登場人物のレベルの違いを見せるのが、本当に上手いですね。
陰陽師や式神の強さにランク付けをし、ハッキリと差をつけるのが実に巧みです。
にもかかわらず、相対的にランクが低いキャラに弱者という印象を与えないのが凄い。
どのキャラにも強さを感じさせる演出力という点において、作者さんはずば抜けていると思います。

そろそろ大きく物語が動き始める気配してきました。
次は心して読まねば。

敵視される立場で転入してきた主人公が、人柄の良さで仲間を増やしていく学園生活の始まり

テーマ: ライトノベル

ジャンル: 小説・文学

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東京レイヴンズ1 SHAMAN*CLAN 

東京レイヴンズ1  SHAMAN*CLAN (富士見ファンタジア文庫)東京レイヴンズ1 SHAMAN*CLAN (富士見ファンタジア文庫)
(2010/05/20)
あざの 耕平

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読書期間:2010/5/26~2010/5/30

【評価……B
発想 ★★★★★★★☆☆☆ … 7
設定 ★★★★★★★☆☆☆
 … 7
物語 ★★★★★★★☆☆☆
 … 7
人物 ★★★★★★★☆☆☆
 … 7
文章 ★★★★★★★★☆☆
 … 8
挿絵 ★★★★★★★☆☆☆
 … 7
安定感
期待感




 ★★★★★★★★☆☆ … 8
 ★★★★★★★★☆☆
 … 8





 『ぼく、シキガミになる。ずっと一緒にいて、ずっと護ってあげる』
 それは遠い昔の約束。彼がまだ“将来”の意味を知る前の――。
 霊的災害〈零災〉が多発し、陰陽師たちが活躍する現代。
 土御門春虎はトコトン運の悪い少年だった。陰陽師の名門に生まれながら、才能はからっきし。この16年の人生で、死にかけた回数12回。そしてある夏の日、極めつきの受難が、彼の前に訪れる。
 「久しぶりです――春虎君」
 土御門家次代当主である幼なじみの少女、夏目。彼女との再会が、春虎をかつて見た“将来”へ――波乱に充ちた“未来”へと導き始める!闇に舞う鴉たちの、時を超える陰×陽ファンタジー!!

【感想】


「BLACK BLOOD BROTHERS」完結より1年。
あざの耕平氏による新作は、現代が舞台の陰陽師モノでした。

丁寧に作っているなぁというのが、第一印象。
今のところは、特別どうこうってことはありませんが、おそらく徐々に面白くなっていくことでしょう。

実のところ、陰陽師が苦手というか興味が持てません。
しかし、BBBの時も吸血鬼ネタに関心がなくても、薦められて読んでみた結果ハマってしまったので、今度もまた同じようになるのではないかなと思っています。
それだけ作者の腕を信じきっています。

どうしても設定の説明が多くなる長編の1巻ですが、無難にまとめられていますね。
もともと詳しい人ならば、説明過多と感じるかもしれませんが、自分にはちょうど良かったです。
ただ、次巻まで覚えていられるかどうか自信が無いので、出来るだけ早いペースで読みたいのが本音だったりします。

とりあえず、時代や舞台などの基本的な内容を踏まえつつ、ストーリーを作った形ですね。
この辺り、BBBとまるで一緒なので、作者のお得意のパターンなのかもしれません。
主要登場人物の年齢が高校生になったため、ラノベとしては手に取ってもらいやすいかな。
恋愛要素も増しているので、陰陽師抜きにしても楽しめます。

主人公の土御門春虎の鈍感さは、作者が描くと新鮮に見える。不思議。
ラブコメの主人公ばりに好意に鈍いキャラですが、真っ直ぐな性格の持ち主で好感が持てます。
日常生活でヘタレであっても、緊急時には適切な判断と行動がとれるタイプみたいなので、意外と格好良く見えるのもポイント高いところです。

ヒロイン役である夏目のキャラ造形には唸らされました。
怒りっぽく意地っ張りで、おまけに嫉妬深く独占欲が強い。
春虎視点からみると、取っ付きにくいと思われても仕方のない態度を取っているんですよね。
しかし、この娘に隠された秘密を知ると、印象が一変します。
きっと、物凄い勘違いされやすい娘なんだろうなぁ。

親友ポジションである冬児もまた、クールな二枚目としてキャラが立っていました。
頭の回転が速く、臨機応変に動ける姿が格好良かった。
今後、名脇役になりそうな予感がヒシヒシと伝わってきます。

今回の要であるギミックは、二度読みを前提とまでは言わなくとも推奨しています。
事実を知ってから読むと、かなりニヤニヤしながら読めますね。

陰陽師バトルについては、可もなく不可もなく。
さすがの筆力で安定感は抜群です。
ただ、陰陽師特有の面白さについては、まだまだこれからかな。

すみ兵さんのイラストは、綺麗で良かったです。
挿絵はトーンを多用しすぎているようにも見えましたが。

伏線が散りばめられた序章でした。
じっくりと読むつもりではいますが、3巻ぐらいまでには一度大きな盛り上がりを期待したいな。

あざの耕平流・現代版陰陽バトルの開幕

テーマ: ライトノベル

ジャンル: 小説・文学

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BLACK BLOOD BROTHERS 11-ブラック・ブラッド・ブラザーズ 賢者転生- 

BLACK BLOOD BROTHERS11  ―ブラック・ブラッド・ブラザーズ 賢者転生― (富士見ファンタジア文庫)BLACK BLOOD BROTHERS11 ―ブラック・ブラッド・ブラザーズ 賢者転生― (富士見ファンタジア文庫)
(2009/05/20)
あざの 耕平

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読書期間:2009/5/20~2009/5/21

【評価……A+
設定 ★★★★★★★★★
 … 9
物語 ★★★★★★★★★
 … 9
人物 ★★★★★★★★★★
 … 10
文章 ★★★★★★★★★
 … 9
挿絵 ★★★★★★★☆☆☆
 … 7
オススメ度 ★★★★★★★★★★
 … 10
燃え ★★★★★★★★★★
 … 10
完成度 ★★★★★★★★★★
 … 10

ジローは進む。星一つ分の死と再生を繰り返しながら。コタロウ、そして――ミミコ。彼の心臓をノックする、大切な存在の為に――。
ついに最後の戦いの火蓋が切られた『九龍の血統』とジローたち。ジローに応え特区へと向かったミミコ、ケインやジャネットら各地の精鋭が特区に到着する中、ジローは九龍王との対決の時を迎える。鍛えなおした銀刀を操り『九龍の血統』を圧倒するジローを前に、追いつめられたカーサたちは、最後の手段に打って出る……!
「ジローさん!お願いっ。諦めないで!」
――大切な、愛する者たち。その為に今、全てを捧げよう。
黒き血の兄弟と一人の少女が紡ぐ、血と絆の物語、ついに完結!

【感想】


BLACK BLOOD BROTHERS」シリーズ、堂々完結。
吸血鬼サーガの幕が下ります。

感無量。

渦巻く切ない想い。
一向に熱が引かない目頭。
息を吐くたび漏れ出す疲労感の心地良さ。

素晴らしかったです。
言葉で表現すると、そのどれもが今の自分の気持ちに当てはまらず、もどかしくなります。
だから陳腐だとしても何度でも言います。
本当に素晴らしかった!

◆ 内容

富士見ファンタジア文庫史上、歴代1位タイのページ数はずっしりと重みを感じる533ページ(あとがき除く)。
膨大な量でありながら、それを全く苦とさせない内容となっていることは保障します。
むしろ、読み終わってみると、よくこれだけ充実した内容を1冊にまとめることができたなと驚くくらいです。

これまで積み上げてきたものが解放されていく快感にアドレナリンが出まくり。
ギリギリの局面で必死に生きる彼らの姿が、熱い『血』の声を読者の胸の奥まで訴えてきます。
揺ぎ無い信念を持つ者の格好良さには人間も吸血鬼も差はありません。

緊迫した展開の連続に、ページをめくる手どころか全身に汗をかきます。
時間を忘れて、ただただ没頭して読みました。

◆ 物語

切なさを越えた先にあったものは、痛みと希望でした。
どうして世界はこうも酷なんだろうと思わざるを得ません。

しかし、覚悟を決めた彼や彼女らは、迷いを抱えつつも不器用なくらい一直線で、それが眩しいくらいに格好良かった。
読者の自分の方が心の整理が出来てないくらいで、避けられない戦いに苦しみと悲しみがいつまでも胸にこびりつきました。

築き上げてきた土台からなる幾つもの伏線が、一つ一つ丁寧に解かれていきます。
それでも、もっと描いて欲しかったと思うのは欲張りでしょうか。
想像で済ませるにはあまりに勿体無い話が残ってしまった気がします。

エピローグは長めで、余韻に浸れる良い終わり方でした。
様々な因縁が収束したのち、これから始まる新たな物語の息吹を感じることができます。

ラストシーンの予想はできなかった……というよりもしたくなかったので考えていなかったのですが、読んでみるとこれ以外有り得ないだろうと思えました。

◆ 総評

この「BLACK BLOOD BROTHERS」という本は、おそらく一生忘れることのない本の一つだと確信しています。
それだけ自分にとって特別であったという想いに今もなお溢れています。

もちろん、作品のレベルの高さは言うに及びません。
自信を持って人にお勧めできます。

この本に出逢えて本当に良かった。
あざの先生、お疲れ様でした。
そして、ありがとうございます!

⇒ 【 「BLACK BLOOD BROTHERS11 -賢者転生- 」簡易感想 】


熱く、切なく、そして深さを感じる重厚な物語が余韻を強く残します



以下、ネタバレ感想です。
最終巻まで読んだ方のみ開いてください。
-- 続きを読む --

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BLACK BLOOD BROTHERS 10-ブラック・ブラッド・ブラザーズ 銀刀出陣- 

BLACK BLOOD BROTHERS10  ―ブラック・ブラッド・ブラザーズ 銀刀出陣― (富士見ファンタジア文庫)BLACK BLOOD BROTHERS10 ―ブラック・ブラッド・ブラザーズ 銀刀出陣― (富士見ファンタジア文庫)
(2009/04/20)
あざの 耕平

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読書期間:2009/4/18~2009/4/20

【評価……A
設定 ★★★★★★★★★
 … 9
物語 ★★★★★★★★★
 … 9
人物 ★★★★★★★★★
 … 9
文章 ★★★★★★★★★
 … 9
挿絵 ★★★★★★☆☆☆☆
 … 6
オススメ度 ★★★★★★★★★★
 … 10
燃え ★★★★★★★★☆☆
 … 8
期待感 ★★★★★★★★★★
 … 10

1997年。アリスやジローと共に香港に滞在するカーサは、リズと名乗る1人の吸血鬼と出会う。自分と同じ“混血児”のリズに衝撃を受けつつも、カーサは彼女にかつてない親愛の情を覚える。
月下で蠢き始めた、新たな“脈動”。アリスとジロー、そしてカーサにとっての百年の夜が、静かに終わりを告げようとしていた。
そして現在――2009年、シンガポール。各国の有力血族を迎えたミミコは、特区奪還の手応えを感じながら、待っていた。
たった一振りの剣。ミミコにとってただ1人の吸血鬼を。
「いつまで経っても、遅刻魔なんだから」
すべての未来を賭けた『聖戦前夜』が、今、最後の幕を開ける……!

【感想】<前巻までのネタバレがありますので、ご注意ください>


小説に限らず創作物に対して、言葉が出てこないほど感銘を受けることが偶にあります。
内心では、キリがないくらい語りたいと思っているのに、上手く言語化できないんです。
それは、それだけ作品に夢中になっている証拠なんでしょうね。

BLACK BLOOD BROTHERS」は、それが偶にではなく頻繁にあるから嬉しい。
この10巻も、素晴らしく良かったです。

▼聖戦前夜 ― 1997

10巻の内容は前半と後半で大きく分かれています。
前半の舞台は過去の香港。
あの「香港聖戦」が起こるまでの経緯が、カーサの視点で遂に明かされます。

カーサの葛藤が、苦悩が、ありありと綴られています。
もともとただの悪役ではなかった彼女ですが、こんな閉塞感に苛まれる姿を見たら、とても憎めません。
彼女の選択を誰が責められようか。
BBBにおいて、カーサは間違いなく主人公の一人だと改めて確信しました。

▼聖戦前夜 ― 2009

後半は、時間軸が戻って現代。
順調に特区奪還の準備が整いつつあるカンパニー。
しかし、そう簡単には事が進むわけもなく……。

カンパニー勢力は頑張っているとは思いますが、まだまだ先読みが甘いですね。
きっと陣内がいれば、こうも後手後手に回ることはなかったんでしょうけど。
まぁ、他にも役者は揃っていますしね。

我ら『賢者イヴ』の血族、現時点をもって宣戦する

神懸かっている帯のセリフより。
文中のセリフとは若干違うんですけど、実際に出てきたときは全身痺れました。

今回の話は、先がバレバレの展開でしたので驚きこそ少なかったですが、分かっていても燃えました。
ジローが格好良すぎて別人みたいでした。
まるで主人公みたいじゃないか!
ちょっとくらいヘタれている方がジローらしいと思ってしまうんだ、うん。

そういえば、表紙絵のジローもキマってましたね。
居合の構えや鋭い眼光がカッコイイ。
10巻の草河さんの絵はイラストによって質の差が激しかったのが残念ですが、表紙やラストの絵は素晴らしく良かったです。

◆残すところは最終巻のみ!

クライマックスへ向けて、とうとうカウントダウンが始まりました。
ジローも、ミミコも、コタロウも走り出したらあとは最後まで突っ走るしかありませんよね。

『九龍の血統』の面々は果たして生き残れるのか。
因縁の対戦カードは、いくつ実現するのか。
そして、カーサは救われるのか。

期待値の上昇が止まらない内容でした。

遂に明かされる過去の経緯に胸が詰まります

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BLACK BLOOD BROTHERS s6-ブラック・ブラッド・ブラザーズ短編集- 

BLACK BLOOD BROTHERS(S)6  ―ブラック・ブラッド・ブラザーズ短編集― (富士見ファンタジア文庫)BLACK BLOOD BROTHERS(S)6 ―ブラック・ブラッド・ブラザーズ短編集― (富士見ファンタジア文庫)
(2008/10/20)
あざの 耕平

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【評価……A-
舞台 ★★★★★★★★☆☆
 … 8
物語 ★★★★★★★★☆☆
 … 8
人物 ★★★★★★★★☆☆
 … 8
文章 ★★★★★★★★★
 … 9
挿絵 ★★★★★★☆☆☆☆
 … 6
オススメ度 ★★★★★★★★
 … 9
安定感 ★★★★★★★★
 … 9

「ううっ……くそう部長め……たまに仕事を回してきたと思ったら、吸血殺人事件絡みだなんて前代未聞よ……くそう……呪ってやる」
「ミミちゃんぼくそれ知ってる!敵に塩を送るってやつだよね!!」
「コタロウ。この場合は厄介ごとを押しつける、の方が正しいかと」
「あーもうあったま来た!!いい二人とも!こうなったら絶対にこのヤマ解決するわよ!元クイーンMをなめんじゃないわよ!?」
護衛のジロー&コタロウと共に、特区で調停屋稼業に勤しむ葛城ミミコ。『カンパニー』からある依頼人を紹介されるが、『月匠ゴーバン』に連なるエリーゼというその美女は、何やらワケありで!?
騒がしくも優しい3人の日々。特区で過ごす、最後の月の夜――。

【感想】 <本編9巻までのネタバレがありますので、ご注意ください>


吸血鬼兄弟と調停員ミミコの特区の日々を描いた短編集、第6弾。
これが最後のBBB短編集になるそうで、寂しいですね。

短編集の締めに相応しい、素晴らしいお話でした。
こんなに読み応えのある話を持って来てくれるのであれば、これが最後でも大満足です。

今回は、連作小説となっているので、短編集というよりも外伝といった方が正しいかもしれません。
正規のストーリーの合間に作られるアニメの映画の感覚に近いです。

物語は、「月匠ゴーバン」の血統に連なるエリーゼという美女が特区に来訪したところから始まります。
彼女がミミコやジローを大きな事件へと巻き込んでいく……という展開です。

本編6巻直前の話ということで、この先に待ち受けている未来を知っているわけですが、それでも戦いの緊張感は一切削がれておりません。
剣の呼吸から武者震いまで、まるで視えているかのように流れ込んでくる文章には圧倒されます。
文章は量ではなく質で語るものだというのは当然なんですが、それを実践できているラノベ作家が一体どれだけいることやら。
あざの耕平さんの洗練された文章は、やはり一線を画していますね。

キャラクターでは、嬉しい再登場が何人かいました。
本編で出番のなくなったキャラや、短編でチョイ役で出てきたキャラなど懐かしさを感じました。
特に後者のキャラは、個人的にお気に入りだったので、あのまま埋もれさせることなく書いてくれたことに感謝したいですね。
誰のことかというと……まぁ、あとがきを読んでも分かるんだけど、一応ここでは伏せておきます。

それ以外にも、エリーゼをはじめとする新キャラクターたちが、既存キャラに負けないぐらい魅力たっぷりに描かれてます。
ジロー達の敵側にいる吸血鬼が、ただの三下キャラではないのもいいですね。

シリアスな連作の締めにある第7話「満月の夜に」は切なくも温かい話でした。
帯にもあった「あの夜の満月は、今も、輝いてる」という言葉は忘れられそうにありません。
いつかまた、こんな平和な特区の日々が帰ってくることを信じたいと思わされました。

そして、最後の短編集ということで過去編である「BLACK BLOOD CHRONICLE」も今回でラスト。
ドラゴンマガジン連載分が緊迫した連作だったためか、今までとは打って変わってギャグ路線でした。

内容は、ジローとカーサが密着しているところをアリスが見てしまい笑いながらキレるという話。
いやぁ、アリス怖いな……w
あのカーサが精神的に参っている姿が恐ろしさを倍増させます。
舞台が聖域ということで、初期に登場しながらも出番の少なかった北の黒姫とクロウもたっぷりと出番が用意されています。
何気に好きなキャラだったので嬉しかったです。

さて。
予定通りいけば、残すところ本編2巻分のみ、ですか。
待ち遠しいような寂しいような複雑な心境です。
とりあえず、ラスト2巻はテンション持続させて読みたいので、出来れば2ヶ月連続刊行にして欲しいなぁーと勝手な希望を言ってみたり。

テーマ: ライトノベル

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BLACK BLOOD BROTHERS 9-ブラック・ブラッド・ブラザーズ 黒蛇接近- 

BLACK BLOOD BROTHERS9  ―ブラック・ブラッド・ブラザーズ 黒蛇接近― (富士見ファンタジア文庫 96-15)BLACK BLOOD BROTHERS9 ―ブラック・ブラッド・ブラザーズ 黒蛇接近― (富士見ファンタジア文庫 96-15)
(2008/06/20)
文庫

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【評価……A+
舞台 ★★★★★★★★★
 … 9
物語 ★★★★★★★★★
 … 9
人物 ★★★★★★★★★
 … 9
文章 ★★★★★★★★★
 … 9
挿絵 ★★★★★★☆☆☆☆
 … 6
オススメ度 ★★★★★★★★★★
 … 10
燃え ★★★★★★★★
 … 9
期待感 ★★★★★★★★
 … 9

「人と吸血鬼は共存することができると思いますか?」
ミミコは問いかける。
もしそうならば。手を取り合うことができるならば。いや、そんな未来が来ると信じるからこそ。頑張れる。たとえひとりぼっちでも。明日はきっと、ひとりじゃないって信じてるから。
十年前の香港で。今このシンガポールで。再び蘇る赤き血と黒き血の戦い。特区ではリンスケやバドリック、そしてサユカが、絶望的な状況の中、戦いを続ける。そんな中カーサたち『九龍の血統』は遂にシンガポールに上陸。狙いは今や『乙女』として世界の要となったミミコ!ミミコの危機にジローは間に合うのか!?

<前巻までのネタバレがありますので、ご注意ください>


やべえ!面白すぎる!

十分過ぎるほど身に染みていたはずなのに、もう凄すぎて笑うしかないね。

そんなBBBシリーズ第9巻です。
全てを網羅したわけでもないのに、現在続いているラノベシリーズ物でこの作品以上のものはないんじゃないかなと思えてしまうくらいクオリティが頭二つ分くらい飛び抜けてます。

7巻でSランクをつけたときに、今後7巻を超えるようなものは書けないんじゃないかと言いましたが、そんな心配もどこ吹く風。
やっぱりこの作者、スゲーわ。

1巻こそ掴みが微妙でしたが、それ以降は最初の1ページ、1行を読むだけで力強く物語に引き込んでくれます。
今回は、カラーページ1ページ目がそうでした。
開いてみた瞬間、ゾワッと体が震えましたよ。
本屋で見たとき、「他の本を悠長に眺めている場合じゃねえ!一刻も早く帰って読みてえ!」という気持ちになりました。

ストーリーは予想できそうで全然できません。
本来、血を吸ってしまえば転化させることができる『九龍の血統』は、小説的には非常に書きづらい要素のはずです。
何故なら、こういう一撃必殺の能力を持っていると、それだけで情勢を大きく変えることができるため、作者の観点からすると安易に乱用することができないはずなんですよ。
それに加えて、最終的には主人公側が勝つだろうというある種の安心感を持って読者は本を読んでいるため、実際に主人公サイドのキャラが危険に陥っても、心の底では大丈夫だろうと腹を括っていて、緊迫感が欠けてしまう――なんてこともあります。
そうなってしまったら、物語は盛り上がりません。

しかし、このBBBは違います。
本当にどう転ぶのかが分からないんです。
既にセイが『九龍の血統』の牙の前に倒れてしまったこともあって、誰がやられてもおかしくないという認識にさせられてしまっています。
安心感なってあったもんじゃありません。いつでもハラハラドキドキしっぱなしです。

逆からいうと、予想したくないという思いも強いですよねぇ。
この作品が、傑作として完結するためには、中途半端なエンディングはあってはなりません。
でもそうなると、どう足掻いても哀しい未来、いや、乗り越えないといけない現実が待っているわけで……。
どれだけの血がこれからも流れることになるのかと考えると、鬱になりそうで目を背けたくなってしまいます。

前回は、再出発の回だったことでバトルがほとんどありませんでしたが、今回は痺れる戦闘がありました。
血が流れるごとに、心揺さぶられました。。

いつものようにキャラ語りをすると片手では数えきれないくらいいます。
その中でも特に挙げるとすると、ジロー尾根崎会長でしょうか。
二人とも今巻で漢を上げ過ぎですよ。
この間やったBBBキャラソートは、この9巻が大きく影響してます。

ああ、カーサの存在を忘れるところでした。
サブタイトルにもあるように、カーサにとっても大きな局面を向かえた回でしたね。
彼女の深い因縁と複雑な想いに、哀しみを覚えずにはいられません。
あぁ、いつになったらカーサは報われる時が来るんだろう。

他にも短編の「BLACK BLOOD CHRONICLE」に出てきた吸血鬼たちも登場します。
ファンであれば、思わずニヤリとしてしまう演出がニクイ。

あと、今まで微妙だと感じていた絵が気合を入れなおしたかのように描かれていて嬉しかったです。
これくらいは描ける方だというのは分かっていましたので、手を抜いていたわけではないでしょうが、ようやく本腰を入れて描いてくれたか、という感じですね。

読み応え抜群のこのシリーズも、どうやらあとがきによるとあと2冊で終わりらしいです。
終わりのクロニクル』みたいに最後は1000ページとかでも大歓迎ですよ!

テーマ: ライトノベル

ジャンル: 小説・文学

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BLACK BLOOD BROTHERS s5-ブラック・ブラッド・ブラザーズ短編集- 

BLACK BLOOD BROTHERS S 5―ブラック・ブラッド・ブラザーズ短編集 (5) (富士見ファンタジア文庫 96-14)BLACK BLOOD BROTHERS S 5―ブラック・ブラッド・ブラザーズ短編集 (5) (富士見ファンタジア文庫 96-14)
(2008/02/20)
あざの 耕平

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【評価……B+
舞台 ★★★★★★★★☆☆
 … 8
物語 ★★★★★★★☆☆☆
 … 7
人物 ★★★★★★★★☆☆
 … 8
文章 ★★★★★★★★☆☆
 … 8
挿絵 ★★★★☆☆☆☆☆☆
 … 4
オススメ度 ★★★★★★☆☆☆
 … 7

「……おかしい」
「なにがぁ?ミミちゃん」
「おかしいわ……こんなにのんびりまったり穏やかな毎日を送れるだなんて!」
「あ、ケチャップバーガーだっ食べていい?」
「だめよぜぇったいあり得ないわ!ケチャップバーガーむしゃむしゃ平和な日常なんて私の人生にあり得ない!はっ!これって何かおっきな災難の前触れ?嵐の前の静けさなのね!?」
「ミミコさん……言霊って知ってます?」
特区でもぐりの調停屋を開業した葛城ミミコ。扶養吸血鬼兄弟を抱えつつ心機一転奮起するが、不運の神に骨の髄まで愛されちゃってるミミコの下に舞い込むのは災難ばかり!?望月兄弟の活躍も見逃せない、帰ってきた日常(!?)編!

<本編5巻までのネタバレがありますので、ご注意ください>

BBBシリーズ短編集第5弾。
第一部辺りを読んだ後でこの表紙をネットで見たとき、ネタバレじゃないか?と思いましたね。
樹優で終わって良かったです。

さて、今作はs4のミミコ波瀾万丈編直後の話となっています。
つまり、今回も5巻と6巻の間のお話ですね。
特区中を暴れまくったクイーンM編に比べると、ミミコは随分と大人しくなりましたが、それでも恒例のドタバタコメディが見ることが出来ます。s1~s3までのノリが戻ってきたと言っていいでしょう。
今回、短編は4話と少なめです。
その代わり過去編の『BLACK BLOOD CHRONICLE』にページ数が割かれているため、そちらが好きで短編集を読んでいる人はお勧めです。

短編は、1話にミミコ、2話にコタロウ、3話にジローの名前がサブタイトルが付いている通りのそれぞれがメインになる小話と、これまた恒例の絆創膏ネタの4話からなっています。
この中で面白かったのは、ジローの話ですね。
吸血鬼という永久の時の流れに生きる者の哀愁を漂わせているジローが、実に絵になります。
ジローが人間だった頃、果敢に吸血鬼に挑んでいったことを思い出して、あれからジローはどれだけ変わることができたのかなと考えされられました。

しかし、本作の一番の見所は、何といっても『BLACK BLOOD CHRONICLE』です。
ぶっちゃけ、この高評価の理由は中編『月と太陽のモンタージュ』のクオリティの高さに尽きると言っていいです。
BBCだけならA-評価にしたところです。

第二次世界大戦時中の裏で行われていた人間と吸血鬼の画策や陰謀が描かれたs4のエピソード。
あれより数年の戦後から混迷の50年間、時代の奔流に抗えきれない吸血鬼たちの姿が描かれています。
世界各所で起こる様々な重大事件が与えた影響は決して人間たちにだけではなく、闇の世界にも多大な影響がありました。
吸血鬼たちの困惑、予感、期待、哀しみ。そんな漠然とした感情の渦が、ある一点へと集中していきます。
それはどこかと言わなくても、ここまで読んできた読者なら当然分かるあの場所ですね。
こういう背景を踏まえた上で聖戦が起こったんだなぁと思うと感慨深いです。

今回のBBCは、登場メンバーの豪華さに目を惹かれます。
今までBBCに出てこなかった人物とか、懐かい顔まであって嬉しくなりました。
たとえて言うなら野球のオールスターチームにワクワクするような感じですかね。
主役メンバーに全く引けを取らない脇役たちが次々と登場します。

どのキャラクターのエピソードも素晴らしい中で、あえて一番印象深かったものを選ぶとするならば、僕は第6章を挙げますね。
誰のエピソードかというのは伏せますが、勘のいい人なら分かるかもしれません。
お約束ともいえなくもないですが、だからこそ胸に訴えるものがありました。
これは、ジローの視点からも見てみたい話だなぁ。
憎たらしいほど綺麗にまとめているけど、これ以上突っ込んだ話を書くのは野暮だと判断したんでしょうか。
お見事としかいいようがありませんね。

BBBは、本当に良いキャラが多すぎて困りますね。
敵味方関係なく脇役も含めて、見事にキャラが立っています。
おかげで、どのキャラにも生き残って欲しいと思いますよ。
これから起こる聖戦や衝撃(インパクト)、さらにその先に待ち受けているであろう未来を思うと、先が気になって読みたいはずなのに躊躇ってしまいそうです。
好きになることって辛いことだよなぁと親切にも教えてくれる、罪作りな作者ですね、ホントw

テーマ: ライトノベル

ジャンル: 小説・文学

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BLACK BLOOD BROTHERS s4-ブラック・ブラッド・ブラザーズ短編集- 

BLACK BLOOD BROTHERS S 4―ブラック・ブラッド・ブラザーズ短編集 (4) (富士見ファンタジア文庫 96-12)BLACK BLOOD BROTHERS S 4―ブラック・ブラッド・ブラザーズ短編集 (4) (富士見ファンタジア文庫 96-12)
(2007/07)
あざの 耕平

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【評価……B
舞台 ★★★★★★★★☆☆
 … 8
物語 ★★★★★★★☆☆☆
 … 7
人物 ★★★★★★☆☆☆☆
 … 6
文章 ★★★★★★★☆☆☆
 … 7
挿絵 ★★★★★☆☆☆☆☆
 … 5
オススメ度 ★★★★☆☆☆☆☆
 … 5
バカ ★★★★★★☆☆☆☆
 … 6

「何がいけなかったのかしら、ジローさん?確かにあたしは役立たずで、孤児だからニートにすらなれないわよ?でもね、一生懸命理想を持って働いてたの。扶養吸血鬼を抱えて路頭に迷わなくちゃいけないほど、悪いことしてないわっ」
「ミ、ミミコさん、落ち着いて」
「ねえ、『貧すれば鈍す』って、人間究極的に追い込まれていくと、何も恐いものがなくなるって意味よね?」
「それは用法が間違っています!」
「……銀行強盗とかやってみようかぁ」
「あ、兄者~。ミミちゃんが壊れたよぅ」
カンパニーの調停員をクビになり、無職となった葛城ミミコ。頼りない吸血鬼兄弟を引き連れ進むべき、彼女の明日はどっちだ!?伝説のサクセス・ストーリー『クイーンM』編開幕!読めば君の人生に勇気が芽生える1冊……のハズ!?

<本編5巻までのネタバレがありますので、ご注意ください>

BBBシリーズ短編集第4弾、「葛城ミミコ、波瀾万丈編」です。
色々なエピソードが語られる短編集においても、一際特殊な作品であることは間違いありません。
良くも悪くも好き嫌いが激しく分かれる本でしょうね。

第1話から第6話までは、いわゆる『クイーンM』編と呼ばれる連作です。
第5巻直後、『カンパニー』をクビになったミミコの転落人生が描かれています。
あれだけ本編ではシリアスだったのが夢だったのかと思う程に、ギャグ臭の強い中編です。
これを「悪ノリ最高!」と取るか、「やりすぎだろ……」と取るかで大きく評価が変わってきます。
好きな人は終始笑いっぱなしでしょうが、苦手な人はキャラが崩れすぎていて受け付けないかもしれませんね。

僕はというと、面白かったし楽しめたけど、さすがにハメを外しすぎじゃないかなーと感じました。
ミミコ、文字通り別人になっちゃってるしなー……w
コメディ作品として見ると、笑いどころもいっぱいあって凄く良く出来ているんですが、挿入するタイミングが悪かったかなと。
第二部は、ずっと張り詰めた雰囲気の中で進行しているので、合間にこういう裏事情があったと知ると何だかなぁと思っちゃいます。
短編集にて本編のシリアスなストーリーの価値を下げるのは、本末転倒ではないかと思うわけですよ。

……と、否定意見を先に述べましたが、笑わせてもらったのも事実。
それが作者に踊らされているようで、妙に悔しいw

ミミコの激しい浮き沈みっぷりは、ツッコミを入れる暇がないほどです。
情緒不安定にも程があるよw
まぁ、まだ18そこそこの娘だから仕方ないか……って、18歳の女の子にこんな芸当できねーよw

ミミコに巻き込まれる形で、周囲もどんどんギャグ化。
ジローやサユカを筆頭に犠牲者続出です。
s3に続き、サユカの砕けっぷりには本編のシリアスさの面影がまるでありません。
こんな裏面がある方が人間味があって、いいと思いますね。

おバカなミミコに引っ張られる形のストーリーは、意外にも(失礼)しっかりと出来ています。
一体、この『クイーンM』編はいつからプロットに組み込まれていたんでしょうね。
初期の段階からだとすると、それはそれで何か嫌だなぁw

『クイーンM』編のインパクトが強くて、ただでさえ地味なBBCがさらに地味に。
しかし、今巻書き下ろしの「黒き森の奥で」は、今まで以上にBBBの隠れざる真相に踏み込んだ話となっています。
本編のストーリーを追っかける上で、これは必読ものですよ!
個人的には、『クイーンM』編よりも面白かったですね。

香港編へと繋がる伏線が、ちらほらと見え隠れしています。
今回判明したことである程度先の話が予想つきますが、はてさて、この作品がそんなすんなりと行くでしょうか。
どう考えても、もう二転三転あるに違いないと思うんですが。
期待してますよ、あざの先生っ。

テーマ: ライトノベル

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BLACK BLOOD BROTHERS s3-ブラック・ブラッド・ブラザーズ短編集- 

BLACK BLOOD BROTHERS〈S3〉ブラック・ブラッド・ブラザーズ短編集 (富士見ファンタジア文庫)BLACK BLOOD BROTHERS〈S3〉ブラック・ブラッド・ブラザーズ短編集 (富士見ファンタジア文庫)
(2006/12)
あざの 耕平

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【評価……B
舞台 ★★★★★★☆☆☆☆
 … 6
物語 ★★★★★★☆☆☆☆
 … 6
人物 ★★★★★★★☆☆☆
 … 7
文章 ★★★★★★★☆☆☆
 … 7
挿絵 ★★★★☆☆☆☆☆☆
 … 4
オススメ度 ★★★★★★☆☆☆☆
 … 6

「ジローさん、株やってたんだー」
「……ギク」
「さっすが百年以上生きてる古血。ただの剣術バカじゃなくって、生活設計も考えてたのねー。株で大儲けしてビバ優雅な生活、のハズだったのよね……!?」
「ミミコさん、聞いて下さいっ。ケインが絶対に損はさせないというからっ」
「自分のお給料を全部つぎ込んだあげく、丸損した言い訳がソレ!?世の中そんなに甘いワケないでしょうがぁっ!この経済観念破綻吸血鬼tぅ!!」
人間と吸血鬼のトラブルを処理する調停員・葛城ミミコと、その護衛・望月ジロ―とコタロウの兄弟。生活密着型から大規模犯罪まで、色んな事件を扱う彼らに安息の日はないっ!?新感覚吸血鬼ストーリー、労働と努力の短編集第3弾!

<本編3巻までのネタバレがありますので、ご注意ください>

表紙絵のゼルマンとケインの顔色の悪さが気になるBBBシリーズ短編集第3弾です。
むしろジローの血色が良すぎるんでしょうか。

今回もまた脇役をメインにした話数本と、過去話である「BLACK BLOOD CHRONICLE」で構成されています。
ピックアップされているのは、ケイン・ゼルマン・サユカの3人。
ケインとゼルマンの話は結構シリアスですが、サユカはキャラ崩壊するくらいのギャグ短編です。

僕は先に第二部を読んでしまいましたが、できればこの短編集3巻までは事前に読んでおきたかったですね。
本編だけでは見られない一面が垣間見ることができるので、よりBBBの登場人物が好きになります。
ゼルマンとサユカのエピソードは、これを読んだ後に本編を読み直すと、感慨深いものがあります。

特に個人的に面白かったのは、あらすじにある場面。
第3話と第4話の間の挿話になるのですが、ジローとケインの仲の良さにニヤニヤw
なんだか、この二人も兄弟みたいだなぁと思いましたw
他のキャラの影に隠れがちなケインですが、彼がいるからこそ物語が盛り上がるんですよと強く言っておきたいです。

そして、締めくくるのはやはり良質な過去編。
BBCは、カーサが主人公と言って過言じゃないくらい、彼女の魅力がびっしりです。
コメディが苦手だから読んでいないというBBBファンがいたら、勿体なさすぎですよ。
カーサの心情が染みるように伝わってきて、これが本編へと繋がっていくんだなぁと思うと少し切なくなります。

世界情勢の描写の事細かさは、もはや世界史の教科書レベルを超えていますw
それなのに、読んでいて眠くなるどころか面白いなぁと感じるのは、何故なんでしょうか。
あざの耕平さんが監修する世界史の資料があれば、是非読んでみたいと思いますねw

総じて安定して楽しめる出来でした。
短編として見たら上々でしょう。

テーマ: ライトノベル

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BLACK BLOOD BROTHERS s2-ブラック・ブラッド・ブラザーズ短編集- 

BLACK BLOOD BROTHERS S〈2〉ブラック・ブラッド・ブラザーズ短編集 (富士見ファンタジア文庫)BLACK BLOOD BROTHERS S〈2〉ブラック・ブラッド・ブラザーズ短編集 (富士見ファンタジア文庫)
(2006/06)
あざの 耕平

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【評価……B
舞台 ★★★★★★★☆☆☆
 … 7
物語 ★★★★★★★☆☆☆
 … 7
人物 ★★★★★★★☆☆☆
 … 7
文章 ★★★★★★★☆☆☆
 … 7
挿絵 ★★★★★☆☆☆☆☆
 … 5
オススメ度 ★★★★★★☆☆☆
 … 7

「コタロウ君、自分たちの仕事ぶりについてどう思う?」
「兄者が悪者を退治して大活躍だよね!」
「……そうね。それで、倉庫ふたつと、隣接するビルの一部を壊したわよね」
「正義にギセイは必要なんだよ!」
「……実はあたし『カンパニー』の始末書連続提出記録を更新中なの。コレも護衛のアナタたちのおかげよねぇぇぇ」
「えへへ、それほどでもないよ!」
「くぅぅ、皮肉も通じないのか、こんのお気楽極楽吸血鬼兄弟っ!!」
これは人間と吸血鬼間に起きたトラブルを処理する若き調停員・葛城ミミコとその護衛たる吸血鬼の兄弟、望月ジロ―とコタロウの活躍を描いた物語……のハズです。新感覚吸血鬼ストーリー、労働とハードボイルドの短編集第2弾!!

<本編3巻までのネタバレがありますので、ご注意ください>

BBBシリーズ短編集その2です。
やはり短編1巻と同様に、第1部と第2部の間に起こったことがコメディ色強めに描かれています。
しかし、今回はそれだけで終わらずに、シリアス面でも満足できる話があり、短編集なのに濃い一冊となっております。

まず、開いて1ページ目のカラーイラストで笑ったw
ミミコ、苦労しているよなぁ……。
短編集では性格変わってしまうのも致し方がないとさえ感じてきましたよ、ええ。

今巻で一番笑えたのは第5話の「特区の少年王」。
サブタイトルで察しが付くかと思われますが、セイがメインの短編です。
特区でも群を抜く大吸血鬼であるセイが、子供の姿そのままの幼さを見せるのが逆に違和感があるというか……シリアスな本編とのギャップが面白い。
コメディ短編としては、サブキャラにスポットライトを浴びせる部分も含めて、非常に質の良さを感じる話でした。

ストーリーとしては、第3話「ネズミたちの夜」や第4話「外よりきたる牙」も好きです。
1巻ではコメディに傾倒していましたが、こういう吸血鬼の持つ哀愁やら因果やらを描いた真面目な話を混ぜてくれた方が読んでいて飽きが来ませんね。
あと、短編ではミミコよりもジローが主役の話の方が面白いものが多いように感じます。

しかし、今回何といっても素晴らしいのが「BLACK BLOOD CHRONICLE」の「古城の一夜」です。
このs2からは、短編の最後に「BLACK BLOOD CHRONICLE」と呼ばれる過去編が書き下ろしで掲載されています。
正直、これだけでも短編を買う価値があると言っても過言じゃありません。

ジローが吸血鬼になって100年余り、その間に起きた歴史的事件を背景に吸血鬼たちの暗躍する姿が描かれています。
世界史の勉強にもなりますよ。冗談じゃなくてマジでw
ジロー、アリス、カーサの3人が歩んできた道を垣間見ることが出来て、より本編に深みを与える内容となっています。
特にカーサの印象は、変わるかもしれません。
『九龍の血統』に転化する前のカーサは、この巻だけではなく、今後の短編を含めて必見です。

BBBファンであれば、読んでおくべき本かと。
s1で肌に合わないと感じた方でも楽しめる可能性がありますので、良かったら手にとって貰いたいですね。

テーマ: ライトノベル

ジャンル: 小説・文学

タグ: 書評  BLACK_BLOOD_BROTHERS  あざの耕平  草河遊也  評価B 

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